【早慶とMARCH(マーチ)】各大学の特徴や偏差値や難易度の差を徹底比較

同じような偏差値で似たような大学、ライバル的な大学をまとめることがあります。大阪であれば関関同立、産近甲龍が有名ですが、全国区となっているものといえば、なんといってもMARCHです。そして、この括りの元祖と言えるのが早慶です。

今回は早慶とMARCHそれぞれの特徴のほか、早慶とMARCHそれぞれの差、違いを比較するとともに、早慶とMARCHそれ以外の大学とも比較を行っていきます。

早慶とMARCH(マーチ)の基本情報

早慶とは?

早慶とは早稲田大学と慶應義塾大学の頭文字をとって作られた言葉です。いずれの大学も1920年日本初の私立大学として誕生しており、100年以上早慶という括り方が使われています。

早稲田大学の特徴

早稲田大学は大隈重信が立ち上げた東京専門学校が前身となっています。イギリスの政治経済学を中心に作られ、政治経済学部が看板学部となっています。多くの総理大臣経験者を輩出するほか、大正時代から続く野球の早慶戦を始めスポーツの分野、教育の世界でも早稲田大学の存在は大きく、「私立の雄」としての評価を得るなど、私立大学の頂点に君臨し続ける存在とも言えます。

慶應義塾大学の特徴

慶應義塾大学は江戸末期、当時中津藩士だった福沢諭吉が中津藩の屋敷に作った蘭学塾が起源となり、元号が慶應の時に慶應義塾と改名。その後、独自の進化を遂げていき、1920年に大学となります。同じ年、慶應の卒業生だった熊谷一弥が当時行われていたアントワープ五輪のテニス競技で日本人史上初のメダリストになるなど、こちらもスポーツの分野で有名選手を多く輩出し、政財界にも卒業生を送り込んでいます。

MARCH(マーチ)とは?

MARCHは明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学のイニシャルをまとめたものです。MARCHは受験戦争が過熱し始めた1960年代に登場したとされ、当時まだ一般的とは言えなかった大学に親近感をもってもらうことが始まりと言われています。当初は早慶も加わっていましたが、ゴロが悪かったためにMARCHに落ち着いたそうです。そして、MARCHという括りが一般的なモノとして扱われたのは2000年代中盤でした。

明治大学の特徴

明治大学は、若手の法律家たちが立ち上げた明治法律学校がルーツとなっています。当時の司法商法学校の1期生の大半が関与しており、法律系の学校としてスタートします。また渋沢栄一を初めとする経済界の重鎮も尽力したことで商学にも力を入れ、法学と商学が明治大学の二大看板になっていきます。同じ時期に大学を設立した早慶のライバルとして野球やラグビーなどで存在感を見せます。

青山学院大学の特徴

青山学院大学は複数の宣教師が設立した学校が合併した東京英学校を前身としています。その後東京英和学校となった際、青山に学校を移したことをきっかけに青山学院へ変化。1949年に青山学院大学が誕生します。欧米型の学校を目指したこともあってか英語にかなり力を入れており、現在は「英語の青山」と呼ばれることもあります。最近は陸上部を中心に知名度が上昇し、学生人気の高い大学になっています。

立教大学の特徴

立教大学はアメリカの宣教師が設立した立教学校が前身です。聖書と英学を教える学校として立ち上がり、当初から外国人教員が多く、国際色豊かな学校として知られています。青山学院同様語学教育に力を入れており、学部によっては学生全員に留学を必須とするほどです。1921年に早慶のリーグに参加したことで東京六大学に参加。長嶋茂雄など有名選手を輩出し、その名は全国区になります。

中央大学の特徴

中央大学は英吉利法律学校がルーツとなっています。当時日本には近代法が整備されておらず、イギリス法を広めようとイギリス法についての教育機関として立ち上がりました。その後日本でも近代法が整備され、日本の法律についても勉強が行われていき、東京法学院から中央大学に変わります。法科の中央と呼ばれるほど、法学部の人気は高く、法曹界に多くの卒業者を送り込むほか、その法学部が多摩キャンパスから茗荷谷へ移転することが決まっており、ますます人気が高まる可能性が出てきています。

法政大学の特徴

法政大学は東京法学社と東京仏学校がベースになっています。フランス法を学べる大学として発展していき、経済学部や経営学部も早々に作られ、日本初の社会学部が誕生した大学としても知られています。早慶明が参加していた野球のリーグ戦に4番目に参加し、同じ時期に現在の市ケ谷キャンパス周辺の土地を購入し始め、現在に至る大規模なキャンパス群を作り上げていきます。

早慶とMARCH(マーチ)の差や違いを徹底比較

歴史が結構重なる一方、そのルーツは意外とバラバラな早慶とMARCH。ここでは様々な面から早慶とMARCHの差についてチェックしていきます。

偏差値面での差・違い

偏差値面では早慶が同じような偏差値で、65や67.5、70.0の学部学科が多くみられます。MARCHの中で最も上位なのが明治ですが、60や62.5、65.0の学部学科が多く、明治と早慶で偏差値5ポイントほどの差が見られます。同じところに青山学院大学と立教大学が追随し、やや離れて中央大学、最後方を法政大学が追走します。立教大学は特定の学部学科で早慶レベルの偏差値を誇るものの、平均的には明治や青山学院と同レベルと言えるでしょう。(参照:河合塾)

入試難易度面での差・違い

入試難易度は2021年度の大学入試共通テストの影響やコロナ禍の影響で情勢が読みにくく、早慶やMARCHの多くが志願者を減らしている状況です。事前に推薦で志望大学の合格を目指すなど、一般入試の倍率が落ちているところも多くあります。このため、偏差値で示された序列と同じような難易度に収まると考えるのが自然です。

合格に必要な勉強時間の差・違い

早慶に合格した学生などは1日平均10時間ほど受験勉強を行っているとされ、年間の勉強時間は3000時間を超えると言われています。1年近く、ひたすら3000時間勉強し続けて早慶に合格するということです。偏差値的に最小で5ポイントほど差がついているMARCHの場合、だいたい2000時間以上あればいいのではないかと言われ、1日平均6~7時間で足りる計算です。しかし、6時間や7時間の勉強を1年近くし続けるのも大変で、勉強をやり抜く姿勢が問われます。(参照:EDIT STUDY)

人気面での差・違い

関東の高校生が志願したいと考える大学のランキングにおいて、第1位は早稲田大学、2位が明治大学、3位が青山学院大学でした。上位にはMARCHや早稲田が並ぶ中、7大学で意外にも最下位は慶應義塾大学。敷居が高いと感じた高校生が多かったのかもしれません。ちなみに文系のトップは立教大学、男子の1位は明治大学、女子の1位は青山学院大学と立教大学で、MARCHの人気が一定以上存在することがわかります。デジタルトランスフォーメーション、DXの広まりもあって、情報や電子電気に関する分野に注目が集まり、その分野を取り扱う学部学科への人気が高まっている状況です。(参照:高校生新聞)

世間イメージ面での差・違い

早慶の世間イメージで多いのが賢い大学というイメージであり、早稲田なら泥臭さ、慶應なら慶應ボーイに代表されるさわやかさなど個々にイメージはあれど、おおよそ納得できるものばかりです。MARCHに関しても「それなりに賢い大学」というイメージはあれど、早慶を上回るインパクトとは言えません。青山学院大学であれば駅伝のイメージが強く、さわやか路線で慶應に迫る可能性がありますが、他の大学だとなかなかそこまでのものがないのが現状です。独自色がそれぞれの大学についてくれば、また大きく変わる部分でしょう。

就職の強さにおける差・違い

有名企業400社への就職率に関するランキングで私立1位を記録したのが慶應義塾大学でした。早稲田大学は私立4位とランキング上位を確保しました。一方MARCHは明治大学が私立8位、青山学院大学が私立10位、立教大学が私立11位と後れをとった形です。就職の強さで考えれば明らかに早慶にMARCHが屈している状態であり、早慶と明治の間にも相当な差が見られます。(参照:大学通信オンライン)

卒業後の平均年収の違い

出身大学別の年収ランキングを見ると、30歳の時点で慶應義塾大学が687万円でこちらも私立1位となり、早稲田大学が625万円で私立2位を記録しました。MARCHでは大きく離れて中央大学が563万円、明治大学が560万円、青山学院大学が554万円で残り2大学はランク外に。就職の強さでは早慶が圧倒的な強さを見せつけており、結果的に平均年収の面でも早慶がMARCHを圧倒しています。慶應の場合、45歳になれば平均年収が1000万円を超える想定が出されており、45歳の時点で年収で200万円ほどの差がついてしまうなど、かなりの差が考えられます。(参照:ダイヤモンドオンライン)

早慶とMARCH(マーチ)とその他の大学を比較

妥当な評価がある一方で意外な人気の差が見られるなど面白い結果となった早慶とMARCHの関係性。ではプラスアルファで比較するとどうなっていくのか、チェックします。

早慶とMARCH(マーチ)と上智

上智大学はカトリック修道会が設立した私立大学で、哲学科、ドイツ文学科、商学科の3学科からスタートしました。成り立ちは青山学院大学や立教大学に近いですが、イエズス会のフランシスコ・ザビエルが日本に大学を作りたいという思いから構想が始まっており、その歴史は古いです。偏差値は早慶とほぼ同じかやや下回る程度ですが、MARCHよりは確実に上。平均年収や就職の強さ、人気の面でも上智は早慶と互角を演じており、早慶上智で長らく括られるほど、そのポテンシャルは相当高いです。

早慶とMARCH(マーチ)とICU

国際基督教大学ICUは戦後に設立された大学で、日米のキリスト教指導者たちが集まって作られました。このため、青山学院や立教、上智とはまた違う系譜の大学と言えます。学部は教養学部の1つのみ、少数精鋭を目指し、教員1人当たりの学生数は20人ほど。語学教育をメインとし、基礎科目を受けながら専攻を決めていくスタイルをとっています。平均年収や就職の強さなどは早慶上智とほぼ互角ですが、知名度などは全国区とは言い難く、偏差値面でもMARCHの上位学部と同等になるため、語学に興味がある学生にはおすすめと言える大学です。

早慶とMARCH(マーチ)と日東駒専

ここ数年大学の定員厳格化、入試改革により、早慶やMARCHの志願者は絞られて、その数を減らしています。この結果、人気を集めるようになったのが日東駒専です。それぞれ別々の成り立ち、思惑で大学が設立され、日東駒専の中でも戦略は分かれますが、東洋大学や日本大学を中心に難化が進み、MARCHに接近しつつあります。それでも肉薄とまではいかず、MARCHとの偏差値の差はだいたい5ポイント前後。学歴フィルターに引っかかってもおかしくないのが実情で、まだまだ様々な面でMARCHと大きな差がついています。

早慶とMARCH(マーチ)の間に位置する大学はどこ?

早慶とMARCHには一定の差がついている状況ですが、ではこの両者に割って入る大学とはどこなのか、ご紹介します。

東京理科大学

最近は大学で何を学ぶかよりも就職の事を考えて大学を選ぶ学生も少なくありません。実就職率や平均年収を考慮した時、早慶とMARCHに割って入るのが東京理科大学です。理工系私立大学の最高峰に位置し、MARCHの理系学部を様々な指標で上回ります。実就職率や平均年収では早慶と互角、近年は早慶上理と呼ばれるポジションを得ており、独自色で早慶のグループに接近しつつあります。四工大やMARCHの理系とはしっかりとした差をつけており、この傾向が今後どうなっていくかにも注目です。

同志社大学

MARCHは東京の5大学の総称ですが、MARCHと同じようなレベルのグループが関西にもあります。それが関関同立です。この関関同立の中で最も早慶に接近するのが同志社大学です。偏差値面ではMARCHと互角ですが、関西でのイメージ評判は早慶やMARCHを圧倒し、実就職率や平均年収ではMARCHを上回ります。関関同立の内で熾烈な争いが展開されており、同志社大学はもちろん、他の大学からも目が離せません。

現役MARCH(マーチ)と浪人早慶はどちらがおすすめ?

MARCHを現役合格できるポテンシャルがある学生にとって、浪人してまで早慶を狙うべきかという選択に迫られるかもしれません。浪人して早慶に入ったとしても世間一般はそこまで評価を下げることはなく、むしろ好印象を持つ可能性もあるため、浪人して早慶という選択肢は間違いではないでしょう。もちろん現役でMARCHに入る選択肢も捨てがたいものがあります。できれば現役でMARCHを目指し、ダメなら浪人して早慶を目指すようにすれば、たとえどちらかが成就したとしてもそれなりの成果を得ることができるでしょう。

まとめ

早慶とMARCHはそれ相応の差があり、就職してからその差を実感するケースもあるようです。しかし、この差は結局本人次第であり、本人の頑張りによって逆転することは十分に可能です。問題は大学に入って何を学び、どのようにキャリア形成に活用できるかどうか。大学を利用して自分を成長させるために、どの大学が理想なのかを考えていきましょう。

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