政治経済(政経)の勉強法を解説!共通テスト対策やおすすめ参考書もご紹介

普段からニュースや新聞を読み、時事的な話題に興味を持つ人であれば関心をもって取り組みやすい教科、それが政治経済です。しかし、満点を目指すにはより深く細かい知識が求められ、馴染みの薄い経済分野の勉強に力を入れる必要があります。

今回は政治経済の勉強法や勉強の流れ、おすすめの参考書から共通テストで政治経済を選ぶ場合に注意すべきことなどをまとめました。

政治経済(政経)の勉強法とは?

政治経済の勉強法はどのように行えばいいのか、勉強の流れ、コツなどをまとめました。

政治経済の勉強の流れ

❶教科書を読む

基本的に入試では教科書に書かれている所から出題されます。教科書に書かれていることを少しでもマスターし、知識として落とし込んでいければそれだけで一定の点数を稼ぐことができます。

❷流れで覚えていくことを心がける

片っ端から覚えていくやり方は非効率的であり、パンクする可能性もあります。政治も経済も基本的に流れがあり、その中で変化をしてきました。例えば、為替も固定相場制から変動相場制へ変化し、1ドル360円で始まったものが、1ドル75円まで円高に振れた時期もありました。この中で何が起きたのかを流れで覚えていくと、単に暗記をするよりもわかりやすく内容を理解できます。

❸分からない言葉をリスト化する

先ほどの為替の部分で必ず出てくるのが「ブレトン・ウッズ協定」です。教科書を読んでパッと目に飛び込んできて、それが何のことかすぐに説明できる人は少ないでしょう。そうした言葉をリスト化し、自分の言葉で説明できるようになればリストから消していくようにすると何が理解できて何がわからないのかがわかります。

❹その状態で演習問題を解いてみる

市販の問題集を買ってきて、演習問題を解いてみると、自分のレベルがよくわかります。全然覚えていない、言葉が出てこない、なんとなくしかわからないなど問題点が出てきます。それを参考書で学習していき、定着させていくわけです。

❺講義形式の参考書で学習する

先生と生徒が対話形式で進めていく、いわゆる講義形式の参考書は、重要なポイントがわかりやすく、何を覚えていくべきかがわかるほか、細かい説明・解説が載っているので理解しやすくなります。教科書ではかみ砕いて説明してくれることは少ないので、講義形式の参考書が1冊でもあると、かなり政治経済の勉強をアシストしてくれます。

❻重要用語集でインプットする

先ほどの「ブレトン・ウッズ協定」のように、これだけは覚えておきたいという重要用語は必ず存在します。その重要用語をまとめた重要用語集も1冊準備しましょう。これを使って暗記の作業を進め、分からないところが出てきたら講義形式の参考書で勉強し直せばいいのです。

❼問題集を使ってアウトプットをする

インプットをある程度行ったら、問題集を使ってアウトプットを行います。一生懸命暗記をしてもいきなり完璧に覚えていることはありません。どこかを忘れ、ムラが出来ているものです。アウトプットの作業はムラを見つけ、そのムラをなくすために欠かせません。

❽分野別問題集で苦手分野を絞り込む

政治分野や経済分野を大きく2つに分けられる政治経済ですが、それぞれの分野の中でも細かく分けられます。これを分野別になっている問題集を活用して、どこが苦手なのかを探っていき、苦手分野を絞り込みます。

❾苦手分野を潰してインプットアウトプットを繰り返す

苦手分野を絞り込んだら、講義形式の参考書で改めて流れを理解し、用語集を使って暗記を行い、問題集を使ってアウトプットをします。これを何周もしていきます。そうすることで定着率が段々と高まるのです。

❿過去問や想定問題を解き、できないところをリスト化する

そこまで来たら、あとは過去問などを解きます。最初は点数が取れないでしょうが、できないところをリスト化し、あとやるべきことは苦手分野の克服で行ったことと同じです。

政治経済の勉強のコツ

大きなまとまりで学習していく

固定相場制から変動相場制への変化、そして現在までの流れを見ると、驚くほどたくさんの用語や出来事があります。例えば、プラザ合意があって、円高不況を指摘されたものの、結果的にバブル景気が生まれるという流れがあったとします。もし今出てきた言葉を1つ1つの単語で暗記すると、結構な労力がかかります。これを大きなまとまりで学習しようとすれば、そこまで労力をかけずに済むはずです。分からない言葉があれば、その都度調べていけばいいでしょう。

問題集を使って細かな知識を拾い上げる

講義形式の参考書で知識を吸収する、大きなまとまりごとに流れをつかんでいくような勉強法で、おおよその知識は身につきます。しかし、問題集を解いてみると細かなところまで理解できていないことがほとんど。問題集を解くことは、穴になりそうな部分を見つける意味があり、できなかったところは用語集や参考書で調べ上げていくことでムラがなくなります。

新聞やニュースに触れる

大学受験において、時事的な問題が出題されることがあります。特に私立大学の受験では出題されやすく、学部にもよりますが、まとまって出題されることも。時事的な問題は講義形式の参考書にも用語集にも出てこないので、その都度、学習する必要があります。その労力を軽減させるためにも、新聞やニュースに日々触れていくのがおすすめです。

新型コロナウイルスを始め、国民が強い関心を示した問題が取り上げられることが多いので、日々新聞やニュース、ネットニュースに触れて、分からない言葉があれば調べていくようにすると、時事対策につながります。

定期テストは頑張るべき?

毎回の定期テストはとても重要な意味を持ちます。内申にもつながりますが、うまく活用することで受験直前になって、慌てて基礎固めをする必要がなくなるからです。受験直前になって基礎固めが必要になる状態というのは、定期テストや模試に力を入れてこなかったことを意味します。また一夜漬けで挑み、小手先の点数ばかりを狙うケースも大変です。

逆に定期テストを頑張ることで、基礎固めの労力をカットできます。受験直結する以上、定期テストは頑張るべきです。

政治経済の勉強におすすめの参考書は?

政治経済の勉強をしていく上で大切な参考書、その選び方とおすすめの参考書をご紹介します。

政治経済の参考書選びのポイント

わかりやすい講義形式の参考書を必ず用意する

政治経済をゼロから学び直したい人、もしくは、大きなまとまり毎に流れをつかんで学んでいきたい人は、必ず講義形式の参考書を用意しましょう。その際、パッと見た時にわかりやすそうなものを選ぶのがおすすめです。図・イラストが多く、分かりやすい言葉で書かれているものであれば、内容理解が捗ります。

何周もできるものを選ぶ

問題演習を行える参考書を選ぶ際に、解き切るのに時間がかからないものを選ぶのがおすすめです。要所を押さえたものであれば、短期間で基礎固めも行えて、何回でも解けるのでできなかったところをできるようにすることができます。分厚いと1周するまでに時間がかかるので、薄くてコンパクトにまとめられたものを選んでみましょう。

大学の傾向に合わせて参考書選びを

私立大学の入試問題で政治経済を選ぶ場合、大学ごとに出題傾向が分かれるので、傾向をつかんでおく必要があります。グラフを活用した問題が出やすい、記述問題が多いなど大学によって様々です。記述問題を強化したいなどの考えがある場合には、記述問題に力を入れている参考書を選んでいきましょう。共通テストだけで使う場合には共通テストに特化した参考書を購入するのもアリです。

政治経済のおすすめの参考書

畠山のスパッとわかる政治経済爽快講義

畠山のスパッとわかる政治経済爽快講義は、分かりやすさに特化した講義形式の参考書です。分かりやすい言葉で書かれており、イチから政治経済の知識を固めていきたい人におすすめです。ほぼすべての範囲を網羅しているので、この1冊をベースに、他の参考書でわからないことがあればここに立ち戻って学び直すというやり方もできます。

蔭山克秀の政治・経済が面白いほどわかる本

蔭山克秀の政治・経済が面白いほどわかる本は、入試の出現頻度に応じてランク付けをしている参考書です。優先順位をつけて暗記を行いたい場合におすすめです。共通テストの範囲をすでに網羅し、基礎固めを済んだ人が私立大学の一般入試で政治経済を用いる際に頼りになる1冊です。

政治・経済標準問題精講

政治経済 標準問題精講は、MARCH以上のレベルにある大学を受ける際に取り組むべき参考書です。基礎固めを終えてもう一段、二段と上を目指す場合に、説明が細かいところまで書かれており、難関大学の問題の攻略に役立つ1冊です。

共通テストの政治経済(センター政経)のための勉強法

共通テストで政治経済を選択する場合の勉強法、共通テストでの概要などをまとめました。

共通テストの政治経済(センター政経)の概要

共通テストになり、およそ半分程度はこれまでセンター試験で行ってきた出題形式、もう半分は資料や図などを見て読解力などを調べる問題でした。基礎知識の徹底が求められるほか、読解力や思考力の部分が問われやすくなったのが2021年の共通テストの特徴です。

大問4つは変わらず、小問が2問ずつ減っていますが、図表から読み解く問題などに置き換わった分、スピーディに解いていかないと時間切れになりやすいです。政治経済は6割を切る平均点が普通で、共通テスト移行後もその傾向に変化はありません。2021年は倫理が高い平均点となったため、得点調整が行われ、高得点を獲得した学生がその恩恵を受けた形です。

共通テストの政治経済(センター政経)の勉強のコツ

過去問を行う前にインプットの徹底

成績を高めるためには過去問を解くことが大事ですが、できるだけ知識をインプットしてからの方がいいでしょう。予備知識もない中、いきなり過去問に取り組めばわからないところだらけで嫌気が差す場合も。そして、どこから手をつけるべきかも分かりにくいです。過去問を解くことで、知識のムラが見つかればその部分を再びインプットし、再度解き直していくことで着実に知識が身につきます。

共通テストに特化した参考書で勉強を

共通テストに特化した参考書は数多く存在します。共通テストでしか政治経済をやらない人もいるため、共通テストに特化したものの方が需要があります。できるだけわかりやすいものにしつつ、1冊解き切れば共通テストで高得点が取れるような参考書を選んでいくのがいいでしょう。

模試をできる限り受けて見直しを徹底する

読解力や思考力を問う問題が腰痛テストで出るようになったということは、今後の模試ではこの2つの能力を問うような問題が模試で出ることを意味します。新たな形式での問題が増えるため、できる限り多くの模試を受けて新たな形式に慣れていくのが一番です。そして、必ず模試を受けたら、100点がとれるまでひたすら見直しを徹底して解説を読み込んで、解き方を学びましょう。

共通テストの政治経済(センター政経)対策におすすめの参考書

大学入学共通テスト 政治・経済の点数が面白いほどとれる本

大学入学共通テスト 政治・経済の点数が面白いほどとれる本は、暗記よりも内容理解に重きを置いた参考書です。1冊解き切れば共通テストで高得点が狙える類のもので、基礎固めに最適であり、共通テストを使わない人でも一定レベルまで持っていくことができます。思考力対策にも取り組んでおり、答えを出すまでのプロセスも解説されているので、共通テストを受ける人は確保しておきたい1冊です。

マーク式基礎問題集 政治経済

マーク式基礎問題集 政治経済は、共通テストなどで出てくる出題形式に合わせて問題演習が作られている参考書です。レベルとしては共通テストよりも低めですが、基礎固めができているかを調べる上でかなり重宝します。もし厳しそうなら講義形式の参考書で学び直し、手ごたえを感じれば、過去問を解いたり、もう1段階上の参考書で学んだりしてみましょう。

共通テスト政治・経済集中講義

共通テスト政治・経済集中講義は、インプットとアウトプットが両方行える参考書です。共通テスト直前に総仕上げを行いたい時におすすめで、コンパクトにまとめられている分、何回でも解けるのが特徴的です。チャレンジテストと呼ばれる小テストが用意されており、知識が定着しているかの最終確認が行えるほか、時事問題に対応できるよう、本が発行されてから発生した時事的な話題をPDFファイルでダウンロードできます。

短期間で政治経済の学力を伸ばすコツは?

講義形式の参考書で勉強する

短期間で成績を上げるにはひたすら暗記をするべき!というのは間違いで、内容理解に力を入れるのがおすすめです。歴史と違って公民は一問一答で答えが出るわけではなく、複数の知識を駆使して答えを絞っていきます。講義形式の参考書の場合、流れの中で学んでいけるので単に暗記をするよりも理解しやすいです。講義形式の参考書は見やすいレイアウトになっており、1つずつ流れに沿って理解していけば必死に暗記をしなくても理解出来るようになります。

問題演習を行って解説を読み込む

知識の穴を見つけたらすぐに埋めて、再び演習を行って穴が埋まったかを確かめるのが短期間で成績を上げるコツです。ひたすら問題演習を行うと、正誤の部分だけを気を付けるようになりますが、それでは意味がありません。間違っている問題に解説があれば、なぜその答えが導くことができたのかを確認しましょう。この問題を正解するにはまだ知識が足りなかったと認識できれば、知識の穴を埋めることにつながります。そして、解き方を知ることは本番で役立ちます。

センター試験時代の過去問も解きまくる

共通テストになり、これまでセンター試験で用いられた出題形式が半分しか使われないため、センター試験時代の過去問を解くことは無意味ではないかと感じる人もいるはずです。しかし、たとえ共通テストで出題形式が変わっても、問われる知識量に変化はありません。センター試験時代の過去問を解きまくることはマイナスではなく、むしろプラスです。短期間で成績を上げるにはとにかく量をこなすのみです。過去問を解いて解説を読むことで解き方を知れるので、過去問をバンバン解き、解説を読み込み、再び解いて点数を上げていくことを繰り返しましょう。

まとめ

政治経済は私たちの生活に密接した関係があるため、どちらかといえば興味を抱きやすいでしょう。暗記で覚えるよりも流れで覚えた方が分かりやすく、暗記で生じる苦痛を感じにくくなります。なるべく楽しく、英語や国語の勉強の息抜き感覚で取り組めるといいでしょう。

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