効率の良い暗記方法や暗記の効率を上げる方法を徹底解説!

入試や学校の定期テストで高得点を狙うには応用問題を解けないといけません。その応用は基礎的な知識の活用でできることが多く、基礎的な知識を徹底的に暗記しておいて、それを踏まえた演習を行う必要があります。しかし、闇雲に暗記をしようとしても非効率的で定着もしにくいことがあります。

今回は効率の良い暗記方法や効率を上げる方法、そして、暗記力を高めるために日常生活で心掛けるべきことなどをまとめました。

効率の良い暗記方法10選

人に話してアウトプットをする

アウトプットをすることで、優先度の高い情報として「長期記憶」にカテゴライズされるようになります。人に話をしてアウトプットをするというのは、人に歴史上の人物や出来事を説明していくようなことです。人に説明するために何度もインプットをするため、自然と暗記がやりやすくなります。

声に出して書いて覚える

五感を使った暗記は、定着率の高いやり方と言えます。単に単語帳を眺めるのではなく、ノートに書く、声に出していくことで単語が覚えやすくなります。体に染み込ませていくようなやり方であれば、体が覚えているため、自然と思い出しやすくなるものです。

記憶できないところだけ再び覚える

アメリカにあるパデュー大学で、学生に40のスワヒリ語を覚えてもらう実験を行いました。その中で、間違えた単語のみを学習し、テストは40個すべて行うというやり方をやったところ、毎回40個学習していくやり方と同じ成績になりました。つまり、記憶できなかったところだけを再び覚え、改めてテストを行っていくことで効率的に覚えられることが結果として示されました。(参照:learningBOX)

ただし、間違えた単語だけ学習して、間違えた単語だけでテストをしても結果は出ませんでした。10個の英単語を覚えるという時に3個間違えたとすれば、3個で勉強して再テストをするのではなく、3個の英単語を覚え直して10個の英単語で再テストするやり方が求められます。

寝る前に暗記をする

人間は睡眠中に記憶の整理を行って、その日覚えたことを定着させます。直近の記憶は整理がしやすく、覚えた内容が定着しやすいです。ですので、寝る直前に暗記を行ってすぐに寝ることで寝ている時に暗記が成立しやすくなるというやり方があります。

空腹時に暗記を行う

イギリスのスウォンジー大学のデイビース准教授は、空腹時に分泌される「グレリン」というホルモンが記憶を高めてくれることを発見しました。パーキンソン病に伴う認知力低下をグレリンが防ぐという研究で発見されたものですが、空腹状態を保つことでグレリンが出やすく、記憶力アップにつながりやすいことを示しました。(参照:科学検定)

昼食や夕食の前に暗記を行うことで、覚えた内容が定着しやすい可能性が高まるので、その時間帯に暗記を行うのもいいでしょう。

理由を理解してから暗記する

意味もなく書かれた言葉を暗記する「丸暗記」がうまくいくのは10歳ぐらいまでと言われています。小学校まで勉強せずに好成績を出して天才と言われた人物が、中学高校と段々落ちこぼれになっていくのは、丸暗記がうまくいかなくなってきた証拠です。

基本的に記憶力は大人になっても落ちないとされ、エピソード記憶で暗記を行うと忘れにくいとされています。歴史であれば、5W1Hを意識してストーリー立てて記憶をしていけば、丸々覚えやすくなり、すぐに記憶を引き出しやすくなるのでおすすめです。なぜこうなるのかという理屈を知ってから覚えると覚えやすくなります。

感情とセットで暗記を行う

よく他人から受けた仕打ちは覚えているが、他人に与えた仕打ちは全く覚えていないということがあります。悔しかったこと、嬉しかったことはいつまでも覚えているものです。実は海馬が長期記憶として残すべきものを選ぶ際、感情の動きで決めていると言われています。そのため、漫画アニメ、小説やドラマなどで歴史を学ぶと結構覚えているものです。感情を揺れ動かすやり方を使って暗記を行うのも1つのやり方です。

噛みながら暗記をする

ガムを噛みながら勉強をしていると、勉強に集中しろ!と親や先生から怒られるかもしれません。しかし、噛みながら暗記を行うことで記憶が定着しやすいとされています。ガムを噛むことで注意力が高まり、脳が活性するためです。ガムを噛みながら勉強をすることはお行儀が悪く見えるかもしれませんが、暗記に関しては優れたやり方と言えるでしょう。

興味を持って覚える

日常生活で、なかなか人の名前を思い出せないことがあります。顔と名前が一致しない状態もそうですが、なぜ覚えていないのかといえばその人に興味がないからです。興味を持って覚えようとすればすぐに覚えられるものです。これは暗記でも当てはまります。興味のないことはどれだけ勉強しても覚えられませんが、興味のあることは結構覚えられるものです。

25分暗記して5分休憩する

人間には集中できる時間が存在し、だいたい30分ぐらいが限界とされています。そこで25分間は暗記に充てて、5分間休憩するやり方で脳の状態を常に元気な状態にさせることができます。休憩後に直前に学んだことを一通り振り返ることで、より記憶に残りやすくなるでしょう。

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暗記の効率を上げる方法

暗記の効率を上げるにはどのような方法があるのか、すぐに使えそうな方法を中心にご紹介します。

暗記の範囲を絞る

例えば1日に100の英単語を覚えたいと考え、実際に暗記しようとします。しかし、100の英単語を完璧に覚えるのは至難の業であり、それを長期記憶にするのは大変です。100の英単語の中で長期記憶に移行するのは数えるほどしかなかったとなれば最悪です。それならば10や20に限定し、確実に覚えて、長期記憶につなげた方が効率的です。暗記の範囲を絞ることは長い目で見た時に効率的な暗記のやり方と言えます。

ノートの取り方を工夫する

授業を受ける際に、重要なポイントなどをノートにとっていきますが、このノートの取り方を工夫することで、暗記の効率を高めることができます。覚えるべきポイントをまとめ、ノートを見れば何を覚えればいいのかが明快になっていれば必要最低限の労力で暗記が行えます。定期テストで高得点を狙う人にとって、勉強効率を高めるノートの取り方を研究し、工夫していくべきです。

複数の暗記を交互に行う

アメリカ・カリフォルニア大学のロバート・ビョーク氏は、インターリーブというやり方で暗記をしていくべきだと提唱しています。英単語ばかりを暗記するのではなく、時に英文法、英熟語を織り交ぜて暗記するなど、関連するものを交互にやっていくことで、着実に暗記できるのだとか。これを歴史などでも応用することで、集中力を切らさずに覚えていくことができます。(参照:WIRED)

暗記アプリを使う

近年学生の間で用いられているのが暗記アプリです。写真を取り込んでその上にマーカーを引けるものから、ランダムで再生されるため、作成した順番で覚えてしまうという本末転倒な状態を避けられます。オフラインでもできるものが多いため、どんな時でも利用できます。スキマ時間を有効に活用したい人におすすめです。

何度も反復して覚える

やはり暗記で欠かせないのは量です。ただ闇雲に量をこなすのでは非効率的なので、範囲を絞って反復して覚えるなど、従来とは違うやり方で量をこなすのがおすすめです。インターリーブを活用して数をこなしたり、暗記アプリを使ってスキマ時間をどんどん使ったり、反復して覚える機会を作りつつ、効率を目指すようにしましょう。

暗記力を上げるために日常生活で心掛けることはある?

暗記力を上げるために日常生活でどんなことをしていけばいいのか、複数のやり方を解説します。

睡眠時間を十分に取る

まず大事なことは睡眠時間を十分に取ることです。寝ている最中に記憶の定着を図るわけですが、眠りが浅いタイミングで行われます。人間の睡眠は浅い睡眠と深い睡眠を90分1セットで繰り返すため、できれば6時間は最低でも確保したいところです。これが短いと不十分であり、質のいい睡眠とはなりません。睡眠時間を削って勉強してもいいことはありません。

ブレインフードを食べる

暗記を助けてくれる食べ物、通称「ブレインフード」が多く存在します。例えばチョコレートはテオブロミンという成分が脳を刺激して暗記をしやすくします。他には脳の栄養になるブドウ糖を含んだ食べ物や、頭にいいとされるDHAやEPAを含む食べ物もおすすめです。主に青魚に多く含まれます。大豆に含まれるレシチンも効果的で、豆乳や豆腐などをどんどん食していくのもいいでしょう。

普段から水をたくさん飲む

人間は1日2リットルの水が必要であると言われています。汗をかかなくても、普通に生活しているだけで水分は減っていき、気づかないところで体に異変を起こしやすくなります。水分を常に確保することはパフォーマンスを高い状態で維持できるというわけです。飲み水として摂取すべき水分量はだいたい1リットルほどとされ、これを意識して水を飲んでいくことをおすすめします。(参照:サニクリーン)

立ちながら勉強を行う

勉強は、机に向かって勉強を行うものですが、座らずに立ちながら勉強をすることで暗記力を高めます。眠気を感じにくくなるほか、メリハリのある作業が行えるようになり、認知機能も高まると言われています。ずっと座っていると健康面に悪影響がでますが、立っていればその心配もありません。暗記をする際には立ちながら暗記をするのがおすすめであり、普段からその習慣をつけるのがいいでしょう。

人の話をよく聞く

一見すると人の話をよく聞くことは暗記と関係なさそうですが、人の話をよく聞くことは、常に自分の頭で考えており、記憶しやすい状態になります。人の話に興味がなければ、何も覚えられず、何を話していたかと問い詰められても返すことができません。人の話を聞く人は興味を持って聞いているので覚えやすいため、普段から人の話をよく聞くことは、記憶力という点でも大事です。

暗記ができない理由とは?

暗記方法や日常で気を付けるべきことをわかっていながらも、なぜか暗記できないという人もいます。その理由をまとめました。

そもそも人は忘れてしまう

基本的に人間は忘れやすい生き物です。人間の脳が記憶できる容量は「1ペタバイト」とされています。1ペタバイトは1,024テラバイトに置き換えられるため、ハードディスクレコーダーにしたら10万時間も録画ができます。もし忘れることがなければ、膨大なエピソード記憶の中から1つの記憶を探し出さないといけなくなるため、相当大変な思いをします。だからこそ、人間は忘れやすく、記憶の整理を常に行うのです。

それを象徴するのが「エビングハウスの忘却曲線」です。常に記憶の選別をしている脳では、例えば100の単語を覚えた場合、たった20分で42の単語を忘れます。1時間もすれば56の単語を忘れ、1日経過すれば33の単語しか覚えていないのです。

エビングハウスの忘却曲線とは?

エビングハウスの忘却曲線は、「子音 + 母音 + 子音」で構成された3つのアルファベットを記憶し、それを正しくアウトプットできるかを記録し、忘却曲線が示されました。エビングハウスの忘却曲線は1885年に発表されたもので、その歴史はとても古いです。エビングハウスの忘却曲線では無意味な言葉を丸暗記しており、通常の暗記では意味のある言葉を暗記することから、一概にこの忘却曲線が当てはまるとは言えません。しかし、何もしなければどんどん忘れていくというのは明らかな事実でしょう。

「繰り返し」が大事

エビングハウスの忘却曲線に従い、記憶が下げ止まりを見せる1日後、もしくはその日の夜に復習を行うと再び記憶は復活し、また下がり始めるものの、繰り返し記憶をしていけば忘却曲線は緩くなるとされています。

忘却曲線はエビングハウスだけではありません。カナダにあるウォータールー大学でも忘却曲線が作られています。この大学では、短時間の復習を行うことで記憶を復元できると主張し、最初に暗記を行い、翌日に10分程度復習をするだけで記憶を復元できると発表しています。そして、7日目には5分のみ、30日目には2~4分のみ、それぞれ復習をすると1か月が経過しても100%に近い記憶を保持できるというのです。

つまり、何度も復習を行えば記憶は定着しやすく、長期記憶になりやすいということです。繰り返しがとても大事であり、しかも、そこまでの労力をかけなくても暗記力を高めることができるのです。

暗記の勉強法で最もおすすめなのはどれ?

暗記の勉強法には色々なパターンがありますが、書くこと、読むこと、聞くこと、見ることの中でどれがベストか、メリット、デメリットを含めて解説します。

暗記法①「書く」

メリット

書いて覚えることにより、体で覚えることにつながるため、五感を使った記憶を実行しやすくなります。書いて覚えるということは、見ることも加味されるため、実際には複数の感覚を活用します。英単語は書いて覚えたという人も多いです。またパソコンを使いだして漢字を忘れた人も多い中、普段から手紙などを書く人は漢字を忘れることが少ないのも、書いていることの効果が大きいことが言えます。

デメリット

デメリットとして挙げられるのは、時間がかかることです。英単語の暗記では同じ単語をノートに羅列していくため、非効率的になりやすいのがネックになります。とはいえ、効果は大きいので、うまく活用していくほかありません。

暗記法②「読む(音読)」

メリット

書くことと違い、読むことはノートやペンが必要なく、見たものを読めばいいだけです。スキマ時間を活用しやすく、どんな場所でも行えるのが最大のメリットと言えるでしょう。素早く頭の中に情報を入れる場合におすすめです。

デメリット

一方、読むだけでは短期記憶にとどまりやすいという欠点もあります。もしも読むだけで長期記憶に移行させるのであればとにかく量をこなすことであり、寝る前に行うのもいいでしょう。あとデメリットなのが声を出す分、周囲に迷惑をかけやすい点です。

暗記法③「聞く」

メリット

聞いて覚えることのメリットは、こちらもスキマ時間を活用しやすいことです。30秒の中で120字の言葉を話すことができ、30秒聞くだけで120字ほどの情報を収集できます。10分であれば2400字ほどの情報であり、これを1日で何回も聞けばその情報がそのまま記憶に残りやすくなるというわけです。

デメリット

一方で、人間は聞いて覚えることをメインに作られておらず、見て覚えるケースが目立ちます。勉強は優秀なのに、人から指示されたことはすぐに覚えられず、書いてくれないとわからない人がいるのはそのためです。聞いて覚えることは確かにプラスですが、それだけだと心もとないのが実情です。

暗記法④「見る」

メリット

見て覚えることは、人間の作り的に適した暗記法であり、スキマ時間で単語帳を見ながら暗記するという時に効果を発揮します。書いて覚える、読んで覚えるには、見なければ成立しないため、自然と見て覚えるやり方を誰しもがやっており、とてもポピュラーです。

デメリット

ただ見て覚えるというのは、「眺めるだけ」になりやすく長期記憶につながらないことも多々あります。書いて覚える、読んで覚えるというのは複数の暗記法を同時にこなしているから覚えられるのであって、見て覚えるのは単独の暗記法なので、それだけでは効果が出にくいでしょう。

自分に合った暗記法を見つけよう

人それぞれ、覚えやすいやり方が存在します。見て覚えるにしても、自分で記憶の整理をしたり、エピソードと絡めて覚えたりする人もいるでしょうし、単純作業をしながら聞いて覚える人もいるはずです。必ず自分に合った暗記法というものは存在するので、それを見つけていきましょう。

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短時間で暗記するための勉強法

寝る前に暗記して起きてから復習する

人間はインプットとアウトプットを繰り返すことで記憶が定着しやすくなります。記憶しやすい寝る前にインプットを行い、整理が済んだ起床後にアウトプットを行うことで、効率よく暗記が行えます。これを毎日行っていけば、睡眠時間も大事な勉強時間になっていくでしょう。

見て読んで書く

先ほど紹介した暗記法を組み合わせた、見て読んで書くという暗記方法は効果的です。英単語であれば、英単語を見る、英単語を読む、そして、英単語を書いて記憶します。できれば耳栓をして実践すると英単語を聞くことにもなります。集中して暗記したい場合におすすめです。

1つでもダメなら1からやり直し

100の英単語を覚えなければならないとした場合、90の英単語を覚えて10だけ覚えられないとすれば、90も覚えたんだから十分だと思うはずです。しかし、入試や英検などで、覚えられなかった10の英単語が出てくるものです。自分にプレッシャーをかけるため、1つでも覚えていなければ1からやり直しで、また覚えていくのがおすすめです。スピーチを覚えないといけない場合、噛んだら最初からやり直しを行うなど、プレッシャーをかけて何度も覚えていくと記憶しやすいです。

まとめ

効率の良い暗記方法として、パッと眺めてパッと覚えるみたいなことを想像する人もいるでしょうが、そんな芸当はできません。しかし、1日10時間以上ひたすら暗記をするのはどう考えても非効率的です。スキマ時間で暗記を行って定着させるのが理想ですが、睡眠時間をうまく活用したり、狭い範囲で確実に暗記をしたりと、その人のやり方に応じたやり方で記憶の定着を図りましょう。

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