勉強の最中に頭が痛くなってきた経験、誰しもがあるのではないでしょうか。一生懸命勉強をしているのに頭痛で勉強に集中できない、そんな方も多いはずです。
なぜ勉強をしていると頭が痛くなるのか、頭痛の治し方、頭痛時の勉強法、頭痛を防ぐ方法などをまとめました。
勉強中に頭が痛い(重い)原因とは?
勉強中に頭が痛くなるのはちゃんとした原因があります。頭痛の種類と原因をまとめました。
頭痛の種類
片頭痛型
片頭痛型は、こめかみや目の周辺が痛くなり、局所的にズキズキとした痛みを感じる頭痛です。片頭痛型は光や音などにも敏感になりやすく、それらの刺激も症状を悪化させる恐れがあります。
緊張型
緊張型は、頭全体が締め付けられるように圧迫感を感じるような痛みが特徴的な頭痛です。夕方あたりに症状を感じやすく、片頭痛型よりもポピュラーな頭痛とされています。女性がなりやすい片頭痛と比べ、緊張型は性別年齢に関係なく感じやすい頭痛です。
脱水型
トイレに行く時間も惜しいと、水分も摂らずに勉強をする人がいます。このような人がなりやすい頭痛が脱水型です。血液中の水分量が減ると、血液循環が悪くなり、血管が拡張し、頭痛を誘発します。
片頭痛型の原因
片頭痛型は血管が拡張しすぎることで痛みを感じやすくなります。またワインやチーズなど特定の食べ物を食べると片頭痛を発症するケースも。近年はマスクを着用し、吐き出した二酸化炭素をまた吸い込むような状態となり、体内の二酸化炭素濃度が高まり、片頭痛を引き起こす場合もあります。
緊張型の原因
緊張型は肩こりや首のこりなど血流が悪くなって疲労物質がとどまりやすく、それが頭痛につながるケースが主です。同じ姿勢を続けていることで血行が悪くなることも。長時間同じ姿勢で勉強をし続けていると緊張型頭痛を発症しやすくなります。やはりマスクを長時間つけることで緊張型も誘発しやすく、マスクのゴムが両耳を固定することで顔の筋肉が緊張状態となり、それが首のこりにつながって緊張型になりやすいというケースも。マスクをつけていると片頭痛型、緊張型双方を誘発することが考えられます。
脱水型の原因
脱水型は、文字通り脱水状態になることで引き起こされます。体重の5%程度の水分がなくなると頭痛が生じやすいとされていますが、この脱水型での頭痛は少々重い脱水症状と想定されるため、早急に水分補給をしましょう。
勉強中の頭痛の治し方【受験生必見】
もし勉強中に頭痛になった場合、どのように治せばいいのか、治し方を解説します。
頭痛薬を飲む
頭痛になった場合、頭痛薬を飲むのが確実です。特に緊張型頭痛の場合は市販の頭痛薬が効果を発揮しやすく、飲んで様子を見ましょう。緊張型頭痛の場合、筋肉を動かす、肩こりの部分を温めるなどをすると改善されることも。頭痛薬を飲み、ストレッチをしていくうちに段々と痛みが引いていくのが理想的です。
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片頭痛は冷やすかカフェイン
片頭痛は血管が拡張状態にあるため、血管を収縮させる必要があります。そのため、こめかみなど痛みを感じる場所を冷やして血管を収縮させる手が考えられます。またカフェインには血管収縮作用があるため、コーヒーを飲んで症状が治まることも。ただしカフェインの摂り過ぎは体調を崩す原因になるので注意が必要です。そして、血管拡張作用があるポリフェノールなどを含む食べ物は避けましょう。
脱水型の場合は経口補水液を飲む
脱水型の頭痛が想定される場合、水分補給をしなければいけませんが、水分ならなんでもいいわけではありません。脱水症状の場合、ナトリウムなどの電解質も失われており、経口補水液で水分と電解質を補給するのがいいでしょう。またスポーツドリンクなどでの水分補給もおすすめです。夏場は特に汗をかきやすく、電解質が失われやすいため、塩の飴やタブレットを持っておくと、とっさの時に対応できます。
頭が痛いときの効率よい勉強法【受験生必見】
頭が痛くても勉強はしておきたい、その場合の効率の良い勉強法についてご紹介します。
一問一答形式の問題に取り組む
頭痛の状態は思考力をストップさせ、集中力を切らし、情報もなかなか入ってきません。インプットが難しく、アウトプットも多少大変な中で一番効率的なのは一問一答形式の勉強です。一問一答形式であれば、これ以上は辛いと感じればいつでもやめられるほか、場所を選ばずに勉強ができるので布団の中で勉強することもできます。
得意科目を勉強する
受験勉強において、得意科目の勉強は何かと後回しにされ、苦手克服や最重要科目に時間を費やしがちです。しかし、頭痛の状況では苦手克服はあまりにも酷で、精神的に追い込まれるだけです。そこでおすすめなのが得意科目の勉強です。好きな科目を取り組むことで気持ちが紛れるかもしれません。また頭痛の時に得意科目を勉強し、スラスラ解けるのか得意科目でも勉強が進まないのかを体感することで、試験勉強の際に体調を崩すといいことはないと実感できます。
音声CDなどを活用する
頭痛の中には目の疲れから頭痛を誘発するケースがあり、こうなると普通に勉強をするのは大変で、薬を飲んで体と目を休めざるを得なくなります。そんな時に勉強をするとなると、音声CDを使った勉強法がおすすめです。英単語のCDで英単語を暗記することもできますし、オンライン授業を耳で聞き、内容をつかむやりかたもあります。片頭痛の場合、音にも敏感になるため、その場合は音量を小さめにするのもいいでしょう。少しでもインプットをする姿勢を持ち続けておくと、何かしらの効果は得られるはずです。
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勉強中の頭痛を予防するために日常からできること
勉強中の頭痛を防ぐために日常からできることは何があるのか、解説します。
低気圧などで頭痛が起こる場合は漢方薬で対処を
今回紹介した片頭痛型、緊張型、脱水型とは別に低気圧に伴う頭痛があります。天気が悪いと気分が乗らない、体調を崩す、頭痛になる、これらは気圧の変化に伴って発生するとされ、水分バランスが乱れ、血管拡張につながって頭痛を誘発することがあります。3人に1人は低気圧をきっかけに頭痛を感じており、頭痛やだるさを感じる人も多いです。(参考:小林製薬)
低気圧不調とも呼ばれる症状に対応する薬はあまりないとされてきましたが、漢方薬「五苓散(ごれいさん)」が水分をうまく排出し水分バランスを整えてくれます。「五苓散」はドラッグストアにも売られており、決して高い商品ではありません。天気が悪いと頭痛になりやすい場合には「五苓散」を持っておくと精神的にも楽です。
こまめにストレッチをする
男性や女性に関係なく緊張型頭痛は襲い掛かります。しかし、肩こりや首のこりなどは同じ姿勢を長時間続けて起こるものなので、適宜休憩をとり、その都度ストレッチを行うことで緊張を緩和できます。またお風呂に入って血行を良くする、ドラッグストアで市販されている肩や腰を温める商品を活用するなど、コリの部分を温める手段も活用できます。ストレッチは気分転換にもなるので、やっておいて損はありません。
頭痛の原因を見つけて潰していく
原因不明の頭痛は考えにくく、何かしら頭痛の原因があります。水分が不足するから脱水型頭痛になり、肩や首の緊張状態が続くから緊張型頭痛になります。一方、メガネをかけている人は矯正がうまくいっていないことで目が疲れやすく、頭痛を誘発するケースもあります。何が原因なのか、その原因を見つけて潰していくことで頭痛の回数を減らせます。それでも頭痛が治らない場合は病院に行きましょう。
頭痛という症状は命にかかわる病気を知らせるサインにもなります。万が一その可能性も否定できないため、痛みが長引く、何をしても改善されない場合などは早急に診察を受け、判断を仰ぎましょう。
勉強中に頭痛がひどいときは勉強を休んでも良い?
もし頭痛がひどい場合は勉強を休むのがおすすめです。もちろんできることは最大限尽くすのがいいですが、ごまかしながら勉強を続けても、効率が悪い状態が長引くことが考えられます。1日しっかり休養し、健康な状態に回復してから集中して勉強を取り組む方が効率的です。
また緊張型頭痛などのようにお風呂に入って患部が温まれば改善されるような頭痛ならまだしも、若い男性に多いとされる群発頭痛にもなると、かなり激しい頭痛を引き起こすため大変です。あまりにも頭痛がひどい場合はまず安静にすること、それで改善しない場合は病院を受診することを心がけましょう。頭痛にはパターンがあるので、よくありがちな頭痛であればこれまで行ってきた対処法でこなしましょう。
受験直前だとついつい焦りがちですが、焦り過ぎて頭が痛い中で勉強をしても余計に焦りを生むだけです。休む時は休み、1日でも早く健康を取り戻すことに力を入れましょう。
まとめ
片頭痛と緊張型頭痛が交互に襲い掛かるケースがあるなど、頭痛の症状を頻繁に経験する人にとっては死活問題です。一方で、頭痛を引き起こすパターンと改善されるパターンを知ることで、出来る限り頭痛を回避でき、頭痛の症状を抑えることができます。それがわかれば精神的な負担も少なくなり、頭痛が襲っても余裕をもって対応できるはずです。そして、頭痛になり、対処しても改善されない場合はその日の勉強は切り上げて、静養に努めることをおすすめします。