小学生の時に親から、「ゲームばかりしてないで勉強しなさい!」と言われた経験はありませんか?ほとんどの学生が親から注意を受け、「今から始めるところだったの!」と逆ギレした人もいるかもしれません。
本当にゲームは勉強に悪影響なのか、勉強とゲームの両立は可能なのか、ゲームの集中力がなぜ勉強に活かせないのかなど、勉強とゲームについてまとめました。
ゲームは勉強に悪影響なのか?
子供がゲームをやっていると、親が注意する光景は様々な家庭で見られます。しかし、親が思ってるほどゲームは勉強に悪影響を与えるものなのでしょうか?
勉強ができるプロゲーマーはたくさんいる
皆さんは「ときど」さんをご存じですか?プロゲーマーとして長く活動し、ラスベガスで行われた格闘ゲームの大会で優勝するなど輝かしい経歴の持ち主です。ときどさんは、麻布中・高等学校から東京大学へ進学、その後大学院まで行った高学歴の人物です。ときどさんがレアなのではなく、東北大出身のaMsaさん、東京農工大大学院出身のあばだんごさん、京大出身のShogunさんなど、高学歴なプロゲーマーがたくさんいます。
ときどさんは子供の時からゲームをやり、浪人生活をしていた時は予備校とゲーセンを往復していたと言います。ゲームは勉強に悪影響を与えるとは一概に言い難く、むしろ勉強ができた方がプロゲーマーに向いているのではないかと思わせるほどです。
勉強とゲームは両立することが大事
一方で、プロゲーマーに高学歴な人が多いのだから、「ゲームをどんどんやらせてもいいんだ!」と解釈するのも違います。過度にゲームを抑制するのもいけませんが、ゲームをダラダラとやらせてもいいことはありません。大事なことは勉強とゲームを両立させることです。この両立をしないと、勉強に悪影響を与えかねないでしょう。正しく勉強とゲームを両立させていくことが重要です。
勉強とゲームを両立してゲームとうまく付き合う方法
勉強とゲームはどのように両立させていくべきなのか、ゲームとの正しい付き合い方をご紹介します。
時間の管理を徹底する
「ゲームは1日1時間まで!」と親に注意された方もいるのではないでしょうか。このようにゲームをやる時間を決めることもいいのですが、一定の勉強時間をこなしたらゲームをいくらでもやっていいというルールにするのも1つの手です。例えば、「学校から帰ってきて3時間勉強したらあとは好きにしていい」というルールを決めておけば、それに従って勉強をするようになるでしょう。
なぜ1日1時間しかゲームをしちゃいけないのかと尋ねられた時、ほとんどの大人は論理的に返せず、高圧的な態度で押し切ろうとします。これではやる気を削ぐだけです。時間管理をうまく活用し、逆にモチベーションアップにつなげることが大事です。
ルールを決める
法律があることによって秩序を保てるように、ルールを決めることで家庭の秩序を保つことができます。万が一、ルールを破った場合はゲーム機を取り上げればよく、反省の色を見せたり、態度で示せば親は納得します。もちろん、親自身がルールを一切守らず、高圧的な態度をとりがちだと逆効果です。ルールを決めて管理する以上、親も子供も平等なのです。
ゲームの種類を限定する
子供はゲームを積極的にやりたがりますが、飽きが早いのも特徴的です。特定のゲームだけでいくらでもやっていいという形にすれば、万が一それが飽きてもそれしか遊べないので、自然と抑制することができます。しかも、特定のゲームだけ遊ばせることでeスポーツの大会に出られるスキルを得られるかもしれません。ゲームの種類を限定することは一石二鳥の対策と言えるでしょう。
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勉強に役立つゲームはある?
ゲームをやればやるほど勉強につながるものは存在するのか、勉強の役に立つゲームをご紹介します。
シムシティ
シムシティは市長として街づくりや財政などを管理するシミュレーションゲームです。1989年に登場し、様々なハードで発売されています。難易度が上がると、限られたリソースで再生していかなければならず、頭を使ったり、税金がどのような効果をもたらすのかを理解したりできるゲームです。
桃太郎電鉄
桃太郎電鉄は、電車で全国を回り、資産を増やしていくゲームです。地理の勉強にはもってこいで、その土地に何があるのかがわかるようになります。また戦略性のあるゲームであり、どのように立ち回れば効果的に打撃を与えられるかなど、意外と頭を使うゲームでもあります。
脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング
脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニングは、ゲームをやりながら脳トレができるゲームです。簡単な計算や記憶力を問うゲームが多く、前頭前野を活性化させます。前頭前野は集中力や計画性、感情のコントロールなど様々な部分に使われるため、活性化することで自然と勉強の効果が高まります。大人向けですが、簡単な計算問題を早くこなせるとそれだけ計算力も早くなるので効果は十分でしょう。
ゲームは楽しいのに勉強は楽しくない理由とは?
親から「ゲームの集中力をなんで勉強に活かせないのか」と皮肉を言われた方もいるでしょう。なぜゲームは楽しいのに勉強は楽しくないのか、その理由をまとめました。
上達の感じ方の違い
例えば格闘ゲームの場合、最初はパンチとジャンプぐらいしかわからず、レベルの高い敵にやられてしまうでしょう。しかし、コマンドを1つ覚えてあっさり敵を倒したり、必殺技の快感を知ったりすることでスキルアップを実感します。しかし勉強は、英単語を1つ覚える、数学の公式を覚えるだけだとスキルアップを実感しにくいです。上達はしているけれども感じにくい、ゆえにやる意味を見出せない、これがゲームと勉強の違いと言えます。
強制的か自発的かの違い
ゲームがなぜ楽しいかといえば、自発的に取り組んでいるからです。遊びたいから取り組む、勝ちたいから頑張るという単純な理由がそこにはあります。しかし、勉強は基本的に強制されやすいものです。誰かにやらされているというのは大きなマイナスです。これはゲームにも言える話で、強制的にやらされるゲームもまた苦痛です。友達と遊んでいて、自分はやりたくないけど友達がやりたいというから嫌々遊んでいたなんて人もいるでしょう。強制的か自発的かの違いはかなり大きいです。
ミスをした時の違い
ゲームの場合、強敵のボスを倒すために100回でも200回でも挑み、ようやく倒せた時の快感はたまらないものです。しかし、勉強の場合、ミスをすることは恥ずかしいこととされ、たくさんチャレンジすることを躊躇しがちです。ミスをしてチャレンジし続けても咎められないのがゲーム、恥になりやすくチャレンジしたくなくなるのが勉強、この違いもあるでしょう。
勉強をゲーム化してのめり込む方法
大事なことは勉強をゲームのようにしてのめり込んでいくようにすることです。そのために何をすればいいのかをまとめました。
上達を実感しやすくする
勉強をゲームのように捉えた場合、上達を実感しやすくさせることがポイントになります。英単語をどんどん覚えていくと、それまで読めなかった英語長文が読めるようになり、それが面白みにつながります。今までできなかったことができるようになれば自然と面白さを感じ、楽しくなるものです。スキルアップを感じやすい仕組みを設けることがとても大事です。
RPGのようにストーリーを決めてもらう
RPGゲームは、1つの大きな目標があって、その目標をクリアするために段階的にミッションをこなしていき、大きな目標をクリアするだけの力をつけていきます。これを勉強に置き換えた場合、大目標は自分が将来やりたいこと、その途中に大学や高校など、夢をかなえるために突破すべき壁を設定していくと自然とRPGゲームのマップのようになります。
ここで重要なのは、自発的にストーリーを決めてもらうことです。なりたい夢があればその夢のために何が必要なのかを伝え、目標を決めてもらいます。自分が決めた目標なので、自発性が生まれ、創意工夫の意欲も出てきます。
レベルに合わせた参考書を用意する
以前は攻略本が販売され、それを見ながら効率的にゲームを行うことができました。今はスマホを見ながら攻略サイトをチェックすればいい時代になっています。これを勉強に置き換えると、レベルに合わせた参考書を用意することでそれがアシストにつながるでしょう。説明書や攻略本がないと、ゲームでも基本的なところで躓きやすいのです。参考書を用意することは、勉強のゲーム化を考えた時に必要な「装備品」です。
勉強をゲーム化できるアプリ3選
勉強をゲーム化できるアプリというものが存在します。今回は3つご紹介いたします。
はやべん
はやべんは、暗記を早押しクイズ形式で解いていけるアプリです。計算や社会、英語などがあり、国語は古文単語も登場します。復習モードでは間違えた問題が登場し、ここでのランキングによってLINEポイントが与えられます。復習モードをやるには課金が必要ですが、成績上位者は全額還元されるため、モチベーションにつながりやすい要素となるでしょう。
mikan
mikanは、東京大学の学生が開発した英単語アプリです。実に2万単語を収録しており、中学英語からTOEIC、TOEFLまで網羅しています。4択で出題され、制限時間なども自由に決められます。ランキングで順位や偏差値も表示され、例えば1問3秒で解き続けるといったことも可能です。
Kahoot!
Kahoot!は、ノルウェーで生まれたデジタル学習をするためのアプリです。2021年6月に日本語版のアプリがリリースされ、自分だけのオリジナル問題が作れるほか、ユーザーが作った問題で遊ぶこともできます。クイズ形式で取り組めるほか、クイズ番組のように取り組めるので、普通に勉強するのとは違う快感を味わえます。
まとめ
苦手科目と得意科目の違いは、自発的に取り組めるか否かの違いです。これは勉強とゲームにも言える話で、いかに自発的に取り組めるようにするかが重要です。報酬を設定してゲーム化させるか、RPGの主人公になりきってもらうか、人によって感じ方は様々ですが、ゲームのように取り組めるものを活用していき、楽しく勉強できるようにしていきましょう。