高校生が英検準1級に合格するための勉強法!おすすめ参考書も

企業の中には英語を公用語とするなど、英語の必要性が年々高まっている状況です。そのため、学生の内から英語に力を入れる人も増えています。そこで注目を集めるのが英検準1級です。

今回は英検準1級のレベル、勉強法、おすすめの参考書、高校生でも合格できる理由、取得するメリットなどをまとめました。

英検4級に合格するための勉強法!おすすめ参考書も解説

英検準1級の概要

レベル・難易度

日本英語検定協会によると、準1級のレベルは大学中級程度とされています。「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる。」レベルとされ、審査領域でも「社会性の高さ」がポイントに挙げられています。必要とされる単語の数は9000語で、これは難関大学合格に必要な単語数7000語を、2000語も上回ります。難関大学を合格した人ですらその英語力では足りない可能性が高く、相当な難易度であることがうかがえます。

リーディングの難易度

リーディングは筆記90分の中で行われ、問題数は41問、これにライティングが1問プラスされます。基本的にすべて選択問題となっていますが、取り扱う話題は広く、医療やテクノロジー、政治なども話題に入ります。これに関連した英単語が必要となり、文法もより複雑に使われ、英語長文も1つ1つが多くなります。このため、英単語をただ暗記すれば乗り越えられる難易度ではなく、英単語をしっかりと覚えた上でたくさん問題をこなし、ライティングに時間を残せるようにサクサクと解いていかなければならず、難易度はかなり高いです。

リスニングの難易度

リスニングはの試験時間は30分で、29問の問題を答えます。すべて4択になっていますが、放送回数はすべて1回で、会話で登場する英単語も9000語の中に含まれるものなので、高校では習わないようなものも出てきます。準1級のリスニングで登場するのが「Real-Life形式の内容一致選択」です。Real-Life形式とは、実生活でありがちな状況に関するリスニング問題で、電車のアナウンスや留守電のメッセージなどが当てはまります。答案にはシチュエーションと質問が英文で書かれ、10秒間黙読できます。一見すると何とかなりそうですが、結構苦戦しやすいため、こういった問題も難易度を高めます。

試験日程

英検の会場は準会場と本会場がありますが、準1級に関しては一次試験が本会場のみで受けることができ、二次試験は2つの日程が用意されています。そのため、準1級の試験日程は、第1回の一次試験はおおむね5月下旬、二次試験は6月下旬から7月上旬です。第2回は一次試験がおおむね10月上旬、二次試験が11月上旬から中旬です。第3回は一次試験が1月中旬、二次試験が2月中旬から3月上旬となっています。もし大学の推薦で英検準1級を使いたい高校生がいた場合は、第2回で合格をしないと間に合わないか、第2回でも間に合わない可能性もあるため、志望校の日程などに注意が必要です。

合格率はどれくらい?

英検準1級の合格率はおよそ15%と6人に1人が合格できるかどうかというかなりの狭き門です。基本的に級が上がっていくごとに合格率が落ちる傾向にあり、英検2級でも25%程度となっています。一方、一次試験さえパスすれば9割近い人が二次試験も合格できるなど、最初の一次試験が大きな関門となりそうです。

2級との違いとは

2級との決定的な違いは必要とされる単語数の数ですが、2000語から3000語の差を埋めるのに、数百時間はかかると言われています。それだけ準1級では語彙力がモノを言います。また、これまで6割強ぐらいの点数をとれれば合格だったものが、準1級になると7割を超える点数でないと合格にはなりません。つまり、2級をギリギリクリアした人が準1級を目指すには、かなり大きな壁が立ちはだかっているといってもよく、2級から準1級を目指す際にはある程度余裕のある点数で2級に合格する必要が出てきます。

高校生が英検準1級に合格する勉強法を分野ごとに解説

高校生が英検準1級に合格するために、どんな勉強法をすればいいのか、分野ごとに解説します。

リーディング

問題形式

リーディングは短文の語句空所補充、長文の語句空所補充、長文の内容一致選択、3つの形式があります。短文の空所補充が25問と多く、長文の空所補充が6問、長文の内容一致選択が10問となっています。

傾向

リーディングの問題は、登場する英単語が社会性に富んでいるため、高校では見かけないような、ネイティブアメリカンも使わないかもしれない難しい言葉が出てきます。このため、難易度の高さを実感する人も多く、時間も短いため、リーディングで大苦戦し、ライティングに時間が残されていないのが傾向としてあります。

勉強法

英語が話せる帰国子女ですら不合格になるほど、準1級は一見難しく感じますが、文法レベル的にはさほど高くなく、2級レベルと言われています。難しさを醸し出すのは単語なので、いかに語彙力を覚えるか、そして2級までにやってきた文法の知識を徹底できるかがポイントになるでしょう。日本の政治や社会の話題が英検に反映されるわけではないですが、こうした社会的な話題に関心を持つことも1つのやり方です。あとはとにかく長文を読むこと、これも大切です。

ライティング

問題形式

2級以上のライティングにおいて、意見と理由が含まれているか、構成が論理的か、課題にふさわしい語彙であるか、文法が正しく使われているかが採点の基準となります。4つの観点で1つ4点満点、計16点が持ち点となります。そのため、質問文に触れられていなかったり、英語ではない単語を使っていたり、意見と相反する説明をしていたりすると減点の対象です。トピックそのものに触れていないだけで、どんだけ文章を書いても0点にされる可能性があり、いかに模範通りの書き方でライティングが行えるかがポイントになります。

傾向

社会的な問題を問われ、それに賛成か反対かみたいなことが問われやすいです。例えば、2021年度第1回の問題は大企業は社会にいい影響を与えるかどうかという質問でした。普段から社会的なことに関心を持たないと、100語以上のエッセイを書くことは難しいです。社会的な話題が出てくるため、そのあたりの対策が求められます。

勉強法

ライティングの勉強法としては、ライティングで使える定型文を取得し、模範の構成を理解することが必要です。最初に主張を行い、その理由を述べ、詳細を深掘りしたあとで別の理由を述べて、深掘りして改めて主張をするというのが模範的な構成です。それぞれの転換で定型文を使い、あとはトピックに触れつつ、意味が通じるように書いていけば点数は得られるでしょう。小論文のようなことを英語で書くため、自分だけでやるのは大変です。翻訳ソフトにかけるのもいいですが、英語の先生に見てもらうなど、しかるべき人物に添削をしてもらうのが確実です。

リスニング

問題形式

英検準1級は、会話の内容、文の内容、Real-Life形式の内容それぞれの一致選択となります。会話内容と文の内容がそれぞれ12問、Real-Life形式が5問、計29問です。

傾向

会話内容は3ターンないし4ターンの会話を行った後で質問が出されます。ターンの回数が定まっていない分、不意打ちで会話が終わったり、まだ続いたりと気が抜けません。文の内容ではナレーションの内容を記憶する必要があり、文章が結構長いため、覚えきれないケースが目立ちます。質問は難しくないものの、集中力を切らさずにリスニングできるかがポイントになります。Real-Life形式に関する説明はリスニングの難易度の項目で説明しましたが、場面設定と答えを把握したうえで、文章を聞き、一番適した答えを選びます。

勉強法

リスニングに関してはとにかく聞いて慣れるのが一番です。特に文の内容に関してはとても長い文章なので、集中力を切らさないことが重要です。段々とリスニングの文章を長くしていき、集中力を長く保つ訓練を重ねましょう。そして、先に文章などを読める時は読んでおき、リスニングの最中に選択肢から1つずつけしていくようなやり方を覚えるのも大切なテクニックです。シャドーイング、ディクテーションを普段から徹底し、全てを和訳するのではなく、頭の中でイメージできるようにすると、英語をそのまま理解することにつながります。

高校生が英検準1級に受かるためにおすすめの参考書

DUO 3.0

「DUO 3.0」は、英検準1級に必要な語彙力を蓄えられる参考書です。英単語ターゲット1900などに出てくる単語を「全て」覚えた人が対象となっており、2600語を560の英文にしています。自然な英文が出てくるため、すんなりと入りやすく、復習用CDを使うことで560の英文を1時間で復習できるなど、英検準1級を狙うには絶対に欠かせない1冊です。

NextStage

「NextStage」は、高校卒業レベルの英文法の知識を固めていきたい場合におすすめの参考書です。文法や語法に関する問題が実に2000問以上収録されており、見開き2ページの左側に問題、右側に解説があるため、スピーディーに取り組めます。現状英文法の知識がある程度固まっていて、もう一段階レベルを上げたい人が使うべきものとなっており、この参考書に書かれていることがあまり理解できない状態だと準1級を目指すのは難しいでしょう。

DAILY25日間 英検準1級集中ゼミ

「DAILY25日間 英検準1級集中ゼミ」は1日30分、25日集中的に行うことで準1級合格に近づく参考書です。既に語彙力がついていることが大前提であり、問題形式に合わせたものが登場します。英検の出題形式とはどういうものかに慣れ、1周目が25日なら、2周目はその半分で回すといった形で何周もすると、万全の対策がとれるでしょう。

高校生でも英検準1級に合格できる理由とは?

狭き門である英検準1級。高校生でも合格できる理由とはなにか、ご紹介します。

大学共通テストのリスニングの速さとあまり変わらない

高校生にとってまず壁になりそうなのが、英検のリスニングです。長い文章をひたすら聞き取る、いつ終わるかもしれない会話を聞くなど、ストレスを感じさせますが、その速さは実は大学入学共通テストとほとんど変わらないか、むしろ共通テストの方が速い可能性もあるぐらいです。このため、単語さえ覚えてしまえば、あとはスピードに慣れるだけで聞き取れるようになります。単語を覚え、シャドーイングやディクテーションの練習をこなし、演習を何度も行えば、高校生でも攻略は十分可能なのです。(参考:速読情報館)

文法問題は高校英語で賄える

英検準1級になると、文法は知ってて当然という扱いになることもあってか、英検2級レベルの文法でも十分間に合い、いわば高校で学んだ文法で太刀打ちできます。裏を返せば、満遍なく知識を詰め込み、どんな文法問題が出てもいいようにしておくことが求められます。高校で習わなかったことが英検準1級で出てくる可能性はさほど高くないため、高校生でも合格できる要素となります。

出題形式が固定され対策しやすい

基本的に英検はガラッと変わることはあまりなく、常に同じような形式で出題されます。もちろん必要な語彙力が多すぎるので、中身が似てしまうことは少ないでしょう。ただ、どんな形式で出題されるのかがパターン化されている分、対策は立てやすいです。過去問が有効的で、語彙力をしっかりと身につけることができれば、チャンスは十分あります。高校生にとって大きな壁は語彙力です。あとはそこまで気にしなくていいでしょう。

高校生が英検準1級に合格するメリットとは?

大学入試の強い味方になる

英検準1級を取得することで、大学入試で間違いなく強い味方になってくれます。例えば、青山学院大学の場合、準1級があれば文学部の自己推薦の出願要件を満たします。大学によっては加点をしてくれるなど、大学入試の選択肢が一気に広がることになり、より上の大学を狙えるでしょう。中には英語の試験が免除になる大学も。英検準1級を取得することがどれだけすごいのか、大学側もよくわかっています。英検準1級に合格することは大きなアドバンテージになるのは当然です。

就職で有利になる

英検の魅力は履歴書に書けることですが、実はTOEICやTOEFLは取得して2年で資格が無効になってしまい、履歴書に書けなくなります。ただし、英検は資格が無効になることはないので、いつまでも英検準1級を取得したことを履歴書に書けます。高校時代に英検準1級を取得すれば、就職活動の際に利用できます。これがTOEICだとこうはいきません。もちろん準1級は多くの企業が認めており、TOEICは知らなくても英検は知っている、TOEICのこの点数がどのレベルかわからないけど、英検準1級はとてつもなくすごいことは知っているという認識の方もいます。就職で有利になることは間違いありません。

奨学金がもらえる

英検準1級に合格すると奨学金がもらえるケースが出てきます。しかも、給付型奨学金と呼ばれる、返済不要の奨学金のケースが多く、大学卒業後に返済で苦労することがありません。ある大学では、英検準1級を取得することで一番上の特待生として4年間授業料がすべて免除されます。300万円近い学費を学校側がすべて負担するのです。経済的に苦しい場合でも、英検準1級を取得することにより、家計に負担をかけずに済むことができるのです。

高校生が英検準1級に合格するのはすごい?

高校生が英検準1級に合格することは相当すごいことです。進学校と呼ばれるところで学年に数人いるかどうかのレベルなので、間違いなく偏差値的にも最上位にいることは間違いありません。最上位にいたとしても合格するのは大変です。相変わらず日本では英語に苦手意識を持つ人が多く、大学生の英語レベルはかなり低いと揶揄されるほどです。そんな中で高校生が英検準1級を取得するとなれば、かなりの逸材と思われるでしょう。そうしたことからも、英検準1級に合格することはとてもすごいことであり、自慢しても何ら問題ありません。

まとめ

英検準1級に合格するためには、とにかく単語を覚えることが重要ですが、高校時代に英検準1級の範囲を網羅できるまで覚えると大学受験が相当楽になります。英語の試験は、読解力さえつけておけば、文法や単語は英検対策でやっており、あとは数をこなすだけになるでしょう。やって損はない英検準1級への挑戦。最初は2級から始めてみて、将来的に準1級、1級を目指すことをおすすめします。

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