教科の中で比較的人気が高い日本史。暗記科目として頑張れば得点を伸ばせる一方、歴史分野は日常生活でも登場しやすく、教養の1つとしても人気を集めます。
今回は日本史の定期テストで高得点をとる勉強法から、ノートのまとめ方、効率的な暗記方法、定期テスト勉強を始める時期などをまとめました。
日本史の定期テストで高得点を取るための勉強法
STEP①:テスト範囲を確認し、重要な出来事、キーワードを洗い出す
テストの2週前になれば正式なテスト範囲が出ますが、前回のテストから今日にいたるまでの授業で行った内容が対象になるので、おおよその検討はつきます。テスト範囲を確認したら、その範囲内で重要とされる出来事やキーワードを洗い出します。日本史は暗記科目であり、覚えるべきものを覚えれば、高い点数が狙えます。まずは何を覚えるべきか、それを洗い出して、覚えていく作業に入っていきましょう。
STEP②:時系列で覚えていく
時系列関係なしに重要キーワードなどを単発で覚えていくと、出来事やキーワードがどのような意味を持ち、他の出来事とどのように絡んでいるのかがわからなくなります。共通テストでは複数の選択肢から答えを選ぶことになりますが、1つに絞り切れないなど、長い目で見て結果を残せません。時系列で覚えていけば、同じ時期に何が起きていたのか、キーワードなどがヒモ付けされて覚えられます。時系列で覚えていくことは、歴史科目ではとても大事なやり方です。
STEP③:重要なキーワードは他人に説明できるようにする
例えば、墾田永年私財法というキーワードがあったとします。これを日本史を知らない人に説明する場合、どのように説明しますか?Wikipediaに書かれていることをひたすら言っていくのもいいんでしょうが、これだと長々として、要するにどういうことなの?と言われてしまいます。要するに墾田永年私財法とはこういうものだよと説明できる状態になると、自らも墾田永年私財法を理解していることになります。重要キーワードがいくつか出てきて分からない場合は、人に説明することを考えていくと理解しやすくなるでしょう。
STEP④:テーマ史があれば流れに組み込みながら覚える
日本史は文化史、政治史など様々なテーマ史が組み合わさったものであり、主に政治史と経済史がメインになっています。この2つが日本史の本流となっていますが、文化史や宗教史などもテスト範囲に含まれていれば当然テストに出てきます。テーマ史が含まれている場合には、政治史と経済史の中に組み込んで覚えていくのも1つのやり方です。特に文化史は政治史と経済史に大きな影響を与えられる分野です。学校の副教材である資料集を活用しながら覚えていきましょう。
STEP⑤:アウトプットを行って知識の穴を埋めていく
覚えたものをアウトプットする際に心がけたいのは、単純に重要語句だけを言えるようにするのではなく、その重要語句に関する説明を自分の言葉で言えるようにすることです。これが言えれば理解していると言えますし、言えずに薄い知識でしか語れていなければ改善の余地があると言えるでしょう。一問一答形式の問題集などを活用し、知識の濃淡を確認して薄い部分を厚くしていく作業を、テストの数日前から始めたいところです。
【日本史の定期テスト勉強法】ノートのまとめ方
日本史のノートをまとめる際のポイントは、パッと見て理解できるノートになっているかどうか、そして、赤シートを活用して暗記がすぐに行えるかどうかです。参考書などわかりやすいツールはありますが、定期テストで高得点を狙うには出題者である先生の一挙手一投足がヒントになります。発言などをしっかりとまとめて後で振り返りをした際にわかりやすくまとめられていることが求められます。
まとめ方ですが、テスト範囲であればテスト範囲の中でまとめることにし、歴史の流れを時系列でまとめ、重要な出来事、キーワードを書き込んでいきます。この時、大事な部分を空欄にして赤字で書き込んで赤シートを使って暗記が行えるようになればいいでしょう。許可書の太字などは必ず入れるとして、逸脱しない程度に資料集などからも情報を入れることで定期テストで点数が取れやすいノートになるはずです。
【日本史の定期テスト勉強法】効率的な暗記方法
日本史のテストの点数を左右する暗記ですが、効率的な暗記方法について解説します。
流れをピックアップして覚える
例えば、ドラマの一場面だけをたくさん覚えていくとします。年代もテレビ局もバラバラで覚えるのはかなりしんどいものがありますが、年代でまとめたり、テレビ局単位で覚えるようにしたり、月9など時間帯を絞ったりして覚えていこうとすれば、意外とすんなり覚えられます。流れがある中で暗記を行っていくとヒモ付けがされやすくなり、覚えやすくなります。この出来事がこれをきっかけに起きた、そして、この出来事の後にこんな出来事が起きたと1つの出来事でいくつもの情報が登場します。これをピックアップして覚えていけば効率的な暗記につながります。
参考書を使ってアウトプットを行いつつ暗記も行う
人間の脳は基本的に覚えたものを忘れるように設計されており、いわゆるエビングハウスの忘却曲線が有名です。覚えてもその日のうちに半分以上忘れてしまうため、インプットも大事ですが、同じだけアウトプットも重要になります。そこで参考書を使ったアウトプットのやり方がおすすめです。アウトプットを行い、知識を固め、その都度暗記を行っていくようにすれば、知識がどんどん定着し、定期テストでも結果を残せるでしょう。
アプリを使った暗記
英単語を覚えるためにスマホアプリを使うケースがありますが、日本史でもアプリを使った暗記が行えます。ここでポイントなのが、日本史の教科書を出版する山川出版社なども独自で日本史暗記用のスマホアプリを出している点です。一問一答形式の参考書や用語集など様々なアプリがあります。もちろん他の出版社も日本史のアプリを出しており、アプリを使った暗記が捗るとともに、定期テストに限らず、大学入試の受験勉強でも役に立つはずです。
日本史の定期テスト勉強はいつから開始すべき?
定期テスト勉強はいつから始めるべきかですが、色々な考え方があります。例えば地歴公民系は暗記科目なので、わざわざ時間を作ってまで勉強をしなくていいと直前に始める人もいれば、長い時間をかけて勉強をするべきだと1か月以上前から暗記をし始める人もいます。定期テスト勉強を始める理想として「2週間前」をおすすめします。2週間前は定期テストの範囲が出されたタイミングであり、いわば定期テストの範囲が出てからテスト勉強を行うようなイメージです。例えば、スキマ時間を見つけて暗記に入るのもいいですし、2週間より少し前から重要キーワードの洗い出しを行って、2週間で暗記を完了させるやり方もいいでしょう。いずれにしても「2週間前」が1つのポイントになります。
日本史の定期テスト勉強の具体的なスケジュール
テストの2週間前から定期テスト勉強を始めるのが理想的ですが、では具体的にどんなスケジュールを立てればいいのか、解説します。
テスト前2週間
2週間前からテスト範囲内にある重要キーワードや重要な出来事を洗い出し、暗記を行います。暗記は大きなまとまり、流れを重視して覚えていくのが理想的で、最初はインプット重視で覚えていきます。また授業のノートを振り返り、自分がすぐにはわからなかった部分や先生の開設などをしっかりとチェックし、インプットの参考にしていきましょう。
テスト前1週間
1週間前の状態では暗記作業、いわゆるインプット作業を終えているのが理想的です。この1週間ではアウトプットに専念し、暗記した内容がすぐに出せるかどうかを磨いていきます。ここがうまくいくようであれば、テストでも高得点が狙えます。問題の出し方は先生によって異なるので、過去問からその傾向を探るのがいいでしょう。中学時代から過去問は必ず残しておくように指導を受けますが、問題傾向を探る上で重要であり、より効率的な対策が見つけられるようになります。
前日
前日になると、何度も間違えた部分、覚えるのが遅かった部分などを中心に復習を行い、チェックをするのが理想的です。この段階でインプット作業を行うのは、一夜漬け状態です。一夜漬け状態でも点数が狙えるので、過去に成功体験がある人は前日に覚えだす人がいます。しかし、ちょっとひねった問題を出されたら簡単に崩れてしまうことから、参考書を使って様々な切り口から問題を解いていき、テストに備えましょう。
日本史の定期テストは一夜漬けでも対策可能か
この後に紹介する一問一答方式の問題集など、一夜漬けに活用できるツールが多いのが日本史のいいところです。様々なテクニックがあるため、そのテクニックを活用すれば一夜漬けで高得点は十分狙えます。しかし、その場しのぎで高得点を狙えたとしても、そのような知識はすぐに抜けてしまうのが実情です。結局、大学入試で日本史を勉強し直す際、これらの知識は抜けており、再び猛勉強をするという時間のムダを生み出します。対策自体は可能ですが、一夜漬けに頼るのはできるだけ避けることをおすすめします。
日本史の定期テスト勉強で「一問一答」は使えるか?
定期テストの勉強において、一問一答方式の問題集を使っている学生が少なくありません。暗記に活用できるという意味で一問一答方式の問題集はとても効果があります。また、頻出の問題を一問一答にしているケースが多く、定期テストでもよく出てきます。山川出版社など教科書を出版する出版社が販売しているため、教科書に準拠したものが多く、かなり役に立つほか、改訂される前の一問一答問題集からことごとく問題が出され、一夜漬けで高得点をたたき出した人もいます。
もちろん、一問一答形式の問題集だけで暗記を行うのは危険ですし、時系列で覚えているとは言い難いので、あくまでもアウトプット用の教材として活用しましょう。
まとめ
日本史の定期テストで高得点をとることはとても大事なことですが、その先には入試があり、そこで点数をとらないと意味がありません。できれば定期テストを利用して基礎を固め、改めて入試対策で日本史を勉強する際に少しの力で取り組めるようにするのが理想形です。一夜漬けで目先の点数を狙うのもいいですが、入試で使うのであれば長い目で日本史の勉強をしていくことが大切です。