共通テストは勉強をしなければ点数がとれないのが一般的ですが、歴史に興味がある人であればある程度の点数が狙えるのが日本史です。そんな日本史ですが、ノートを活用していくことで点数を高めていくことができます。
今回は日本史のノートの取り方や作り方、ノートを活用した定期テストの勉強法、まとめノートが必要な理由などをまとめました。
【日本史の勉強法】ノートの取り方・作り方のコツ
ノートの取り方や作り方にどんなコツがあるのか、5つご紹介します。
ノートにタテ線を入れる
ノートをうまく活用するためにおすすめなのが、ノートにタテ線を入れることです。例えば、数学の場合は真ん中に線を入れることで計算式を書きやすくする効果があります。日本史の場合は、黒板に書かれていることや教科書に書かれていることを書き込むスペースと、重要語句のスペースを分けるためにタテ線を入れます。こうすることで、先生が強調していた重要語句を別に書き込めて、板書の内容を資料として書き込んでいくことができます。何度も見返す時にとても見やすいのでおすすめです。
ノートを2冊に分ける
数学では授業用のノートと計算用のノートに分けるやり方があります。そうすることで、整理整頓が行えるほか、パッと見てすぐにわかるノートに仕立て上げることが可能です。実は日本史でもノートを2つに分けるやり方が存在します。日本史の授業は基本的にテーマごとに分けて進められ、政治なら政治、経済なら経済に分けられます。授業では政治史がメインであり、政治史が終わってから文化史などに入ります。政治史をまとめたノート、経済史や文化史をまとめたノートに分けることで見やすくさせることが可能です。パッと見てすぐにわかるノートに仕立て上げるには、ノートを分けるのが確実です。
1世紀ごとに見開き2ページでまとめる
パッと見てすぐわかるノートにするために、1世紀ごとに見開き2ページでまとめるやりかたもあります。100年単位で2ページに凝縮させるやり方でこれだと復習もしやすくなり、要点を中心に網羅していけばいいので直前に振り返りやすくなります。もちろん時代ごとにまとめるのもいいですが、江戸時代のように300年近く続き、各年代で注目すべき要点が数多く存在する場合もあるので、1世紀ごとにまとめるのがいいでしょう。そのあたりは工夫のし甲斐がある部分です。
自分で取捨選択してまとめ、参考書で修正する
まとめノートなどを作る場合、何が重要で何が重要でないか、自分で取捨選択を行うのがおすすめです。重要かどうかを見極めていく作業は、これはテストに出そう、きっと出ないだろうと判断する作業でもあるので、自分自身がどれだけピントが合っているかどうかがわかります。講義形式の参考書で確認する作業も必要で、時に修正を行っていくことも大切です。修正箇所があまりにも多かった場合には講義形式の参考書の内容をまとめていくのもいいでしょう。とにかく効率的でわかりやすく復習ができればそれでよく、自分でまとめる作業は大変重要です。
日本史でもノートに余白を残す
英語や数学などのノート作りにおいて、様々な違いこそあれど、ノートに余白を残すやり方が存在します。この余白には授業中、先生からの情報を書きこむために用意され、また授業中に疑問に思った事を書き込み、後で質問を行ってそのアンサーも一緒に書き込みます。日本史でもこの余白は残しておくのがいいでしょう。特に定期テストの際には、先生から発せられた情報が頻繁にテストに出てくることがあります。教科書を読んで内容を把握するよりも、ノートをしっかりと読み込んで内容を把握した方が点数がとれるようにするためにも、余白を残し、そこに情報を書き込めるようにしておくのが理想です。
日本史のノートを使った定期テスト勉強法
せっかくまとめた日本史のノートをどのように使っていけばいいのか、定期テストの勉強法をまとめました。
ノートの内容を完全に把握する
ノートをまとめる際に要点をしっかりと押さえて作られるので、いわばムダがない内容になっています。ムダがないということは、ノートの中身を網羅すればテストの点数に間違いなく直結することを意味し、効率的に点数を上げることが可能になります。そのため、ノートをまとめたら、それを完全に把握する、覚えることを心がけましょう。この考えを持っておくと、ノート作りの際によりムダのないものを作ろうという気持ちにもなるので、自分だけの教科書を作っているぐらいの感覚を持つのがいいです。
ノートを使って友人と教え合う
インプットの道具としてノートを活用するやり方がある一方、アウトプットの道具としてもノートは活用できます。要点をまとめたノートは本来誰にとっても理解しやすいノートです。ここでおすすめしたいのが、ノートを使って友人と教え合うやり方です。もしうまく説明できて相手にも伝われば、内容をしっかりと把握している証拠ですし、もし友人から疑問を投げかけられてもそれに返すことができれば、それも内容把握につながります。伝わらない場合、疑問点を返せない場合はまだまだ勉強の余地があるので、教えられる環境であれば積極的に教えるのもいいでしょう。
ノートを見て自分で問題を作ってみる
ノートには要点がまとめられており、これを暗記すればテストでも高得点が狙える!という形でやっているのであれば、そのノートを見て自分で問題を作ってみるのもテスト対策につながっていきます。もちろん定期テストのような文章で作り、自分ならこんな問題文を作るという感じで作り、それを数日前に解いていきます。自分で作ったものですから本当は全問正解が当たり前にもかかわらず、結構忘れているものです。この作業を行いながらインプット、アウトプットを繰り返すことで点数を伸ばすことができます。
日本史のまとめノートは無駄ではない!まとめノートが必要な理由
まとめノートは時間がかかる、だから不要であるという声もある中、なぜまとめノートが必要なのか、理由をまとめました。
必要なものだけを抽出する作業をするから
まとめノートが難しい理由として、必要最低限の内容で最大限の効果を出すことが大変なことが挙げられます。要するに、ムダを省く作業がとても大変なのです。コンセプトもなく、ただまとめノートを作ろうとなれば、苦戦するのは当然のことです。裏を返せばこの作業を繰り返すことで、何が重要で何が重要でないかを吟味することにもつながります。これこそがコンセプトをもってノート作り、勉強に向かっていることを意味しており、まとめノートの効果を高めます。
自分にとって最も効果的なモノになるから
教科書や参考書は万人向けに作られたアイテムであり、それぞれの人たちの事情をくみ取ったものではありません。人によっては、この表現をかみ砕いてほしいと思うでしょうし、別の人からすると近現代をもっと積極的に扱ってほしいと思うでしょう。人によって強化したいポイントが異なる中で、まとめノートは自分にとって最も効果的なモノにすることが可能です。江戸時代が苦手なら徹底的に江戸時代をまとめたものを作っていけばよく、その人にあったノートをカスタマイズできるのがポイントです。
まとめノートだけを見るのが効率的になるから
テストや受験直前になって教科書を引っ張り出して読み込むのはあまりにも非効率的です。限られた情報を徹底的に読み込んだ方が間違いなくプラスです。この時に重宝するのがまとめノートです。まとめノートだけを見て直前の勉強をしていくと、テストの点数につながる情報だけをインプットできるので有益な時間の過ごし方をすることができます。
日本史の市販のおすすめ書き込み(まとめ)ノート3選
日本史に関して、ノートのように使えるものがいくつか存在します。その中でもおすすめのものをご紹介します。
詳説日本史 改訂版 ノート
「詳説日本史 改訂版 ノート」は、教科書に準拠し、教科書の構成や流れによって作られたノートです。穴埋め形式になっており、空欄に暗記したものを書き込んでいくことができます。最近では消せるボールペンなどもありますが、まずは答えをノートに書きこんでみたり、コピーしてコピーしたものに書いてみたりするなど使い方は色々です。
教科書よりやさしい日本史ノート
「教科書よりやさしい日本史ノート」は、日本史の基礎レベルの用語を書き込みながら覚えられるノートです。中学レベルの歴史から始めることができるため、日本史を苦手とする学生にとっても参考になる1冊です。
YouTubeで授業を受ける 書き込み式 日本史ストーリーノート
「YouTubeで授業を受ける 書き込み式 日本史ストーリーノート」はYouTubeで講義を受けながら書き込んでいくことができるノートです。動画を見ながら空欄が埋められるほか、倍速機能を活用して速いスピードで何度でも聞きこむことができ、理解力をつけられます。
日本史の成績が上がらない間違ったノート勉強法とは?
何かと万能なノートを使った勉強法ですが、さすがにこれをやったら成績は上がらないという間違った方法もあります。そちらをご紹介します。
コンセプトを全く決めていない
政治史と文化史に分けてノートを作るなど、色々な勉強法、まとめ方がありました。これらはなぜそれを行うのかという明確なコンセプトがあったのですが、このコンセプトを一切決めずにただただノートをまとめようとしても、失敗する可能性が高いです。ルールを定めておらず、自分の気分次第でコロコロと運用方法が変わってしまうことが考えられます。これでは見やすさも何もなく、ノートを読み込んで高得点を得られるような状況になりません。なぜこの使い方をするのか、コンセプトを明確にして、最後までブレずに押し通す姿勢が問われます。
必要のないものを書きすぎる
まとめノートは無駄!と力説する人は、過去にまとめノートで効果を感じられなかった人が目立ちます。そうした人のまとめノートを見ると、無駄な知識が数多く書かれているケースがあります。無駄知識、いわゆるトリビアとして覚えておくには良くても、テストで一切出てこないような知識をふんだんにちりばめて点数がとれるわけがありません。必要最低限の情報で最大限の点数を手にする、それがまとめノートの理想形です。そこから外れている以上、残念なまとめノートとしか言いようがありません。
ただ単に教科書の内容を写しているだけ
まとめノートは自分で情報を厳選し、その中で必要なものを組み込んでいくのが大切です。しかし、単に教科書の内容を写したり、コピーをただ貼り付けるだけだったりするまとめノートだと、全然頭の中に入ってこない可能性があります。ただ写しているだけだと記憶に残りにくく、印象が薄いノートになってしまいます。ただ単に写しただけではいけません。
まとめ
ノートを使って勉強をしていくやり方は、暗記科目の日本史だからこそ有効的なやり方です。情報をコンパクトにまとめ、効率的に勉強をすることができれば、他の科目の勉強に時間を回すことが可能になります。様々なノートの取り方がありますが、最近ではネットで自分のノートを公開できるサイトも登場しており、色々な学生のノートを見て自分に合ったものを探す、ヒントを得てオリジナリティのあるノートを作っていくのもいいでしょう。