日本史の教科書を使った勉強法!教科書を用いた共通テスト対策も解説

日本史は参考書よりも教科書を使って勉強をするべきだという声が根強くあります。暗記科目であり、数学などと比べても教科書の優位性がそれなりにあるからです。

今回は現在出版されている日本史の教科書の傾向や教科書を使った勉強法、教科書を使ったテスト対策、教科書と併用できる参考書などをご紹介します。

日本史の教科書の種類と特徴

全国の高校で使われている日本史の教科書は主に3つです。1つずつ解説していきます。

詳説日本史B 山川出版社

多くの高校で用いられているのが、山川出版社の詳説日本史Bです。大学の入試問題もこの教科書を下敷きに作っているとされ、独学をする方にとってもこの教科書で勉強をするのが確実と言えます。大学受験で求められる知識はすべて網羅されているほか、日本の歴史をコンパクトにまとめつつ、重要なものは外さないというスタイルも特徴的です。1冊ですべてがまとまっており、勉強のしやすさも特徴的です。解説が若干少なめと言われていますが、同じ山川出版社が出している参考書でいくらでもカバーできる部分なので心配はいりません。

新選日本史B 東京書籍

2番目に利用されているのが東京書籍の新選日本史Bです。詳説日本史Bの表現は堅いと言われる中で、こちらはカラーの図表が多く、わかりやすさをポイントにしています。日本史が苦手な人でも取り組みやすい内容になっており、すぐに理解したい人にはおすすめです。扱っている単語数が少ないなどの問題もありますが、参考書を使って詳しいところを学んでいけば十分です。

新日本史B 山川出版社

山川出版社はもう1冊新日本史Bを出しています。大きな違いは文章の丁寧さです。詳説日本史Bの文章は表現自体が堅いと言われる中で、こちらは丁寧に書かれているのが特徴です。進学校で使われていることが多く、論述問題対策をするケースで役に立ちます。そのため、私立大学入試で日本史を選ぶ人からすると、他の教科書を選ぶでしょう。

日本史の教科書を使った勉強法

日本史の教科書を使ってどのように勉強をしていけばいいのか、その勉強法をまとめました。

STEP①:イチから学びたい人は漫画や参考書から始める

日本史をイチから学びたい人がいきなり教科書を読み始めても、なかなか頭の中に入ってこず、早々に挫折をする可能性があります。歴史は流れをつかみ、それを覚えていくことが大切なので、わかりやすく内容を把握するツールが必要です。そこでおすすめなのが歴史漫画や分かりやすくかみ砕いている参考書です。これらを使って、日本史の大まかな流れをつかむことができます。最初のうちは併用しながら使っていくのもいいでしょう。教科書で理解できない部分が出てきたら参考書や漫画を使う感じでもいいです。

STEP②:ある程度の流れをつかんだら教科書を読み進める

漫画や参考書で歴史の流れをつかんだら教科書を読み進めていきます。この順序でやることにより、分からない単語、時代背景でいちいち立ち止まり、調べる必要がなくなります。「自分は日本史がそれなりにできる!」という方もこの形で改めてやり直してみましょう。単に丸暗記するよりも内容把握がしやすく、暗記の手間も抑えられます。

STEP③:用語集や資料集を活用する

教科書には副教材が必ず存在しており、用語集や資料集は必ず手元に置いておきましょう。用語集は、1冊にまとめるために省いた詳しい説明が書かれており、資料集には文化史などで登場する昔の美術品などが登場します。教科書はあくまでも一般的なレベルにとどめていますが、より深掘りをするために用語集や資料集を活用すると、理解度がより深まるでしょう。

STEP④:参考書で演習問題に取り組む

インプットも行い、日本史の知識をつけた状態になってから、演習問題に取り組んでいきましょう。演習問題を行っていくとアウトプットがうまくいっているかどうかがわかるとともに、知識が抜け落ちている部分やまだ不正確な部分が見え隠れします。これを見つけ出して、教科書や資料集、用語集を使って再確認をすることで、レベルアップを図ることができます。

STEP⑤:ノートにわかりやすくまとめてすぐに振り返れるようにする

日本史を勉強する中で必ず苦手とする分野が出てくるものです。苦手分野の復習は常にしておきたい、そんな時におすすめなのがノートをまとめておくことです。苦手な範囲を中心にノートにまとめ、どこで間違えやすいのか、その範囲で重要な出来事、キーワードは何かをくわしくまとめていくのがいいでしょう。すぐにチェックできることでそれを試験会場で最後までチェックしたい場合などにも役立ちます。

日本史の教科書を使った共通テスト(センター試験)対策

日本史の教科書、特に山川出版社の教科書は入試で出やすいと言われています。この教科書を使った共通テスト対策をご紹介します。

とにかく何回も読み込む

大学入試の問題は教科書からほとんど出てくるため、教科書の内容を完璧に覚えてしまえば高得点は夢ではありません。もちろん、教科書の文章をすべて覚えるわけにはいかないので、内容を完全に把握するため、何回でも読み込んでいくことが求められます。この時、編に覚えようとはせず、何周も読み込んでいくことを考え、とにかくスピーディに読み込んでいくのがポイントです。一見すると難しそうに見えますが、ページ数はそこまで多くなく、1日50ページ以上は簡単に読めます。これを毎日続けていけば何周でも読むことが可能なのです。最初はこれだけを意識するのがいいでしょう。

模試や入試問題の答えを教科書を使って探してみる

教科書の中に入試の答えがほぼすべて存在するということは、模試や入試問題の答えは教科書を見れば簡単に見つけられ、どれだけ教科書が頼りになるかを知ることができます。最初に答えを見ず、日本史の問題を用意し、教科書だけで答えを見つけていくと色々な発見をします。どこから出やすいかだけでなく、どのようなところをピックアップするのかがわかります。用語集など様々なものを活用し、まずは教科書がどれだけすごいものかを再認識し、その上で自力で解いてみて、答え合わせは教科書で探しながら行うのも1つのやり方です。

教科書にはできるだけ書き込まない

日本史に限らず、教科書に色々と書き込む人がいます。またあえて書き込むことで自分だけのモノにしてそれをうまく活用していく人もいますが、基本的にはなるべく書き込まないのがおすすめです。何周もしていく中で流れと一緒に内容を覚えていきますが、その都度書き込んでいくと新たに覚えることになるので、記憶がごちゃごちゃになりかねません。そして、自分では重要だと思っても問題を作る側がそうは思っていないケースも考えられます。あくまでも教科書はインプットのツールなので、それを踏まえて教科書には書き込まず、ノートを活用してノートにまとめていくのがいいでしょう。

日本史の教科書を使った勉強法のメリット・デメリット

日本史の教科書を使った勉強法にはメリット、デメリットがあります。それぞれご紹介します。

メリット

日本史の教科書を使うメリットとして考えられるのは、安心して受験勉強に取り組める点です。特に山川出版社の詳説日本史Bを多くの高校生が使っているため、その教科書から入試問題が出やすいことは明らかです。これを勉強していれば少なくとも低い点数で終わることがなかったり、見たこともない問題に遭遇する確率も下がります。そしてコンパクトにまとめられている分、ちゃんと時間をかければ1冊の内容を把握するのにそこまで時間はかかりません。

また山川出版社は多くの参考書を出しており、教科書に準拠した内容になっている分、アウトプットがしやすいのも魅力的です。教科書で勉強した知識を補強できるのも日本史特有のメリットと言えそうです。

デメリット

メリットが多い一方、デメリットもあります。確かに共通テストで高得点がとれる知識は身につきますが、共通テストで出題される問題は様々な知識を駆使しないと解けないものばかりです。つまり、インプットの教材として教科書は大変優れていますが、それをいかにアウトプットしていくか、教科書だけでは足らず、ひと工夫が必要です。

日本史の勉強は教科書だけで対応可能なのか

英語や数学など教科書だけで受験勉強に対応する科目がほとんどの中で、世界史と日本史に関しては教科書でも十分対応することは可能とされています。しかし、さすがに教科書だけでは色々と問題があるのが実情です。歴史は流れで覚えるのがセオリーの中で、教科書はなかなかそのパターンで作ることができません。自分で流れを作ってそれを覚えることになるため、イチから日本史を学ぶ学生が教科書だけで対応していくのは少将難しいかもしれません。

一方で、教科書を出版する側も対策は立てています。理解を促すような教材を色々と出しており、教科書ではカバーしきれなかったとしても、その他の本を活用すればカバーできるようになっています。また理解を促す参考書は多く出回っていることを考えると、教科書だけでなく、参考書との併用で勉強を行っていくのが確実でしょう。

日本史の教科書との併用におすすめの参考書3選

教科書と参考書を併用する事で日本史の成績を上げていくことができます。教科書との併用におすすめの参考書をご紹介します。

詳説日本史 改訂版 ノート

「詳説日本史 改訂版 ノート」は、インプットした日本史の内容が正確かどうかを確かめられる参考書です。教科書の流れに即した形になっており、山川出版社が発行しているので、まさに教科書と併用すべき参考書であると言えます。使い方としておすすめなのが、コピーをとって最初の1周目は直接書き込まないことです。直接書き込んでしまうと何回も解くことができなくなります。コピーを何枚かとるか、スマホのカメラで撮影してそれを見ながら撮影するなど、何度でも利用できる方法を考えながら、活用していくのがおすすめです。

日本史B講義の実況中継

「日本史B講義の実況中継」は、歴史の流れをつかむために教科書と一緒に活用すべき参考書です。数冊に分けて出版されており、イチから勉強を始め、完全に網羅したい人向けに作られています。そのため、之から日本史を学ぶ人から旧帝大の論述問題に対応したい人まで、全ての人を対象としているのが大きな特徴です。まず中身を読んだ後、別冊になっている講義ノートをチェックし、情報を書きこんでいきます。CDがついているので、それでもチェックできます。

解説が分かりやすいと評判が高く、予備校の授業で使われていたものが本になっているので、日本史の理解度を高めたい人にとっておすすめです。

一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書

「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」は、現役の公立高校教師がYouTuberとして発表してきた授業動画をまとめた参考書です。現役の公立高校教師ということもあって、教科書の活用法はお手の物。年号などは一切使わず、時の権力者を主役としたストーリーを展開して学んでいくというのが大きな特徴です。教科書だけでは流れがつかみにくいことが多く、教科書の唯一の弱点と言われています。その弱点をカバーしているのがこの参考書です。現在ベストセラーとなり、現役の学生たちの新たなバイブルになろうとしており、今後受験を控える人は必ずチェックすべき参考書でしょう。

まとめ

日本史の教科書を網羅すれば高得点が狙えることは間違いありません。そのため、教科書を読み込むやり方は正解の1つと考えるべきでしょう。しかし、参考書を活用すればより点数がとりやすく、理解がしやすいという効果もあります。特にイチから日本史を取り組みたい人は、教科書を読み始める前に歴史の漫画や講義形式の参考書を読んでいくのがおすすめです。日本史は暗記科目ですが、効率よく学習して他の科目に負担をかけないようにするのが理想的でしょう。

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