世界で活躍する人物になるには世界史的な知識が必要という理由で必修化された世界史。文系学生だけでなく理系学生にとっても世界史は必修であり、理系の鬼門となっています。世界史の定期テストで効率よく点数をとりたい、文系理系に関係なく誰もが考えることです。
今回は世界史の定期テストのやり方や、時期別でのやるべきこと、ノートの取り方やまとめ方、一夜漬けの有効性などをまとめました。
世界史の定期テストの勉強法を5ステップに分けて解説
世界史の定期テストの勉強はいくつかのステップがあります。そちらをご紹介します。
ステップ❶:目標とする点数を決める
最初にするべきことは、世界史における目標点を設定することです。世界史が苦手な人であればせめて平均点はクリアしたいとか、得意な人であれば80点はとりたい、学年1位を狙いたいなど目標が出てきます。目標が定まればその目標を達成するための勉強法や勉強量が自然と決まります。目標とする点数があるかないか、それだけで世界史に対する勉強の取り組み方が変わるのです。
ステップ❷:テスト範囲に出てくる重要キーワードを調べて覚える
定期テストでは必ず試験範囲があります。その試験範囲に出てくる重要キーワードにどんなものがあるのかを調べて覚えていきます。教科書で太字になっている部分だけでなく、先生が授業中に何度も強調した部分、プリントで紹介された部分など重要キーワードは様々な場所で出てきます。それをまとめ、1つずつ覚えていくことが大切です。
ステップ❸:重要キーワードを説明できるようにする
重要キーワードをただ覚えるだけでも一定の点数はとれます。しかし、学年1位を目指したい人にとってはかなり不十分です。歴史は流れで覚えることが大切なので、歴史を流れで覚えていく過程で、重要キーワードの意味をセットで覚えて、他の人に説明できる状態にするのが理想的です。例えば、友人と一緒に重要キーワードを覚え、それをお互いに説明し合い、確認していくのがおすすめです。
ステップ❹:参考書などでアウトプットを繰り返す
インプットが完了したのであれば、あとはプリントやワーク、参考書を活用してアウトプットを繰り返します。覚え方が悪いと問題文の切り口が少し変わるだけでアウトプットができなくなることがあります。参考書やワークなどを活用し、どんな切り口でもアウトプットができるようにし、できなければインプットを徹底するようにしましょう。
ステップ❺:苦手項目を直前に総復習する
インプットとアウトプットを行う過程で、どうしても覚えられないもの、アウトプットがうまくいかないものはメモなどに書き留め、それをノートにまとめていきます。そして、試験当日や世界史の試験直前にそのノートをまとめ、苦手にしている部分を復習します。覚えられない、アウトプットがうまくいかないといっても既に何度か頭に入れているものであり、もう1度見ることで記憶が鮮明になっている状態。これで世界史の定期テストで高得点を狙うことが可能になります。
【世界史の定期テストの勉強法】テストまでの期間ごとに解説
定期テストのテスト範囲が発表されるのは試験日の2週間前がほとんどです。その前からできること、テスト範囲が発表された後にできることをまとめました。
2週間以上前
定期テストで高得点を出すには定期テストの範囲がどこかを知ることが重要です。とはいえ、範囲が出ていなくても不確定なのはテスト直前の授業の内容が出るかどうかであり、少なくとも前回の定期テストから行った授業に関しては定期テストの範囲に入ることはほぼ確実です。言ってしまえば2週間以上前であったとしてもおおよそのテスト範囲をチェックでき、何を勉強すればいいかは推測できるわけです。
2週間以上前であれば教科書やノートをチェックし、何が出てきそうなのかをまとめておいて、2週前になってからインプットを始めるぐらいでいいでしょう。あとは歴史のざっくりとした流れをつかんでおき、細かな部分は定期テストが迫ってきてから覚えるのでも十分です。テスト範囲になりそうな教科書のページを毎日読んでいくことで、ざっくりとした流れはつかめます。
定期テスト2週間前
2週間前に入ると、その前にまとめておいた重要キーワードを、言葉の意味と一緒に覚えていきます。既に歴史の流れはざっくりとつかんでいるため、あとは細かな内容を精査して覚えていくだけで、そして、その重要キーワードが説明できるようにしていきましょう。世界史は暗記科目なのでとにかく覚えることが高得点につながります。あとはアウトプットが正しくできるかどうか。そのためにキーワードとその意味を必ずセットで覚える必要があるのです。
定期テスト1週間前
1週間前からいよいよアウトプットを行っていきます。授業中に配られたプリントや参考書、ワークなど副教材を中心に、アウトプットを行っていき、分からないものはノートにまとめていきます。アウトプットをしなければ、知識として定着しているかどうかを判断することができません。ド忘れはなぜ起きるかといえば、思い出す練習が足りないからで、思い出さないようにしていると脳は段々と忘れようとします。ド忘れを防ぐにはとにかくアウトプットを行うこと。そのためにインプットを徹底してからアウトプットを行うのが確実です。
定期テスト前日
前日にもアウトプットを行うことも必要ですが、他の教科のテストもあるため、なかなか世界史ばかりに時間は使えません。そこでおすすめなのが、ノートにまとめておいた「知識の定着が不十分なキーワードリスト」を復習することです。この部分を重点的に覚えないと点数アップが狙えないので、いわば点数が転がっているような状態です。それを少しでもすくい上げていき、点数を確保していくように必死にインプット、アウトプットを行っていきましょう。
世界史の定期テスト対策は受験にも役立つ?
今回ご紹介している世界史の定期テスト対策ですが、これが受験にも役立つのかどうか、気になる部分ではないでしょうか。結論から言えば、これだけでは不十分です。もちろん、共通テストなどは教科書の内容から出てくるため、全く受験に役立たないことはありませんが、定期テストと入試ではその出方がまるで異なります。特に共通テストは言葉の意味を尋ねるケースが少なく、言葉の意味を正しく理解しているのか、歴史の流れをうまくつかめているのかをチェックされます。
定期テスト対策は定期テスト対策で必要な部分がありますが、あくまでも基礎部分。その上に応用を積み重ねて、技術的なものをこなしていくことでようやく受験で点数が取れるようになるのです。
【世界史の定期テストの勉強法】ノートの取り方・まとめ方
定期テストで意外と重要になってくるノートの取り方についてご紹介します。
まとめたい範囲を決めて教科書を参考にまとめる
テストで出てくるのは教科書が基本であり、教科書に一切出てこないことがテストで登場するとすれば、時事問題などです。ですので、教科書や資料集などをまとめれば、おおよその点数はとれるわけです。まずまとめたい範囲を決め、その範囲に関する教科書などを読み込んで、流れをつかみ、後は重要なキーワードを中心にまとめます。これで世界史のノートまとめはOKです。自分にとって分かりやすければそれでよく、理解を助けるノートになっていればいいでしょう。
余白を作って先生の言っていることを書き込む
教科書を中心に出題される定期テストですが、もし教科書に書かれていないことが出てくるとすれば、先生が授業中に言っていたことが出てくるケースです。ノートをとる際には、余白を必ず作り、その余白に先生の言っていることを書き込んでいきます。他にも先生の言っていることが疑問に思ったことを書き込んで、それを質問するのもいいでしょう。これを見返した時に、テストで注意すべき部分として浮かび上がってくるのでそこも勉強していけば高得点が狙いやすくなります。
ペンを使って重要度に合わせて色分けする
まとめを行う際、見た目でパッとわかるノートが使いやすく、勉強に適しています。この時、色ペンを使って重要度に合わせて勉強をしていくと、例えば必ず出てくるものを赤ペンにしたとすれば、赤ペンで書かれた部分だけを見て勉強することができます。高得点を狙う上で大切な部分を青にしたとすれば、赤ペンの部分を完璧にしてから青ペンという流れでもいいでしょう。たくさん色を使って見栄えをよくしても意味がありません。見てすぐに、重要度が分かり、勉強の順序を立てやすいノートが優れたノートなので、ペンを使うことでそれがやりやすくなります。
世界史の定期テストの勉強は一夜漬けでも大丈夫か?
暗記科目は一夜漬けでも大丈夫でしょ!と思っている人が結構おり、実際に一夜漬けで点数を稼ぐ人もいないわけではありません。世界史よりも別の教科が心配という人は、世界史を一夜漬けで学ぶ代わりに他の教科を重点的に学ぶ人もいます。世界史を受験で使わない場合であれば、一夜漬けでもいいのかもしれませんが、受験で使う場合はこうした知識はすぐに抜けてしまうため、入試直前で再び世界史の猛勉強が必要になります。今度は教科書すべてがテスト範囲になり、細かなところが出てくるので一夜漬けでは絶対に対応できません。
コツコツと定期テスト対策の勉強をすることで、世界史を受験で使う場合でも基本的な部分はそれなりに入っているので、適度なインプット、徹底したアウトプット、多くの過去問を解いていくことで点数が狙えます。定期テストの勉強は受験にも通じるものであると強く認識し、世界史に限らず一夜漬けはできるだけ避け、一夜漬けをした場合でもテスト後にも勉強を行って知識が1つも定着しない状況を避けましょう。
まとめ
世界史は暗記科目であり、インプットとアウトプットを徹底すれば高得点は確実に狙えます。それまで世界史が平均点レベルの成績しか取れない人でも、世界史対策を万全にすれば簡単に学年1位を狙えます。決して誇張ではなく、それだけ細かな部分で点を落とす人が多いからです。暗記科目といっても大まかに覚えているだけでは、重要キーワードの意味までを正確に理解することは難しいでしょう。工夫を重ね、自分にとって効率的なやり方で高得点を狙うべきです。