明治大学の日本史|学部別の傾向と対策・参考書
明治大学では、政治経済学部・法学部・商学部・文学部・農学部・経営学…
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明治大学の日本史は近世・近現代からの出題が多く、初見の史料問題と細かい正誤問題が中心です。難易度は高めですが、問われる知識自体は教科書レベルです。全学部統一入試以外は記述も出るため、学部別の対策が要になります。
2026年9月時点の情報です。
明治大学で日本史受験ができるのは、次の8学部です。
- 政治経済学部
- 法学部
- 商学部
- 文学部
- 農学部
- 経営学部
- 情報コミュニケーション学部
- 国際日本学部
学部ごとの出題傾向の差と、他大学と比べたときの特徴をつかんでから演習に入るのが効率的です。以下では入試の基本情報、学部別の傾向、勉強法、参考書までを順に整理します。
明治大学の日本史の入試基本情報
基本情報で押さえるべきは、解答形式が学部で変わる点と、史料・正誤問題の比重が高い点です。配点と試験時間は共通して読み取りやすい構造になっています。
出題範囲
出題は通史全体から行われ、近代以前も含みます。歴史総合(近代以降の日本史と世界史をまとめて学ぶ科目)の範囲だけでは届かない部分が多く、通史の教科書レベルを一通り仕上げておく必要があります。
受験する年度の科目名や範囲の表記は、募集要項で必ず確認してください。表記が変わっても、通史と史料を結び付ける学習が求められる点は変わりません。
出題形式と解答形式
マークシート形式と記述形式の両方が使われます。学部別の一般入試ではどの学部でも記述形式の問題があるため、記述対策は外せません。
例外は全学部統一入試(全学部共通の問題で複数学部に出願できる方式)で、この方式のみ全問マークシート形式です。
配点情報
全学部統一入試でも学部別の一般入試でも、日本史は100点満点で採点されます。学部ごとに大問数が異なるため1問あたりの配点率は変わりますが、まずは全体で何点取れるかを基準に考えるとよいでしょう。
試験時間と時間配分
試験時間と時間配分は学部によって異なります。全学部統一入試では60分で4〜5つの大問に取り組みます。
年度によって大問数そのものが変更された例もあります。過去問の構成に寄りかかりすぎず、どの構成でも対応できる基礎力を優先してください。
明治大学の日本史は難しい?難易度を解説
難易度は比較的高い傾向です。理由は初見の史料問題が多いことにあります。使う知識自体は平易なものが中心で、覚えた知識と史料を結び付けられるかどうかが分かれ目になります。
さらに正誤問題の比率が高く、正誤問題で想定以上に時間を取られる受験生が多くなります。僅かな違いを指摘するような設問が多く、選択肢を一つずつ照合する必要があるためです。問題を解き慣れているかが問われるため、演習量の確保が前提になります。
明治大学の日本史の入試傾向を学部ごとに解説
学部別の違いは、解答形式の配置と扱われる時代・テーマに集約されます。まず全体像を表で確認してください。
| 入試形態・学部 | 試験時間 | 大問数 | 解答形式の傾向 |
|---|---|---|---|
| 全学部統一入試 | ― | 4〜5 | 全問マークシート |
| 法学部 | 60分 | 4 | 大問2・4がマーク、大問1・3が記述 |
| 政治経済学部 | 60分 | 5 | 大問1が記述、大問2以降がマーク |
| 商学部 | 60分 | 4 | 全大問でマークと記述が混在 |
| 文学部 | 60分 | 5 | 大問1・2・4がマーク、大問3・5が記述 |
| 農学部 | 60分 | 5 | 全大問でマークと記述が混在 |
| 経営学部 | 60分 | 3 | マークと記述が混在 |
| 情報コミュニケーション学部 | 60分 | 3 | 大問1がマーク、大問2以降は混在 |
| 国際日本学部 | 60分 | 4 | 大問1がマーク、大問2以降は混在 |
全学部入試
全学部統一入試に限り、全問マークシート形式です。近世・近現代からの出題が多く、年号や時系列を問うレベルの高い正誤問題が中心となります。
教科書や資料集の隅に載っているような単語まで覚える必要はありません。ただし基本的な知識・用語を複数組み合わせた問題が多いため、単語の丸暗記だけでは対応しにくい構成です。
法学部
法学部は60分で大問4つです。大問2・4がマークシート形式、大問1・3が記述形式になることが多くなっています。
憲法や法律の分野に関する記述問題が毎年出題されています。新しく制定された法律の内容そのものを説明させるもの、制定された時代背景や理由を説明させるもの、意義や目的を説明させるものなど幅が広く、1つの法律に関する深い知見が問われます。
制定された年や内容に加えて、前後にどんな社会的事情があったのかまで理解しておくことが重要です。
政治経済学部
政治経済学部は60分で大問5つです。大問2以降がマークシート形式、大問1が記述形式になることが多くなっています。
記述形式の割合は他学部と比べて低めですが、1問あたり100文字以上などボリュームの大きい解答を求められた実例があります。過去の記述形式の問題はすべて近世もしくは近現代からの出題で、南蛮貿易以降は記述にも対応できる状態に仕上げたいところです。
また正誤問題を中心としたマークシート形式が多く、想定以上に時間を取られる可能性があります。配点の高い記述形式から取り掛かるなど、解く順番の工夫が有効です。
商学部
商学部は60分で大問4つです。すべての大問でマークシート形式と記述形式が入り交ざっていることが多く、特定の大問を優先的に解くといった工夫がしにくい学部です。
近現代における史料問題が多く、商学部と密接に関わる内容が選ばれています。貨幣の歴史、商業に関する法律や政治は必ずチェックしたいポイントです。
商業全体の歴史を問う問題も頻出です。貿易による世界との商い、日本国内における製品の流通・配送網、地域ごとに異なる特産品など、幅広い視点で歴史を追ってください。
文学部
文学部は60分で大問5つです。大問1・2・4がマークシート形式、大問3・5が記述形式になることが多くなっています。
他学部と比べて非常に広い範囲から出題されるのが特徴です。近世・近現代だけでなく原始・古代までさまざまな時代が扱われるため、苦手な時代を残したままでは相性が悪くなります。
テーマ史は少なく、時代ごとに順を追って学習する進め方が合います。史料問題の比率は高いので、史料やデータに触れながら深掘りしましょう。
農学部
農学部は60分で大問5つです。すべての大問でマークシート形式と記述形式が入り交ざっていることが多く、特定の大問を優先的に解く工夫はしにくい構成です。
記述形式では用語や人名など単語としての知識が問われることが多く、長文で解答するものは少なめです。一問一答に対応できれば概ね足ります。
反対に点を落としやすいのは正誤問題です。年号や都市など僅かな違いに気づかなければならない問題も多いため、単語以外の暗記も必須になります。
経営学部
経営学部は60分で大問3つです。他学部より少ない大問数で、マークシート形式と記述形式が入り混じって出題されます。
年によっては出題のすべてが近世・近現代で占められるなど、時代の偏りが大きい学部です。近世・近現代の優先順位を高めて問題ありません。
その分、特定の時代を深掘りした出題が多くなります。銀行の破綻など経済に与えた影響が大きい事件、商形態の変遷は特に頻出です。
情報コミュニケーション学部
情報コミュニケーション学部は60分で大問3つです。大問1がマークシート形式、大問2以降はマークシート形式と記述形式が入り混じることが多くなっています。
近世・近現代以降の出題が多いという明治大学全体の傾向に沿っています。特に明治時代以降が多く、新聞記事や風刺画を活用した史料問題が頻出です。
マスメディアが先導する世論などに焦点を当てた出題が目立つため、その角度から日本史を見直しておくと得点につながります。
国際日本学部
国際日本学部は60分で大問4つです。大問1がマークシート形式、大問2以降はマークシート形式と記述形式が入り混じることが多くなっています。
史料問題が必出の学部です。学校や予備校で使用する資料集に掲載されていない史料が使われることも多く、日本史の知識をフル活用して情報を引き出す論理的思考力が問われます。
また貿易や外交に関する問題の比重が大きいのも特徴です。日本史と世界史がリンクする部分を探るなど、科目の枠に縛られない勉強が求められます。
学部ごとに問題の性質が変わる点は、GMARCHの他大学でも同じです。学部独自の出題形式に対応する発想は、青山学院大学総合文化政策学部の総合問題の傾向と対策も参考になります。
明治大学の日本史の対策ポイント
対策の柱は、正誤問題・史料問題・近世近現代の3点です。学部ごとの差が大きいため、文理別の特色はほとんどありません。
ややこしい正誤問題が多い。新出単語以外の暗記も必要
僅かな違いを指摘するようなややこしい正誤問題が多く出ます。新出単語の暗記だけに気を取られず、年号・人物・地域まで関わる要素をまとめて覚える必要があります。
単語をバラバラに覚えるのではなく、前後関係や因果関係を理解しながら定着させてください。
史料問題の比重が多い。演習で慣れることが不可欠
どの学部でも、必ずと言っていいほど史料問題が出されています。資料集に掲載されていない史料が使われる学部もあるため、初見への対応力を高めておく必要があります。
そのためには基礎力を固めた後の史料問題演習が欠かせません。見たことのない史料のどの部分に着目するか、いくつかパターンを見て慣れておきましょう。
近世・近現代の勉強は必須。比重を高めにして問題なし
近世・近現代からの出題が多いのが明治大学の特徴です。原始・古代から時系列順に出題される学部もありますが、近世・近現代のみから出題される学部もあります。
近世・近現代からの出題が一切ない年度はあまり考えられないため、勉強の比重を高めにして反復演習を重ねる方針で構いません。
よくある間違い:大問構成を決め打ちして演習する
過去問で見た大問構成がそのまま出ると思い込み、解く順番や時間配分を固定してしまうのが典型的な失敗です。年度によって大問数そのものが変わった例があるため、構成が変われば計画も崩れます。
回避策は2つです。1つは複数年度を解き、形式が変わっても得点源を作れる基礎力を優先すること。もう1つは「記述から先に取る」「正誤問題に上限時間を決める」といった、構成に依存しない方針で時間配分を組むことです。
明治大学の日本史で高得点を取るための勉強法
高得点の鍵は史料問題です。史料対策と記述対策は、学部を問わず必須項目として扱うのが安全です。どの学部でも記述形式の問題があり、史料問題もほぼ必出のためです。
他大学の史料問題だけをピックアップして解く
受験予定のない大学の過去問からも、史料問題だけを抜き出して解く価値があります。史料問題の出来は、解いてきた問題数と慣れに左右されるためです。
特に國學院大學や立正大学など、日本史に強い大学の過去問が向いています。初見力を高める効果が期待できます。
さまざまな史料に触れておく
「史料」と呼ばれるものの形態はさまざまです。次のような種類に幅広く触れておきましょう。
- 風刺画・イラスト・写真
- 手紙やメモ
- 書籍・新聞
- 地図・統計データ
- 動画や音声
放送された音声を文字起こしして史料として活用した例もあります。紙だけの勉強に頼らない姿勢が役立ちます。
重要語句はまんべんなく暗記しておく
史料問題の正誤を分けるのは、重要語句に関する基本的な知識です。史料は見慣れない旧字体や古語で記されていることも多く、読み解くだけで時間がかかります。
そのなかから1つの重要語句を見つけられれば、記憶から引き出すべき時代や人物に見当をつけられます。基礎力の上に成り立つ問題だと理解し、まずは教科書レベルの暗記から始めてください。
明治大学の日本史対策におすすめの参考書3選
基礎から応用まで、役割の違う3冊を挙げます。自分のレベルや復習したい単元に合わせて選んでください。
| 参考書 | 出版社・著者 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 山川一問一答日本史 | 山川出版/日本史一問一答編集委員会 | 用語暗記と基礎固め |
| 日本史史料一問一答【完全版】2nd edition | ナガセ出版/金谷俊一郎 | 史料問題の集中対策 |
| “考える”日本史論述―「覚える」から「理解する」へ | 河合出版/石川晶康 | 論述・記述の演習 |
山川出版『山川一問一答日本史』(日本史一問一答編集委員会)
多くの高校で採用されている山川出版の日本史教科書に準拠した一問一答問題集です。ややこしい正誤問題が多い明治大学の日本史を乗り切るには、まず確実な基礎力が必要になります。
用語の暗記に役立つため、英単語帳と同じ扱いで何度も回していくとよいでしょう。
ナガセ出版『日本史史料一問一答【完全版】2nd edition』(金谷俊一郎)
大手予備校・東進ハイスクールおよび東進衛星予備校で日本史を担当する人気講師による執筆です。過去30年分の大学入試データから史料問題に特化して編集されており、史料対策の軸になります。
史料に補記されたルビや通釈も便利で、読解の精度を上げる用途でも使えます。
河合出版『“考える”日本史論述―「覚える」から「理解する」へ』(石川晶康)
大手予備校・河合塾で日本史を担当する人気講師による執筆です。記述形式の割合が高い明治大学と相性がよく、論述・記述問題だけを続けて演習できます。
細かい知識よりも思考力を問う問題が多いため、基礎力をつけてから臨むのが理想です。
明治大学の入試で日本史と世界史どちらを選べばよい?
明治大学の日本史と世界史は、出題範囲も傾向も大きく異なります。得意な処理のしかたで選ぶのが現実的です。
| 科目 | 出題の傾向 | 向いているタイプ |
|---|---|---|
| 日本史 | 近世・近現代中心、初見の史料問題が多い | 読み解く力で勝負したい人、丸暗記が苦手な人 |
| 世界史 | テーマ史が多く、宗教史・政治史・外交史・経済史・商業史などの変遷を問う | 歴史を流れで覚えるのが得意な人 |
世界史は時代ごとに区切った出題があまり行われず、1つのテーマごとに変遷を追う形が多くなります。科目選択で迷う場合は、地理など他科目の可否も含めて比較しておくと判断しやすくなります。選択科目の考え方は立教大学の地理受験と入試傾向の解説も参考にしてください。
FAST-UPが見てきた明治大学日本史のつまずき方
指導現場で多いのは、通史の暗記は進んでいるのに史料問題で手が止まるケースです。用語の意味は言えても、史料の中の語句から時代や人物にたどり着く練習をしていないことが原因になりがちです。
もう1つ目立つのが、記述対策を後回しにしたまま直前期に入るパターンです。記述は書き慣れるまでに時間がかかるため、基礎の一問一答と並行して短い説明問題から手をつけた受験生のほうが崩れにくい傾向があります。
学部選びの段階でのつまずきもあります。併願先の学部ごとに形式が違うと、演習の優先順位が決められず手が止まります。出願候補を早めに絞り、形式が近い学部をまとめて演習する組み方に変えると、同じ勉強時間でも仕上がりが変わってきます。
まとめ
明治大学の日本史は、近世・近現代を中心に史料問題の比率が高めです。学部別の一般入試では記述形式も出るため、史料対策と記述対策を必須項目として扱いましょう。
進め方は、基礎力をつけてから思考力を養う順番が効率的です。一問一答で土台を作り、史料問題と論述の演習に移っていく流れを意識してください。
よくある質問
Q. 明治大学の日本史はなぜ難しいと言われるのですか。 A. 初見の史料問題が多く、正誤問題の比率も高いためです。問われる知識自体は平易なものが中心なので、知識と史料を結び付ける練習を積めば対応できます。
Q. 近世・近現代だけを固めれば足りますか。 A. 足りません。経営学部のように時代の偏りが大きい学部もありますが、文学部のように原始・古代から広く出題される学部もあります。志望学部の傾向に合わせて比重を調整してください。
Q. 記述対策は何から始めればよいですか。 A. 用語や人名を答える一問一答レベルから始め、その後に説明問題へ移ると取り組みやすくなります。法学部のように法律の背景や意義を説明させる出題がある学部では、出来事の前後関係まで言葉にする練習が必要です。
Q. 出題科目や範囲はどこで確認できますか。 A. 受験年度の募集要項で確認してください。科目名の表記は変わる場合があるため、通史全体を教科書レベルで仕上げる前提で準備を進めるのが安全です。
Q. 全学部統一入試と学部別入試で対策は変わりますか。 A. 変わります。全学部統一入試は全問マークシート形式で、年号や時系列を問う正誤問題が中心です。学部別入試では記述形式が加わるため、書く練習を別に確保する必要があります。


