英語の語法の勉強法|おすすめ参考書と頻出フレーズ
英語の語彙力といえば単語や文法を思い浮かべる人も多いはずです。
FAST-UP
英語の語法は単語ごとの使い方のルールで、参考書は英文法とセットのものを選びます。おすすめは「英文法・語法Vintage」「Next Stage」「速読英単語」の3冊です。単語暗記や長文読解と並行して覚えるのが効率的です。
2026年9月時点の情報です。
英語の語法とは何か
語法とは、単語の使い方やルールを指します。語彙力は単語と文法だけではなく、語法もその一部です。
言葉にはルールがあり、この単語にはこの前置詞、あの単語にはあの前置詞と、単語の運用にはそれぞれ違いがあります。ルールは単語ごとに違うため、その都度覚える必要があります。同じ英単語でも to をつける・つけないで意味合いが変わってしまうことから、英語の語法は大きな意味を持ちます。
語法と英文法の違い
文法は単語と単語を結ぶためのもので、語法は単語の使い方です。一見すると似ていますが、似て非なるものです。
出題のされ方にも違いが出ます。選択問題では時制の違いが問われやすい文法に対し、語法では動詞の後に続く前置詞や品詞が問われやすい傾向があります。
| 項目 | 文法 | 語法 |
|---|---|---|
| 役割 | 単語と単語を結ぶルール | 単語ごとの使い方のルール |
| 出題されやすい内容 | 時制の違いなど | 動詞の後に続く前置詞や品詞 |
大学受験で語法が必要になる場面
共通テストで直接問われない形式であっても、語法の学習は無駄になりません。私立大学の入試では文法問題が出題され、その中で語法が問われる可能性があるためです。共通テストとは、大学入学共通テストの略で、1月に全国一斉で行われる試験です。
センター試験で登場していた独立した語法問題は、共通テストでは姿を消しました。そのため語法対策は不要ではないかと考える人もいます。しかし長文読解をより正確に読み進める場面でも、語法の知識は働きます。特に国公立大学の2次試験で英作文が課される場合、語法は欠かせません。
私立大学の文法・語法問題は、大学ごとに出方が異なります。受験する大学の組み合わせを決める段階で過去問の形式を確認しておくと、対策の優先順位がつけやすくなります。併願の考え方は大学受験の併願校の決め方でも整理しています。
英語の語法の勉強法
語法は専用の参考書を探すよりも、英文法とセットの参考書で進めるのが現実的です。語法のみを扱う参考書は少なく、たいていは英文法と一体になっています。
参考書を活用する
英文法と語法を分かりやすく解説している参考書を選び、何周も繰り返します。収録内容を完璧にこなせるようになれば、英文法はもちろん語法の内容も十分に理解できる状態に近づきます。
ネット上の語法一覧を使う
ネット上には語法をまとめたサイトが多く存在します。紹介されている語法一覧を軸に勉強するのも一つのやり方です。
- リストアップして、覚えたものを1つずつ消していく
- 一覧を見て「知っている」「知らない」に仕分けする
いずれにしても語法の数は多く、1つでも多く覚えるという姿勢で臨むことが大切です。
普段の勉強の中でできる語法学習
語法は専用の時間を取らなくても、単語暗記・長文読解・英文解釈の中で吸収できます。
英単語を覚える際に語法まで覚える
英単語を覚えるときに語法までセットで覚えるのが、もっとも効率のよいやり方です。語法で問われるのは基本的に動詞の語法で、英単語帳には語法が併記されている場合があるためです。単語の意味だけで終わらせず、例文の部分までチェックしましょう。
長文読解の中で学習する
長文読解を進めると、文法や語法に関わる部分が出てきます。1文ずつSVで切り分けていく過程で語法に関係する箇所が出てきたら、その場で印をつけておきます。参考書の解説を見ながら確認するのがおすすめで、解説が細かいものであれば、それが語法であることを教えてくれます。
英文解釈の中で学習する
英文解釈は、文法や語法を発展させた学習です。英文解釈とは、英文の構造を把握して正確に訳す学習を指します。解いていく中で理解できるもの・できないものを見極め、知らなかったものや何度も間違えるものをノートにまとめて復習します。
よくある間違い:語法を単独で丸暗記する
語法は語法そのものを丸暗記するより、例文ごと覚える方が定着します。語法は文章の中で用いられることで、意味をイメージしやすくなるためです。
「動詞+前置詞」のペアだけをリストで眺めても、実際の英文で使い分けられるとは限りません。回避策は、覚えたい語法を含む例文を1つ決めて声に出し、単語帳や長文の中で同じ形に出会うたびに例文を思い出すことです。暗記自体は避けられませんが、暗記する単位を「語法」から「語法入りの英文」に変えるだけで負担が軽くなります。
FAST-UPが現場で見ている語法のつまずきどころ
指導の場で目立つのは、文法問題集を回しているのに語法の設問だけ取りこぼすという状態です。文法事項は説明できても、動詞に続く前置詞を感覚で選んでいるケースが多く見られます。
つまずきの出どころは、だいたい次の3つに集まります。
- 単語帳の語法欄や例文欄を飛ばし、意味だけを確認している
- 長文の復習で、訳せなかった原因を語法まで遡って確認していない
- 間違えた語法が答え合わせのたびに散らばり、1カ所に集まっていない
逆に伸びていく生徒は、間違えた語法を1冊のノートに集約し、同じ前置詞のまとまりで並べ直しています。put のように複数の語法を持つ動詞は、前置詞ごとに横並びにすると違いがつかみやすくなります。
英語の語法学習におすすめの参考書3選と使い方
語法を扱う定番は、英文法と一体になった問題集と、英文で単語を覚える単語帳です。
| 参考書 | 特徴 | 使い方の軸 |
|---|---|---|
| 英文法・語法Vintage | 大学入試で登場する文法・語法・イディオムを網羅 | 〇×をつけて繰り返し解き直す |
| Next Stage | 英文読解や英作文まで想定、語法のパートが充実 | 語法問題を何度も解いて定着させる |
| 速読英単語 | 英文を読みながら単語を覚える、語法情報も掲載 | CDの音声と合わせて例文ごと覚える |
イディオムとは、複数の語がまとまって一つの意味を持つ慣用表現です。
英文法・語法Vintage
「英文法・語法Vintage」は、大学入試で登場する文法・語法・イディオムなど、英語の知識として身につくものをまとめた参考書です。1つ1つの単元を事細かく分かりやすく紹介しているほか、YouTubeでも解説が行われています。語法も詳しく書かれており、知っておくべきものは網羅されています。
使い方は、繰り返し解くことが前提です。最初は自力で解き、その際に〇×をつけます。2回目に解き直すときに、再び間違えたのか解けるようになったのかをチェックします。解説を読み込み、この作業を繰り返す中で英文法や語法の知識が身につきます。
Next Stage
「Next Stage」は、英文読解や英作文問題まで想定して作られた参考書です。語法のパートがあり、さまざまな語法を紹介しながら問題が多く用意されています。イディオムや会話表現もあり、入試の得点源になりそうなもの全般に効果を発揮する1冊です。
語法問題だけで200題あるとされており、この200題を何度も解いていくのがおすすめです。網羅すれば明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の通称であるMARCHレベルの知識が得られるとされ、語法についても同水準の知識が期待できます。文法対策も同じ1冊で進めると効率的です。
速読英単語
「速読英単語」は、英文を読みながら英単語を覚えていくタイプの英単語帳です。入試問題の傾向をもとに必要な英単語を揃え、派生語まで網羅し、語法の情報も掲載されています。英単語と語法をセットで覚えられる構成です。改訂が重ねられているため、最新版を選びましょう。
本とは別にCDが売られており、同じ文章が収録されています。語法を含んだ文章があれば、音声を聴きながら語法の学習が行えます。英単語帳で語法を覚える方法の中では、効率のよい選択肢の一つです。
大学受験英語で頻出の語法フレーズ一覧10選
前置詞ごとにまとまりで覚えると、初見の動詞でも意味を推測しやすくなります。代表的な10パターンを整理します。
| 形 | 中心となる意味 | 代表的な動詞 |
|---|---|---|
| A for B | AにBを求める | ask |
| A to B | 自分以外の人や物に向かう | — |
| A as B | AをBとみなす | regard、look、think |
| A on B | くっつく・頼る | put、depend、force |
| A with B | AをBと結びつける | compare、link、confuse |
| A of B | 伝える・奪う・求める | demand、expect |
| A into B | AをBに変える | change、translate |
| A from B | 分ける・させない・由来 | — |
| A by B | AをBに〜する | replace |
| A in B | AをBに入れる | involve |
A for B
基本的には誰かに何かを求める場面で使われ、ask A for B で「AにBを求める」となります。ただし同じ A for B でも、for の意味合いが変わることがあります。通常は方向を表しますが、得る・交換の意味にもなるため、交換する・取り替えるといった意味の動詞にも付きます。理由や非難の意味もあり、出題されやすい語法です。
A to B
前置詞 to が登場する語法も頻出です。注意すべきは、to を使いたくなる単語がある点です。to が登場する場合は基本的に他動詞で、自分以外の人物や物を相手にします。よく出るのは call や answer などで、call は他動詞のため to は使いません。このすみ分けを知っておく必要があります。
A as B
「AをBと考えている、みなしている」という意味で、A=Bの図式になります。後ろに来る動詞には regard、look、think などがあります。ただし look は look on A as B、think は think of A as B となるなど、動詞によって to A や of A の形を取る場合があるので注意が必要です。
A on B
on には「くっつく」というイメージが含まれます。そのため「置く」を意味する put、「頼る」を意味する depend、「力づく」の意味がある force などが、この形で登場することが多いです。
A with B
「AをBと一緒にする、結びつける」という意味合いです。比較を意味する compare、つなぐを意味する link、混同するを意味する confuse などが登場します。link A with B で「AをBにつなぐ」となります。英語長文にも出てくるため確認しておきましょう。
A of B
3つのパターンがあります。
- AにBを伝える
- AからBを奪取する
- AをBに求める
of の意味が複数あるため、同じ形でも訳し方が全く異なります。ただし後ろに来る単語で判別は可能で、「AをBに求める」の場合は要求を意味する demand や期待を意味する expect が来ます。
A into B
「AをBに」という意味合いで、動詞によって訳が大きく変わります。change なら「AをBに変える」、translate なら「AをBに訳す」となります。この語法は英検などの問題でもよく出てくるため、登場する単語と一緒に覚えておきたいところです。資格試験の対策手順は英検の級別の勉強法も参考になります。
A from B
3つのパターンがあります。
- AをBと分ける
- AにBをさせない
- AがBからやってくる
オーソドックスな from の意味に近いのは3つ目で、最初の2つは引き離すような意味合いです。前の2つの違いは from の後が ing形になっているかどうかで、「AにBをさせない」の場合は ing形になることがほとんどです。
A by B
「AをBに〜する」という意味を持つことが多く、AとBには人や物が入ることが多いです。replace A by B は「Aの代わりにBと交代する」という訳になります。同じ意味を持つ動詞に change があり、同義の語を答えさせる問題に対応できます。
A in B
「AをBに入れる」という意味合いが多く、巻き込むを意味する involve を使うと involve A in B で「AをBに巻き込む」となります。イメージしやすいため、単語を知っていれば日本語訳を作ること自体は難しくありません。
まとめ
語法の勉強は、単語とセットで行うと覚えやすくなります。特に put のようにさまざまな語法を持つ動詞では、前置詞の違いで意味合いが大きく変わることを意識しておくとよいでしょう。とっつきにくさはありますが、覚えてしまえば注意深く英文を読むことで答えられるものが多くあります。
よくある質問
Q. 語法だけの参考書はありますか? A. 語法のみを扱う参考書は少なく、多くは英文法とセットになっています。「英文法・語法Vintage」や「Next Stage」のように、文法と語法を同時に扱う問題集を1冊決めて周回するのが現実的です。
Q. 共通テストしか使わない場合も語法の勉強は必要ですか? A. 長文読解を正確に読み進めるうえで語法の知識は働きます。私立大学を併願する場合や、国公立大学の2次試験で英作文が課される場合は、さらに必要性が高まります。
Q. 語法はいつから覚え始めればよいですか? A. 単語暗記と並行して始められます。英単語帳の語法欄や例文欄を飛ばさずに確認する習慣をつけると、語法のための特別な時間を作らずに進められます。
Q. 覚えた語法を忘れてしまいます。どうすればよいですか? A. 間違えた語法を1冊のノートに集め、前置詞ごとに並べ直すと違いが見えやすくなります。長文読解や英文解釈で同じ形に出会ったときに、その例文を思い出す作業を重ねます。


