明治大学の用語集|学部あだ名と和泉返し
大学ごとに校風や学風が異なることから
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明治大学には、和泉キャンパスで必修を再履修する「和泉返し」や、政治経済学部の「パラダイス政経」、理工・農学部の「生田農工大学」など独自の用語があります。単位に関する言葉と学部あだ名に大別できます。
2026年9月時点の情報です。
大学ごとに校風や学風が異なることから、その大学でしか通じない言葉が生まれます。入学当初は先輩同士の会話に戸惑っても、時間とともに馴染んでいくものです。ここでは明治大学で使われる用語を、単位・学生生活に関するものと、学部別のあだ名に分けて整理します。
明治大学でよく使われる学生用語
まず押さえたいのは、単位に関する言葉です。大学は単位制のため、単位をめぐる言葉が日常会話の中心になります。他大学でも通じるものが多く、入学前に知っておくと学生生活の情報収集が速くなります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| フル単 | 履修した科目を落とさず単位をすべて取得すること |
| 楽単 | 楽に単位が取れる科目 |
| 落単 | 単位を落とすこと |
| 再履 | 前年度履修した科目を再度履修すること |
| 切る | 単位の取得や出席を諦めること |
| GPA | 大学の成績を数値で表した指標 |
フル単
「フル単」とは、単位をフルで修得することを指します。多くの大学では単位制を導入しているため、自分で好きな科目を履修し、テストや提出物の出来で単位の可否が判定されます。
合計の取得単位数が基準に達していれば進級・卒業でき、基準に達していなければ留年となります。つまり、履修した科目をひとつも落とさず取得する「フル単」は、学業に力を注いだ学生の称号のようなものです。
ただし「フル単」は大学公式の用語ではなく、学生同士の間で使われている造語です。成績証明書など公的書類に「フル単」の語が出ることはありません。
楽単
「楽単」とは、楽に単位が取れる科目のことです。学業が本分とはいえ、部活・サークル・アルバイト・趣味にも時間を使うため、すべての科目を好成績にできる人は限られます。好きなことに熱中したい学生が「楽単」を選ぶことから、この言葉が広まりました。
「楽単」と呼ばれる科目には、次のような要素が揃っていることが多いとされます。
- 出席さえしておけば単位が取れる
- 出席を取らないため、テストだけどうにかなれば単位が取れる
- テストに辞書や参考書の持ち込みが許可されている
- 前年とほぼ同じ問題しか出ないため、先輩とのつながりがあれば負担が小さい
とにかく単位を取って卒業したいという人は、1年生の段階から「楽単」情報を集めることが多いです。
落単
「落単」は、単位を落とすことを指します。「楽単」と発音は同じ「らくたん」ですが、教授に不可と判定され単位の修得に至らなかった科目を指す点が異なります。
必修科目(卒業に向けて履修が義務づけられている科目)が「落単」となった場合は再履修が必要で、翌年度も同じ科目を受けるため時間的な負担も増えます。また、学部・科目によっては再履修が認められず、落単がそのまま留年につながる場合もあります。履修要項を事前に確認しておくと安心です。
再履
「再履」とは、前年度履修した科目を再度履修することです。明治大学では一度単位を取得した科目を再度履修登録することは基本的にできないため、「落単」した場合に再履することになります。
「再履修」の前2文字を取った言葉で、不本意な科目選択として語られます。特に必修科目を落とした場合は、自動的に再履修もしくは留年となります。
切る
「切る」とは、単位の取得を諦めることを指します。単位取得に必要な出席日数を割り込んだ場合や、テストの難易度に自分の知識が届かずテストを受けないような場合に使います。単位取得の判定ができない状態になるため、GPAも下がりやすくなります。
また、単位ではなく「今日の出席を諦める」という意味で「切る」を使う人もいます。前日に夜更かしをして開講直前に起きたときなどに、「もう○○の科目は切るしかないか」と諦める場面です。卒業直前に単位数で困らないよう、規則正しい生活が役立ちます。
ゼミ
「ゼミ」は「ゼミナール」の略称で、教授の指導のもと少人数の学生が発表・討論・意見交換を繰り返す授業です。大学ならではの授業形態で、ゼミを楽しみに進学する学生も少なくありません。
一方的に話を聞く大講義室の授業と違い、自ら積極的に発言できるため、専門性を高める場になります。学内のプレゼンテーション大会、学外との討論会、産学連携の発表会、市区町村と連携したフィールドワークに参加するゼミも多いです。研究内容が就職に直結することもあり、実践的な知識の習得につながります。
サークル
「サークル」とは、学生が自分たちで立ち上げた課外活動の集まりです。中学・高校の部活と似ていますが、明治大学では学校からの補助金を得て顧問を設けて活動する公認の「部活動」とは別の組織として独立しています。
大学から公認を得ていない非公認サークルも多く、届出なしで思い立った日に立ち上げる学生もいます。公認サークルもあり、部活動の規模をしのぐ大手サークルも存在します。インカレサークル(複数の大学の学生が合同で運営するサークル)もあるため、入会前に活動実態を確認しておきましょう。サークルという名がつきながら不正行為や宗教団体への勧誘を行う集まりもあり、自分の価値観に合うか見定めることが重要です。
GPA
「GPA(Grade Point Average)」とは、大学の成績を数値で表したものです。最大が4.0で、評価の細かな基準やランクは異なるものの、他大学でも共通する指標になっています。
3.0を超えていれば優秀な学生として判断され、奨学金の取得や交換留学の可能性も高まります。理系学部でゼミや教授からの推薦をもとに就職先を決めたい場合、GPAが判断材料のひとつになるケースもあります。中学・高校までの内申点に近いものだとイメージすると分かりやすいでしょう。
めいじろう
「めいじろう」は明治大学公認のマスコットキャラクターです。森の賢者とも呼ばれるふくろうをモチーフに、スクールカラーである紫紺色の羽と、遥か遠くまで見据える大きな目が特徴で、「めいじ」と「ふくろう」を合わせて名づけられました。
2007年3月にデザインが決定し、2009年に公式キャラクターへ昇格しました。オープンキャンパスや学園祭に登場するほか、生協で公式グッズも展開されています。
明マ
「明マ」とは「明治マート」の略称で、明治大学内にある生協です。お茶やカップ麺などの食料品だけでなく、文具・書籍・衣料品まで幅広く揃います。
自動車免許の合宿、パソコンやプリンターの販売も手掛けているため、明大生にとって欠かせない存在です。めいじろうのグッズも明マで購入できます。
前へ
「前へ」は、ラグビー部の基礎を築いた北島忠治監督の言葉から取られた用語です。明治大学が強いスポーツとしてラグビーは有名で、「とにかく前へ。ためらわずに前へ」という言葉から「前へ」が広まりました。
困難や壁にぶつかっても進んでいく姿勢を表す言葉で、キャンパス内の至るところでポスターを目にできます。
和泉返し
「和泉返し」とは、3年生になっても和泉キャンパスで必修科目を再履修する状態を指します。明治大学の文系学部は大半が和泉キャンパスで学び、3年進級と同時に駿河台キャンパスに移ります。しかし2年次後半で語学などの必修科目を落とすと、3年でも和泉キャンパスに通う必要が生じるためです。
3年で和泉キャンパスにいることは、必修科目を落としたと一目で分かる状態でもあります。必修科目だけでもきちんと取得しておいた方がよさそうです。和泉キャンパスと駿河台キャンパスは離れていることから学生生活の利便性も損なわれてしまうためです。
和泉止まり
「和泉止まり」は、2年次に留年してもう1年間和泉キャンパスに通う状態を指します。必修科目だけを和泉キャンパスで履修し、他の選択科目は駿河台キャンパスで受講する場合が「和泉返し」、必修科目を含め進級に必要な単位数が足りていない場合が「和泉止まり」です。
留学・休学などを活用して、あえて和泉止まりを選ぶ人もいますが、レアケースといえます。同級生が駿河台キャンパスへ移るなかで一人だけ後輩と学ぶ状況を避けたい場合は、1年次からの単位管理が有効です。
明治大学の学部別あだ名一覧
学部別のあだ名は、学部の歴史・立地・雰囲気を一言で表したものです。特徴をうまく捉えたものもあれば、揶揄を含むものもあります。志望学部と照らし合わせて読んでみてください。
| 学部 | あだ名 | 由来の軸 |
|---|---|---|
| 政治経済学部 | パラダイス政経 | 過去の単位認定のイメージ |
| 商学部 | 看板の「商」 | 設立の歴史 |
| 法学部 | 監獄の「法」 | 進級の厳しさ |
| 経営学部 | あったか経営 | 学部のイメージの薄さ |
| 文学部 | あそ文学部 | 学生生活の雰囲気 |
| 情報コミュニケーション学部 | 華の情コミ | 男女比 |
| 理工学部・農学部 | 生田農工大学 | キャンパスの立地 |
| 国際日本学部 | 中野ブロードウェイ学院 | キャンパスの立地 |
学部ごとのイメージや序列が語られるのは明治大学に限りません。他大学の事情と比べると、あだ名の背景も見えやすくなります(中央大学の人気学部は?学部序列がある?法学部はさらに人気上昇する?)。
政治経済学部:パラダイス政経
政治経済学部は、単位認定が甘く楽に卒業できるという過去のイメージから名づけられました。大学生活をパラダイス一色にでき、モラトリアムを謳歌できる楽勝学部として名前が広がったことがきっかけです。
ただし楽勝学部という古いイメージのまま入学すると、後々困るかもしれません。近年では政治経済学部の運営体制が見直され、他学部と同様の単位認定レベルとなっている科目が多いためです。いわゆるロストパラダイス状態で、卒業に必要な単位は着実に取る前提で進学するのが安全です。
商学部:看板の「商」
商学部は、都心の私立大学として初めて設立された歴史を持ちます。そこから明治大学を冠する看板学部のひとつというイメージが根付き、看板の「商」と呼ばれるようになりました。歴史の深い法学部と並び、明治大学を代表する学部であることが表れているあだ名です。
法学部:監獄の「法」
法学部は1年次から留年のしくみがある最難関学部として知られ、そこから監獄の「法」というあだ名がつきました。他学部と比べて進級・卒業ともに難易度が高いとされます。必修科目が再履修となった場合、自動的に留年となり進級できないためです。
その分、和泉返しが起きやすいことも特徴です。一方で明治大学の源流は「明治法律学校」であり、看板学部であることに変わりはありません。厳しさを承知で毎年多くの受験生が挑む学部で、真面目に取り組めば得られるものは大きくなります。
経営学部:あったか経営
「あったか経営」は、暖かい・寒いの「あったか」ではなく、存在を問う「あったか?」から来たあだ名です。商学部と学ぶ内容が重なる一方で商学部ほどのブランドがないこと、創設年度が遅く学部としてのイメージが薄いことから、存在を問われる場面が多いとされてきました。
レポートで単位の可否を決める科目が多く、テストや論文が不要なことから、学ぶ価値を問う意味を込めて呼ばれることもあったようです。ただし近年は他学部同様にテストを課して単位の可否を決める科目が多くなっています。時代のトレンドを加味した経営を学べる場として人気や倍率も高まり、変化が続く学部です。
文学部:あそ文学部
文学部は「楽単」が多く学生生活を謳歌しやすいことから、遊びに集中できるとしてあだ名がつきました。男子学生比率の高い明治大学のなかで、文学部は比較的女子学生の比率が高く、相対的に男子人気が高まっていることも関係しています。
ただし文学部は専門分野ごとに細分化されており、専攻ごとの差が大きい点は知っておくべきです。たとえば英米文学の専攻はコミュニケーション能力の高い人が多く、心理学の専攻は真面目でテキストの読み解きに長けた人が多いなど違いがあります。オープンキャンパスや先輩からの情報を参考に専攻を決めるとよいでしょう。
情報コミュニケーション学部:華の情コミ
情報コミュニケーション学部は、明治大学では珍しく男女比率が1対1であったことから「華の情コミ」と呼ばれました。女子学生が多く華やかな印象があることが由来です。
ただし現在は国際日本学部の女子学生比率に抜かれており、学内1位ではなくなっています。学内でも偏差値が高い学部とされ、実力派の集団として目立つこともあります。「華」の意味合いが少しずつ変わってきたことも、この学部ならではの特徴です。
理工学部・農学部:生田農工大学
理工学部と農学部の学生は生田キャンパスで学び、明治大学が誇る駿河台キャンパスを使わないことからこのあだ名がつきました。生田キャンパスは和泉キャンパスからも離れており、独特の文化が築かれていることも影響しています。
田舎にあることを揶揄する響きもあるため、初対面の理工学部・農学部生に使うと嫌な顔をされることがあります。一方で生田キャンパスは理系学部に特化した設備を充実させ、産学連携専用の建物もあり、使い勝手は良好です。研究に集中したい学生にとっては駿河台キャンパスより適している可能性もあるため、オープンキャンパスで確認してみましょう。
国際日本学部:中野ブロードウェイ学院
国際日本学部がある中野キャンパスの近くに中野ブロードウェイがあることから、このあだ名がついています。中野キャンパスには総合数理学部もありますが、創設から間もなく比較的規模が小さいため、国際日本学部に焦点が集まることが多いようです。
海外からの留学生が多く国際色豊かであること、ディズニー留学と呼ばれるしくみがあることから、異色の存在として見られることもあります。
キャンパスとあだ名の関係
あだ名の多くはキャンパスの立地から生まれています。明治大学は学部とキャンパスの対応がはっきりしているため、どこで学ぶかが学生文化に直結します。
| キャンパス | 主に学ぶ学部・学年 |
|---|---|
| 和泉 | 文系学部の大半の低学年 |
| 駿河台 | 文系学部の3年進級後 |
| 生田 | 理工学部・農学部 |
| 中野 | 国際日本学部・総合数理学部 |
「和泉返し」「和泉止まり」「生田農工大学」「中野ブロードウェイ学院」は、いずれもこの対応関係を前提にした言葉です。志望学部を決める際は、通学時間や設備も合わせて見ておくと入学後のイメージがつかめます。
よくある間違い:古いあだ名のイメージで学部を選ぶ
よくある間違いは、「パラダイス政経」「あったか経営」のような古いあだ名を現在の実情と同じだと思い込むことです。どちらの学部も単位認定や試験のしくみが見直され、以前のイメージとは状況が変わっています。
回避策は、情報源をあだ名から公式情報に切り替えることです。学部サイトのカリキュラム、シラバス(授業内容や評価方法を記した授業計画書)、オープンキャンパスでの在学生の話を確認すれば、現在の学び方が分かります。あだ名は学部の歴史や雰囲気を知る入口として扱い、進路判断の根拠にはしないのが安全です。
学部の空気を知る方法としては、その学部の出身者をたどるのも手です(法政大学の著名な卒業生といえば?実はこんな人も!芸能人や有名人33選)。
FAST-UPが見てきた明大志望者のつまずき
指導現場で多いのは、学部の「イメージ」で志望を決め、入試科目の確認が後回しになるケースです。あだ名や雰囲気の情報は集まりやすい一方、学部ごとの配点や出題形式の差は調べるのに手間がかかります。結果として、直前期に対策の方向を変えることになりがちです。
もう一つのつまずきは、併願校の入試傾向を調べないまま出願を広げることです。同じGMARCHでも設問形式や記述の比重は学部ごとに異なります。過去問を一度解いてから併願を決めた受験生は、学習の軸がぶれにくい傾向があります。
入学後の視点も学習の支えになります。和泉返しのような言葉を知っておくと、学部選びのときに「どのキャンパスで何年間学ぶのか」を具体的に考えられます。進学後の生活を想像できている受験生ほど、長い受験期間のモチベーションを保ちやすい印象があります。
まとめ
明治大学は複数の学部を持つ総合大学であるため、キャンパスや学部ごとに異なる文化が育っています。そこから学部の違いを一言で表すあだ名や、学生生活の「あるある」を映した用語が生まれました。
単位に関する言葉は他大学でも通じるものが多く、学部あだ名は歴史・立地・雰囲気を反映しています。どちらも現在の実情とずれている場合があるため、公式情報と合わせて確認するのがおすすめです。
よくある質問
Q. 「和泉返し」とは何ですか。 A. 3年生になっても和泉キャンパスで必修科目を再履修する状態を指します。文系学部は3年進級時に駿河台キャンパスへ移るため、必修を落とすと和泉キャンパスに戻る形になります。
Q. 「パラダイス政経」は今も当てはまりますか。 A. 過去のイメージに基づく呼び名です。近年は運営体制が見直され、他学部と同様の単位認定レベルの科目が多くなっています。
Q. 「生田農工大学」は悪口ですか。 A. 立地を揶揄する響きがあるため、初対面で使うのは避けた方がよいでしょう。生田キャンパスは理系向けの設備や産学連携専用の建物が整い、研究環境としての評価は高い場所です。
Q. 学部あだ名は受験の学部選びに使えますか。 A. 雰囲気をつかむ入口としては役立ちますが、判断材料にはなりません。カリキュラム・入試科目・配点を公式情報で確認し、過去問を解いてから決めるのが確実な進め方です。


