早稲田大学はFラン?と言われる理由3つを解説
早稲田大学といえば全国屈指の高難易度の私立大学ですが
FAST-UP
早稲田大学はFランではありません。Fランは、予備校が偏差値を示さず「BF(ボーダーフリー)」と表記した大学を指す呼び方で、目安は偏差値35未満です。早稲田大学は最も低い学部でも62.5のため、該当しません。
2026年9月時点の情報です。
早稲田大学はFランではない
Fランという言葉は、早稲田大学には当てはまりません。もともとFランは、予備校が偏差値を示さずに「BF(ボーダーフリー)」と表記した大学を指す呼び方だからです。BFは、合格者と不合格者の偏差値の境目が示せない状態を表します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Fラン(BF)の目安 | 偏差値35未満 |
| 早稲田大学の最も低い学部 | 偏差値62.5 |
数値で見ても差は明らかです。「早稲田大学=Fラン」と称するのは乱暴であり、事実とも合いません。それでもこの言葉が出回る背景には、いくつかの誤解があります。ここからは、その理由を3つに分けて見ていきます。
理由1:スポーツ科学部に偏差値が表示されないから
1つ目は、スポーツ科学部の偏差値が低く見られやすいことです。河合塾の偏差値を見ても、スポーツ科学部には偏差値がついておらず、どれくらいの難易度なのか分からないのが実情です。
偏差値がつかない理由は、独自問題で出されるのが小論文だからです。小論文で偏差値をつけるのは非常に困難なため、結果的に数値が表示されません。つまり、偏差値がないのはFランだからではなく、指標として算出しようがないためです。
一方、偏差値以外の部分から力量を知ることはできます。スポーツ科学部は共通テスト利用方式(大学入学共通テストの成績で合否を判定する入試方式)があるため、ボーダー得点率から判断できます。
| 学部 | 偏差値 | 共通テストのボーダー得点率 |
|---|---|---|
| スポーツ科学部 | 表示なし | 76% |
| 人間科学部 | 62.5〜65.0 | ほぼ同水準 |
スポーツ科学部をFランと呼ぶのは無理があります。共通テスト利用方式のボーダー得点率は76%で、同じく共通テストを利用する人間科学部とほぼ変わらない水準だからです。人間科学部の偏差値は62.5〜65.0なので、スポーツ科学部も同等と考えるのが妥当です。
学部ごとに難易度の指標が異なる点は、他大学でも同じです。学部単位で数値を追う視点は、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
よくある間違い:偏差値が出ていない学部は入りやすいと判断する
偏差値が表示されていない学部を「入りやすい」と判断するのは、よくある間違いです。小論文や実技など、偏差値になじまない試験科目が課されているだけで、難易度が低いとは限りません。
回避策は、偏差値以外の指標を併せて確認することです。共通テスト利用方式のボーダー得点率、同じ系統の学部の数値、過去問の要求水準の3点を見ると、実際の難易度がつかめます。偏差値表の空欄だけで志望校を決めないことが大切です。
理由2:推薦やAO入試など学力以外の入試方式が多いから
2つ目は、入試方式の多彩さです。早稲田大学には推薦入試やAO入試(学力試験ではなく書類や面接などで選考する入試方式の旧称)が数多くあります。推薦入試で入学した人の割合は年々増えており、2017年の段階でほぼ4割の状況でした。
推薦入試を「勉強しなくても入れる方式」と捉える人がおり、そこから早稲田=Fランという連想が生まれていると考えられます。
しかし、推薦入試などを受けるには「出願要件」をクリアしなければなりません。出願要件として、高校3年間の評定平均(高校の全科目の成績を5段階で平均した数値)を4前後に設定している学部が多く、厳しい条件が課せられています。勉強しなくても入れるというのは誤りで、高校3年間まじめに取り組まなければ出願自体が難しくなります。
評定平均の条件がない推薦方式もありますが、こちらは激戦になり、簡単に合格できるわけではありません。推薦だからといって楽に入れないのが早稲田大学です。一般選抜と同じく、その壁は厚く高いと考えるべきでしょう。
書類や面接で選考する方式の実像については、立教大学の自由選抜入試の面接を解説した記事も合わせて確認すると、準備量のイメージがつかめます。
理由3:仕事ができない卒業生がいるという印象だから
3つ目は、身近な卒業生への個人的な印象です。早稲田大学出身の社員に仕事ができない人がいるから、という理由で早稲田=Fランと結びつける人もいます。
確かに早稲田大学や慶應義塾大学など難関大学を出ながら、社会に出てその学歴を活かせていないケースはあります。しかし、学歴がいい人は仕事ができるという前提がそもそも成り立ちません。仕事の出来は経験や要領によって変わります。現状うまくいっていない早稲田卒の人も、経験を重ねて伸びることは十分にあります。
自分より劣っている人を見つけてマウントを取りたい人は多く、その相手がたまたま早稲田卒だった結果、早稲田=Fランと吹聴する声が出てきたという面もあります。
Fラン大学卒と早稲田大学卒では年収が大きく違う
卒業後の年収を見ても、Fランと呼ばれる大学との差は小さくありません。2022年に調査された「出身大学別年収ランキング」の結果は次のとおりです。
| 区分 | 年収の目安 |
|---|---|
| 早稲田大学(30歳時の想定年収) | 621万円(全体6位・私立2位) |
| 早稲田大学(55歳時) | 1000万円超 |
| Fラン大学卒(平均年収) | 450万円を切る |
| 30歳時点の差 | 200万円に近い差 |
(参照:働きがい研究所)
ここで紹介した年収はあくまでモデルケースです。早稲田卒でも年収が低い人、Fラン大学卒でも年収がかなり高い人もいるため、すべてに当てはまるわけではありません。
FAST-UPが見てきた「Fラン」論争に振り回される受験生の傾向
指導現場で目立つのは、大学の評判を調べる時間が長い受験生ほど、学部ごとの出題差の把握が遅れるという傾向です。早稲田大学は学部によって科目構成も問題形式も異なり、同じ偏差値帯でも対策の中身が変わります。
つまずきどころは2つあります。1つは、偏差値表の数値だけで志望学部を決め、過去問に触れる時期が後ろ倒しになることです。もう1つは、推薦系の方式を「保険」と考えて評定を取りにいかず、結局一般選抜一本に絞る時期も遅れることです。
評判の真偽を調べる時間を、志望学部の過去問を1年分解く時間に振り替えるだけでも、現在地の把握は進みます。学部ごとの対策に不安がある場合は、FAST-UP逆転塾の無料カウンセリングを公式LINEから利用できます。
まとめ
早稲田大学はFランではなく、国内最高峰の私立大学の1つです。卒業後も高い年収が期待できるなど、難関大学としての実力が数字にも表れています。
ただし、Fラン大学の卒業生でも努力を重ねた人は、難関大学卒を上回る活躍や年収を見せています。結局は卒業してからどれだけ頑張れるかが勝負であり、早稲田卒だからとあぐらをかいていると苦しくなります。謙虚な姿勢で取り組み続けることが求められます。
よくある質問
Q. 早稲田大学の学部でいちばん偏差値が低いのはどのくらいですか。 A. 早稲田大学は最も低い学部でも偏差値62.5です。Fランの目安とされる偏差値35未満とは大きく離れており、Fランには当たりません。
Q. スポーツ科学部に偏差値が載っていないのはなぜですか。 A. 独自問題が小論文のためです。小論文は偏差値を算出するのが非常に困難で、結果として数値が表示されません。共通テスト利用方式のボーダー得点率は76%で、人間科学部とほぼ変わらない水準です。
Q. 推薦入試なら早稲田大学に楽に入れますか。 A. 出願要件があるため、楽に入れる方式ではありません。高校3年間の評定平均を4前後に設定している学部が多く、評定平均の条件がない方式も激戦になります。
Q. 早稲田大学と慶應義塾大学がまとめてFランと言われるのはなぜですか。 A. 偏差値そのものではなく、入試方式の多さや卒業生への個人的な印象が根拠にされているためです。偏差値やボーダー得点率で見る限り、いずれも高難度の水準にあります。


