慶應義塾大学の偏差値を学部別解説|東大比較も
私立大学の中でも最高峰に位置する慶應義塾大学。
FAST-UP
慶應義塾大学の偏差値は学部と方式で幅があり、看護医療学部の60.0から医学部の72.5までが目安です。総合政策学部・環境情報学部も72.5、法学部・経済学部は67.5、文学部は65.0が目安です。
2026年9月時点の情報です。
私立大学の中でも最高峰に位置づけられる理由は、ブランド力だけではありません。偏差値そのものが高く、しかも年度をまたいでも大きく崩れない安定感があります。以下では学部・方式ごとの推移、国立大学との比較、偏差値から見て狙いやすい学部を整理します。
慶應義塾大学の偏差値一覧(学部・方式別の推移)
学部ごとに見ると、動かない学部と小幅に上下する学部に分かれます。以下は18年度から23年度までの推移です。他大学の推移の見方は立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
文学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 人文学科 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
文学部は6年間にわたり同じ偏差値を保っています。他大学の文学部は学科が多く、学科ごとに偏差値が上下します。慶應は人文学科1学科のみという構成で、それも偏差値の安定につながっていると考えられます。
経済学部
| 学科・方式 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 経済学科 A方式 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 |
| 経済学科 B方式 | 70.0 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 |
A方式は数学を利用する入試方式です。平均点や倍率ではB方式を下回ることが多い一方、偏差値は67.5で動いていません。
B方式は地理歴史を用いるため、文系の受験生はこちらを選ぶことが多い方式です。18年度は70.0とA方式を上回りましたが、その後は同じ水準に並んでいます。
法学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 法律学科 | 70.0 | 70.0 | 70.0 | 67.5 | 67.5 | 67.5 |
| 政治学科 | 70.0 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 |
法律学科は慶應の看板学科として知られ、20年度までは70.0を維持していました。近年は落ち着き、経済学部と同じ67.5にとどまっています。
政治学科も法律学科に並ぶ存在感があります。法律学科を下回る年もありましたが、直近は同じ67.5で推移しています。
商学部
| 学科・方式 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 商学科 A方式 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
| 商学科 B方式 | 70.0 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 | 67.5 |
A方式は経済学部と同様に数学を用います。B方式より倍率が低めで、65.0を保っています。
B方式は地理歴史を採用し、倍率が非常に高いのが特徴です。商学部志望の文系受験生がB方式に集まる傾向があり、A方式より高い67.5で、経済学部や法学部と変わらない水準です。
医学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 医学科 | 72.5 | 72.5 | 72.5 | 72.5 | 72.5 | 72.5 |
慶應義塾大学病院を持つ医学科は知名度も高く、人気が安定しています。偏差値は72.5で、慶應の中でもトップクラスを維持しています。
理工学部
理工学部は学門制を採用し、学門AからEまでに分かれます。入学後に関連学科へ配分される仕組みです。
| 学門 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 学門A | 62.5 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
| 学門B | 62.5 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
| 学門C | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
| 学門D | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 |
| 学門E | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 62.5 | 65.0 |
各学門の分野と配分先は次のとおりです。
- 学門A:物理・電気・機械分野(物理情報工学科、物理学科、電気情報工学科、機械工学科)
- 学門B:電気・情報分野(電気情報工学科、情報工学科、システムデザイン工学科、物理情報工学科)
- 学門C:情報・数学・データサイエンス分野(管理工学科、情報工学科、数理科学科、生命情報学科)
- 学門D:機械・システム分野(機械工学科、システムデザイン工学科、管理工学科)
- 学門E:化学・生命分野(応用化学科、化学科、生命情報学科)
学門AとBは18年度から19年度にかけて上がり、その後は65.0で安定しています。学門CとDは変動がありません。学門Eは工学系の要素を含まないため他と異なる動きを見せ、22年度に62.5へ下げたあと、23年度に65.0へ戻して他の学門と並びました。
総合政策学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 総合政策学科 | 70.0 | 72.5 | 70.0 | 72.5 | 72.5 | 72.5 |
SFC(湘南藤沢キャンパスの略称)に置かれ、個性的な学生が多い学部です。根強い人気と受験科目の少なさが重なり、70.0から72.5を記録し、慶應トップクラスの水準にあります。
環境情報学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 環境情報学科 | 70.0 | 72.5 | 72.5 | 72.5 | 72.5 | 72.5 |
同じ湘南藤沢キャンパスで存在感を見せる学部です。倍率も高く、19年度以降は72.5が続いており、安定度は総合政策学部を上回っています。
看護医療学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護学科 | 60.0 | 57.5 | 60.0 | 60.0 | 60.0 | 60.0 |
学内では低い数値ですが、全国の看護学科ではトップクラスの水準です。専門性の高い学科であることを踏まえると、60.0の維持は高い評価に値します。
薬学部
| 学科 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 薬学科 | 65.0 | 65.0 | 65.0 | 62.5 | 62.5 | 62.5 |
| 薬科学科 | 65.0 | 62.5 | 62.5 | 65.0 | 62.5 | 62.5 |
他大学との合併で誕生した薬学部です。薬学科は21年度以降62.5で、以前の65.0には戻っていません。薬科学科は上下の動きがやや大きく、21年度に65.0へ戻したものの、22年度以降は薬学科と同じ62.5で並んでいます。
偏差値から見た慶應義塾大学の難易度ランキング
23年度の数値で並べると、上位は医学部とSFCの2学部、下位は看護医療学部と薬学部という構図です。
| 偏差値 | 学部・学科・方式 |
|---|---|
| 72.5 | 医学部医学科、総合政策学部、環境情報学部 |
| 67.5 | 法学部法律学科・政治学科、経済学部A方式・B方式、商学部B方式 |
| 65.0 | 文学部人文学科、商学部A方式、理工学部学門A〜E |
| 62.5 | 薬学部薬学科・薬科学科 |
| 60.0 | 看護医療学部看護学科 |
この並びは各年度の公表値によって入れ替わります。出願前には志望学部の最新の数値を確認してください。
慶應義塾大学と国立大学との偏差値比較
偏差値の数字だけを並べると互角に見える学部もありますが、実際の負担は国立大学のほうが重くなります。国公立大学は共通テスト(1月に実施される全国共通の試験)と二次試験の両方で多くの科目が必要となるためです。
東京大学との偏差値比較
東京大学と共通する学部は、法学部、経済学部、文学部、薬学部、医学部です。東京大学の最低の偏差値が67.5のため、少なくとも文学部と薬学部は東京大学が上、その他は互角もしくは慶應が上回る形になります。ただし科目数が大きく異なり、東京大学のほうがかなり多くの科目を受ける必要があるため、偏差値以上の差があるとみるべきです。
京都大学との偏差値比較
京都大学と共通する学部は、文学部、法学部、経済学部、医学部、薬学部で、東京大学とほぼ同じです。京都大学の経済学部は慶應と同様に文系と理系に分かれています。慶應では方式間で互角でしたが、京都大学では文系が優勢です。全体としても京都大学が優勢な学部が目立ちます。
一橋大学との偏差値比較
一橋大学は学部が限られ、一致するのは商学部、経済学部、法学部です。互角もしくは一橋大学が上という図式は東京大学・京都大学と変わりません。特に経済学部は後期試験で72.5をマークしています。こなす科目数を考えれば、ここでも偏差値以上の差があると考えられます。
慶應義塾大学の入りやすい学部
偏差値と試験科目の組み合わせから見ると、経済学部・総合政策学部・文学部は戦略を立てやすい学部です。
経済学部
経済学部は看板学部ながら突出した偏差値ではなく、取り組み方次第で合格を狙える学部です。試験科目が数学または地理歴史と小論文に絞られ、事実上2科目の対策で臨めるためです。数学が得意な文系受験生にはA方式がチャンスになります。
総合政策学部
総合政策学部は小論文とプラスアルファで合否が決まります。志望を1つに絞って深く対策を積めば、偏差値が最高水準であっても合格の可能性は出てきます。小論文の比重が大きいため、小論文対策を万全にできる場合は有利に働きます。
文学部
文学部は出題傾向が大きく変わらず、倍率もさほど高くありません。偏差値も他の文系学部より落ち着いており、狙いやすい学部と言えます。小論文の影響力は他学部より高いものの、傾向が読める分だけ対策を立てやすいのが特徴です。
英語の配点が重い学部を併願する場合は、青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策のような学部単位の分析も併せて確認しておくと、対策の優先順位が整理しやすくなります。
よくある間違い:偏差値だけで学部を比べる
偏差値の数字だけで「この学部なら届く」と判断するのは危険です。慶應の多くの学部は小論文や論述を含み、これらは偏差値に反映されにくい要素です。模試の偏差値が足りていても、小論文の形式に慣れていないまま本番を迎えると得点が伸びません。
回避策は、志望学部の過去問を早い段階で開き、出題形式と文字数を把握することです。そのうえで、科目学習と並行して書く練習を週単位で組み込み、第三者に読んでもらう機会を作ります。
FAST-UPが見てきた慶應志望者のつまずき
指導現場で多いのは、学部の偏差値表を眺めて志望を決めたあと、方式ごとの違いを詰めないまま勉強を進めてしまうケースです。経済学部と商学部はA方式とB方式で使う科目が変わります。選ぶ方式を決めずに走ると、数学と地理歴史のどちらも中途半端になりがちです。
もう一つのつまずきは、小論文を「直前期にまとめてやるもの」と考えてしまうことです。SFCの2学部や文学部では小論文の比重が大きく、書く力は短期間では安定しません。英語や社会の演習と同じ扱いで、早い時期から回数を重ねている受験生ほど仕上がりが読みやすくなります。
学部・受験方式ごとの細かい対策に不安がある場合は、FAST-UP逆転塾のカウンセリングを利用する方法もあります。公式LINEで無料のカウンセリングを実施しています。
まとめ
慶應義塾大学の偏差値は早稲田大学と比べて若干低めに出やすい一方、早稲田大学より突出した数値を持つ学部もいくつもあります。しかも小論文や論述のように偏差値で表しにくい科目を含んだ数値です。実際には偏差値以上に手強いと考えて準備を進めるのが現実的です。
学部の難易度と並行して、進学後にかかる費用も早めに比べておくと出願先を絞りやすくなります。私立大学の学費の内訳は学習院大学の4年間の学費を解説した記事で確認できます。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学で偏差値がもっとも高い学部はどこですか。 A. 23年度の数値では、医学部医学科・総合政策学部・環境情報学部が72.5で並んでいます。医学部は18年度から72.5を維持し、環境情報学部も19年度以降72.5が続いています。
Q. 偏差値が低めの学部なら入りやすいと考えてよいですか。 A. 数字だけでは判断できません。看護医療学部看護学科は60.0ですが、全国の看護学科ではトップクラスの水準です。薬学部の62.5も専門科目の負担が伴います。科目構成まで見て比べてください。
Q. 東京大学と慶應義塾大学ではどちらが難しいですか。 A. 偏差値では互角または慶應が上に見える学部もありますが、東京大学は必要科目数がかなり多くなります。負担の総量が違うため、偏差値以上の差があると考えるのが妥当です。
Q. 文系で数学が得意な場合、どの方式が向きますか。 A. 経済学部A方式と商学部A方式が候補です。いずれも数学を用いる方式で、経済学部A方式は平均点や倍率がB方式を下回ることが多く、商学部A方式もB方式より倍率が低めです。


