慶應義塾大学の奨学金|学問のすゝめ奨学金と成績優秀者支援
どの大学でも成績優秀者に対して厚遇することが多く
FAST-UP
慶應義塾大学の奨学金は給付型が中心です。地方出身の入学予定者は学問のすゝめ奨学金、2年目以降は慶應義塾大学給費奨学金が柱になります。学問のすゝめ奨学金に落ちた場合でも、修学支援奨学金や指定寄付奨学金、学部独自の奨学金という選択肢が残ります。
2026年9月時点の情報です。
慶應義塾大学の奨学金制度の全体像
慶應義塾大学の奨学金は、給付型(返済の必要がない奨学金)が中心です。成績優秀者を対象にしたものと、家計の状況を要件にしたものが並行して用意されています。
| 奨学金 | 主な対象 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 学問のすゝめ奨学金 | 地方出身で入学を希望する学生(1学年) | 年間60〜90万円。初年度は入学金20万円を加算 |
| 慶應義塾大学給費奨学金 | 2年目以降の経済的困窮者で成績優秀な学生 | 年額50万円または25万円 |
| 慶應義塾大学修学支援奨学金 | 家計の急変や被災で修学が困難になった学生 | 学費の範囲内(支給額の平均はおおむね年間30万円) |
| 指定寄付奨学金 | 三田会ごとに異なる(成績優秀者・家計困窮者など) | 10万円以上 |
| 学部独自の奨学金 | 学部ごとに設定(医学部・理工学部など) | 学部により異なる |
募集時期や要件は年度ごとに変わることがあります。2027年度入試に向けて検討する場合は、大学が公表する募集要項で最新の内容を確認してください。
地方出身の優秀な学生を支援する取り組み
慶應義塾大学では、2012年から地方出身の学生を支援する奨学金を始めるなど、地方出身で優秀な学生を獲得するために様々な対策を立てています。
10年以上前は関東に住む学生がおよそ6割ぐらいだったのに対し、わずか数年で7割まで増えてしまったことが要因です。慶應ではなく地元の国公立大学に進学してしまう人が増え、経済面で断念するケースが見られたことから、主に地方出身者を救済するような支援を始めていきます。
大学ごとに学費と支援制度の設計は異なります。他大学の仕組みと比べたい場合は、学習院大学の学費と学費免除制度・奨学金もあわせて確認すると、全体像をつかみやすくなります。
学問のすゝめ奨学金(地方出身の1学年入学者向け)
地方出身で、慶應への入学を希望する学生を対象にしたのが「学問のすゝめ奨学金」です。福沢諭吉の名著の名前をつけた奨学金は年間60〜90万円、初年度時はこれに入学金の20万円を加算した金額が奨学金として渡されます。
両親の収入や学校の教員の推薦などから判断されていきますが、毎年成績が良ければ継続して奨学金を受け取れる仕組みです。しかも、返済義務がない給付型なので、卒業後、奨学金という名の「借金」を背負わされることもありません。
2学年からは慶應義塾大学給費奨学金
地域の対象がない場合の奨学金として、2年目以降に慶應義塾大学給費奨学金が用意されています。経済的困窮者が主な要件で、加えて成績優秀者が年額50万円、または25万円を受け取れます。
この奨学金に関しても返済義務がありません。アルバイトに時間を割かないと生活が成り立たない学生を、力強く支えます。
学問のすゝめ奨学金に落ちた場合の選択肢
学問のすゝめ奨学金に落ちても、慶應義塾大学への進学をあきらめる必要はありません。成績を要件としない修学支援奨学金など、別の基準で選考する制度が用意されているためです。
慶應義塾大学修学支援奨学金
慶應義塾大学修学支援奨学金は、成績が要件になっていない奨学金です。要件となるのは、生計を維持する保護者が亡くなったり、仕事を失ったりして著しく収入不足に陥った場合や、自然災害で被災した場合です。
給付金額は特に定められておらず「学費の範囲内」とされていますが、支給額の平均はおおむね年間30万円ほどです。
指定寄付奨学金
指定寄付奨学金は、OBやOGが在籍する三田会(慶應義塾の卒業生でつくる同窓会組織)を中心に寄付が行われ、その寄付金で運営されている奨学金です。奨学金の対象者は、それぞれの地域や卒業年度で分かれている三田会によって異なります。成績優秀者を対象にしていることもあれば、家計が困窮する学生などが対象になることもあります。
利用できる制度は幅広く調べておくと安心です。指定寄付奨学金は対象者が三田会ごとに異なり、成績優秀者向けと家計困窮者向けの両方があるためです。給付金額も額面はバラバラで、10万円以上となっています。家計が苦しくなった、天変地異に巻き込まれて家計が急変したなど、様々なケースに対応できます。
学部が設置している奨学金も多数
それぞれの学部が独自の奨学金を用意しています。医学部の場合は10近い奨学金があり、臨床実習をターゲットにした奨学金や、研究医を目指す学生を対象にした奨学金などが並びます。
主に医療系の学部で奨学金が用意されており、人物や成績がともに優れていることが要件になることが目立ちます。一方で、理工学部には海外学習支援を目的とした奨学金もあります。利用できるものは幅広く検討しておきたいところです。
一般的な奨学金は貸付型(卒業後に返済する奨学金)、しかも金利がついているケースが多く、実際に返し終わるのに相当な時間と費用がかかります。これが大きな足かせになっていることも珍しくありませんが、慶應の制度はすべて給付型なので本人にとっても大助かりでしょう。
よくある間違い:成績要件のある奨学金だけを探す
よくある間違いは、成績優秀者向けの奨学金だけを調べて、ほかの制度を見落とすことです。学問のすゝめ奨学金や給費奨学金の情報だけを見て、選考に落ちた時点で検討を止めてしまうケースがあります。
回避策は、募集要項を「成績」「家計」「被災・家計急変」「学部独自」の4つに分けて一覧化することです。修学支援奨学金のように成績を要件としない制度や、学部単位の制度は別のページで案内されていることがあります。進学先を決める前に、出願窓口と締切をまとめて控えておくと取りこぼしを防げます。
FAST-UPが見てきた慶應志望のつまずきどころ
指導現場で見えてくるのは、学力面よりも先に「お金と出願情報の整理」で止まってしまう受験生が多いことです。奨学金の存在を知らないまま併願先を減らし、受験そのものの選択肢を自分で狭めてしまうケースが目立ちます。
とくに地方在住の受験生は、学費と生活費を合わせた負担の大きさだけで判断しがちです。学問のすゝめ奨学金のように、入学前に申請できる制度があることを早い段階で知っておくと、志望校の決め方が変わります。
もう一つのつまずきどころは、奨学金の調査に時間を取られて、肝心の学部別対策が後回しになることです。情報収集は保護者と分担し、受験生本人は過去問演習に時間を使う形に整理すると進みやすくなります。併願先の難易度を把握したい場合は、立教大学の偏差値推移のような学部単位のデータも参考になります。
FAST-UP逆転塾では、慶應特化の個別カリキュラムで学部・受験方式ごとの対策を組み立てています。公式LINEで無料のカウンセリングを実施しています。
まとめ
慶應義塾大学の奨学金はすべて給付型となっているので、返済する必要がないのがうれしいところです。しかし、返済する必要はなくても、その恩義を感じる人などは三田会を通じて寄付を行い、間接的に返済する形をとる人も目立ちます。
苦しい時に手を差し伸べてくれた相手に恩義を感じるのが人間であり、いくらか恩返しをしたいと思うのも当然と言えます。慶應の奨学金はこのような善意によって支えられており、今日も慶應の奨学金を頼りにしようとする学生たちに奨学金が与えられていきます。
よくある質問
Q. 学問のすゝめ奨学金に落ちました。ほかに給付型の奨学金はありますか。
A. あります。2年目以降は慶應義塾大学給費奨学金、家計の急変や被災があった場合は慶應義塾大学修学支援奨学金が対象になります。三田会による指定寄付奨学金や、学部が独自に設けている奨学金も検討できます。
Q. 慶應義塾大学の奨学金は返済が必要ですか。
A. 本記事で紹介した慶應義塾大学の奨学金は給付型で、返済の必要がありません。一般的な貸付型の奨学金とは扱いが異なります。
Q. 成績が特に優秀でなくても申し込める奨学金はありますか。
A. 慶應義塾大学修学支援奨学金は成績が要件になっていません。保護者の死亡や失職による収入不足、自然災害による被災が要件です。
Q. 学部独自の奨学金はどの学部にありますか。
A. 主に医療系の学部で多く、医学部では臨床実習や研究医志望者を対象にしたものがあります。理工学部には海外学習支援を目的とした奨学金もあります。
Q. 2027年度入試に向けて、いつ情報を確認すればよいですか。
A. 学問のすゝめ奨学金のように入学前に申請する制度があるため、出願校を決める時期までに募集要項を確認しておくと動きやすくなります。金額や要件は年度で変わることがあるので、大学公式の発表で最新情報を確かめてください。


