宅浪のスケジュール|1日・年間の例と立て方
宅浪のスケジュールは年間から1日へ落とし込むのが基本です。
FAST-UP
宅浪のスケジュールは、年間→月間→1週間→1日の順に落とし込むのが基本です。1日は起床と就寝の時刻を固定し、午前・午後・夜の3ブロックに科目を割り当てます。週に1日は遅れを取り戻す予備日を置きます。
2026年10月時点の情報です。
宅浪(予備校や塾に通わず、自宅学習中心で浪人すること)は時間の自由度が高い分、決めていない時間ほど崩れます。以下では1日と年間のタイムテーブル例、立て方の手順、管理の方法を順に整理します。
宅浪のスケジュールは年間・月間・1日の3段階で作る
宅浪のスケジュールは、大きい単位から小さい単位へ順に決めます。理由は、入試日から逆算して学習計画を立てないと、今日やることの優先順位が決まらないからです。入試本番の日付を起点に、各時期の到達目標を先に置きます。
| 段階 | 決めること | 見直す頻度 |
|---|---|---|
| 年間 | 入試日、基礎固め・演習・過去問演習の時期配分 | 模試の結果が返るたび |
| 月間 | 科目ごとの到達目標、使う参考書と終わらせる範囲 | 月末に1回 |
| 1週間 | 具体的なやることリスト、予備日の位置 | 週1回 |
| 1日 | 午前・午後・夜のブロックに割り当てる科目と教材 | 毎日の記録で確認 |
浪人生には、受験範囲の授業をすでに受け終えているという強みがあります。4月から苦手な部分に重点的に取り組めるため、年間の学習計画を立てやすい点が現役生との違いです。
宅浪生が最初に書くべきなのは、勉強内容だけではありません。起床・食事・休憩・夕食・就寝までを1枚の表にして、空白の時間を残さないことが、スケジュール管理の出発点になります。
宅浪生の1日のスケジュール例(タイムテーブル)
1日のスケジュールは「朝型固定+3ブロック+暗記は夜」が基本形です。時間を決めておくと勉強が習慣化し、取りかかりが速くなります。以下に平日の基本形と、志望別の科目配分を示します。
平日の基本形(朝型・午前/午後/夜の3ブロック)
起床と就寝の時刻を毎日同じにするのが第一条件です。6時起床・22時就寝を基本に、起床から3時間後の9時に勉強を始める形が、宅浪経験者の例として紹介されています。
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 6:00 | 起床 |
| 6:10〜7:00 | 身支度・軽い運動(ランニングなど) |
| 7:00〜7:30 | 朝食・家事の手伝い |
| 9:00〜12:20 | 午前ブロック(60分×3コマ/重い科目) |
| 12:20〜13:20 | 昼食・短い昼寝 |
| 13:30〜15:40 | 午後ブロック前半(60分×2コマ) |
| 16:00〜19:20 | 午後ブロック後半(60分×3コマ) |
| 19:20〜20:00 | 夕食 |
| 20:00〜21:00 | 夜ブロック(暗記と当日の復習) |
| 21:00〜22:00 | 入浴・自由時間 |
| 22:00〜6:00 | 睡眠 |
この形は1日9時間の勉強量です。時間が短く見えても、60分で区切ると集中が保ちやすくなります。理由は、キリの悪いところで休憩に入ると続きが気になり、早く勉強へ戻りたくなるからです。
別の例では、7時起床、8時から12時まで暗記中心、14時から18時まで演習、20時から22時まで英語、23時就寝という組み方も紹介されています。生活時間に合わせて、どちらの型を使うか決めます。
午前に重い科目を置く理由は、実際の入試が午前から始まるためです。午前に頭を使う練習をしておくと、本番の時間帯に合わせやすくなります。
文系の宅浪スケジュール例と科目配分
文系は英語と地歴公民に時間が偏りやすいため、国語の演習枠を先に固定します。午前は英語の長文と現代文、午後は地歴の通史と問題演習、夜は単語・用語の暗記という配分が組みやすい形です。
科目別の勉強法と計画の立て方は文系の大学受験の勉強法とスケジュールの立て方で詳しく扱っています。配分を決める前に一度確認すると、1日のブロックに落とし込みやすくなります。
理系の宅浪スケジュール例と科目配分
理系は数学と理科の演習に時間がかかるため、午前と午後の前半をまとまった演習枠にします。英語は毎日短時間でも触れる形にして、夜は公式・反応・語句の確認に充てます。
理科2科目を使う場合は、片方が手つかずになりやすい点に注意します。曜日ごとに担当科目を決めると、偏りを防げます。詳しい進め方は理系の大学受験の勉強法とスケジュールにまとめています。
医学部志望の宅浪スケジュール例
医学部志望は、数学と理科の演習量に加えて、共通テスト対策の期間を長めに確保する組み方が基本です。共通テストの配点比率は大学ごとに違うため、募集要項で配点を確認してから時間配分を決めます。
- 午前:数学または理科の記述演習(まとまった時間が必要なため)
- 午後:もう1科目の理科+英語の長文
- 夜:当日解いた問題の解き直しと暗記事項の確認
- 週1回:時間を計った総合演習の日
面接や小論文を課す大学を受ける場合は、年間の後半に準備時間を置きます。一人で対策しにくい部分なので、読んでもらえる相手を早めに決めておくと進めやすくなります。
早稲田・東大など難関大志望でスケジュールはどう変わるか
難関大志望でも1日の枠組みは変わりません。変わるのは、演習に回す時間の比率と、過去問演習を始める時期の早さです。合格に必要な勉強時間の目安と1日の使い方は早慶合格に必要な勉強時間と1日のスケジュールで確認できます。
東京大学のように試験時間の長い大学を受ける場合は、1コマを試験時間に合わせて長くします。早稲田大学や慶應義塾大学のように学部ごとに形式が違う大学では、併願学部ごとに過去問を解く日を分けて予定表に入れます。
休日・オフの日の過ごし方と休憩の取り方
オフの日は「取り返す日」と「完全に休む日」のどちらかに決めます。月曜から土曜で終わる量を設定し、終わっていれば日曜は完全オフ、終わっていなければ日曜に片づけるという方法が、モチベーションの維持におすすめです。
- 休憩中にすること:音楽を聴く、短い散歩、コーヒーや軽い間食
- 休憩中に避けること:スマホ、動画、ゲーム(疲れが残り、戻りにくくなるため)
- オフの日に入れること:翌週のスケジュール作成、志望校の情報収集、読書
読書をおすすめする理由は、英語の長文や現代文の本文が一般常識や教養を前提にしていることが多いからです。息抜きと学習を兼ねられます。
宅浪の年間スケジュール(4月から入試までにやること)
年間スケジュールは、基礎固め→演習→過去問演習→直前演習の順に進みます。入試本番が2月なら、10月からは過去問演習を中心に志望校対策へ切り替え、それまでに範囲のおさらいと苦手つぶしを終える形が目安です。
| 時期 | 中心にすること | スケジュール上のポイント |
|---|---|---|
| 4〜7月 | 基礎固め・苦手つぶし | 1日の型を固定し、勉強量を安定させる |
| 8〜10月 | 演習中心・過去問の開始 | 本番と同じ時間単位で解く枠を作る |
| 11〜1月 | 共通テスト対策・併願校の確定 | 共通テスト形式の演習日を週に入れる |
| 1〜3月 | 私大入試・直前期の演習 | 試験日と移動日を先に予定表へ書く |
4〜7月:基礎固めと1日の勉強量を安定させる時期
この時期の目標は、点数より「毎日同じ時間に同じ量をこなす生活をつくること」です。理由は、宅浪で一番崩れやすいのが生活リズムであり、崩れると学習効率も落ちるからです。
- 英語は単語・文法・解釈を毎日回す
- 参考書は科目ごとに1冊に絞り、終わる日付を決める
- 月末に進み具合を確認し、翌月の計画を修正する
8〜10月:演習中心に切り替え、過去問を始める時期
夏以降は、インプットから演習へ比重を移します。過去問演習は90分など本番に合わせた時間単位で組むと、時間配分の練習になります。実際、9月ごろから90分単位で時間割を組み直した例もあります。
過去問を早めに始める理由は、出題傾向を把握しないと参考書の選び方や復習の優先順位を決められないからです。解いたら必ず、同じ週のうちに解き直す枠を置きます。
11〜1月:共通テスト対策と併願校の確定
共通テストを使う場合は、この時期に形式慣れの演習日を固定します。同時に、併願校と受験日程を確定させ、出願の締切を予定表に書き込みます。出願は勉強時間を削るため、オフの日にまとめて処理します。
- 共通テスト形式の演習を曜日固定で入れる
- 併願校の過去問を1年分ずつ解いて相性を見る
- 受験料の支払いや写真の準備を保護者と共有する
1〜3月:私大入試・直前期の1日の使い方
入試が始まると、勉強時間より体調と移動が計画の中心になります。試験日・移動日・休養日を先に埋め、残りの時間に勉強を入れます。
- 試験前日は新しい問題を増やさず、過去に解いた問題の確認に充てる
- 起床時刻は試験日に合わせて固定したままにする
- 連戦になる日程では、間に半日の休養を入れる
宅浪のスケジュールの立て方を5ステップで解説
立て方は次の5ステップです。順番を飛ばすと、根拠のない計画になりやすくなります。
- 志望校と入試日を確定し、各時期の到達目標を逆算して決める
- 模試や過去問で現状を把握し、合格までの差を書き出す
- 科目ごとの勉強時間の配分を決める
- 1週間のやることリストに落とし込む
- 予備日を入れてから、1日のブロックに割り振る
志望校の入試日から逆算して到達目標を決める
最初に決めるのは、長期目標(志望校と必要な得点)です。次に中期目標(模試ごとの到達点)、最後に短期目標(1週間でやる量)へ落とします。具体的な数値と期限を決めるほど、行動に移しやすくなります。
「英語を頑張る」ではなく「6月までに単語帳を2周、長文を週3題」のように、量と期限をセットで書きます。
科目ごとの勉強時間の配分を決める
配分は、配点と現状の成績の差で決めます。配点が高く、差が大きい科目に多く時間を割くのが原則です。理由は、同じ勉強時間でも合計点の伸び幅が変わるからです。
| 判断材料 | 見るもの |
|---|---|
| 配点 | 志望校の募集要項の科目別配点 |
| 現状 | 模試の科目別偏差値と過去問の得点率 |
| 伸びやすさ | 暗記中心か、演習量が必要か |
配分は固定せず、模試の結果が返るたびに見直します。
1週間に予備日を入れて遅れを吸収する
週に1回は調整日を設けます。余裕のない計画は計画倒れの原因になるため、最初から「ずれる前提」で組みます。やり残しがなければ、その日は休むか過去問演習に回します。
- 予備日は週末に置くと、平日の遅れをまとめて処理できる
- 予備日に毎週やることがあふれる場合は、平日の量が多すぎるサイン
- 予備日まで使い切ったら、翌週の計画を減らす
★宅浪スケジュールの3つの型(時間固定型・ブロック型・タスク型)と自分に合う選び方
FAST-UPのコーチが毎日の学習を見ていると、うまく回っている宅浪生のスケジュールは大きく3つの型に分かれます。どれが優れているかではなく、性格と状況に合うかどうかで決まります。
| 型 | 決め方 | 向いている人 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 時間固定型 | 時刻で区切り、その時間は決めた科目をやる | 生活リズムが乱れやすい人 | 終わらなくても次へ進むため、理解が浅くなりやすい |
| ブロック型 | 午前・午後・夜の枠だけ決め、中身は当日選ぶ | ある程度自走できる人 | 得意科目に流れやすい |
| タスク型 | 時刻を決めず、その日のやることリストを消化する | 集中が続き、見積もりが正確な人 | 見積もりがずれると就寝時刻が後ろにずれる |
選び方の目安は次のとおりです。起床時刻が日によって違う段階なら時間固定型、生活が整っていて科目の優先順位を自分で判断できるならブロック型、演習中心の時期に入ってからタスク型へ移す流れが現実的です。
年間を通して同じ型を使い続ける必要はありません。基礎固めの時期は時間固定型、過去問演習が増える時期はタスク型、というように切り替えている宅浪生もいます。型を変えるときは、記録の付け方も合わせて変えると管理しやすくなります。
宅浪のスケジュール管理のやり方(記録・週1の振り返り・立て直し)
スケジュール管理は「記録→振り返り→修正」の繰り返しです。記録がないと、計画が甘かったのか実行できなかったのかを区別できません。
毎日つける記録は次の4つだけで十分です。
- 起床時刻と就寝時刻
- 科目ごとの勉強時間
- 終わったタスクと終わらなかったタスク
- わからないまま残した問題
週1回の振り返りでは、次の項目をチェックします。
| 確認すること | 判断の目安 |
|---|---|
| 計画の達成率 | 毎週大きく未達なら、量が多すぎる |
| 科目の偏り | 得意科目ばかりなら配分を修正 |
| 復習の実施 | 解きっぱなしが残っていないか |
| 生活リズム | 起床時刻のばらつきが出ていないか |
進まなかった週の立て直しは、残ったタスクを全部やろうとしないことが前提です。理由は、積み残しをそのまま翌週に足すと、翌週も未達になり悪循環になるからです。
- 残ったタスクを「入試に直結する」「後回しでよい」に分ける
- 後回し分は消すか、翌月の計画へ送る
- 翌週の量を減らして、達成できる状態に戻す
- 未達の理由(量・体調・誘惑)を1行で書き残す
宅浪のスケジュールでよくある間違い6つ
宅浪の失敗は、性格ではなく計画の作り方に原因があることが多いです。よくある間違いと回避策を先に表でまとめます。
| よくある間違い | 回避策 |
|---|---|
| 復習の時間を予定に入れていない | 解いた日の夜と週末に復習枠を固定する |
| 生活リズムが夜型にずれる | 起床時刻を先に決め、就寝時刻を逆算する |
| スマホやSNSの時間を決めていない | 勉強中は別の部屋に置く、使用時間を制限する |
| 模試と過去問を後回しにする | 年間日程に先に書き込み、動かさない |
| そもそも予定を立てずに始める | 1週間単位でやることリストを作る |
| 余裕ゼロで詰め込む | 週1回の予備日を必ず残す |
復習の時間を予定に入れていない
新しい範囲を進める予定だけを書くと、復習が毎回後回しになります。回避策は、復習を「空いたらやること」ではなく時間割の1コマとして扱うことです。夜のブロックを当日の復習と暗記に固定すると、抜けにくくなります。
生活リズムが夜型にずれる・起床時刻が毎日違う
自由度が高い宅浪では、夜更かしや昼夜逆転が起こりやすくなります。生活リズムが乱れると集中力が落ち、学習効率も下がります。睡眠時間を確保すると勉強の質が上がるため、睡眠を削って帳尻を合わせるのは逆効果です。
回避策は、就寝時刻ではなく起床時刻を固定することです。8時間眠れば足りる人が多いので、起床時刻から逆算して就寝時刻を決めます。
スマホやSNSに使う時間を決めていない
気づかないうちに長時間を失うのがスマホです。勉強中は別の部屋に置く、アプリの使用時間を制限するなど、物理的に触れない仕組みが有効です。SNSはライバルの存在を感じる利用法もありますが、使う時間帯を決めてから触ります。
模試と過去問を後回しにする
基礎固めに集中しすぎて、過去問演習と模試が後ろにずれるケースが多く見られます。過去問は出題傾向を知るための材料なので、遅れるほど対策の方向がずれます。年間日程に先に書き込み、その日は他の予定を入れないようにします。
★FAST-UPが見てきた宅浪生のスケジュールが崩れ始めるタイミングと前兆
FAST-UPのコーチが毎日の学習を管理していて感じるのは、スケジュールはある日突然崩れるのではなく、前兆が出てから崩れるということです。前兆の段階で手を打てるかどうかで、その後の数週間が変わります。
崩れやすいタイミングには共通点があります。
- 長い休みや連休のあと(生活の型が一度切れるため)
- 模試の判定が返ってきた直後(計画そのものを疑い始める)
- 夏の中盤(同じ生活が続き、達成感が薄くなる)
- 過去問を解き始めて点が取れなかった直後
- 併願校の出願や受験料の手続きが重なった時期
前兆としてよく出るのは次のサインです。
- 勉強時間の記録が数日分だけ空白になる
- 起床時刻が日によってばらつき始める
- 得意科目の時間が増え、苦手科目が「明日やる」に回り続ける
- わからない問題に付箋だけ貼って、解決した跡がない
- 模試の申し込みや過去問の購入を先送りにしている
対処は難しくありません。前兆が出た週は、新しい範囲を増やさずに、起床時刻と1日の型を戻すことを最優先にします。崩れたまま量を増やすと、さらに達成できず、自信を失う側に進みます。立て直しの目的は量ではなく、毎日同じ時間に机に向かう状態を取り戻すことです。
宅浪生の1日の勉強時間はどれくらいが目安か
勉強時間は「長さ」より「毎日同じ量を続けられるか」で判断します。60分区切りで1日9時間という例もあれば、朝6時から夜0時まで組んで13時間半という例もあります。幅があるのは、必要な睡眠時間と集中が続く長さが人によって違うからです。
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 下限の決め方 | 午前・午後・夜の3ブロックを毎日埋められる量 |
| 上限の決め方 | 睡眠時間を確保したうえで残る時間 |
| 注意点 | 長時間を記録しても、だらだら進めれば身につく量は増えない |
浪人生の勉強時間の目安と、勉強時間を増やすコツは浪人生に必要な勉強時間とスケジュールで詳しく解説しています。時間の数字だけを追わず、1コマで終わらせる内容を決めてから机に向かいます。
宅浪とバイトは両立できる?シフトの入れ方とやめる時期の目安
短時間なら両立できますが、勉強時間を圧迫する入れ方は避けます。週に数回、数時間程度のアルバイトは気分転換になり、他者との接点にもなるという考え方がある一方、その時間を勉強に充てるべきという意見もあります。どちらを取るかは、家庭の費用事情と現状の成績で決めます。
シフトの入れ方の原則は次のとおりです。
- 午前は必ず勉強に残す(入試が午前から始まるため)
- シフトは夕方以降か、週末の固定枠にする
- 深夜帯は入れない(生活リズムが夜型にずれるため)
- 模試の日と過去問演習の日にはシフトを入れない
やめる時期の目安は、演習中心に切り替わり、過去問演習の時間を確保し始めるタイミングです。まとまった時間を要する演習が増えると、バイトとの両立は難しくなります。遅くとも共通テスト対策と併願校の出願準備が重なる時期までには整理する形が現実的です。
模試をスケジュールに組み込む方法(申し込み・会場受験と自宅受験)
模試は年度初めに年間日程を調べ、先に予定表へ書き込みます。理由は、一人で勉強していると自分の実力を客観視しづらく、勉強が自己満足で終わっていないかを確認する機会が必要だからです。
大手予備校の全国模試は、予備校生でなくても個人で申し込めます。共通テスト形式の模試、大学別の実戦模試、共通テストと大学別を組み合わせた判定など、種類を確認してから選びます。
| 受験形式 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 会場受験 | 本番の緊張感と時間帯に慣れたいとき | 申込期限が早い。移動時間も予定に入れる |
| 自宅受験 | 近くに会場がない、日程が合わないとき | 時間を厳守しないと実力を測れない |
模試は受けたあとの処理まで含めて予定に入れます。当日の夜に自己採点、返却後に弱点の洗い出しと配分の修正を行い、その週の計画に反映させます。
わからない問題を放置しないための時間の作り方
宅浪の最大の弱点は、わからない問題をその場で質問できないことです。放置すると理解が積み上がらないため、「解決する時間」を最初から時間割に入れておきます。
- わからない問題はその場で止めず、印をつけて先に進む
- 質問内容をノートに1行で書き出す(何がわからないかを言語化する)
- 週に1コマ「調べて解決する枠」を置き、まとめて処理する
- それでも解けない問題は、聞ける相手に回す
聞ける相手を事前に決めておくことが重要です。高校の先生、同じ大学受験をする友人、オンラインの質問サービスなど、手段を年度初めに確保しておくと、手が止まる時間を短くできます。
自宅で集中できないときの勉強場所と環境の整え方
自宅で集中できない場合は、場所を変える選択肢を持ちます。宅浪は自宅に限らず、図書館やカフェなど好きな場所で勉強できる点がメリットです。午前中は無理にでも外に出て勉強すると、生活のペースを作りやすくなります。
| 場所 | 向いている勉強 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自宅 | 音読、暗記、長時間の演習 | 誘惑が多い。机周りの整理が必要 |
| 図書館 | 静かな環境での演習、過去問演習 | 開館時間に合わせて予定を組む |
| カフェ | 短時間で区切る作業、復習 | 費用がかかる。滞在時間を決める |
環境づくりでは、長時間座っても疲れにくい椅子、参考書を並べる棚、付箋などをそろえておくと勉強に入りやすくなります。費用がかかる部分は、保護者と相談して優先順位を決めます。
モチベーションと孤独への対策をスケジュールに組み込む
モチベーションは気合いではなく、予定で支えます。宅浪は日々顔を合わせる仲間がおらず、メンタルのケアも自分で行う必要があるため、人と関わる時間をあらかじめ入れておきます。
- 志望校を具体的に決め、赤本を目に入る場所に置く
- 同じ受験生の友人と、週1回は連絡を取る
- 模試の日を、他の受験生の存在を感じる機会として使う
- ランニングなどの運動を朝か夜に固定する
- オフの日に志望校の情報を集め、可能なら足を運ぶ
目標が具体的なほど行動につながります。「合格する」だけでなく、いつまでに何をどれくらいやるかまで決めると、達成感が積み重なり、モチベーションの維持に役立ちます。
宅浪に向いている人・向いていない人の特徴
宅浪の成否は、自己管理の習慣と目的意識で大きく変わります。まずは当てはまる項目を確認します。
向いている人の特徴です。
- 自分で立てた計画を最後までやり切れる
- 決まった時間に起きて勉強を始められる
- わからないことを自分で調べて解決できる
- 一人の時間でも集中力を保てる
- 志望校への強い目的意識がある
向いていない人の特徴です。
- やるべきことを後回しにしがち
- 質問できる相手がいないと不安で進められない
- 一人だとモチベーションが続かない
- 生活リズムが乱れやすい
- 何から手をつければよいか分からない
向いていない側に当てはまっても、宅浪が不可能になるわけではありません。足りない部分だけを外部の仕組みで補えば、戦える状態にできます。
宅浪の成功率とメリット・デメリット(予備校浪人・仮面浪人との違い)
宅浪は費用を抑えられる一方、質問・情報・モチベーションの面で不利になりやすく、合格の難しさが指摘されています。成功率そのものは公的な統計が乏しいため、断定はできません。浪人からの逆転合格の考え方は浪人生が逆転合格をする方法にまとめています。
| 浪人の形 | 年間費用の目安 | 自由度 | サポート |
|---|---|---|---|
| 宅浪 | 数万〜十数万円(参考書代など) | 非常に高い | 基本的になし |
| 予備校浪人 | 約100万〜150万円 | 低い(時間割が決まっている) | 講師や担当者の支援がある |
| 仮面浪人 | 大学の学費+受験費用 | 非常に低い(大学の授業がある) | 基本的になし |
宅浪の主なメリットは、費用、通学時間ゼロ、自分のペースで苦手に時間を割ける点です。デメリットは、質問できない、情報収集を全て自分で行う、孤独でだらけやすい点です。予備校に通う場合との比較は浪人して予備校に通うメリット・デメリット、大学に在籍しながら受験する場合は仮面浪人で成功するためのスケジュールで確認できます。
費用負担が小さい分、「もう1年」と判断しやすく多浪になりやすい点も指摘されています。年度の初めに「今年で決める」という期限と、併願校の優先順位を決めておきます。
保護者ができるスケジュール面のサポートと声かけ
保護者ができる支援は、勉強内容の指示ではなく、生活と手続きを整えることです。食事と夕食の時刻を一定にする、朝に声をかける、家の中に勉強できる場所を確保する、といった支援が生活リズムの維持に直結します。
| 場面 | 有効な関わり方 |
|---|---|
| 日々の生活 | 食事と就寝の時刻を家族で合わせる |
| 声かけ | 成績ではなく、起床や記録など行動を話題にする |
| 費用 | 模試代、参考書代、受験料の予算を先に共有する |
| 手続き | 出願期間や支払い期限を一緒にカレンダーへ書く |
家事を少し分担してもらうのも有効です。浪人中は家族に申し訳なさを感じる受験生もいるため、役割があると関係を保ちやすく、体を動かす時間にもなります。浪人生活全体のイメージは浪人生活の1日のスケジュールも参考になります。
よくある質問
Q. 宅浪のスケジュールは何月から作ればよいですか。 A. 浪人が決まった時点で作ります。浪人生は受験範囲の授業を終えているため、4月から苦手な部分に取り組め、年間の学習計画を立てやすい状態にあります。まず入試日を書き、時期ごとの到達目標を置いてから、1週間の予定に落とします。
Q. 計画どおりに進まない週が続きます。どうすればよいですか。 A. 量を減らして達成できる状態に戻します。未達が続く原因は意志ではなく、計画の量が多いことが大半です。残ったタスクを入試に直結するものだけに絞り、週1回の予備日を必ず空けておきます。
Q. 1日の勉強時間は何時間必要ですか。 A. 一律の正解はありません。60分区切りで9時間という例も、13時間半を組む例もあります。睡眠時間を先に確保し、午前・午後・夜の3ブロックを毎日埋められる量を基準にします。詳しくは浪人生に必要な勉強時間で確認できます。
Q. 過去問演習はいつから始めればよいですか。 A. 入試本番が2月なら、10月からは過去問中心に志望校対策へ切り替える形が目安です。ただし傾向の把握は早いほど有利なので、夏の段階で1年分だけ解き、形式と時間配分を確認しておく進め方もあります。
Q. 模試は宅浪でも受けられますか。 A. 受けられます。大手予備校の全国模試は個人でも申し込めます。一人で勉強していると実力を客観視しづらいため、年間日程を先に押さえ、会場受験を優先して予定に入れます。


