勉強が分からなくて辛いときの対処法|原因と戻り方
勉強が分からなくて辛い状態は、理解度と教材のレベルがずれているサイ…
FAST-UP
勉強が分からなくて辛いのは、今の理解度と教材や授業のレベルが合っていないサインです。気持ちを立て直すだけでは解決しません。分からない原因を切り分け、分かるところまで戻るのが最短の対処法です。
2026年10月時点の情報です。
勉強が分からなくて辛いのは甘えではない
勉強が分からなくて辛いと感じるのは、甘えでも能力不足でもありません。高校の学習は中学より科目が増え、内容が抽象的になり、授業のスピードも上がります。そのため、一度つまずくと理解が追いつかなくなる人が出てくるのは自然なことです。
「分からない」という状態は、これから分かるようになる部分が見つかったということでもあります。分からないこと自体より、放置して先に進んでしまうことが問題です。まずは今の状態を受け入れ、原因を具体的に探す方へ気持ちを向けます。
次のどれかに当てはまるなら、辛さは気持ちの問題だけではありません。
- 授業中にノートは取れるが、家で問題集を開くと手が止まる
- 解説を読んでも「なぜそうなるのか」が説明できない
- 努力しているのに成績が動かず、自信が落ちている
- 周りが分かっているように見えて、質問ができない
勉強が分からなくて辛いと感じる主な原因
原因は大きく6つに分かれます。自分がどれに近いかを先に決めると、対処法が絞れます。複数当てはまることも珍しくありません。
| 原因 | 出やすいサイン | 優先してやること |
|---|---|---|
| 基礎が抜けている | 応用問題で何も浮かばない | 分かる単元まで戻る |
| 授業の進度が速い | 板書は写せるが理解が追わない | 予習と復習をセットにする |
| 勉強法が分からない | 時間はかけたが記憶に残らない | 勉強法を1つに絞って試す |
| 質問相手がいない | 分からない点がそのまま残る | 聞ける相手を決める |
| 成果が出ない | やる気と自信が落ちる | 伸びない理由を分析する |
| 比較やプレッシャー | 点数の話が怖い | 目標を自分の基準に戻す |
基礎が抜けたまま先に進んでいる
最も多い原因は、基礎が固まらないまま先の単元へ進んでいることです。数学や英語は積み上げの教科で、中学内容が土台になります。方程式や関数があいまいなままでは高校数学の理解は進みませんし、中学の文法と単語が不十分なら長文読解でつまずきます。
この状態で難しい問題集に取り組むと、解けない経験ばかりが増えます。結果として苦手意識が強まり、勉強そのものが辛くなります。遠回りに見えても、教科書や基礎の参考書に戻る方が効率的です。
授業の進度が速く理解が追いつかない
高校の授業は新しい単元へ次々と進みます。分からない部分をその日のうちに処理しないと、内容が積み重なって追いつけなくなります。授業が分からないのは理解力の問題ではなく、処理する前に次が来ている状態です。
対策は、授業前に用語だけ目を通し、授業後すぐに復習することです。この2つがないと、授業時間が「分からない話を聞く時間」になってしまいます。
勉強のやり方が分からず手が止まる
勉強法が分からないと、教科書を眺めるだけ、解答を読んで理解した気になるだけで終わります。無計画に時間をかけても成績は動きにくく、努力が報われない感覚だけが残ります。
自分に合う勉強法は人によって違います。読んで理解が進む人もいれば、問題を解いたり人に説明したりして定着する人もいます。やり方が分からないときは、学校の先生や塾の講師に自分の状態を伝えて相談すると、試す方法を絞れます。
分からないことを質問できる相手がいない
質問相手がいない環境では、分からない部分が何週間も残ります。友達に勉強の話をするのは気がひけるという声も多く、分からないまま時間が過ぎがちです。
聞ける相手は一人でも確保しておきます。学校の先生、塾の講師、同じ科目を頑張っている友達のいずれかで構いません。「この1問だけ聞く」と決めておくと、質問のハードルが下がります。
時間をかけても成果が出ず自信をなくしている
努力が成果につながらない期間が続くと、無力感が強まり、勉強そのものが辛くなります。原因は勉強量ではなく、勉強の中身や順番にあることが多いです。くわしくは勉強しても成績が上がらない原因とは?共通する特徴や改善策で解説しています。
周りとの比較や親からの期待がプレッシャーになっている
周りと比べられる、期待が重いと感じる状況も辛さの原因です。得意な教科も苦手な教科も人によって違うのに、点数だけで比較されると劣等感につながります。
比較の対象を「前回の自分」に置き換えます。模試の判定ではなく、解けるようになった単元の数で進み具合を見ると、プレッシャーの影響を小さくできます。
★「分からない」を4つのタイプに分けると対処法が決まる
FAST-UPの指導現場では、「分からない」と一言で言っても中身が違うという場面を日々見ています。同じ問題でつまずいていても、用語を知らないのか、解法が浮かばないのか、解説が読めないのかで、やるべきことは変わります。ここを分けずに「全部分からない」とまとめてしまうと、対処法が選べず辛さだけが残ります。
| タイプ | 本人の感覚 | 戻る場所 |
|---|---|---|
| タイプ1 | 言葉の意味が分からない | 教科書・用語集・辞書 |
| タイプ2 | 言葉は分かるが手が動かない | 例題と解法の手順 |
| タイプ3 | 解説の途中でついていけない | 解説を分割して読む |
| タイプ4 | どこが分からないかも不明 | 分かる単元の確認から |
★タイプ1:用語や前提知識が分からない
問題文や解説に出てくる言葉の意味が分からないタイプです。このタイプは、問題演習を続けても改善しません。言葉を知らない状態で解法を覚えても、別の問題で同じ場所に戻ってきます。
指導現場で多いのは、用語を「なんとなく聞いたことがある」で通過している状態です。教科書の該当ページに戻り、用語を自分の言葉で説明できるかを確かめると、抜けが見つかります。
★タイプ2:解き方が思いつかない
用語は分かるのに、最初の一手が出ないタイプです。多くの受験生がここで止まります。原因は、解法を手順として持っていないことです。
現場で効果が出やすいのは、解けなかった問題の解法を「何を見て、何を決めて、次に何をするか」の順番で書き直す作業です。答えを覚えるのではなく、判断の流れを残すと、似た問題で手が動くようになります。
★タイプ3:解説を読んでも理解できない
解説を読んでも、途中から分からなくなるタイプです。多くの場合、解説のどこか一行で前提が飛んでいます。全体をまとめて「分からない」と判断せず、分かる行と分からない行の境目を探します。
問題を細かく分け、「ここまでは分かる」「この一行から分からない」と言えるようにします。この形にできると、質問も調べ物も短時間で終わります。逆に、境目を出さないまま質問すると、説明を聞いても同じ場所でまたつまずきます。
★タイプ4:何が分からないのかも分からない
教材を開いても真っ白になるタイプです。基礎が広い範囲で抜けていることが多く、辛さが最も強く出ます。このタイプは、まず分かる単元を探すところから始めます。
指導では、手が動く単元を確認して「できる部分がある」と本人が自覚するところを入り口にしています。全部ダメだと感じていた状態から、分かる部分と分からない部分の線が引けると、次の一歩が決めやすくなります。
勉強が分からなくて辛いときの具体的な対処法
やることは、つまずきの特定、教材を戻す、時間の上限を決める、質問の仕方を変える、計画を作り直す、予習と復習をそろえるの6つです。順番に進めると、努力しても進まない感覚が減っていきます。
どこでつまずいたかを教科書と模試で特定する
最初にやるのは、分かる部分と分からない部分を分ける作業です。焦って教科書の最初からやり直す人がいますが、これは非効率です。得意な単元、なんとなく分かる単元、全く分からない単元が混ざっているため、全部に同じ時間を使う必要はありません。
特定には次の3つを使います。
- 教科書を単元ごとに読み、○(分かる)・△(あいまい)・×(分からない)を付ける
- 定期テストの答案を見て、落とした問題の単元をメモする
- 返ってきた模試の分野別成績で、点が取れていない分野を確認する
理解が足りない単元は結果に出ます。そのため、テストと模試は弱点を見つける道具として使えます。同時に、復習の教材にもなります。
分かるレベルまで教材を下げて戻る
つまずきが分かったら、確実に分かるレベルまで教材を下げます。難しい問題ばかり解いていれば勉強が辛くなるのは当然です。基礎問題に変えると解ける経験が増え、自信と達成感が戻ります。
戻る範囲の決め方は次のとおりです。
- ×の単元の1つ前の単元から確認する
- その単元の教科書の例題が解けるかで判断する
- 例題でも止まるなら、中学内容まで戻る
- 基礎問題集を繰り返し解き、解ける問題を増やす
繰り返す理由は、1回解いただけでは解法が手順として残らないからです。同じ問題集を複数回使う方が、新しい教材を増やすより定着しやすくなります。
分からない問題に考える時間の上限を決める
1問に張り付く時間は、あらかじめ決めておきます。調べたり悩んだりするだけで一日が終わると、勉強そのものが進まなくなるからです。上限を決めておくと、進まない時間を減らせます。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 方針が浮かんでいて途中で詰まった | 上限まで粘る |
| 最初の一手がまったく出ない | 解説へ進む |
| 用語の意味が分からない | すぐ調べる |
| 解説も分からない | 印を付けて質問リストへ |
飛ばした問題は、必ず印を付けて後で戻ります。飛ばしっぱなしにすると、分からない部分がそのまま残ります。
質問の仕方と調べ方を変える
調べる順番は、問題集の解答・解説、教科書や参考書、辞書、それでも分からなければ人に聞く、の流れが基本です。解説は答えを確認するだけで終わらせず、「なぜこの答えになるのか」「なぜこの考え方をするのか」まで読みます。
参考書で調べるときは、目次と索引を使うと該当部分を早く見つけられます。1冊で分からないときは別の参考書を見ると、同じ単元を違う説明で読めます。
ネット検索に頼りすぎるのはおすすめしません。理由は2つあります。情報が正しいとは限らず、自分に必要な情報かを判断しにくいこと。そして、検索のついでに関係のない情報が入り、集中力が切れやすいことです。
質問するときは、次の形にすると短時間で解決します。
- どの問題の何行目か
- どこまでは理解できているか
- 自分はどう考えて、どこで止まったか
一度聞いて分からなければ、分かったふりをせず、分かるまで聞き直します。
無理のない学習計画に作り直す
計画は1週間単位で作り直します。長期の目標と、その日の目標を分けて置き、各教科の計画に苦手単元を組み込みます。例えば「この日は数学の問題集の苦手単元を2ページ」と、やることをページ単位まで具体的にします。
使える時間を先に把握するのが前提です。部活動や学校の予定を差し引かずに計画を立てると、計画倒れになり、さらに自信を失います。余裕を残した学習計画にします。
計画どおりに進まない日が続くときは、勉強したいのにできない原因と対策も確認してみてください。
予習と復習をセットにして授業の理解度を上げる
予習の目的は、先に理解することではありません。「分かる部分」と「分からない部分」を事前に分けることです。どこを集中して聞けばよいかが決まるので、同じ授業でも得られる量が変わります。
復習はその日のうちに行い、教科書とノートを見直します。授業直後は理解した気になりやすく、復習で初めて理解できていない部分が見つかります。予習、授業、復習の流れを習慣にすると、分からない部分が翌週に持ち越されにくくなります。
気持ちが限界に近いときに辛さを和らげる方法
気持ちが限界に近いときは、勉強の方法を変える前に、休息と体調の回復を優先します。疲れたまま続けても効率は落ち、分からない部分がさらに増えて悪循環になるためです。
一度勉強から離れて休む日をつくる
精神的に辛いときは、勉強をしない時間をつくります。1日休んでも、これまでの学習が消えるわけではありません。散歩や読書、友達と話すなど、気持ちが切り替わる過ごし方を選びます。
ただし、休みすぎると戻りにくくなるため、どれだけ休めばリフレッシュできるかの目安を自分で決めておきます。つらさの原因別の対策は受験勉強がつらいと感じる原因やおすすめの対策にまとめています。
睡眠と体調を整えて理解力を戻す
睡眠不足は集中力と記憶力を下げます。寝ていない状態では、理解できるはずの内容も処理できません。まず睡眠時間を確保します。
寝ることで頭の中の情報が整理されるといわれ、前日に納得できなかった問題が翌日に分かることもあります。夜中まで1問に粘るより、寝てから解き直す方が進む場合があります。
勉強する場所や環境を変える
集中できないときは、場所を変えます。図書館や自習室など、周りに勉強している人がいる場所は気持ちを切り替えやすくなります。休憩のときに友達や先生と少し話せる環境なら、孤独感も減ります。
家で勉強する場合は、スマートフォンを別の部屋に置き、机の上の不要なものを片付けます。目に入る情報が減ると、集中力が保ちやすくなります。
親や先生など信頼できる人に相談する
行き詰まったときは、一人で抱え込まず、親、学校の先生、友人など信頼できる人に相談します。話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなります。
相談には別の効果もあります。自分の悩みを言葉にすると状況を客観的に見られ、自分では思いつかなかった解決策が見つかることがあります。
小さな目標とご褒美で達成感を取り戻す
高すぎる目標は、達成できないたびに自信を削ります。「今回のテストは前回より少し上」「今日は10分、明日は20分」のように、達成できる幅で目標を置きます。
クリアしたら、好きなものを食べる、決めた時間だけ好きなことをするなど、ご褒美を用意します。小さな成功体験が積み重なると、モチベーションとやる気が戻りやすくなります。結果ではなく、取り組んだ過程を自分でほめることも効果があります。
分からなくてイライラしたときの落ち着かせ方
イライラしたときは、無理に続けず5〜10分程度の短い休憩を取ります。深呼吸や軽いストレッチ、飲み物を取りに行くなど、場所を変える行動が切り替えに向いています。それでも収まらなければ、休憩を延ばします。
あわせて、できたことに目を向けます。解けるようになった問題や増やせた勉強時間をノートに書き出すと、成果が見える形になります。原因別の対処は勉強中のイライラの5大原因とその対処法で解説しています。
勉強が分からなくて辛いときにやりがちな間違い
よくある間違いは4つです。どれも本人はまじめに取り組んでいるのに、辛さが長引く形になります。回避策とセットで確認します。
| やりがちな間違い | 回避策 |
|---|---|
| 理解しないまま暗記で押し通す | 解法の手順を言葉で説明する |
| 完璧に理解するまで次に進まない | 上限時間を決めて印を付けて進む |
| 勉強量だけを増やす | 中身と順番を先に見直す |
| 分からないまま志望校を下げる | 原因を特定してから判断する |
理解しないまま暗記で押し通す
答えだけを覚えても、数字や設定が変わると解けません。理由が説明できない知識は、応用問題で使えないからです。回避策は、解いた後に「なぜこの式を使ったか」を一言で書き添えることです。書けない問題は、理解できていない問題として印を付けます。
完璧に理解できるまで次に進まない
1つの単元を完璧にしてから進もうとすると、進度が止まります。理解は一度で完成せず、別の単元を学んだ後に分かることもあります。回避策は、上限時間を決めて先に進み、印を付けた問題を週末にまとめて処理することです。
辛さを理由に勉強量だけを増やす
分からない状態のまま時間だけ増やすと、分からない時間が増えます。疲労がたまり、集中力も落ちます。回避策は、勉強時間を増やす前に、戻る単元と使う教材を決めることです。量は、やることが決まってから増やします。
分からない状態のまま志望校を下げる・受験を諦める
一時的に分からない状態が続いただけで、進路を決めてしまうのは早計です。つまずきの場所が特定できていない段階では、どこまで伸びるかの判断材料がそろっていません。まず原因を特定し、戻る範囲を決めてから、進路を考えます。判断材料は大学受験を諦めるのはありか?メリット・デメリットも参考になります。
科目別に見る「分からない」が起きやすいポイントと戻り方
科目ごとに、つまずきやすい場所と戻る場所が違います。戻る場所を間違えると時間だけがかかるため、先に確認します。
| 教科 | つまずきやすい部分 | 戻る場所 |
|---|---|---|
| 英語 | 長文・英作文 | 単語か文法のどちらか |
| 数学 | 応用問題 | 教科書の例題と手順 |
| 国語 | 記述・選択肢 | 設問の条件と本文の根拠 |
| 理科・社会 | 正誤問題・記述 | 用語の意味と因果関係 |
英語:単語と文法のどちらが抜けているかで戻る場所が変わる
英語が分からないときは、単語が分からないのか、文の構造が取れないのかを先に切り分けます。中学で学んだ文法や単語が不十分だと、長文読解や英作文でつまずくためです。
英文を1文選び、知らない単語に印を付けます。単語を調べても意味が取れないなら、文法側に原因があります。その場合は主語と動詞を取る練習に戻ります。
数学:公式の暗記ではなく解法の手順を確認する
数学は積み上げの教科で、前の単元が分からないままでは次が理解できません。応用問題が解けないときは、教科書の例題に戻ります。
確認するのは公式ではなく手順です。「何が与えられていて、何を求めるために、どの式を使うか」を順番に書き出します。手順が書けない問題は、公式を覚えても再現できません。
国語:設問の条件と本文の根拠をそろえて確認する
国語が分からないときは、感覚で解いていることが多くなります。設問が何を聞いているかを言い換え、本文のどこを根拠にしたかを示す形にします。
間違えた問題は、正解の根拠が本文のどこにあるかを探します。根拠が見つからない問題は、読み落としか、設問の条件を取り違えたかのどちらかに分かれます。
理科・社会:用語の意味と因果関係に戻る
理科と社会は用語の量が多く、意味があいまいなまま進みがちです。用語の意味が説明できないと、正誤問題で判断ができません。
戻る場所は、用語の意味と、出来事や現象のつながりです。「何が起きて、なぜそうなったか」を教科書の記述で確認します。一問一答だけで覚えると、つながりを問う問題で止まります。
★FAST-UPが見てきた、分からないまま辛さを抱える受験生の共通点
FAST-UPのコーチが日々の学習を見ていて共通して感じるのは、辛さを抱えたままの受験生ほど「分からない」を一つの固まりとして扱っているという点です。科目も単元もタイプも違うのに、まとめて自分の能力の問題にしてしまうため、打つ手が見えなくなります。
もう一つ多いのは、質問を先延ばしにする傾向です。聞くほどのことではない、まとめてから聞こうと考えているうちに、分からない部分が重なります。そのうえで量を増やそうとするため、疲労がたまり、成長している感覚が持てなくなります。
うまく抜け出す受験生に共通するのは、その日の「分からない」をその日のうちに言葉にしていることです。どの問題のどこで止まったかを書き残す習慣があると、戻る場所が決まり、辛さが「作業」に変わります。日々の学習を一緒に確認する相手がいる環境では、この切り分けが早い段階で進みやすくなります。
一人で解決できないときに使える相談先と学習サポートの選択肢
自分だけで解決できないときは、外部の力を使って構いません。悩みの種類で相談先を変えると、解決が早くなります。
| 悩みの種類 | 主な相談先 |
|---|---|
| 単元の内容が分からない | 学校の先生、塾・予備校の講師 |
| 勉強法や学習計画 | 学習コーチング、進路指導の先生 |
| 進路や志望校 | 担任、保護者 |
| 気持ちの落ち込み | スクールカウンセラー、家族 |
| 体調不良が続く | 医療機関 |
塾やオンライン講座を使うと、分からない部分を説明してもらえます。学習コーチングのように、学習計画の作成や勉強法のアドバイスまで受けられる形もあります。選ぶときは、今の自分のレベルに合った内容があるか、サポート体制が整っているかを確認します。体調の不調や強いストレスが続く場合は、学習サポートより先に医療機関へ相談します。
勉強が手につかない状態が長く続いている場合は、勉強できない高校生の原因や特徴とは?対策も徹底解説も確認してみてください。
保護者が「勉強が分からなくて辛い」と言われたときの関わり方
保護者がまずやることは、原因を一緒に切り分ける前に、話を最後まで聞くことです。辛いと口にできた時点で、本人はすでに限界に近いことがあります。すぐに解決策を出すと、話せなくなります。
| 避けたい声かけ | 言い換え |
|---|---|
| 「そのくらいで甘えるな」 | 「どこで止まってる?」 |
| 「もっと勉強しなさい」 | 「今日はどこまでできた?」 |
| 「〇〇さんはできてるよ」 | 「前より分かった部分は?」 |
| 「ちゃんと先生に聞いたの?」 | 「誰に聞けそう?」 |
家庭でできることは3つあります。1つ目は睡眠と食事を整えること。2つ目は成績以外の成長にも目を向け、努力の過程を認めることです。3つ目は、学校や塾など相談できる場所につなぐことです。比較の言葉は、本人の自信を下げ、相談しにくい関係をつくるため避けます。
よくある質問
Q. 勉強が分からなくて辛いとき、どこまで戻るべきですか。 A. 教科書の例題が自力で解ける単元まで戻ります。例題でも止まるなら中学内容まで下げます。全範囲を最初からやり直す必要はありません。分かる単元と分からない単元を分け、×の単元の1つ前から確認する方が効率的です。
Q. 分からない問題に何分悩んでよいか分かりません。 A. 方針が浮かんでいるなら、自分で決めた上限まで粘ります。最初の一手が出ない場合は解説に進みます。調べたり悩んだりするだけで一日が終わると、勉強が進まなくなるためです。飛ばした問題には印を付け、後で必ず戻ります。
Q. 質問できる相手が学校にいません。どうすればよいですか。 A. 聞く相手を一人決めておきます。学校の先生、塾の講師、同じ科目を勉強している友達のいずれかで構いません。「この1問だけ」と範囲を区切ると聞きやすくなります。調べるときは、ネット検索より教科書や参考書の目次と索引を使う方が確実です。
Q. 辛くて勉強を休みたいのですが、休んで大丈夫ですか。 A. 精神的に辛いときは休んで構いません。1日休んでも、これまで積み上げた知識がなくなるわけではありません。ただし、どれくらい休めば気持ちが戻るかの目安を先に決めておくと、再開しやすくなります。
Q. 分からない状態が続くと、志望校を下げるべきでしょうか。 A. つまずきの場所が特定できていない段階では判断材料が足りません。まず原因のタイプを分け、戻る範囲を決めて取り組みます。そのうえで残り時間と伸び方を見て、進路を考える順番にします。


