模試が不安なときの対処法|前日・当日・結果後にやること
模試が不安なのは普通の反応です。
FAST-UP
模試が不安なのは普通の反応です。不安は「準備不足の自覚」「判定という数字で評価される怖さ」「周りとの比較」でほぼ説明できます。前日は持ち物と経路を決め、当日は解く順番を先に決め、結果が出たら判定ではなく落とした分野を見れば和らぎます。
2026年10月時点の情報です。
模試で不安になるのはなぜ?主な4つの原因
不安の原因は性格ではなく、状況にあります。多くの受験生の悩みは「準備」「結果」「周り」「未知」の4つに分かれます。原因が違えば効く対策も違うため、まず自分がどこにいるかを確かめます。
| 原因 | よくある気持ち | 効く対策 |
|---|---|---|
| 準備不足の自覚 | 範囲が終わっていない | やる範囲を狭める |
| 判定という数字 | E判定が返ってくるのが怖い | 見る数字を得点分析に変える |
| 周りの雰囲気 | 周りが自分より賢く見える | 比べる相手を過去の自分に戻す |
| 何が起きるか不明 | 当日の流れが想像できない | 時間割と会場を事前に確認 |
前提として、緊張そのものは敵ではありません。脳科学では、程よい緊張があるときに最大のパフォーマンスが出ると説明されています(ヤーキーズ・ドットソンの法則)。緊張は集中力が上がる入り口なので、消そうとするより付き合い方を決めるほうが実力を発揮しやすくなります。
準備不足を自分で分かっている
一番多い原因がこれです。「まだ全範囲が終わっていない」「苦手科目が残っている」と自分で分かっているから、結果を見るのが怖くなります。
- 模試の出題範囲に、まだ手をつけていない単元がある
- 直前に詰め込もうとして、かえって焦る
- 学校の授業の進度に受験勉強が追いついていない
この不安は、勉強量を増やしても当日までには消えません。残り時間でできることが限られているからです。消すのではなく「今日見る範囲を決める」ところまで落とすと小さくなります。
結果が判定という数字で出る
模試は判定(志望校に受かりそうかをA〜Eで示す目安)と順位が出ます。点数だけのテストと違い、他人と比べた位置がはっきり数字になるため、心配が強くなります。
ただし判定はあくまで判定です。D判定から合格した人は珍しくありません。入試本番の問題が自分の得意範囲に寄ることもあるため、現時点の判定だけで合否は決まりません。
周りの受験生の雰囲気にのまれる
試験会場では、知らない同年代の受験生が静かに問題を解きます。ページをめくる音やペンの音が気になり、自分だけ遅れている気持ちになります。
実際には、周りの人も同じように緊張しています。時間ぎりぎりまで手を動かしている人が、正解を書けているとは限りません。周りの様子は情報として使えないので、見ない判断が有効です。
模試で何が起きるか分からない
初めて行く会場、初めての時間割、初めて見る形式。未知のことが多いほど不安は大きくなります。逆に言えば、分かることを増やすだけで不安は減ります。
- 何時に集合し、何科目を何分ずつ受けるのか
- 会場までの経路と所要時間
- 休憩時間の長さとトイレの位置
年間の模試日程をまとめて把握しておくと、1回ごとの重さが下がります。日程は共通テスト模試の日程一覧も参考になります。
模試前日の不安を減らすためにやること
前日にやることは「決める」ことです。新しい知識を入れるより、当日の行動を確定させるほうが不安は下がります。判断する事柄が残っているほど、頭が落ち着かないからです。
持ち物・時間割・会場までの経路を前日に確定させる
受験票と筆記用具さえあれば受けられますが、前日に並べて確認しておくと当日の心配が減ります。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 持ち物 | 受験票、筆記用具、時計、上着、飲み物、軽食 |
| 時間割 | 集合時刻、科目の順番、各科目の試験時間 |
| 経路 | 乗る電車、所要時間、会場の最寄り出口 |
| 会場 | 教室の場所、一番近いトイレの位置 |
| 安心材料 | 使い込んだノートやまとめ、お気に入りの文具 |
使い込んだノートは、直前の確認用としても安心材料としても使えます。「これだけやってきた」という事実が目に入ると、自信につながります。
前日の勉強は暗記物の見直しに絞る
前日は新しい問題集に手を出さず、何度も解いた問題と覚えきれていない用語・公式の確認に絞ります。初見の問題は解けないことが多く、解けないと不安が増えるためです。
- 英単語、古文単語、社会の用語など、見れば思い出せるもの
- 一度間違えた問題のメモ
- 「これが出たら確実に取れる」と言えるページ
直前に見る内容は、付箋やまとめノートで先に集めておくと迷いません。
眠れないときの対処
眠れなくても、横になって休んでいれば当日はある程度動けます。「寝なければ」と考えるほど目が冴えるため、眠れないこと自体を問題にしないのがポイントです。
- 寝る時刻をいつもより大きく早めない
- スマホを見ながら布団で粘らない
- 起きる時刻だけは固定する
前日に限らず眠れない状態が続くときは、受験が不安で寝れない原因と対処法で原因別の対応を確認してください。
模試当日の朝と会場での緊張のほぐし方
当日の朝は「いつも通り」が最優先です。非日常な過ごし方は脳にストレスをかけ、平常心を崩すためです。
いつも通りの時間に起きて朝食をとる
模試だからと特別に早起きする必要はありません。普段の順番で起きて、着替えて、朝食をとります。
朝食は消化のよいものを選びます。空腹のまま試験に入ると、お腹が鳴らないかという別の心配に集中力を取られます。どの朝食ならお腹の調子が崩れないかは、模試の数週間前に試しておくと確実です。家族と普段通りの会話をしながら食べるだけでも、気持ちは落ち着きます。
体温調節しやすい服装で行く
会場は空調が効きすぎていることも、効いていないこともあります。暑さ寒さのストレスは集中を削るので、脱ぎ着できる服で行きます。
- 上に羽織るものを1枚持つ
- 寒い時期は防寒着を別に用意する
- 足元が冷えやすい人は靴下を調整する
開始直前のルーティンを決めておく
直前にやることを先に決めておくと、「いつもの自分」に戻りやすくなります。ルーティンは短く、どの会場でもできるものにします。
- 息を吐くことから始める深呼吸をする
- 筆記用具を同じ並びに置く
- 決めたページの暗記物に目を通す
- 試験が始まったら、まず問題全体をざっと見る
緊張を感じたら「緊張している」と口に出す、あるいは心の中で認めるだけでも落ち着きます。緊張は拒否するほど高まり、受け入れると和らぐ性質があるためです。
トイレが不安なときの対策
お腹が弱い人ほど、先に対策を決めておくと安心できます。
| 場面 | やること |
|---|---|
| 会場に着いたら | 自分の教室から一番近いトイレを確認する |
| 休憩時間 | 混む前に早めに動く。毎回行く習慣にしてもよい |
| 水分 | 全く取らないのではなく、少量ずつにする |
| 試験中 | 我慢せず手を挙げて試験官に伝える |
試験官は困っている人がいないか見てくれている存在です。怖がらずに指示に従って伝えれば対応してもらえます。
模試中に緊張して解けないときの立て直し方
試験中の立て直しは、気持ちではなく手順で行います。解く順番と飛ばす基準が決まっていれば、パニックになっても戻る場所があるためです。
解く順番と飛ばす基準を先に決めておく
模試でよくある失敗は、分からない問題を考え続けて時間が尽き、解けたはずの問題に手をつけられないことです。入試は解けない問題があるのが前提で、確実に取れる問題を確実に取れるかが合否を分けます。
- 大問の解く順番を事前に決める
- 試験時間を大問数で割り、1問あたりの目安時間を決める
- 目安時間を超えたら印をつけて飛ばす(捨て問=その場では解かないと決めた問題)
- 一周してから戻る
よくある間違い:時間配分を分単位で細かく決めすぎることです。予定通りに進まなかった瞬間に焦りが生まれます。回避策:配分はざっくりにして、「詰まったら飛ばす」という判断基準だけを固定します。
頭が真っ白になったときに戻る手順
頭が真っ白になるのは、緊張で脳に負荷がかかりすぎている状態です。考えようとするより、手を動かして集中モードに戻します。
- ペンを置いて、息を長く吐く
- 名前・受験番号など、手が動く作業をする
- 確実に解ける問題を1問解く
- ミスは想定内と切り替え、次の問題に進む
解けない問題が出ても、周りの受験生も同じように難しいと感じています。全部解けないのが普通だと先に知っておくことが、最大の対策になります。
模試の結果が不安・判定が悪くて落ち込むときの考え方
結果が悪いときにやることは、落ち込みを止めることではなく、見る場所を変えることです。判定は結果の要約でしかなく、次の行動は得点の内訳からしか決まりません。
判定は合否ではなく現時点の位置を示すもの
判定は「今のままならどのくらいか」の目安です。入試本番までに範囲は仕上がり、過去問対策も進むので、現時点の判定と本番の結果は一致しません。
模試によって受けている層は同じとは限らないため、違う模試の判定を並べて比べるのは参考程度にとどめるのが安全です。見るべきは次の3つです。
- 科目ごとの得点と、得点源にできている分野
- 落とした問題の種類(基礎か応用か、ケアレスミスか)
- 前回と比べて伸びた分野、変わらない分野
結果が返ってくるまでの過ごし方と自己採点のタイミング
自己採点(返却前に自分で答え合わせをすること)は、模試当日か翌日までに行います。問題の記憶が残っているうちのほうが、なぜ間違えたかを思い出せるからです。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 当日〜翌日 | 自己採点。間違いを「知識不足」「時間切れ」「ミス」に分類 |
| 返却までの期間 | 分類した弱点の単元を勉強計画に入れて進める |
| 返却後 | 判定と順位は確認するだけ。得点分析を見て計画を修正 |
返却を待つ間に何もしないと、不安だけが育ちます。結果が出る前に復習を終えておけば、返却日は確認作業で済みます。
判定が悪くて志望校を変えるか迷ったとき
1回の模試の判定だけで志望校を下げる判断はおすすめしません。残り期間と、志望校の入試科目に対する自分の得点状況を合わせて考えます。志望校の決め方や迷ったときの基準は大学受験の志望校の決め方にまとめています。
A判定・B判定でも不安が消えないときに確認すること
良い判定でも安心しきれないのは自然です。判定は受けた模試の中での位置であり、本番の入試問題で取れる保証ではないからです。
- 志望校の入試科目と、模試で得点できた科目が一致しているか
- 配点の高い科目で安定して取れているか
- 過去問で同じように得点できるか
- 判定が良かった回だけでなく、複数回の成績を並べて見たか
やることは変わりません。得点源を崩さない練習を続けつつ、落とした分野を1つずつ消していきます。
不安を次につなげる模試の復習手順
復習は模試の本体です。不安が消えるのは、次にやることが決まった瞬間だからです。
- 自己採点をして、科目ごとの得点を出す
- 間違いを「知らなかった」「覚えていたが出てこない」「時間が足りない」「ケアレスミス」に分類する
- 「知らなかった」は使っている参考書のどこに戻るかを決める
- 「出てこない」は暗記のやり方を変える(見る回数を増やす、書き出すなど)
- 「時間が足りない」は解く順番と飛ばす基準を修正する
- 次の模試までの1週間単位の予定に書き込む
復習が終わった問題は、日を空けてもう一度解き直します。解き直して正解できて初めて、その模試は得点に変わります。
模試の不安でやってはいけない5つの対処
不安を一時的に下げても、次の模試で同じことが起きる対処があります。
| やってはいけない対処 | 起きること | 代わりにやること |
|---|---|---|
| 不安だから欠席する | 本番の練習機会が減る | 判定を気にせず受けに行く |
| 自己採点をしない | 弱点が分からないまま進む | 当日中に答え合わせをする |
| 前日に徹夜で詰め込む | 当日の集中力が落ちる | 暗記物の見直しに絞る |
| SNSや知恵袋で他人の成績を見続ける | 比較で気持ちが沈む | 自分の得点分析に戻る |
| 復習を後回しにする | 同じ失点を繰り返す | 返却前に復習を終える |
不安だからと模試を欠席する
模試は、本番と同じ環境で解く数少ない練習です。会場の空気や時間配分に慣れるほど、入試当日の緊張は下がります。結果が怖くても受けるほうが、長い目では不安が減ります。
自己採点をせずに判定だけ見る
判定だけ見ても、何を直せばよいか分かりません。点数の内訳を見ないままだと、次の模試でも同じ分野を落とします。
前日に徹夜で詰め込む
前日に詰め込んだ知識は、睡眠不足と引き換えになります。寝ていない状態では問題文を読み違えやすく、取れるはずの点数を落とします。
知恵袋やSNSで他人の成績を調べ続ける
他人の成績は、自分の勉強法を決める材料になりません。友達の進み具合が気になりすぎるときは、あえて聞かないという選択も有効です。
復習を後回しにして次の模試を迎える
復習していない模試は、受けただけで終わります。次の模試までに1つでも弱点を消しておけば、結果を見る怖さが減ります。
★FAST-UPが見てきた模試の不安の3つのタイプと効く対処の違い
FAST-UPのコーチが毎日の学習管理の中で見ていると、模試の不安は大きく「準備型」「結果型」「比較型」に分かれます。同じ「不安です」という言葉でも、中身が違えば効く対処も変わります。
| タイプ | 口に出る言葉 | 効く対処 |
|---|---|---|
| 準備型 | 範囲が終わっていない | やる範囲を狭める |
| 結果型 | 判定が怖い | 見る数字を変える |
| 比較型 | みんなより遅れている | 比べる相手を変える |
★準備型の不安:やる範囲を狭めると下がる
準備型の生徒は、模試が近づくほどやることを増やそうとします。新しい教材に手を出し、結局どれも中途半端になって不安が増えます。
指導の場では逆に、直前にやることを減らす提案をします。今まで解いた問題と覚えきれていない用語に絞ると、終わる見込みが立ちます。終わる予定が立つと、不安は目に見えて落ち着きます。
★結果型の不安:見る数字を判定から得点分析に変える
結果型の生徒は、返却された成績表の判定欄だけを何度も見ます。判定は変えられない数字なので、見るほど気持ちが沈みます。
コーチとの振り返りでは、判定ではなく「どの分野で何問落としたか」を一緒に書き出します。落とした分野は次の1週間で手を打てる対象なので、話し終わる頃には不安が予定に変わっています。
★比較型の不安:比べる相手を過去の自分に戻す
比較型の生徒は、友達の成績やSNSの投稿を見て落ち込みます。ところが比べている相手は志望校も受験科目も違うことが多く、比較してもやることは決まりません。
このタイプには、前回の自分の成績表と並べてもらいます。伸びた分野が1つでも見つかると、気持ちの向きが変わります。見る対象を変えるだけで、同じ成績表の意味が変わります。
★どのタイプでも効くのは誰かに話して不安を言葉にすること
3つのタイプに共通して効くのが、不安を言葉にすることです。頭の中だけで考えていると、関係のないことまで不安材料になります。
話すと自分が何に困っているかが整理され、それだけで少し軽くなります。学校の先生でも保護者でも構いません。FAST-UPでは毎日のやりとりの中でコーチに話せるので、不安が大きくなる前に次の行動に変えられます。
保護者が模試に不安を感じる子どもにできる声かけ
保護者にできるのは、結果の評価役ではなく、話を聞く役に回ることです。模試の結果は本人が一番気にしているため、追加で指摘しても行動は変わりません。
| 有効な声かけ | 避けたい声かけ |
|---|---|
| 「今日はどの科目が手応えあった?」 | 「判定いくつだったの?」 |
| 「何か手伝えることある?」 | 「あの子は受かったらしいよ」 |
| 「体調は大丈夫?」 | 「その成績で大丈夫なの?」 |
| 「前よりここ伸びてるね」 | 「もっと早くやっておけば」 |
生活面の支援も効きます。朝食の内容、会場までの送り出し、帰宅後に休める環境。こうした準備は、本人が受験勉強に集中できる状況を作ります。模試の結果について意見を言うのは、本人から相談されたときで十分です。
模試の不安で勉強が手につかないときは
手が止まったときは、机に向かう前に「今日やる1つ」を決めます。やることが大きいほど動き出せないので、単語1ページなど取りかかれる大きさまで下げます。
- 教材を開くところまでを目標にする
- 短く区切って取り組み、終わったら休む
- 眠れない・食べられないが続くときは早めに周りに相談する
不安で集中できない状態が続く場合の対応は受験が不安で勉強できない原因と対処法、不安そのものの和らげ方は受験に不安を感じる原因と解消方法で詳しく扱っています。1人で抱えないことが、結局は一番早い解決策です。
よくある質問
Q. 模試が不安でたまりません。自分だけがおかしいのでしょうか。 A. おかしくありません。一生懸命に受験勉強をしてきた人ほど不安を感じます。不安は本気で取り組んでいるサインなので、消そうとするより、前日と当日の行動を先に決めて付き合う方向に切り替えてください。
Q. 緊張で実力が発揮できません。当日すぐできることはありますか。 A. 息を吐くことから始める深呼吸、筆記用具の配置をそろえる、最初にやることを決めておく、の3つです。試験開始後に手を動かす作業を入れると、集中モードに切り替わりやすくなります。
Q. 判定が悪くて志望校をあきらめるべきか迷っています。 A. 1回の判定だけで決めないでください。判定は現時点の位置を示すもので、入試本番の問題との相性や残り期間は反映されていません。得点の内訳を見て、伸ばせる分野が残っているかを先に確認します。
Q. 模試の前日は何時間勉強すればよいですか。 A. 時間より内容です。新しい問題ではなく、覚えきれていない用語や公式、過去に間違えた問題の確認に絞ります。睡眠を削ってまで勉強すると、当日の集中力が落ちて失点につながります。
Q. 模試の復習はいつまでに終わらせるべきですか。 A. 結果が返却される前に終えるのが理想です。問題の記憶が残っているうちのほうが、なぜ間違えたかを正確に分類できます。返却後は判定を確認し、計画の修正だけ行えば十分です。
Q. 友達と点数を比べて落ち込みます。どうすればよいですか。 A. 比べる相手を前回の自分に変えてください。志望校も受験科目も違う相手と比べても、次にやることは決まりません。どうしても気になるときは、点数の話題から距離を置く判断も有効です。


