青山学院大学教育人間科学部の日本史 傾向と対策
教育学科と心理学科がある青学の教育人間科学部。
FAST-UP
青山学院大学教育人間科学部で日本史を使えるのは、全学部日程と共通テスト利用入試の2方式です。個別学部日程の独自問題は小論文で、日本史の独自問題はありません。全学部日程は大問3題・60分・全問マーク式です。
2026年9月時点の情報です。
青山学院大学教育人間科学部の日本史の入試情報
日本史を使う場合は、全学部日程か共通テスト利用入試のどちらかを選ぶことになります。個別学部日程の独自問題が小論文に変わり、教育人間科学部独自の日本史が出題されなくなったためです。
教育人間科学部には教育学科と心理学科があります。どちらも人気があり、倍率は比較的安定しています。激戦になりやすい分、選択科目をどの方式で使うかという判断が重要になります。
基本情報
教育人間科学部において、日本史の独自問題が出る方式はありません。以前は日本史も利用できましたが、入試改革の影響で共通テストと独自問題の併用がメインとなり、小論文が採用されたためです。
全学部日程は、全学部共通の問題で複数学部に出願できる方式です。共通テスト利用入試は、大学入学共通テストの成績を使って合否を判定する方式を指します。全学部日程の日本史は大問3題、試験時間60分、全問マーク式です。
方式ごとの科目や配点は変更されることがあります。出願前に最新の募集要項で確認してください。
学科・方式別の配点
配点は方式と学科で異なります。心理学科の共通テスト利用入試だけ、日本史の比重が軽くなっています。
| 学科・方式 | 満点 | 日本史の配点 |
|---|---|---|
| 教育学科・全学部日程 | 350点 | 100点 |
| 教育学科・共通テスト利用入試 | 500点 | 100点 |
| 心理学科・全学部日程 | 350点 | 100点 |
| 心理学科・共通テスト利用入試 | 450点 | 50点 |
心理学科の共通テスト利用入試は、国語と英語を重視した配点です。日本史で差をつけにくい分、主要科目の仕上がりが結果を左右します。
出題範囲
出題範囲は日本史B全般で、縄文時代から現代までが対象です。傾向としては近現代史やテーマ史が豊富に出るなど、若干の偏りが見られます。
ただし細かな知識を問う問題も多く出されます。範囲を絞らず、全範囲で通史理解を進めておくことが前提になります。なお科目名は課程の変更にともなって表記が変わる場合があるため、募集要項での確認が必要です。
問題量と時間配分
求められるのはスピードです。2021年度の入試では大問3題で合計50問が出題されました。試験時間は60分のため、1問あたり1分12秒しかかけられない計算になります。
できれば1問あたり1分で解き進め、残り10分で見直しを行える配分が理想です。全問マーク式のため、マークのずれが起きても気づきにくく、見直しの時間を確保する価値があります。
大問ごとの特徴
大問の構成は時代でおおむね区切られています。
| 大問 | 中心となる時代 | 形式と特徴 |
|---|---|---|
| 大問1 | 縄文〜鎌倉以前 | 2020年度は小問集合、2021年度は複数の文章を読んで答える形式。年代の並び替え、空所補充、正誤問題が出る |
| 大問2 | 室町・戦国・江戸 | 複数の文章から答える知識問題。教科書レベルで対応できるが、文章が長く読解に時間がかかる |
| 大問3 | 明治以降 | 形式は大問2までと大きく変わらない。2020年度は漫画が登場し、作者がどの内閣総理大臣の孫かを問う一般常識的な問題も出た |
大問1はパターンこそ年度で異なりますが、知識を問う問題が多い点は共通しており、形式的にはセンター試験や共通テストに似ています。近現代史は学校で掘り下げられることが少なく、さらっと触れる程度で終わることが目立つため、大問3に向けた対策は自分で組む必要があります。
難易度・レベルはどれくらいか
全学部日程の日本史は、全体的に標準レベルの問題が中心です。難易度としては英語や国語に比べると落ち着いています。
2019年度の合格者平均点を見ると、他の学部と比べても若干低めです。日本史が得意な受験生にとってはチャンスがある科目といえます。ただし地歴公民の中で人気があるのは日本史で、政治経済の利用者には合格者がいない年もあります。得点源にしたいなら、相応の精度が求められます。
青山学院大学教育人間科学部の日本史の傾向と対策
対策の柱は、標準レベルの知識を速く正確に引き出す訓練です。現状、教育人間科学部に日本史の独自問題はありませんが、今後復活する可能性も想定できます。ここでは過去の出題傾向をまとめます。
知識問題
知識問題は量が多いことが特徴です。全学部日程を含め、過去の教育人間科学部の入試でも知識問題は多く出題されてきました。
求められるレベルは標準です。ただしスピーディーに処理できないと時間が残らず、迷った問題を精査しきれないまま答えざるを得なくなります。一問一答などで反射的に答えられる状態をつくっておくと安定します。
テーマ史問題
テーマ史は通史のあとに取り組むのが有効です。通史理解なしにはテーマ史の理解も進まないためです。
過去の教育人間科学部の入試では、大問1と大問2がテーマ史から出題される傾向がありました。政治史や外交史など、さまざまなジャンルが登場します。やるべきことは教科書レベルの知識を徹底して覚え、通史理解に努めることです。この流れは全学部日程の対策にもそのまま活きます。
史料問題
史料問題は基本的なものを押さえれば対応できます。共通テストでも史料は重視されており、共通テスト利用入試で日本史を使う場合も無視できません。
過去の傾向からは、教科書に登場する史料や資料集に載っているものを中心に確認しておけば十分にケアできます。過度にマニアックなものは出ていないため、手を広げるより定番史料の読み込みを優先するほうが効率的です。
よくある間違い:個別学部日程でも日本史が使えると思い込む
最も多い勘違いは、教育人間科学部を日本史で受けられると考えたまま出願期間を迎えることです。個別学部日程の独自問題は小論文で、日本史の出番は全学部日程と共通テスト利用入試に限られます。
回避策は、志望校リストをつくる段階で方式ごとの試験科目を一覧化し、募集要項で裏を取ることです。過去の入試情報サイトや古い赤本の記述だけで判断すると、改訂前の情報を拾ってしまうことがあります。小論文が課される方式に出願するなら、日本史とは別に書く練習の時間を確保しておく必要があります。
FAST-UPが見てきた日本史選択者のつまずき
指導現場で目立つのは、知識は入っているのに時間内に解き切れないタイプです。用語集や一問一答で覚えた内容を、長めの文章の中から引き出す作業に慣れていないことが原因になりがちです。文章量の多い大問2のような形式で手が止まります。
もう一つは、通史を一周し終わる前にテーマ史や史料集に手を出してしまうケースです。時代のつながりが曖昧なまま横断的な問題に触れても、知識が点のまま残ります。結果として、同じ範囲を何度も覚え直すことになります。
近現代史を後回しにしたまま直前期を迎える受験生も少なくありません。大問3が明治以降から出題される以上、学校の進度に合わせるのではなく、自分で先に進めておく判断が要ります。日本史以外の科目の設計も含めて考えたい場合は、立教大学の地理受験の記事のように、選択科目を方式から逆算する視点が役立ちます。
日本史対策におすすめの参考書
インプットとアウトプットを分けて揃えるのが基本です。通史で流れをつかみ、演習で引き出す練習を重ねます。
インプット系参考書
| 参考書 | 特徴 |
|---|---|
| 石川晶康 日本史B講義の実況中継 | 全4巻構成。講義形式で通史理解を進められる。史料も登場し、すべてに現代語訳があるため史料の内容把握にも使える |
| はじめる日本史 要点&演習 | 日本史全範囲を60のテーマに分割。1テーマ4ページで、要点整理、重要語句の確認、頻出ワードの紹介まで網羅 |
| 菅野の日本史必出史料 | 難関大学で出やすい史料をまとめた一冊。150の重要史料を収録し、史料ごとに一問一答形式で知識を確認できる |
「菅野の日本史必出史料」は、他の史料系参考書には載っていない内容が含まれることもあり、長く受験生に支持されています。
アウトプット系参考書
| 参考書 | 特徴 |
|---|---|
| 時代と流れで覚える! 日本史B用語 | 入試で出やすい用語を穴埋め問題で確認できる。歴史の流れの中で解くため、通史理解を深めながら用語を固められる |
| 日本史B一問一答【完全版】2nd edition | 一問一答形式。7000近い用語を収録し、難関私大で登場する用語を網羅。頻出度別に分かれている |
| 実力をつける日本史100題 | 頻出問題を100題に厳選。時代別の問題からテーマ史、論述まで収録され、最終確認に向く |
穴埋め形式の教材はアウトプットだけでなくインプットの再確認にも使えます。一問一答で用語を固め、100題で実戦形式に慣れる流れが組みやすい構成です。
過去問の入手先
過去問は無料で見られる範囲と、解説付きで買う範囲を分けて考えると効率的です。
| 入手先 | 内容 |
|---|---|
| 大学受験パスナビ | 2021年度の過去問を掲載。青山学院大学を含む180の大学の過去問が無料で閲覧でき、SNSアカウントなどで登録すれば利用できる |
| 大学受験パスナビ(過年度) | 教育人間科学部は2018年度までの全学部日程と個別学部日程、4年分を確認できる。解説はなく答えのみ |
| 赤本 | 詳しい解説が必要な場合はこちら |
| 東進 | さらに古い年度の過去問を掲載 |
小手調べに解いてみる段階ではパスナビ、復習まで踏み込む段階では赤本、という使い分けが現実的です。方式が異なる学部の出題形式を見ておきたい場合は、青山学院大学総合文化政策学部の総合問題の記事も参考になります。
まとめ
現状、個別学部日程の独自問題は小論文のため、日本史の出番は全学部日程と共通テスト利用入試に限られます。以前教育人間科学部で扱われていた日本史は標準レベルでした。
そのため対策の方向性は全学部日程と変わりません。知識問題に強くなるため、インプットとアウトプットを徹底することが軸になります。基礎を固め、演習量を積めば得点は伸びていきます。配点が学科と方式で違う点を踏まえ、どの方式で勝負するかを早めに決めておきましょう。
よくある質問
Q. 教育人間科学部は日本史で受験できますか。 A. 全学部日程と共通テスト利用入試であれば日本史を使えます。個別学部日程の独自問題は小論文で、日本史の独自問題はありません。出願前に募集要項で科目を確認してください。
Q. 全学部日程の日本史はどのくらいの難易度ですか。 A. 全体的に標準レベルです。英語や国語に比べると落ち着いており、2019年度の合格者平均点は他の学部と比べても若干低めでした。ただし細かな知識を問う問題もあり、油断はできません。
Q. 時間が足りません。どう配分すればよいですか。 A. 2021年度は大問3題で合計50問、試験時間は60分でした。1問あたり1分で解き進め、残り10分を見直しに充てる配分が目安です。全問マーク式のため、ずれの確認時間を残しておくと安心です。
Q. 近現代史はいつから手をつけるべきですか。 A. 大問3が明治以降から出題されるため、学校の進度を待たずに自分で進めるほうが安全です。近現代史は授業で掘り下げられる時間が短くなりやすく、手薄のまま直前期に入ると挽回が難しくなります。
Q. テーマ史と通史はどちらを先にやるべきですか。 A. 通史が先です。通史理解なしにはテーマ史の理解も進みません。教科書レベルの知識を固めてから、政治史や外交史といったジャンル別の整理に進む流れが効率的です。


