慶應と早稲田の平均年収を比較|年齢別と就職先
親はなぜ自らの子供にいい大学に入ってほしいと願うのか。
FAST-UP
OpenWorkの出身大学別年収ランキングでは、慶應義塾大学の30歳時の想定年収は676万円で全体3位、早稲田大学は621万円で6位です。差は35歳で84万円、40歳で100万円ほどに広がり、55歳では縮まります。
2026年9月時点の情報です。
慶應義塾大学卒業生の平均年収は高い?
慶應義塾大学は、OpenWorkの出身大学別年収ランキングで私立大学の最上位に位置します。OpenWorkは、転職・就職の口コミを集めた情報サイトです。このランキングは25歳から55歳まで、5歳刻みで想定年収が算出されています。想定年収とは、登録されたデータから推計した年収の目安です。
30歳の平均年収では第3位
30歳時のランキング1位は東京大学で、761万円でした。2位の一橋大学に50万円以上の差をつけています。
3位に入ったのが慶應義塾大学で、30歳の平均年収は676万円でした。私立大学の1位であり、早稲田大学にも差をつけています。
このランキングは第30位まで公表されていますが、私立大学のランクインは9大学のみです。国公立大学が優勢な並びの中で、慶應義塾大学が存在感を見せた形になっています。(参照:OpenWork)
慶應義塾大学と早稲田大学の年齢別平均年収
両校の差は25歳の時点から存在し、年齢が上がるにつれて広がっていきます。ただし50代に入ると差は縮まります。まず数字を一覧で確認します。
| 年齢 | 慶應義塾大学 | 早稲田大学 | 上智大学 |
|---|---|---|---|
| 25歳 | 468万円 | 436万円 | - |
| 30歳 | 676万円 | 621万円 | - |
| 35歳 | 848万円 | 764万円 | - |
| 40歳 | 966万円 | 868万円 | - |
| 50歳 | 1,072万円 | 1,016万円 | 1,004万円 |
| 55歳 | 1,086万円 | 1,061万円 | 1,034万円 |
30代の平均年収
30歳時点で、両校の間には55万円の差があります。慶應義塾大学が676万円、早稲田大学は全体6位・私立2番目で621万円でした。
35歳時の想定年収は慶應が848万円、早稲田が764万円で、差は84万円に広がります。わずか5年で差が30万円ほど拡大した形です。25歳の段階では慶應が468万円、早稲田が436万円で30万円ほどの差があり、年々開いていく様子が読み取れます。
40代の平均年収
40歳では慶應が966万円、早稲田が868万円で、差は100万円ほどになります。その一方で、40歳時の想定年収ではトップ5の大学のうち慶應のみが1,000万円を割り込んでいます。
早稲田は、ランキングでは下位の神戸大学に40歳の時点で抜かれています。45歳の時には防衛大学校にも交わされており、私立の学歴だと年収に限界があると言えなくもありません。
この想定年収は、OpenWorkに登録した人の学歴などの100件以上のデータから算出されています。誰かが見栄を張って大きめの額を入れたとしても大勢に影響を与えるとは考えにくく、国公立の方が稼げる傾向にあるとみていいでしょう。
50代の平均年収
50代になると年収のカーブは緩やかになります。慶應は1,072万円、早稲田もようやく1,000万円台に乗せて1,016万円となり、差が縮まりました。この50歳時では防衛大学校が1,274万円と、東京大学の1,281万円に迫る数字を残しています。
55歳になると定年間近となるため、カーブはかなり緩やかになります。慶應は1,086万円、早稲田は1,061万円です。最後に迫ってくる私立大学が上智大学で、50歳時が1,004万円、55歳時が1,034万円と、早慶上智だけが想定年収1,000万円を超えました。
25歳時から55歳時までの30年間のアップ額を見ると、慶應が618万円、早稲田が625万円、上智が619万円です。アップ額では慶應は3番手ですが、OpenWorkの独自のアルゴリズムを活用して得られた数字であり、寸分の狂いがないとは言い難いため、年収ランキングは参考程度にとどめるのが妥当です。
就職先を比較すると見える違い
紹介してきた平均年収は、大企業や上場企業でなければ残すことのできない数字です。そこで両校の就職先を比べると、年収差の背景が見えてきます。
慶應義塾大学の就職先
慶應の上位就職先企業では、1位が慶應義塾です。この理由は簡単で、看護医療学部の卒業生がそのまま大学病院で働くためです。2位はPwCコンサルティング合同会社、3位が楽天グループ、4位がアクセンチュア、5位が三菱UFJ銀行と、コンサル系、総合商社系、金融系が名を連ねます。
年収が期待できるのは金融系で、特に外資系の金融機関や金融関連の企業がそれなりの年収を期待できます。また、旧帝大の学生や早慶の学生が近年注目するコンサルティング系も複数ランクインするなど、稼ぎやすい会社が並んでいます。
慶應では学部学科別のランキングが用意されており、学部によって個性が出ています。文学部は上位に日本放送協会(NHK)がランクインし、東京都や防衛省など公務員として働き始める人もちらほら出てきます。経済学部はコンサル系もしくは金融系、法学部は法律学科が金融系、政治学科はコンサル系がトップになるなど、1つ1つのランキングに面白みがあります。(参照:慶應義塾大学)
早稲田大学の就職先
早稲田大学の傾向は慶應と明らかに異なります。法学部で見ると1位が国家公務員の一般職、2位が国家公務員の総合職で、裁判所の事務官、東京都職員と公務員が上位を独占しています。国家公務員総合職は、中央省庁で政策立案に携わる採用区分です。
厳密には、慶應は具体的な省庁に分けてランキングを作っているため、早稲田のようにすべての省庁をまとめると慶應のランキングも若干変化があるかもしれません。ただ、これだけ公務員に偏るのも面白い光景です。
早稲田の文学部も上位にNHKがランクインし、公務員の数が多い点は慶應の文学部と共通しています。一方で、慶應では様々な学部で上位に入っていたコンサル系がちらほらとしかランクインしておらず、両校で大きく異なる様子が見て取れます。
コンサル系や外資系は年収のアップが起こりやすく、慶應の方がその割合が上なので、平均年収に影響を与えている可能性があります。(参照:高校生新聞)
FAST-UPが見てきた志望校選びのつまずき
年収ランキングから志望校を決めた受験生は、学部選びで迷いが長引きやすい傾向があります。大学名だけを先に決めると、学部ごとに進路の色がはっきり違うという事実に後から気づくことになるからです。
指導現場で多いのは、「早慶に入れば将来は安心」という前提のまま、入試科目との相性や過去問との距離を後回しにしてしまうパターンです。学部単位で就職先ランキングを眺め、進みたい業種に近い学部を選ぶと、志望理由も入試対策の優先順位も同時に決まりやすくなります。
もう一つのつまずきは、併願校を年収や知名度だけで並べてしまうことです。学費や入学手続きの締め切り、学部ごとの入試難度の動きまで含めて見ておくと、出願の段階で慌てずに済みます。
よくある間違い:ランキングの順位だけで大学を選ぶ
平均年収ランキングを大学選びの唯一の基準にするのは避けたいところです。同じ大学でも学部によって主な就職先が異なり、年収の水準は進んだ業種に左右されます。
回避策は、年収ランキングと学部別の就職先ランキングを必ずセットで見ることです。さらに、学費の総額や入学金の締め切り、偏差値の動きも並べて比較すると、判断の材料が揃います。学費の調べ方は学習院大学の4年間の学費を解説した記事、学部ごとの難度の動きは立教大学の偏差値推移をまとめた記事が参考になります。
まとめ
慶應と早稲田の平均年収の差は最大で100万円ほどありましたが、最終的には縮小しています。すべての企業が同じ賃金カーブを描くわけではありませんが、就職者の実績を見ると、年収の高いところに入社できている傾向は読み取れます。
ただし、平均年収のデータは、ずっと会社員として働く人を念頭に置いた指標です。自分で独立をする、政治家になるなど、サラリーマン以外の働き方となれば、はっきり言って早慶の差は大したことがなくなるためです。自営業などではまた別の動きが出てくるでしょう。
早慶に入れば終わりではなく、特定の業種に入社できれば高収入を得られるという構造を押さえておくことが大切です。就職先のランキングを見ながら、学部まで含めて判断していきましょう。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学と早稲田大学で、平均年収の差が最も大きいのはいつ頃ですか。
A. 紹介したデータでは40歳時点です。慶應が966万円、早稲田が868万円で、差は100万円ほどになります。その後50歳、55歳と進むにつれて差は縮まります。
Q. なぜ慶應義塾大学の方が高く出るのですか。
A. 就職先の傾向が理由として考えられます。慶應はコンサル系や金融系が上位に並び、早稲田は法学部などで公務員が上位を占めます。コンサル系や外資系は年収のアップが起こりやすく、慶應の方がその割合が上なので、平均年収に影響を与えている可能性があります。
Q. 私立大学で想定年収1,000万円を超えるのはどこですか。
A. 紹介したランキングでは、50歳時と55歳時に慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学の3校が1,000万円を超えました。上智大学は50歳時が1,004万円、55歳時が1,034万円です。
Q. この年収データはどこまで信頼できますか。
A. OpenWorkに登録した人の学歴などの100件以上のデータから算出されており、極端な回答が全体を動かすとは考えにくい仕組みです。ただし独自のアルゴリズムによる想定値なので、順位や金額は目安として扱うのが無難です。
Q. 2027年度入試に向けて、年収データはどう使えばよいですか。
A. 志望校を絞る段階では、年収よりも学部ごとの進路傾向と入試科目との相性を優先すると判断しやすくなります。年収データは、学部別の就職先ランキングと合わせて業種を考える材料として使うとよいでしょう。


