慶應義塾大学でプログラミングを学べる学部と偏差値
「慶應義塾大学でプログラミングの授業がある学部は?」
FAST-UP
慶應義塾大学でプログラミングが必修なのは理工学部情報工学科です。理工学部の偏差値は65.0で、学内では平均的な水準です。全学部の希望者が受講できるAI・高度プログラミングコンソーシアムや、プログラミング系サークルで学ぶ方法もあります。
2026年9月時点の情報です。
慶應義塾大学でプログラミングの授業がある学部
プログラミングが必修科目として置かれているのは、理工学部情報工学科です。小学校でもプログラミングが必修となるなど注目が集まっている分野で、慶應義塾大学でも本格的に学べる環境が用意されています。
理工学部情報工学科ではプログラミングが必修
理工学部情報工学科は、IT産業の基礎であるコンピュータ、通信、ネットワーク、情報処理を学べる学科です。特徴は研究範囲の幅広さにあります。
- 計算機アーキテクチャ
- 通信/ネットワーク・アーキテクチャ
- セキュリティ
- システムソフトウェア
- ソフトウェア工学
- 組込みリアルタイムシステム
- ユビキタスシステム
- メディア情報処理
- 人工知能
研究範囲が広いため、必修科目はプログラミングのみです。WindowsとLinuxを使い、C言語とJava言語をマスターします。将来どの分野に進んでも基本となるスキルだからです。
また情報工学科では、最新のITを学ぶ期間が4年間で足りるとは考えていません。そのため修士課程(大学卒業後に進む大学院の前半の課程)への進学を強く勧めており、6年間を通じての一貫教育になっています。実際に72%の学生が大学院に進学し、修了後はIT産業に就職することが多いです。実践的な力を付ける教育が続くため、ほとんどの学生が希望した企業に就職しています。プログラミングを本格的に学び、技術者として活躍したい人に向いた学科です。
理工学部の偏差値は65.0
理工学部の偏差値は65.0で、慶應義塾大学のなかでは平均的な難易度です。他学部との比較は下表のとおりです。
| 学部 | 偏差値 |
|---|---|
| 文学部 | 65.0 |
| 経済学部 | 67.5 |
| 商学部 | 65.0-67.5 |
| 法学部 | 67.5 |
| 医学部 | 72.5 |
| 理工学部 | 65.0 |
| 総合政策学部 | 72.5 |
| 環境情報学部 | 72.5 |
| 看護医療学部 | 60.0 |
| 薬学部 | 62.5 |
偏差値は年度や模試によって動くため、志望校を比べるときは推移も合わせて見ると判断しやすくなります。他大学の例として立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
情報工学科の入試科目と出題傾向
理工学部の入試は理科・数学・外国語の3教科です。慶應義塾大学は簡単に入れる大学ではないため、まず科目と出題形式を押さえ、そこから勉強の優先順位を決める流れが効率的です。
| 教科 | 出題範囲 |
|---|---|
| 理科 | 物理(物理基礎・物理)、化学(化学基礎・化学) |
| 数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数学Aは「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」、数学Bは「数列」「ベクトル」) |
| 外国語 | コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ |
科目名と出題範囲は、出願する年度の募集要項で必ず確認してください。高校の教育課程が変わると科目名や範囲の表記も変わるためです。2027年度入試を目指す場合も、発表される最新の要項を基準に考えます。
| 科目 | 試験時間 | 大問数 |
|---|---|---|
| 理科(物理・化学) | 120分 | 6(物理3・化学3) |
| 数学 | 90分 | 5 |
| 外国語 | 90分 | 4 |
理科
理科は物理と化学を合わせて120分で、物理3問・化学3問の合計6つの大問を解きます。問題自体の難易度は標準的ですが、計算式が複雑なことが多く、計算ミスが発生しやすい点に注意が必要です。
過去問を通した練習が欠かせません。物理と化学を1つの試験時間でまとめて解くため、どちらにどれだけ時間を割くかの判断が得点に直結します。
物理の出題傾向としては、力学が1問、電磁気が1問、その他分野から1問という構成が多いです。傾向が読みやすい物理は、得点源として固める意識で勉強すると安定します。
数学
数学は90分で大問5つです。大問ごとの傾向は下表のとおりです。
| 大問 | 内容 | 形式 |
|---|---|---|
| 大問1 | 比較的簡単な問題が5問程度 | マークシート式 |
| 大問2〜4 | 微積分、数列、極限、確率、ベクトルが頻出。大問1つにつき6〜8問 | マークシート式 |
| 大問5 | 計算問題+証明問題 | 記述式 |
ポイントはマークシート式と記述式が混在していることです。マークシート式は部分点が狙えないため、大きく失点する可能性があります。一方で証明問題もあるため、記述に慣れておく必要もあります。対策が行いにくい形式といえます。
ただし何年かに一度、過去問をアレンジした問題が出題されることもあるため、過去問のやりこみは有効です。
外国語
外国語は90分で大問4つです。
| 大問 | 内容 |
|---|---|
| 大問1〜2 | 長文読解 |
| 大問3 | 対話文 |
| 大問4 | 文法、語彙、英作 |
長文は600語程度で、分量はそれほど多くありません。しかし難易度の高い語彙が使われるため読みにくさがあります。語彙力を高めることは必須で、単語帳に載っている基本的な語句だけでなく、類義語も覚えるようにします。
英作は単語が提示され、その単語を使って文章を作る形です。単語指定のない英作であれば自分の知っている表現で書けますが、指定があるため特定の英熟語を知らなければ書けない可能性があります。英熟語の対策も必須です。
学部ごとの英語の出題形式を比べたい場合は、青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策のように、大問構成から対策を逆算する記事も参考になります。
FAST-UPが見てきた慶應理工志望のつまずき
指導現場で多いのは、数学と理科に時間を取られ、英語の語彙と英熟語が最後まで手つかずになるパターンです。理工学部の英語は長文の分量が多くないぶん、語彙の抜けがそのまま失点につながります。
もう一つ目につくのは、マーク式の問題だけで演習を終えてしまうことです。数学は記述の大問が残るため、答えだけ合っていても途中の説明が書けない状態になりがちです。計算過程を人に見せる前提で書く習慣を早めに作ると、記述の大問で崩れにくくなります。
プログラミング未経験を気にして情報工学科を避ける相談も目立ちます。必修でC言語とJava言語を扱う前提で授業が組まれているため、入学前の経験の有無より、入試科目の仕上がりを先に考える方が現実的です。
理工学部以外でプログラミングを学ぶ方法
理工学部以外でもプログラミングは学べます。全学部の希望者が受講できる講座と、学生主体のサークルという2つのルートがあります。
慶応義塾大学AI・高度プログラミングコンソーシアム
「慶応義塾大学AI・高度プログラミングコンソーシアム」では、全学部の希望者がプログラミングを学べます。コンソーシアムとは、複数の組織が協力して運営する共同事業体のことです。
特徴は学生によって指導と運営が行われている点です。それでも内容は本格的で、企業の協賛を得ながら大規模に行われています。2019年に発足し、これまでの受講者は5000人以上です。
講座は週に一回90分行われ、分野は機械学習や深層学習、量子コンピューターなど多種多様です。さらに学んだ知識を活かす場として「Webで簡単プログラミングチャレンジ」があります。月曜日から金曜日まで問題が出題され、AIが自動採点します。ランキング上位者には景品が与えられるなど、楽しく学べる仕組みです。
サークルでプログラミングを学ぶ
サークルで学ぶ方法もあります。代表的なものは次の2つです。
Lemon
Lemonは初心者大歓迎のプログラミングサークルです。サークル参加費は無料で、必要な学習教材も無料で貸し出しています。オンラインで勉強会を開くなど、仲間と一緒に勉強できる環境です。詳しい様子は公式サイトで確認できます。
超電子工学研究会
超電子工学研究会は自主性を大切にしたサークルです。基本はそれぞれが自分のやりたい作業をするため、自由に創作できます。学祭では次のような作品を作成しています。
- 2Dゲーム
- Wiiリモコンを使ったゲーム
- ディープラーニングを使った顔診断
OBが頻繁に来ているため、専門的な内容も質問できます。
よくある間違いと回避策
よくある間違いは、「慶應でプログラミングを学ぶには理工学部しかない」と思い込み、志望学部を早い段階で絞ってしまうことです。入試科目が合わないまま理工学部だけを追う形になり、出願の選択肢が狭くなります。
回避策は、学び方を3つ並べて比べることです。学びたい分野と、現時点で得点できる科目の両面から学部を選びます。
| 学び方 | 内容 |
|---|---|
| 理工学部情報工学科で学ぶ | プログラミングが必修。C言語とJava言語を扱い、大学院まで見据えた一貫教育 |
| AI・高度プログラミングコンソーシアムで学ぶ | 全学部の希望者が受講可能。機械学習や深層学習、量子コンピューターなど |
| サークルで学ぶ | Lemon、超電子工学研究会など。初心者向けから自由制作まで |
もう一つ注意したいのは、偏差値一覧だけで難易度を判断することです。同じ水準でも必要な科目と出題形式は学部ごとに違うため、科目別の出題傾向と合わせて比べます。学費や入学手続きの期限など、受験後に関わる条件も早めに確認しておくと安心です。大学ごとの確認項目は学習院大学の学費と入学金の締め切りを解説した記事の整理の仕方が参考になります。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学でプログラミングが必修なのはどの学部ですか。 A. 理工学部情報工学科です。必修科目はプログラミングのみで、WindowsとLinuxを使いC言語とJava言語を学びます。
Q. 理工学部の偏差値はどのくらいですか。 A. 65.0です。文学部や商学部と並ぶ水準で、慶應義塾大学のなかでは平均的な難易度といえます。
Q. 理工学部以外の学部でもプログラミングを学べますか。 A. 学べます。「慶応義塾大学AI・高度プログラミングコンソーシアム」は全学部の希望者が受講でき、LemonなどのサークルでもC言語などの学習を進められます。
Q. 情報工学科の入試で先に手を付けるべき科目はどれですか。 A. 傾向が読みやすい物理は得点を固めやすい科目です。力学1問、電磁気1問、その他分野1問という構成が多く、対策の方向が立てやすいためです。並行して英語の語彙と英熟語を進めると、後半の負担が減ります。
Q. 情報工学科を卒業した後の進路はどうなりますか。 A. 72%の学生が大学院に進学し、修了後はIT産業に就職することが多いです。学科自体が修士課程までの6年間を前提にした一貫教育を想定しています。


