中央大学は難化した?法学部偏差値の真相
中央大学は難関私立大学でありながら
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中央大学の難化は、学部・学科ごとに事情が異なります。合格最低点は上がった学科と下がった学科が混在しており、大学全体が一律に難化したとは言えません。一方で法学部は都心移転により人気が動きやすく、倍率の面から注視が必要です。
2026年9月時点の情報です。
中央大学は難化したのか:合格最低点の推移
合格最低点を並べると、上昇した学科と下降した学科の両方が確認できます。つまり「中央大学が全体として難化した」という一括りの説明は成り立ちません。以下は一般入試における合格最低点(合格者の中で最も低い総得点)の推移です。満点が学科・方式で異なるため、点数は満点とセットで確認してください。
法学部
| 方式 | 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|---|
| 4教科型 | 法律学科 | 255.9/450 | 251.3 | 254.5 |
| 4教科型 | 国際企業関係法学科 | 261.4/500 | 261.9 | 266.9 |
| 4教科型 | 政治学科 | 238.3/450 | 235.7 | 249.4 |
| 3教科型 | 法律学科 | 204.9/350 | 202.0 | 203.9 |
| 3教科型 | 国際企業関係法学科 | 212.8/400 | 215.2 | 222.9 |
| 3教科型 | 政治学科 | 191.8/350 | 198.0 | 200.3 |
経済学部
| 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 経済学科Ⅰ | 237.1/350 | 237.0 | 234.0 |
| 経済学科Ⅱ | 238.3/350 | 238.0 | 234.0 |
| 経済情報システム学科 | 233.0/350 | 233.0 | 232.0 |
| 国際経済学科 | 223.0/350 | 224.1 | 229.0 |
| 公共・環境経済学科 | 223.0/350 | 224.0 | 230.0 |
商学部
| 学科 | コース | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|---|
| 経営学科 | フレックス・コース | 214.1/350 | 230.3 | 225.0 |
| 経営学科 | フレックス・プラスワンコース | 220.4/350 | 231.5 | 226.0 |
| 会計学科 | フレックス・コース | 205.1/350 | 209.0 | 221.0 |
| 会計学科 | フレックス・プラスワンコース | 215.9/350 | 224.2 | 217.0 |
| 国際マーケティング学科 | フレックス・コース | 202.1/350 | 207.3 | 209.0 |
| 国際マーケティング学科 | フレックス・プラスワンコース | 209.9/350 | 215.2 | 209.5 |
| 金融学科 | フレックス・コース | 206.5/350 | 219.5 | 219.0 |
| 金融学科 | フレックス・プラスワンコース | 216.8/350 | 228.9 | 223.08 |
理工学部
| 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 数学科 | 221.0/400 | 240.0/400 | 220.0/400 |
| 物理学科 | 163.0/300 | 196.0/300 | 191.0/300 |
| 都市環境学科 | 167.0/300 | 200.0/300 | 194.0/300 |
| 精密機械工学科 | 164.0/300 | 188.0/300 | 192.0/300 |
| 電気電子情報通信工学科 | 170.0/300 | 197.0/300 | 192.0/300 |
| 応用化学科 | 167.0/300 | 189.0/300 | 184.0/300 |
| ビジネスデータサイエンス学科 | 181.0/300 | 198.0/300 | 195.0/300 |
| 情報工学科 | 172.0/300 | 212.0/300 | 207.0/300 |
理工学部は多くの学科で2021年から2022年にかけて合格最低点が下がっています。出題の難易度が変わった年は最低点も動くため、点数の上下だけで難化・易化を判断しないことが大切です。
文学部
| 専攻 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 国文学専攻 | 368.3/400 | 257.6/400 | 256.0/400 |
| 英語文学文化専攻 | 223.5/350 | 204.8/350 | 211.1/350 |
| ドイツ語文学文化専攻 | 225.8/350 | 201.0/350 | 208.9/350 |
| フランス語文学文化専攻 | 210.9/350 | 193.6/350 | 209.2/350 |
| 中国言語文化専攻 | 214.4/350 | 211.3/350 | 208.1/350 |
| 日本史学専攻 | 200.3/350 | 186.7/350 | 188.9/350 |
| 東洋史学専攻 | 219.6/350 | 207.8/350 | 220.1/350 |
| 西洋史学専攻 | 228.2/350 | 227.0/350 | 218.1/350 |
| 哲学専攻 | 227.0/350 | 213.9/350 | 209.4/350 |
| 社会学専攻 | 240.7/350 | 221.2/350 | 193.2/350 |
| 教育学専攻 | 221.9/350 | 217.6/350 | 176.5/350 |
| 心理学専攻 | 200.0/300 | 218.1/350 | 215.0/350 |
総合政策学部
| 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 政策科学科 | 175.0/250 | 173.0/250 | 164.0/250 |
| 国際政策文化学科 | 175.0/250 | 173.0/250 | 165.0/250 |
国際経営学部
| 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 国際経営学科 | 205.0/300 | 209.0/300 | 213.0/300 |
国際情報学部
| 学科 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|
| 国際情報学科 | 187.0/250 | 192.0/250 | 19.0/250 |
上の表のうち、文学部国文学専攻の2022年と国際情報学科の2020年は、他年度と比べて数値の並びが不自然です。志望校の数値は、必ず大学公表の入試データで確認してください。
偏差値帯から見る学部ごとの難易度
中央大学は8学部を有する総合大学で、学部による難易度差があります。偏差値帯で並べると次のとおりです。
| 順位 | 学部 | 偏差値 |
|---|---|---|
| 1位 | 国際経営学部 | 60.0 |
| 1位 | 国際情報学部 | 60.0 |
| 3位 | 法学部 | 57.5〜62.5 |
| 3位 | 総合政策学部 | 57.5 |
| 5位 | 商学部 | 55.0〜60.0 |
| 6位 | 経済学部 | 55.0〜57.5 |
| 7位 | 文学部 | 52.5〜57.5 |
| 8位 | 理工学部 | 52.5〜57.5 |
国際経営学部と国際情報学部は、学内でも高い偏差値帯に位置します。近年設置されたばかりで注目度が高く、倍率も高くなっているためです。
法学部は中央大学の看板学部として、学内でも難易度の高い学部と見られています。司法試験の合格率が他大学と比較して非常に高く、司法試験受験生専用の勉強部屋や研究室も開設されているためです。試験合格を目指す学生にとって環境が整っており、人気も高い状態が続いています。
総合政策学部は、中央大学のなかでも特に国際色の豊かな学部です。国外からの留学生を目にする機会が多く、専門科目をすべて英語で履修するカリキュラムを採用しています。高い外国語力を備えた人材を輩出している点が特徴です。
次に商学部・経済学部のビジネス系学部が続き、文学部・理工学部が並びます。ただし年度や学科によって偏差値は変わるため、模試の判定を参考に合格可能性を見積もる姿勢が欠かせません。学部単位で偏差値の動きを追う視点は、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
中央大学法学部が難化するという噂の真相
法学部の人気が高まりやすい材料はそろっていますが、偏差値が上がると断定できる段階ではありません。噂の中身を分けて見ていきます。
噂の背景は法学部のキャンパス移転
噂の最大の要因は、キャンパス移転です。中央大学法学部は2023年4月に、八王子市の多摩キャンパスから都心の茗荷谷キャンパスへ移転しました。大規模な都心回帰策であり、アクセスの利便性を重視する受験生からの応募が増えると予想されてきました。
法学部の難化は、出題の難しさよりも倍率の面から起こりやすいと考えられます。出題そのものの難化は予想されておらず、志願者が増えれば定員に対する倍率が上がるためです。
移転の対象にはロースクール(法曹を養成する大学院課程)も含まれます。中央大学は今後さらに法曹の養成に力を入れると明言しており、司法試験受験サポートに加え、ロースクール生や法曹界との連携も強化される方向です。司法試験合格を目指す層にとって魅力の大きい環境であり、志望者が増える要因となります。
早慶に並ぶという意見の検証
法学部単体では評価が高い一方、大学全体としてはMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の総称)の域にあるという見方が主流です。司法試験の合格率で見れば、中央大学法学部と早慶上智の法学部はよい勝負だと分かります。
ただし偏差値・倍率・知名度・就職可能性などを総合すると、評価の差はまだ残ります。学部の評判と大学の評判は密接に関係するため、法学部のレベルが高くても他学部が追いつかなければ大学全体の底上げにはならないという指摘もあります。この観点では、MARCHのなかでも平均的な水準の高い明治大学のほうが先に早慶上智に近づくという見立ても出ています。併願先として明治大学を検討する場合は、明治大学の漢文の入試傾向と対策も確認しておくと準備が進みます。
偏差値が上がるかは確定していない
結論として、中央大学法学部の偏差値が今後上がるかは明確になっていません。茗荷谷キャンパスへの都心回帰やロースクール・司法試験対策への注力が受験生のニーズと合致すれば、人気と倍率は上がります。反対に、従来と役割が変わらないとみなされれば、大幅な上昇には至りません。移転後の志願動向を複数年で追うことが、判断材料になります。
よくある間違い:合格最低点の数字だけを横並びで比べる
最も多い誤りは、合格最低点の数字だけを見て「下がったから狙い目」と判断することです。中央大学は学部・方式によって満点が異なり、同じ点数でも意味が変わります。さらに出題が難しくなった年は最低点が下がる傾向にあるため、点数の低下は易化を意味しません。
回避策は次の3点です。
- 合格最低点は必ず満点とセットで読む
- 同じ学科内で、方式ごとに分けて推移を見る
- 過去問を実際に解き、体感難易度と最低点の動きを突き合わせる
FAST-UPが見てきた中央大学志望者のつまずき
指導現場で目立つのは、学部ごとの差を把握せずに「中央大学対策」と一括りにしてしまうつまずきです。法学部と国際系学部、理工学部では求められる科目の重みも設問の形も異なり、同じ対策では噛み合いません。
もう一つは、難化の噂に引きずられて志望を早く下げてしまうケースです。倍率は年度によって振れるため、噂の段階で受験校を外すと、結果的に実力に合った受験機会を手放すことになります。逆に、都心移転後の人気だけを理由に出願を決め、方式の配点を見ていない例もあります。
合格最低点と配点を学科・方式の単位まで下ろして確認し、そのうえで過去問に取り組む。この順番を守れている受験生ほど、本番までに得点計画がぶれにくくなります。
2027年度入試に向けた過去問の使い方
過去問は、合格最低点とセットで使うと効果が高まります。合格最低点が上がっている学科も下がっている学科もあるため、志望学科の数値だけを抜き出して並べてください。
そのうえで、同じ年度の問題を解いて得点の手触りを確かめます。最低点が動いた年の問題を見ると、設問の形式や分量の変化に気づけることがあります。年度ごとの出題のばらつきを把握しておけば、本番で見慣れない形式に出会っても処理の順番を立て直せます。
よくある質問
Q. 中央大学は本当に難化しているのですか? A. 学部・学科によって異なります。合格最低点は上がった学科と下がった学科が混在しており、大学全体が一律に難化したとは言えません。志望学科の数値を単独で追うことが必要です。
Q. 中央大学法学部の偏差値は早慶に並ぶのですか? A. 司法試験の合格率で見ると早慶上智の法学部とよい勝負ですが、偏差値・倍率・知名度・就職可能性を総合するとMARCHの域にあるという見方が主流です。
Q. 茗荷谷キャンパスへの移転で何が変わったのですか? A. 法学部とロースクールが八王子市の多摩キャンパスから都心へ移りました。アクセスが良くなったことで志願者が増えやすく、倍率の面で合格が難しくなる可能性が指摘されています。
Q. 偏差値と合格最低点は、どちらを基準に志望校を決めればよいですか? A. 両方を併用します。偏差値は学部間の難易度を比べる目安、合格最低点は自分が本番で必要な得点を確かめる目安です。満点が方式ごとに違う点に注意してください。


