【古典の勉強方法】古文・漢文の順番と助動詞の覚え方
古典の勉強方法を古文・漢文に分けて手順で解説。
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古典の勉強方法は、古文・漢文とも「単語(句法)と文法の暗記→短文で現代語訳の練習→問題集で読解演習→過去問」の順で進めるのが基本です。古文は単語と助動詞・敬語、漢文は句法と重要漢字が土台になります。
2026年10月時点の情報です。
暗記が抜けたまま長文を解いても、読み方の根拠がないため正答が安定しません。苦手な人ほど読解演習から始めがちですが、まず暗記事項を固め、その後に主語の把握と省略の補い方を練習する流れが近道です。
古典の勉強方法の全体の流れと順番
古典は「インプット→現代語訳→読解演習→過去問」の4段階で進めます。段階を飛ばすと、文章が読めない原因が単語なのか文法なのか主語なのか分からなくなります。原因が分からないままだと、やり直す場所も決まりません。
| 段階 | やること | 到達の目安 |
|---|---|---|
| 1. インプット | 古文単語・古典文法・漢文の句法と重要漢字を暗記 | 単語帳と文法ドリルを見て即答できる |
| 2. 現代語訳 | 短文を品詞分解して訳す | 1文を文法の根拠つきで訳せる |
| 3. 読解演習 | 問題集で長文を解き、復習する | 話の流れを自分で説明できる |
| 4. 過去問 | 志望校・共通テストの過去問 | 時間内に解き切れる |
古典は古文と漢文で分けて進める
古文と漢文は別々に進めます。覚える知識が違うためです。ただし漢文の訓読は古典文法の知識を使うので、古文の文法を先に、あるいは同時に進めると効率的です。
順番に迷う場合は、漢文を先に軽く1周するのも手です。漢文は覚える句法の数が古文の文法より少なく、短期間で形になりやすいからです。時間配分は、最初のインプット期は古文に多めに時間を使い、漢文は毎日少しずつ触れる形が現実的です。
- 古文:単語、用言の活用、助動詞、助詞、敬語、古典常識
- 漢文:返り点・書き下し文のルール、句法、重要漢字と読み
インプット→現代語訳→読解演習→過去問の順で進める
知識を入れたらすぐアウトプットに移ります。知識は使って初めて定着するためです。古典文法の学習では、講義系の参考書で理解し、ドリル形式の問題集で解く流れが基本です。曖昧なところが出たら、その都度参考書に戻って確認します。
読解演習に入った後も、分からない箇所が出たら単語帳と文法書に戻ります。基礎に抜けがあると、本番で見たことのない文章に対応できません。
古文の勉強方法を手順ごとに解説
古文は単語と文法のインプットを1〜2か月で一気に進め、その後に読み方の練習へ移ります。ここでは手順ごとに具体的な学習の進め方を見ていきます。
古文単語の覚え方と覚える量の目安
古文単語は300語程度が目安です。大学受験で暗記が必要な古文単語の数はおよそ300語程度とされています。英単語と比べると量は少ないので、1日に10〜30語ずつ進めれば1か月前後で1周できます。
覚え方のポイントは次の通りです。
- 1周目は1単語につき意味を1つに絞る
- 2周目以降で2つ目以降の意味を足す
- 例文や語源、イラストも一緒に見る
- 赤シートで即答できるかテストする
多義語が多いため、最初から全部の意味を詰め込むと挫折しやすくなります。「おどろく」のように「目を覚ます」「気づく」「びっくりする」と複数の意味を持つ語は、周回のたびに意味を増やす形が続けやすいです。単語帳の選び方や細かい使い方は古文の勉強法を解説した記事にまとめています。
古典文法は活用・接続・識別の順で固める
古典文法は、用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用から入ります。活用が分からないと、後ろにつく助動詞の判別ができないためです。古文は語尾で意味が決まるので、活用形の見分けが訳の正確さを左右します。
| 順番 | 内容 | 学習のやり方 |
|---|---|---|
| 1 | 用言の活用 | 空欄の活用表を手書きして繰り返し埋める |
| 2 | 助動詞の意味・活用・接続 | 活用表+ドリルで即答できるまで |
| 3 | 主要な助詞 | 現代語と意味が違うものを優先 |
| 4 | 識別 | 問題集の識別表を覚え、根拠を言語化 |
識別とは、同じ形の語がどの品詞・どの意味かを見分ける作業です。問題集の最後にある識別表を覚え、「この『ぬ』は連用形接続だから完了」と根拠を言える状態を目指します。雰囲気で選べてしまう問題こそ、根拠の確認が必要です。文法の参考書ルートは古文の勉強法の記事で詳しく扱っています。
助動詞の勉強方法は意味・活用・接続の3点をセットで覚える
助動詞は「意味」「活用」「接続」の3つを必ずセットで覚えます。どれか1つが抜けると、文中で見分けられないからです。たとえば「ぬ」は連用形接続なら完了、未然形接続なら打消になります。接続を知らないと判別できません。
代表的な助動詞の整理例は次の通りです。
| 助動詞 | 主な意味 | 活用 | 接続 |
|---|---|---|---|
| る | 受身・可能・自発・尊敬 | 下二段型 | 四段・ナ変・ラ変動詞の未然形 |
| す | 使役・尊敬 | 下二段型 | 四段・ナ変・ラ変動詞の未然形 |
| ぬ | 完了・強意・並列 | ナ変型 | 活用語の連用形 |
| む(ん) | 推量・意志・適当・勧誘・婉曲・仮定 | 四段型 | 活用語の未然形 |
| つ | 完了・強意・並列 | 下二段型 | 活用語の連用形 |
覚え方は、声に出してリズムで唱える方法が定着しやすいです。語呂や替え歌を使うのも有効ですが、それだけで終わらせず、毎日古文を読み込む中で確認します。音読と暗記を並行させると、文中で意味を判断する練習になります。
敬語を覚えて主語の判定に使う
敬語は主語を判別するための道具として覚えます。古文は主語や目的語が省略されるため、そのままでは誰が誰に何をしているか分かりません。敬語の種類と向きが分かれば、人物の上下関係から主語を絞れます。
- 尊敬語:その動作をする人を高める
- 謙譲語:動作を受ける人を高める
- 丁寧語:聞き手・読み手を高める
敬意の向き(誰から誰への敬意か)は理解が難しい部分です。解説の詳しいテキストを読み込むか、学校や塾の先生に説明してもらうと早く身につきます。敬語表現のバリエーションは多くないので、暗記の負担自体は大きくありません。
品詞分解と現代語訳の練習のやり方
品詞分解は、文法から読解への橋渡しです。古文はほとんどがひらがなで書かれるため、どこで区切れるかが分からないと正確に読めません。短い文で区切りを決める練習をします。
- 1文を単語ごとに区切る
- 用言の活用形、助動詞の意味、助詞の種類を書き込む
- 敬語があれば種類と敬意の向きも書く
- 現代語訳を書く
- 解説の訳と見比べてずれた箇所の理由を確認する
品詞分解まで解説に載っている問題集を使うと、自分の答えを照らし合わせやすくなります。ただし、入試本番で全文を品詞分解する時間はありません。練習の段階だけ丁寧にやり、演習では省略を補って流れを追う読み方に切り替えます。
読解では省略された主語を補いながら読む
読解で最も大事なのは、省略を補ってストーリーをつかむことです。全文を正確に訳すのは、専門家でも解釈が分かれるほど難しく、限られた試験時間では現実的ではありません。
主語を推測する手順は次の通りです。
- 登場人物を書き出して把握する
- 状況や動作から誰の行動かを絞る
- 敬語表現に注目して人物を特定する
読み終えたら、話の筋を自分の言葉で説明してみます。頭の中で場面が絵にならないときは、どこかで主語を取り違えています。解説の現代語訳と見比べ、ずれが始まった箇所を特定して読み方を直します。
古典常識・文学史・和歌はどこまでやるか
古典常識は、時間に余裕があるなら一通り学習します。当時の風習は現代と大きく違い、知らないと内容を取り違えるからです。成人の儀が10代前半、結婚は通い婚、病気の原因は物の怪といった前提を知っていると、場面の理解が速くなります。
| 項目 | 優先度 | やり方 |
|---|---|---|
| 古典常識 | 中 | 専用の参考書を繰り返し読む。演習で出会った風習は都度調べる |
| 文学史 | 志望校次第 | 作品名・作者・ジャンル・時代・あらすじをセットで覚える |
| 和歌の修辞 | 中 | 掛詞・枕詞・序詞・縁語を確認し、実際に数首訳す |
文学史が出題される大学を受けるなら対策は必須です。出題の有無は過去問で確認します。和歌は専門家でも解釈が分かれる領域なので、和歌単体で答えを出そうとせず、直前の本文から内容を絞る読み方を身につけます。
音読を取り入れて読むスピードを上げる
音読は古文のリズムに慣れるために効果があります。意味の区切りを意識して声に出すと、文の切れ目が体に入ってきます。スラスラ読めなくても構いません。
復習のときに、訳を確認した文章を5回ほど音読する流れがおすすめです。意味を理解した文章を繰り返すので、単語や助動詞の確認にもなります。毎日短時間でも続けると、初見の文章を読むスピードが変わってきます。
漢文の勉強方法を手順ごとに解説
漢文は句法と返り点のルールを固めれば、短期間で形になります。覚える量が古文より少ないためです。手順ごとに進め方を見ていきます。
返り点・書き下し文のルールを先に覚える
最初に返り点と書き下し文のルールを覚えます。読む順番が決まらないと、句法を覚えても文として読めないからです。
- 返り点:レ点、一二三点、上中下点、甲乙丙点
- 送り仮名と歴史的仮名遣いの書き方
- 置き字(読まない字)の扱い
書き下し文は、漢文にひらがなを交えて文語文に直したものです。古典文法の知識をそのまま使うので、古文の助動詞・助詞を先に入れておくと書き下しが速くなります。
句法と重要漢字の暗記のやり方
句法は否定・使役・受身・反語・疑問といった型で整理して覚えます。型ごとに「書き下し+現代語訳」をセットにすると、本文で見たときにすぐ反応できます。
- 句法の型を参考書で一通り確認する
- 例文を書き下して訳す
- 問題集で型が使われている箇所を見つける
- 間違えた型だけを翌日に再確認する
重要漢字は、読み方と意味の両方を覚えます。漢文で学ぶ語句は、現代文の漢字・語句問題として出題されることもあります。覚えるべき重要語は漢文でおよそ150語程度とされているので、隙間時間に少しずつ進める形で足ります。読みの暗記は、現代の熟語と結びつけると記憶に残りやすくなります。漢字の勉強法をまとめた記事も合わせて確認すると、漢字の覚え方の幅が広がります。
漢文の読解演習と音読の進め方
句法が入ったら、本文を読む練習に移ります。「本文→書き下し文→現代語訳」の順で作る練習を重ねると、読解力が上がります。訓読とは、漢文に訓点をつけて日本語の語順で読む方法のことです。
音読は漢文でこそ効果が出ます。返り点に沿って声に出すと、読む順番が体に入り、初見の文章でも迷いにくくなります。返り点などの基本事項を意識しながら、習慣として続けます。定期テスト範囲での進め方は漢文の定期テスト勉強法で解説しています。
古典の問題演習と復習のやり方
演習は「解く時間」より「復習の時間」を長く取ります。解きっぱなしでは、知識の抜けが見つからないからです。
問題集の選び方と解き直しの回数
問題集は解説が詳しいものを選びます。本文すべてに助詞・助動詞・敬意の方向・係り結びなどの文法知識が載っているものだと、復習で自分の読み方を細かくチェックできます。
| レベル | 使うタイミング | 目的 |
|---|---|---|
| 基礎 | 文法を1周した直後 | 短めの文章で読み方を確認 |
| 標準 | 共通テスト・中堅私大レベル | 設問の解き方を固める |
| 応用 | 過去問の前 | 長文と難しめの設問に慣れる |
解き直しは最低2回です。1回目は解説を読んで理解する、2回目は何も見ずに訳せるかを確認する、という使い分けにします。3回目以降は、間違えた設問と訳せなかった文だけに絞ります。参考書の選び方は古文の勉強法の記事も参考になります。
同じ文章を使い回して復習する方法
同じ文章を繰り返すほうが、新しい文章を次々解くより効果が出ます。1つの文章から単語・文法・敬語・主語の4点を回収できるためです。
- 解いた直後に自分の訳をメモし、解説の訳と比べる
- 違ったところは、なぜ違うのかを文法の言葉で説明する
- 分からなかった単語・文法を単語帳や文法書に戻って覚え直す
- 翌日に同じ文章を音読して、訳せるか確認する
- 1週間後に設問だけ解き直す
この文章が本番に出たら完璧に答えられる、という状態まで詰めると、知識が使える形で残ります。
記述問題は添削を受けて直す
記述問題は自己採点だけだと伸びにくいので、学校や塾の先生に添削を受けます。古文の記述は減点方式で採点されることが多く、訳し忘れた単語や助動詞がそのまま減点になるためです。
- 現代語訳:品詞分解した要素を1つずつ訳に反映する
- 説明問題:本文の根拠箇所を必ず指し示す
- 自然な現代語になっているかを声に出して確認する
添削で指摘された減点理由を一覧にしておき、次に書くときの見直し項目として使います。
共通テスト・私立大・国公立二次それぞれの古典対策
試験ごとに求められる力が違うため、演習の中身を変えます。共通テストは情報処理の速さ、私立大は知識問題、国公立二次は記述が中心です。
| 試験 | 出題の特徴 | 対策の重点 |
|---|---|---|
| 共通テスト | 古文・漢文が1題ずつ、マーク式。リード文や注釈、資料が多い | 注釈や設問文から情報を拾う練習、選択肢の比較 |
| 私立大 | 文法・語彙問題が多い大学と長文読解中心の大学に分かれる | 志望校の頻出分野の知識を詰める。文学史の有無も確認 |
| 国公立二次 | 記述・現代語訳。古文と漢文の融合問題もある | 根拠を示す記述、添削を受けた直し |
共通テストでは、国語200点中90点分を古文・漢文が占めます。配点が大きいので、古典を捨てると国語全体の得点が下がります。私立大の対策では、志望校ごとの傾向を押さえることが先です。明治大学の古文の傾向と対策のように、大学別の分析を見ると準備すべき内容がはっきりします。
過去問から出題傾向と解答時間を決める
過去問は3〜5年分を目安に解き、頻出テーマと出題形式を洗い出します。どの文法・単語・テーマが繰り返し出ているかが分かれば、残りの時間で何を詰めるかが決まります。
解答時間は、過去問を解きながら自分で決めます。手順は次の通りです。
- まず時間を計らずに解き、何分かかるか測る
- 試験全体の時間から、現代文と古典に割く時間を仮に決める
- 古文・漢文それぞれの目標時間を設定して解き直す
- 時間内に終わらない原因(読む速さ、設問処理)を特定する
漢文を出題する大学かどうかも過去問で確認します。古文や現代文と組み合わせた複合問題で出ることもあるため、出題の形式まで見ておきます。
高校生の学年別・時期別の古典の勉強スケジュール
古典は高1・高2のうちに単語と文法を進めておくと、高3で読解演習に時間を使えます。基礎知識の量が決まっているので、早く始めるほど有利です。
| 時期 | 中心にやること |
|---|---|
| 高1・高2 | 古文単語、用言の活用、助動詞を授業と並行して進める |
| 高3前半(〜夏) | 文法・単語を一通り完成。漢文の句法も終わらせる |
| 高3夏〜秋 | 読解演習、共通テスト過去問、志望校の過去問 |
| 直前期 | 過去問と問題集を往復。間違えた知識を埋め直す |
高1・高2のうちにやっておくこと
高1・高2は、授業と定期テストを使って単語と文法を積み上げます。この時期は英語と数学が最優先なので、古典は完璧を目指すより「少しずつ確実に」を意識します。
- 学校配布の単語帳を毎日少しずつ回す
- 定期テストの範囲で活用表を埋められるようにする
- 授業ノートの現代語訳を音読で確認する
- 配布された古典常識の教材に目を通す
教科書の音読とノートでのポイント確認をセットで繰り返すだけでも、土台ができます。学年全体の勉強の進め方は高校生におすすめの勉強法も参考になります。
高3からでも間に合うか、1日どのくらい勉強するか
高3からでも間に合う可能性は十分あります。古文単語は300語程度、漢文の重要語は150語程度と量が限られているためです。ただし、他科目との兼ね合いで時間が取れるかが条件になります。
1日の時間配分の例は次の通りです。
| 時期 | 1日の目安 | 内訳 |
|---|---|---|
| インプット期 | 30〜60分 | 単語15〜30分、文法15〜30分 |
| 演習期 | 60分前後 | 問題演習30分、復習と音読30分 |
| 直前期 | 過去問1題+復習 | 時間を計って解き、復習を厚く |
短期間で伸ばしたい場合は、まず暗記を1〜2か月で一気に終わらせます。知識が入るまでは演習をしても判断の根拠が持てないからです。浪人して難関大を目指す場合の時間の使い方は慶應義塾大学に浪人して合格するための勉強法でも触れています。
古典の勉強でよくある間違いと直し方
古典で伸び悩む人の失敗は、だいたい3つに分かれます。どれも直し方がはっきりしています。
単語と文法を覚えただけで演習に入らない
よくある間違いは、暗記だけで満足して演習に入らないことです。知識は使う練習をしないと、本文の中で引き出せません。知識の定着はインプットよりアウトプットの比率を高めたほうが効果的とされています。
回避策は、文法を1周した段階で短文の問題集に入ることです。完璧に覚えてから、と待つ必要はありません。曖昧な箇所が出たら参考書に戻る形で進めます。
フィーリングで訳して答えを選ぶ
「古文も日本語だから何となく分かる」という読み方は危険です。何となく読める文章と読めない文章で点数が大きく変わり、本番で安定しません。
回避策は、選んだ根拠を1つ書くことです。「この『ぬ』は連用形接続だから完了」「この敬語は謙譲語だから動作の受け手が高貴な人」といった形で、文法の言葉に置き換えます。根拠が書けない問題は、知識の抜けがある問題です。
解きっぱなしで現代語訳を確認しない
設問の正誤だけ見て終わる復習では、本文の中で単語や文法を正しく取れていたかが分かりません。間違えた設問の解説しか読まないと、たまたま当たった問題の誤解がそのまま残ります。
回避策は、自分の訳をメモして解説の訳と比べることです。ニュアンスが違う箇所は、なぜ違うのかを確認し、使っていた参考書に戻って知識を入れ直します。解説に文法知識の書き込みがある問題集なら、その部分にも必ず目を通します。
FAST-UPが見てきた古典の点数が伸びない人の共通点
指導の現場で見ていると、古典が伸びない人には共通点があります。暗記と読解が切り離されていることです。単語テストでは答えられるのに、本文の中に同じ語が出てくると気づけません。覚えるときに、単語帳の並び順や赤シートの位置ごと記憶してしまっているケースが多く見られます。
もう1つは、訳せた気になって先へ進むことです。解説の現代語訳を読むと「分かった」と感じますが、自分で訳を作っていないため、どこを読み違えたかが本人にも見えていません。翌日に同じ文章を音読してもらうと、途中で詰まることがよくあります。
伸びる人は、復習で同じ文章に戻ります。新しい問題を次々に解くより、1つの文章を訳し直すほうが抜けを拾えるからです。演習量を増やす前に、1題あたりの復習の密度を上げる指導をしています。
単語・文法・主語・設問のどこで落としているかを分ける
点数が伸びないときは、原因を4つに分けて特定します。どこを直すかが決まらないと、同じ勉強を繰り返すことになるからです。
| 原因 | 症状 | 直し方 |
|---|---|---|
| 単語 | 訳せない語が1文に複数ある | 単語帳に戻り、意味を1つずつ確認 |
| 文法 | 助動詞の意味を取り違える | 活用表と識別表を覚え直す |
| 主語 | 誰の動作か分からなくなる | 登場人物を書き出し、敬語で特定する練習 |
| 設問 | 本文は読めたが選択肢を誤る | 選択肢を比較し、本文のどこと矛盾するかを確認 |
判定のやり方は簡単です。解き終わった後に本文を読み直し、訳せない文に線を引きます。訳せているのに答えを誤っていれば設問の問題、訳せていなければ単語か文法の問題です。人物関係が追えていなければ主語の問題です。自分の弱点が分からないときの考え方は勉強の仕方がわからない人が意識すべきことも参考になります。
古典が苦手な人が点数を上げるためのコツ
苦手な人ほど、基礎を完璧にすることが近道です。基礎に抜けがあると、本文の一部が読めず、そこから先の解釈がすべてずれるからです。
- 古典を外国語だと考えて、単語と文法から入る
- 1周目で完璧を目指さず、周回で精度を上げる
- 毎日短時間でも古文・漢文に触れる
- 読んだ文章の話の流れを人に説明するつもりで要約する
- 問題集を解いたら、必ず解説の文法説明まで読む
設問に全部正解しても、文章全体の内容を説明できないなら、基礎のどこかが曖昧です。要約できるかどうかを、理解の確認に使います。効率を上げる工夫は効率の良い勉強法の記事にもまとめています。
古典の参考書・問題集の選び方
参考書は、講義系・ドリル・読解の3種類を1冊ずつ揃えれば足ります。何冊も買うより、1冊を繰り返すほうが知識が定着するからです。
| 種類 | 役割 | 選ぶ基準 |
|---|---|---|
| 講義系参考書 | 文法や読み方の理解 | 説明が丁寧で、授業の代わりになる |
| ドリル形式の問題集 | 文法のアウトプット | 識別表が付いている |
| 読解用問題集 | 長文演習 | 現代語訳と品詞分解つきの解説 |
| 単語帳 | 語彙 | 300語程度、例文つき |
学校配布の教材があれば、それで構いません。レベル別の具体的な選び方は古文の勉強法の記事で紹介しています。
古典を独学で勉強する場合の進め方
独学でも進められます。古典は必要な知識の範囲が決まっており、講義系参考書が授業の代わりになるためです。
- 講義系参考書で文法を理解する
- ドリルで解いて、間違えたら参考書に戻る
- 短文で品詞分解と現代語訳を練習する
- 読解用問題集で演習と復習を回す
- 過去問で時間配分を決める
学校の授業は、教科書の音読とノートの現代語訳を確認する場として使います。教科書の原文を読み、ノートの訳を確認する作業を繰り返すと、授業が復習教材になります。分からない箇所は先生に質問して、その日のうちに解決します。独学の進め方全般は独学の勉強法をまとめた記事の考え方も応用できます。
古典の定期テストの勉強方法
定期テストは授業で扱った範囲から出るため、教科書とノートの内容を押さえることが中心です。初見の文章を解く入試とは準備の仕方が違います。
- 教科書の本文を音読して、区切りと意味を確認する
- ノートの現代語訳と文法説明を覚える
- 授業で指摘された助動詞・敬語・句法をチェックする
- 教科書の漢字と単語を書けるようにする
一夜漬けはその場しのぎにはなりますが、受験につながりません。毎日少しずつ積み重ねた知識が、そのまま入試の土台になるからです。具体的な進め方は古文の定期テスト勉強法と漢文の定期テスト勉強法にまとめています。
古典を捨てるか迷ったときの判断基準
捨てるかどうかは、志望校の配点と受験科目で判断します。共通テストでは古文・漢文の配点が大きいため、共通テストを使うなら捨てる選択は取りにくくなります。
| 条件 | 判断 |
|---|---|
| 共通テストで国語を使う | 捨てない。配点が大きい |
| 私立大で古文が必須 | 捨てない |
| 古文を使わない方式で受験できる | 他科目の状況次第で検討 |
古文なしで受験できる大学・学部もあります。該当する入試方式があるかは古文なしで受験できる大学・学部の記事で確認できます。ただし、受験できる学部が限られるため、志望が狭まる点は理解しておきます。
よくある質問
Q. 古文と漢文はどちらから勉強すればよいですか。 A. 古文の文法から始めるのが効率的です。漢文の書き下し文は古典文法の知識を使うため、古文を先に進めると漢文の理解が速くなります。時間がない場合は、句法の数が少ない漢文を先に1周して得点源にする進め方もあります。
Q. 古典はどのくらいの期間で伸びますか。 A. 個人差はありますが、まずは単語と文法のインプットを1〜2か月で終える計画が目安です。古文単語は300語程度、漢文の重要語は150語程度と範囲が決まっているためです。読解が安定するまでには、その後の演習期間がさらに必要になります。
Q. 古文常識はやったほうがよいですか。 A. 時間に余裕があるならやったほうがよいです。当時の風習が現代と大きく違うため、知らないと内容を取り違えることがあります。優先順位は文法と単語が先で、古典常識は演習で出会った内容を調べながら補う形でも進められます。
Q. 品詞分解は入試本番でもするのですか。 A. 本番で全文を品詞分解する時間はありません。練習の段階で丁寧に行い、本番では省略を補ってストーリーを追う読み方に切り替えます。現代語訳を記述で求められる場合だけ、該当箇所を細かく分解して訳します。
Q. 音読はどのくらいやればよいですか。 A. 回数より頻度が大事です。訳を確認した文章を数回ずつ、毎日続ける形が取り組みやすいです。意味を理解した文章を繰り返すことで、単語と助動詞の確認にもなります。


