早慶と旧帝大はどっちが難しい?違いと選び方
私立大学の最高峰に位置する大学群、早慶。
FAST-UP
旧帝大は東京・京都・東北・九州・北海道・大阪・名古屋の7大学を指します。早慶は3科目入試、旧帝大は5教科7科目と各大学の個別試験が必要で、科目負担は旧帝大が重くなります。
2026年9月時点の情報です。
旧帝大とは?対象となる7大学
旧帝大とは、1886年に制定された帝国大学令によって設置された大学を指します。当時は台湾やソウルにも設置されましたが、一般に旧帝大と呼ぶのは日本国内の7校です。格付けの高い大学として設立の建議案が出ても、実際に認められたのは一握りでした。
| 大学名 | 所在地 |
|---|---|
| 東京大学 | 東京都 |
| 京都大学 | 京都府 |
| 東北大学 | 宮城県 |
| 九州大学 | 福岡県 |
| 北海道大学 | 北海道 |
| 大阪大学 | 大阪府 |
| 名古屋大学 | 愛知県 |
「帝大」「旧帝国大学」も同じ7校を指す呼び方です。国公立大学の中でも歴史が長く、研究環境が整った大学群として扱われています。
早慶とは?私立大学の最高峰と呼ばれる2校
早慶は早稲田大学と慶應義塾大学の2校を指します。1920年に私立大学の設置を認めた法律が制定された際、第1号と第2号になったのがこの2校でした。
当時から両校をまとめて早慶と呼び、スポーツの試合で両校が対戦する場合は早慶戦と呼ばれるようになります。似た境遇の両校はライバル関係として互いを意識し続け、切磋琢磨しながら私立大学の最高峰として位置づけられてきました。
早慶の学部ごとの違いや上智大学・国際基督教大学を含めた位置づけは、早慶上智ICUの偏差値ランキングと序列で詳しく整理しています。
早慶と旧帝大の難易度・レベルの違い
偏差値の数字だけを見ると早慶が上に見えますが、科目数と試験方式が違うため単純比較はできません。以下で両者を分けて見ていきます。
早慶の難易度・レベル感
早慶の偏差値はおおむね65から70あたりで、合格の可能性を高めるには偏差値70前後が一つの目安とされます。志望者数は年々減り、倍率も下がっています。
しかし、志望者数や倍率が下がっても、早慶の難易度が下がったとは言えません。倍率が下がっても偏差値が下がっておらず、記念受験や合格可能性の低い受験生が避けた結果として、本気度の高い受験生だけが残っているためです。少数精鋭の中での勝負になり、レベル感が下がっている様子は見受けられません。
旧帝大の難易度・レベル感
旧帝大の難易度は大学によってばらつきがあります。東京大学や京都大学のように偏差値が70を超えるところもあれば、地方都市にある旧帝大では70を割り込み、偏差値50台の学部も存在します。
偏差値だけを見れば早慶を下回ります。最大の違いは、その偏差値が5教科7科目、8科目の平均だという点です。文系や理系に特化できる私立とは違い、文理をまたいで勉強したうえでの数字になります。旧帝大は地元で高い知名度を持つため、難易度やレベル感が大きく下がる可能性は低いでしょう。
早慶と旧帝大はどっちが難しい?
総合的な負担で見れば、旧帝大のほうが難しいと考えるのが妥当です。早慶は得意科目で勝負できますが、旧帝大は苦手科目を克服したうえで一定の点数が求められます。
さらに旧帝大では、共通テスト(大学入学共通テスト。国公立志望が原則受ける全国共通の試験)に加えて二次試験(共通テスト後に各大学が独自に課す個別試験)の対策も必要です。3科目に絞れる早慶と比べ、準備期間と学習範囲の両方が広がります。
旧帝大が「化け物」と言われる理由
旧帝大がしばしば「化け物」と表現されるのは、求められる科目数と試験の二段構えによるものです。共通テストで5教科7科目、8科目を仕上げたうえで、記述中心の二次試験にも対応する必要があります。
理系ではこの傾向がさらに強まります。東京大学の理科一類、理科二類では90%レベルの得点率がボーダーとされ、文系よりも高い得点率の確保が求められます。
早慶と旧帝大はどっちが上?文系・理系別に比較
文系は偏差値で早慶が上に見え、理系は旧帝大の上位校が並ぶか上回ります。学部系統によって見え方が変わります。
文系で早慶と旧帝大はどっちが上?
文系では、法学部や経済学部などで見ると偏差値上は早慶が上で、偏差値70を超える学部が多く見られます。一方、東京大学の文科一類や京都大学の法学部は偏差値67.5です。
ただし科目数を考慮すると数字以上に難しく、共通テストで平均80%強を確保して二次試験に臨む必要があります。単純な偏差値勝負なら早慶が上に見えますが、二次試験まで含めた勉強量では旧帝大のほうが多くなります。
理系で早慶と旧帝大はどっちが上?
理系では偏差値の面でも旧帝大、特に東京大学と京都大学が早慶と互角、もしくは上回るケースがあります。科目数が多い状態で早慶の偏差値を上回るため、文系よりも差がはっきり見えやすくなります。
結論:早慶と旧帝大はどっちが高学歴?
はっきり区別するのは難しく、東京大学・京都大学とそれ以外の旧帝大に分けて考えるのが現実的です。早慶と東京大学・京都大学は偏差値的に互角で、それ以外の旧帝大は偏差値でやや置いていかれています。
ただし科目数を考慮すれば、東京大学・京都大学以外の旧帝大でも早慶並みの難易度と考えて不思議ではありません。九州の人にとって九州大学は立派な高学歴で、早慶を超えると考える人も多いはずです。地域によって評価の基準は変わります。
早慶と旧帝大で迷ったらどっちに行く?徹底比較
どちらも学力的に狙える場合、判断材料は偏差値だけではありません。主な比較項目を先に整理します。
| 比較項目 | 早慶 | 旧帝大 |
|---|---|---|
| 入試科目 | 3科目中心 | 5教科7科目・8科目+二次試験 |
| 偏差値 | 65〜70前後 | 東大・京大は70超、学部により50台も |
| 年間の学費目安 | 100万円ほど | 50万円台 |
| 人気 | 私立の中では高いが大学差あり | 東京大学が高く、大阪大学・東北大学も目立つ |
| 就職 | 都心部で強い | 地元圏で特に強い |
| 研究環境 | 学部により充実 | 歴史が長く施設が整う |
偏差値面
偏差値で早慶と互角なのは東京大学と京都大学で、それ以外の旧帝大は差をつけられています。特に地方にある旧帝大では、主流の学部でないと偏差値60を切るケースもあります。
国公立同士の比較でも、旧帝大と地方の国公立大学が同じような共通テスト得点率になっている場合があります。偏差値だけで見れば、旧帝大の中にかなり大きな差があります。
人気面
人気面では東京大学が高く、それに次ぐのは大阪大学や東北大学といった地方の大学です。早慶は他の私立大学と比べて人気が低く出ることがあり、人気だけを見れば旧帝大より下に来るケースもあります。
ただし旧帝大の中にもばらつきがあるため、早慶がすべての旧帝大より人気が下ということではありません。(参照:日本の学校)
世間イメージ面
世間のイメージでは、旧帝大は勉強を一生懸命やってきた真面目な人が多い印象、早慶は明るく活発な人が多い印象を持つ人が多いようです。
しかし、どちらも学力は高く、旧帝大でも趣味に熱中する人は少なくありません。イメージが実態と一致するとは限らず、どちらを選んでも印象を損ねることにはならないでしょう。
学費面
国立大学である旧帝大は国からの援助もあり、学費は年間50万円台に抑えられています。早慶は私立大学のため援助が少なく、平均で100万円ほどです。
学費は国立大学のほうが明らかに安いものの、近年は国立大学も法人化し、国からの援助は減少傾向にあります。それを受けて学費は以前より上がり、差は縮まりつつあります。まだ差はありますが、将来さらに接近する可能性は否定できません。
学生生活面
生活面で早慶と旧帝大に大きな差があるとは考えにくく、どちらも大学周辺に住みやすい物件があります。キャンパスライフの充実度という点でも、立地の違いはあれ、特定の大学だけが明らかに劣るということはなさそうです。
早稲田大学はキャンパスが分かれているため、学部ごとの通学環境を知りたい場合は早稲田大学の全キャンパスの最寄り駅と所属学部も参考になります。
就職面
旧帝大と早慶で学歴フィルター(採用選考で出身大学によって選別される慣行)にかかる可能性は非常に少なく、努力次第で結果が左右されると考えるべきでしょう。
ただし東海三県なら名古屋大学、関西圏なら大阪大学というように、特定のエリアで特定の大学が強い、もしくはOB・OGが多く働いているケースがあります。都心部では東京大学・京都大学・早慶が強くなるため、どのエリアで就職活動をするかがポイントになります。
結論:早慶と旧帝大で迷ったらどっちに行くべき?
研究に専念したい場合は旧帝大が向きます。歴史が長く、研究のための施設が整っているためです。東京で働きたい場合は早慶のほうが関係者も多く、就職活動で有利に働く可能性があります。
アルバイトをしながら学費を工面するなら学費の安い旧帝大、全国で通用するブランド力を重視するなら早慶や東京大学・京都大学、という選び方になります。最終的には何を最優先するかで答えが決まります。
早慶と旧帝大の序列ランキング
序列をつけるなら、最高学府と称される東京大学が最上位で、そのすぐ下に京都大学と早慶が並ぶ形になります。
| 位置づけ | 大学 |
|---|---|
| 最上位 | 東京大学 |
| 2番手 | 京都大学・早稲田大学・慶應義塾大学 |
| 3番手 | 東北大学・大阪大学・北海道大学・名古屋大学 |
| 4番手 | 九州大学 |
式にすると、東大>京大=早慶>東北大=大阪大=北海道大=名古屋大>九州大という構図です。実際には東京大学・京都大学とそれ以外で分けても差し支えなく、東大>京大=早慶>東大京大以外の旧帝大という整理でも問題ありません。
私立内での位置づけや学部差を知りたい場合は、慶應義塾大学の入りやすい学部と早稲田大学との比較や早慶上智の穴場学部ランキングも合わせて確認できます。
よくある間違い:偏差値の数字だけで早慶と旧帝大を比べる
最も多い失敗は、模試の偏差値だけを並べて「早慶のほうが上」「地方旧帝は格下」と判断してしまうことです。早慶の偏差値は3科目、旧帝大の偏差値は5教科7科目・8科目を前提に算出されており、前提が違います。
回避策は、比較する軸をそろえることです。
- 共通テストの目標得点率
- 二次試験の配点と出題形式
- 必要な科目数と、そのうち未習・苦手の科目数
この3点を並べて比べると、同じ偏差値帯でも自分にとっての負担差が見えてきます。志望校を決める前に、まずこの整理から始めるのが安全です。
FAST-UPが見てきた早慶・旧帝大志望のつまずき
指導現場で目立つのは、併願の決断を先延ばしにして、どちらの対策も中途半端になるケースです。旧帝大志望のまま社会や理科の負担を抱えつつ、早慶の過去問演習にも手を出すと、演習量がどちらにも届かなくなります。
もう一つ多いのが、科目を絞ったあとの伸び悩みです。3科目に絞れば時間は増えますが、早慶の入試は1科目あたりの要求水準が高く、時間を増やしただけでは届きません。何に時間を使うかを決め直す作業が必要になります。
逆に、旧帝大志望で共通テストの5教科を早く一巡させた受験生は、二次対策の時期に慌てにくくなります。科目数が多いほど、仕上げの順番を先に決めておくことが効いてきます。2027年度入試を目指す場合も、この順番の設計を早い段階で固めておくと動きやすくなります。
まとめ
旧帝大は7校あるため、その中で序列がつけられるのはやむを得ない面があります。ただし5教科7科目、もしくは8科目の勉強が前提となる旧帝大の難易度は無視できず、早慶より難しく感じる人も多いでしょう。
早慶を受けながら旧帝大も受験する受験生は当然います。その場合、旧帝大に合格すればそちらを選ぶ可能性が高くなります。いずれにしても、早慶と旧帝大は学力面でどちらもハイレベルです。
よくある質問
Q. 旧帝大とはどこの大学を指しますか? A. 帝国大学令によって日本国内に設置された、東京大学・京都大学・東北大学・九州大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学の7校です。「帝大」「旧帝国大学」も同じ7校を指します。
Q. 旧帝大と早慶はどっちが難しいですか? A. 総合的な負担では旧帝大のほうが重くなります。早慶は3科目で得意科目を生かせるのに対し、旧帝大は共通テストで5教科7科目・8科目を仕上げ、さらに二次試験の対策も必要になるためです。
Q. 旧帝大が「化け物」と言われるのはなぜですか? A. 科目数の多さと、共通テストと二次試験の二段構えが理由です。理系では特に高い得点率が求められ、東京大学の理科一類・理科二類では90%レベルがボーダーとされます。
Q. 早慶と旧帝大の両方に合格したらどちらを選ぶべきですか? A. 重視するものによって変わります。研究環境なら旧帝大、東京での就職なら早慶、学費なら旧帝大が候補になります。就職はエリアによって強い大学が変わるため、働きたい地域から逆算するのも一つの方法です。
Q. 地方の旧帝大は早慶より格下ですか? A. 偏差値の数字だけでは判断できません。旧帝大の偏差値は5教科7科目・8科目の平均で算出されており、3科目の早慶とは前提が異なります。地域によっては地元の旧帝大が高く評価される場合もあります。


