パス単1級は早慶に必要か?必要な大学も解説
早慶の英語はハイレベルとされ、初見で挑むにはあまりにも無謀と言われ…
FAST-UP
パス単1級は早慶対策には必要ありません。早慶の英語で必要とされる語彙は7,000語から10,000語、英検1級は10,000語から15,000語とされ、覚えなくてよい単語まで抱え込むためです。パス単準1級で十分に届きます。
2026年9月時点の情報です。
早慶の英語は最難関レベルとされ、初見で挑むには厳しい水準です。だからこそ語彙力の強化は欠かせません。ここでは、パス単1級が早慶対策に必要かどうか、1級レベルの語彙力が求められる大学はどこか、そして早慶向けの単語帳を整理します。
パス単1級は早慶対策に必要か
早慶対策という目的に限れば、パス単1級は必要ありません。パス単1級は英検1級の語彙力を身につけるための教材で、もともと早慶対策として作られたものではないからです。「求められる語彙力が近いから使えるのでは」という意見があるだけで、設計の目的が違います。
なお「パス単」は、英検対策の定番単語帳「英検 でる順パス単」の略称です。
必要語彙数を並べると、差がはっきりします。
| 対象 | 必要とされる語彙数 |
|---|---|
| 早慶の英語 | 7,000語〜10,000語 |
| 英検1級 | 10,000語〜15,000語 |
覚えなくてもいい単語まで覚えることになる
第一の理由は、負担に対して見返りが小さいことです。早慶の英語で必要とされる語彙数が7,000語から10,000語であるのに対し、英検1級は10,000語から15,000語とされます。つまり、早慶では出番の来ない単語が数多く含まれます。
パス単1級は英検1級に特化した構成で、早慶向けではありません。入試までの時間が限られている状況では、やりすぎになります。
受験に特化しているわけではない
第二の理由は、収録の基準が入試ではなく英検だという点です。パス単1級は英検1級で出やすい語を取り上げた、英検仕様の単語帳です。
早慶には早慶で出やすい語があります。年によって重なることもあれば、重ならないこともあります。重なるとも重ならないとも言い切れない以上、パス単1級をやれば対策が完結するとは考えにくいでしょう。
ただし覚えておいて損はない
一方で、パス単1級の学習が無意味になるわけではありません。早稲田大学国際教養学部のように、英語を日常的に使う環境を前提とする学部を目指す場合は、英検1級レベルの語彙が力になります。
守備範囲が広がれば、本番で知らない語に出会う不安も減ります。時間に余裕があるならパス単1級でもかまいませんが、効率を優先するならパス単準1級で十分です。学部ごとの英語の重さを知りたい場合は、早慶上智ICUの偏差値ランキングと序列もあわせて確認しておくと、どこまで語彙を伸ばすべきか判断しやすくなります。
よくある間違い:準1級が固まる前に1級へ進む
よくある間違いは、単語帳のレベルを上げること自体を前進だと考え、準1級の定着が不十分なまま1級に手を出すことです。結果として、どちらも中途半端な状態で本番を迎えます。
回避策はシンプルです。パス単準1級を先に一冊固め、見出し語に即答できる状態を作ってから次の教材に進みます。レベルを上げる判断は、模試や過去問で「語彙が原因で読めなかった箇所」が減ったかどうかで決めます。
パス単1級レベルの単語力が必要な大学
1級レベルの語彙が実際に効いてくるのは、国公立最難関の二次試験や、英語資格を出願要件に組み込む入試です。代表的な3校を挙げます。
| 大学 | 1級レベルが関わる場面 |
|---|---|
| 東京大学 | 二次試験の英語が英検1級レベルと言われる |
| 京都大学 | 英検1級取得者でも苦戦する難度とされる |
| 一橋大学 | 推薦入試の出願要件の1つに英検1級が含まれる |
東京大学
東京大学の二次試験は、英検1級レベルと言われます。英検1級と比べれば易しい設問も含まれる一方で、かなり難しい設問もあります。
パス単1級レベルの語彙力があり、文法や自由英作文の力が伴えば、十分に対応できる水準です。
京都大学
京都大学も、英語の入試が難しい大学の1つです。英検1級を持つ人でようやく8割程度の得点になると言われ、資格保持者でも歯が立たない場面があります。
京大の英語は難度の高さで知られ、英検1級レベルの語彙力がないと厳しいのが実情のようです。
一橋大学
一橋大学では、英検1級を持っていると推薦入試に出願できます。出願要件の1つに含まれているためで、そこまでの水準を求めていると言えます。
ただし、これはあくまで出願要件です。合格が約束されるわけではなく、大学入学共通テスト(1月に実施される全国共通の試験)で一定の成績を残す必要があります。高校3年生までに英検1級を取得しておく前提にはなりますが、持っていれば強い味方になります。
早慶合格に向く英単語帳3選
早慶志望なら、準1級レベルの語彙を土台にし、そこへ専門テーマの語彙を重ねる形が現実的です。3冊を比較します。
| 単語帳 | 特徴 | 取り組む時期の目安 |
|---|---|---|
| パス単準1級 | 出る順3段階構成。最終段階が最難関大レベル | 語彙の土台づくり |
| リンガメタリカ | 長文の中で専門性の高い語を覚える | 準1級を終えるころ |
| 単語王2202 | 同意語・多義語など1語に複数情報 | さらに語彙を積みたいとき |
パス単準1級
パス単準1級は、出る順で3段階にまとめられた単語帳です。英検で実際に出題された問題をデータ分析して構成されており、頻度の高い語が並びます。
3段階目が最難関大学のレベルとされ、ここまでマスターできれば早慶合格の足がかりになります。
リンガメタリカ
リンガメタリカは、長文の中に専門性の高い英単語が含まれ、読みながら語彙を習得できる単語帳です。英単語や英文法の基礎が固まった人向けで、パス単準1級を終えるタイミングで取りかかるとかみ合います。
早慶の英語は長文のテーマが専門的になりやすいため、志望学部に合わせてテーマを選んで進めるのが有効です。学部選びの段階から考えたい場合は、早慶上智の穴場学部ランキングや慶應義塾大学の受かりやすい学部も参考になります。
単語王2202
単語王2202は、東京大学をはじめ最難関レベルを目指す人向けの単語帳です。1つの単語に同意語や多義語など複数の情報が載っており、1語ずつ覚えるだけで語彙が積み上がります。
1つでも多く語を取り込みたい人に向きます。
FAST-UPが見てきた単語帳選びのつまずき
指導現場で目立つのは、「どの単語帳を使うか」で悩み続け、どれも最後まで終わらない状態です。教材を比較している時間そのものが、語彙を増やす時間を削っています。
もう1つは、1冊を読み終えたことを「覚えた」と取り違えるケースです。英単語を見て意味が浮かぶまでの時間が長いままだと、長文の中では使えません。試験では限られた時間で大量の英文を処理するため、反応速度まで含めて仕上げる必要があります。
伸びが早い受験生に共通するのは、レベルを上げる前に手元の一冊の抜けをつぶす習慣です。過去問で詰まった語をその日のうちに単語帳の該当ページへ戻して確認する、という往復ができているかどうかで差がつきます。
まとめ
パス単1級でも早慶の語彙はカバーできますが、範囲が広すぎます。2027年度入試を見据えるなら、必要とされる語彙力と重なるパス単準1級を軸にするのが効率的です。
そのうえでリンガメタリカのように専門的なテーマ語彙を学べる教材を加え、過去問で実戦を重ねれば、語彙面の土台は安定します。
よくある質問
Q. 早慶志望でも英検1級は取っておいたほうがよいですか。 A. 早慶の一般入試対策という目的だけなら、優先度は高くありません。ただし早稲田大学国際教養学部のように英語を日常的に使う学部を志望する場合や、英語資格を活用する入試を考える場合は、取得が力になります。
Q. パス単準1級だけで早慶の英語に足りますか。 A. 語彙の土台としては足ります。早慶で必要とされる語彙の範囲と重なりが大きいためです。ただし長文のテーマ語彙は別に補う必要があるため、リンガメタリカなどを重ねると読みやすくなります。
Q. 英検1級と早慶の英語はどちらが難しいですか。 A. 単純比較はできません。必要語彙数で見れば英検1級のほうが広く、10,000語から15,000語とされます。一方で早慶は学部ごとに出題の癖があり、語彙量だけでは測れない読解量や設問形式の難しさがあります。
Q. 単語帳を切り替えるタイミングはどう判断しますか。 A. 過去問や模試で、語彙が原因で意味が取れない箇所が減ったかどうかで判断します。見出し語に即答できない状態で次の一冊へ進むと、どちらも定着しません。


