明治大学法学部の政治経済 傾向と対策まとめ
明治大学の法学部は、政治経済(政経)を利用した受験が可能です。
FAST-UP
明治大学法学部の政治経済は、学部別入学試験では100点配点の選択科目で、試験時間は60分です。記述とマークシートが混在し、政治分野中心の出題と論述問題が毎年出ます。通史・時事・論述の三本柱で対策します。
2026年9月時点の情報です。
明治大学法学部の入試情報
明治大学法学部に一般入試で入学するには、大学入学共通テスト利用入学試験か学部別入学試験のどちらかを突破します。まずは科目と配点を押さえ、政治経済をどの方式で使うのかを決めるところから始めます。
大学入学共通テスト利用入学試験の科目と配点
大学入学共通テスト利用入学試験は、共通テストの得点だけで合否が決まる方式です。3科目方式・4科目方式・5科目方式の3種類から希望するものを選択できます。
| 科目 | 配点 |
|---|---|
| 国語 | 200点 |
| 外国語 | 200点 |
| 地理歴史 | 200点(3科目方式のみ100点) |
| 公民 | 200点(3科目方式のみ100点) |
| 数学 | 200点(3科目方式のみ100点) |
| 理科 | 200点(3科目方式のみ100点) |
国語と外国語は、どの科目方式を選んでも必ず受験します。それ以外は選択科目となるため、得意分野に合わせて組み立てます。
学部別入学試験の科目と配点
学部別入学試験は、明治大学が独自に作成した問題で受ける一般入試です。次の3科目を使います。
| 科目 | 配点 |
|---|---|
| 外国語 | 150点 |
| 国語 | 100点 |
| 地理歴史・公民から1科目選択 | 100点 |
外国語だけが150点で、国語と選択科目は100点です。配点の差がそのまま表れるため、外国語偏重の採点が成されると分かります。
偏差値と倍率
明治大学法学部は法律学科のみの単一学部です。年度により多少の差はありますが、偏差値と倍率の目安は次のとおりです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 法律学科の偏差値 | 60.0〜62.5 |
| 大学入学共通テスト利用入試の倍率 | 3.4〜5.0程度 |
| 学部別入学試験の倍率 | 3.1〜3.5倍 |
偏差値は明治大学内でも平均程度の水準です。倍率は共通テスト利用入試のほうが高めで、年度による幅もあります。模試などで現在地を確かめながら、安定して得点できる力を積み上げていきます。
法学部は他大学でも志望者が集まりやすい学部です。併願先を考える際は、中央大学の人気学部と学部序列もあわせて確認しておくと、受験スケジュールを組みやすくなります。
政治経済(政経)の試験構成と配点
政治経済は、記述とマークシートが同じ試験の中に並ぶ構成です。形式に慣れていないと時間配分で崩れやすいため、構成の把握を先に済ませます。
基本情報
明治大学法学部の政治経済は、60分で解答します。大学入学共通テストはすべてマークシート形式ですが、学部別入学試験に限り記述形式も加わります。大問1〜2が記述形式、大問3〜4がマークシート形式という全4項目から成り、構成自体は比較的分かりやすいつくりです。
配点の違い
政治経済の配点は、入試方式によって変わります。
| 方式 | 政治経済の配点 |
|---|---|
| 共通テスト利用入試(4科目・5科目方式) | 200点 |
| 共通テスト利用入試(3科目方式) | 100点 |
| 学部別入学試験 | 100点 |
4科目・5科目方式では、必須である外国語や国語と同じ比重です。学部別入学試験では外国語が150点のため比重は大きくありませんが、国語とは同等の配点です。選択科目で取りこぼすと、他科目で埋めにくくなります。
選択科目をどれで戦うか迷っている場合は、立教大学の地理受験の可否と対策のように、大学ごとに使える科目を調べてから決めると無駄が出ません。
難易度・レベル
他の選択科目より難易度は高めに設定されています。法学部に入学してから実際に学ぶ内容とリンクしている単元が多いためです。使う知識自体は教科書レベルで平易ですが、出題形式が特殊で、毎年確実に論述問題が扱われます。時間をかけた準備が前提になります。
政治経済(政経)の傾向・特徴
傾向は大きく3つです。政治分野への偏り、経済分野の近現代中心、そして論述の必出です。
政治分野からの出題が多い
政治および政治経済で大問1つ分、政治で大問1つ分、経済で大問1つ分、国際で大問1つ分という構成が多く、政治分野からの出題が比較的多めです。政治単元では政治思想・社会制度・人権など幅広い知識が問われます。抜け・漏れを残さないことが前提になります。
経済分野はほぼ近現代からの出題
ごく稀に経済史が問われることはありますが、経済分野のほとんどは近現代からの出題です。アダム・スミスなど代表的な経済学者とその発言は網羅的に暗記しておき、それ以外は近現代に重点を置きます。具体的には、労働問題や社会保障制度など、近年話題になっているテーマが取り上げられやすいです。
論述問題が必出である
毎年必ずと言っていいほど論述問題が出ます。政治制度と日本国憲法の関連を書かせる、憲法の判例を解説させるなど、角度は多種多様です。この論述が全体の難易度を底上げしています。主に政治分野・経済分野から出題されるため、その2分野を軸に練習します。
政治経済(政経)の対策・勉強法
対策は通史・時事・論述の3本柱です。明治大学法学部向けの形に仕上げておけば、入試を突破する学力につながります。
通史対策
政治・経済・思想の動きや、憲法成立の背景に関する知識を求める問題が多いです。日本史や世界史のように歴史に特化して暗記する必要はありませんが、時代の流れを通して全体をつかむ通史の学習は欠かせません。教科書や参考書に具体的な内容が載っていない憲法や法律でも、条文が引用されることがあります。用語と出来事を切り離さず、前後関係ごと覚えます。
時事問題対策
経済分野および国際分野では、時事問題に関する出題が多いです。少なくとも、入試問題が作成される秋頃までの時事問題は押さえておきます。入試問題が作られる時期より後の話題は反映されにくいためです。日常的に新聞や最新の資料集に目を通す習慣があれば、十分に間に合います。
論述対策
論述は必出で、法学部という性格も加わり、政治思想や人権思想に関する完全記述が多くなります。時代背景や制度立案の理由を問うものも多く、単語の暗記だけでは対応できません。基本的な単語を覚えた段階で、早めに論述演習へ進みます。書いた答案は必ず採点基準と照らし合わせ、不足した要素を言葉で確認します。
記述を含む形式に慣れておきたい場合は、青山学院大学総合文化政策学部の総合問題対策のように、記述型の入試を扱った対策記事も参考になります。
よくある間違い
一問一答を周回するだけで本番に臨み、論述で手が止まるケースが目立ちます。用語は言えても、背景や理由を文章にする練習をしていないためです。
回避策は、用語集の暗記と並行して「なぜその制度ができたのか」を一言で説明する癖をつけることです。覚えた用語ごとに、背景・目的・関連する条文や判例をメモとして書き添えます。そのうえで論述問題集に進み、字数内に収める作業を繰り返します。
FAST-UPが見てきた明治法学部の政経でつまずく箇所
指導現場で多いのは、知識量ではなく答案の形で失点するパターンです。政治経済は教科書レベルの知識で解ける設問が多いため、受験生は「覚えたかどうか」で仕上がりを判断しがちです。ところが明治大学法学部では、同じ知識を論述で問われた途端に書けなくなります。
もう一つのつまずきは、時間配分です。記述とマークが同じ試験に並ぶため、前半の記述で悩み込み、後半のマークを急いで落とす答案が出てきます。過去問を解くときは、大問ごとに使う時間を先に決めてから着手すると崩れにくくなります。
分野の切り分けにも偏りが出ます。政治は手厚く、国際や時事は後回しという学習計画が多いのですが、出題では国際分野が独立した大問として扱われます。学習の初期から、政治・経済・国際を同じ周期で回す形にしておくほうが安全です。
対策におすすめの参考書
目的別に2冊ずつ挙げます。早い段階で使う本を決め、同じ本を繰り返すほうが定着します。
| 目的 | 書名 | 著者・出版社 |
|---|---|---|
| 通史対策 | 《新入試対応》共通テスト政治・経済集中講義 四訂版(大学受験SUPER LECTURE) | 金城透/旺文社 |
| 通史対策 | 畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義 改訂第6版 | 畠山創/Z会 |
| 時事問題対策 | 改訂第3版大学入試 蔭山克秀の政治・経済が面白いほどわかる本 | 蔭山克秀/KADOKAWA |
| 時事問題対策 | 大学入試マンガで政治・経済が面白いほどわかる本 | 蔭山克秀/KADOKAWA |
| 論述対策 | 政治・経済計算&論述特訓問題集(河合塾シリーズ) | 栂明宏・吉見直倫/河合出版 |
| 論述対策 | 政治・経済 標準問題精講 四訂版 | 昼神洋史・金城透/旺文社 |
通史対策の2冊
旺文社『共通テスト政治・経済集中講義 四訂版』は、テーマ別に政治経済を整理し、学習項目にランクをつけて優先度順に学べます。1ページ4テーマという見やすい構成で、体系的な学習に向きます。別冊の一問一答形式の問題集が付くため、空欄補充や正誤判定の対策にも使えます。
Z会『畠山のスパっとわかる政治・経済爽快講義 改訂第6版』は、解説に的を絞った一冊です。左ページに「板書ポイント」、右ページに「爽快講義」という構成で、授業を受けている感覚に近い形で読み進められます。入試対策に足るボリュームがあることも利点です。
時事問題対策の2冊
KADOKAWA『蔭山克秀の政治・経済が面白いほどわかる本』は、政治経済を網羅的に解説します。授業をそのまま書籍化したスタイルで、「覚えるべき用語」と「理解すべき記述」を分けて学べます。第3編には時事問題だけを扱う章があります。
KADOKAWA『マンガで政治・経済が面白いほどわかる本』は、政治の仕組みや経済理論をマンガで解説します。時事単独の章はありませんが、キャラクターの素朴な疑問を解きほぐす形で進みます。社会保障制度・労働問題・人口問題・資源エネルギー問題・選挙制度の変革など、時事で問われやすいテーマを多く扱うため、息抜きを兼ねた学習に向きます。
論述対策の2冊
河合出版『政治・経済計算&論述特訓問題集』は、論述特化型でありながら計算問題にも対応します。基本的な数学の公式の説明も多く、理系科目に苦手意識がある場合でも取り組みやすい構成です。論述のパターンを押さえつつ、例題・練習問題・入試問題と段階的に進められます。
旺文社『政治・経済 標準問題精講 四訂版』は、難関大学で合否の分かれ目となる80題を収録しています。実際の入試から良問を選んでいるため、実戦形式の演習ができます。改訂以降は論述問題や思考力問題が増えました。別冊解答では採点ポイントにも触れており、自分の論述がどこまで書けているかを確認できます。
過去問情報
過去問は大学の過去問ダウンロードページから確認できます。形式だけでなく、分野のつながり方を見る目的で取り組みます。
2020年度の政治経済
例年通り、政治から大問2つ、経済から大問1つ、国際から大問1つが出題されました。政治分野のうち1つは人権問題を取り上げたもので、戦争や国際とリンクする項目も多数見られます。単元の枠組みだけに捉われず、横断的な学習を意識しておくほうが安全です。分野をまたいだ設問が実際に出ているためです。
2019年度の政治経済
論述の文字量が70文字程度と、比較的少なめの年でした。その分記述問題のボリュームが増え、単語の書き出しが多い印象です。晴れ着のレンタルをめぐる消費者問題や、シェアハウスをめぐる契約トラブルなど、時事的な話題が多い点も特徴でした。
まとめ
明治大学法学部の政治経済は、難問・奇問がないものの、政治分野に偏り、論述の比重が高いという特殊な傾向です。単元で区切らず、見方や角度を変えて読み解く力が問われます。
入試傾向を正確につかみ、通史・時事・論述の3本柱で計画を立てます。早い段階で使う参考書を決め、自分に合った学習法を固めておくことも重要です。
よくある質問
Q. 明治大学法学部の政治経済は、日本史や世界史より有利ですか。 A. 単純な有利不利では判断できません。使う知識は教科書レベルで平易ですが、出題形式が特殊で論述が毎年出るため、他の選択科目より難易度は高めに設定されています。論述を書く練習に時間を割けるかどうかが判断の目安になります。
Q. 論述対策はいつから始めればよいですか。 A. 基本的な単語を覚え終えた段階から始めます。時代背景や制度立案の理由を問う出題が多く、単語の暗記だけでは対応できないためです。知識の定着を待ちすぎると、書く練習の時間が足りなくなります。
Q. 時事問題はどこまで追えばよいですか。 A. 少なくとも入試問題が作成される秋頃までの話題を押さえます。経済分野と国際分野で特に問われやすく、労働問題や社会保障制度などが取り上げられやすいテーマです。新聞や最新の資料集に日常的に目を通す形で十分です。
Q. 共通テスト利用入試と学部別入学試験はどちらを選ぶべきですか。 A. 配点と倍率の違いで決めます。共通テスト利用入試は4科目・5科目方式なら政治経済が200点になり、倍率は3.4〜5.0程度です。学部別入学試験は政治経済が100点で外国語が150点、倍率は3.1〜3.5倍です。外国語が強い場合は学部別、理科や数学まで広く仕上げられる場合は共通テスト利用が噛み合います。


