明治大学と明治学院大学の違いを徹底比較
関東の私立大学としてよく名前を聞く「明治大学」ですが
FAST-UP
明治大学と明治学院大学は、名称が似ているだけの別の大学です。創立者にも経営にもつながりはありません。明治大学は文系理系10学部を持つ総合大学、明治学院大学は6学部の文系大学で、偏差値帯も校風も異なります。
2026年9月時点の情報です。
どちらも有名大学ではありますが、特徴は大きく異なります。模試の志望校コードを取り違える受験生も少なくないため、違いを押さえたうえで志望校を決めることが欠かせません。
明治大学と明治学院大学の基本情報
両校はまったく別の法人が運営する大学です。まずはそれぞれの成り立ちと学部構成を押さえましょう。
明治大学の概要
明治大学は、関東の難関私立大学群を総称する「MARCH」(明治・青山学院・立教・中央・法政の頭文字をとった呼び名)の「M」に当たる大学です。「明治(めいじ)」または「明大(めいだい)」と略されることが多く、大学公式キャラクターであるフクロウの「めいじろう」でも知られています。
「権利自由」と「独立自治」を建学の基本理念としており、「『個』を強くする大学」として既に50万人を超える人材を輩出してきました。
学部・研究科の構成は次のとおりです。
- 学部:法学部・商学部・政治経済学部・文学部・理工学部・農学部・経営学部・情報コミュニケーション学部・国際日本学部・総合数理学部の10学部
- 大学院:12研究科
- 専門職大学院:ガバナンス研究科、グローバル・ビジネス研究科、会計専門職研究科、法務研究科の4つ
附属の高校・中学校も多く、長い目線で教育を担っている大学だと言えます。
明治学院大学の概要
明治学院大学は、関東の私立大学群を総称する「成成明学」(成蹊・成城・明治学院の略称をまとめた呼び名)の「明学」に当たる大学です。「明学(めいがく)」または「明学大(めいがくだい)」と略されることが多いですが、そのまま「明治学院」と呼ばれることもあります。
「キリスト教による人格形成」を建学の精神とするミッション系大学として有名であり、「Do for Others(他者への貢献)」を教育理念として定めています。
- 学部:文学部・経済学部・社会学部・法学部・国際学部・心理学部の6学部15学科
- 研究科:7つ
- 特徴:理系学部を持たない文系大学で、特に純文学系に強いことで知られる
明治学院中学校・明治学院高等学校・明治学院東村山高等学校などの付属校もあり、早期の段階からキリスト教主義教育を実施しています。
明治大学と明治学院大学はどっちが上?項目別に比較
総合的な難易度では明治大学が上位ですが、学べる内容や校風は別軸で比べる必要があります。項目ごとに違いを確認しましょう。
| 比較項目 | 明治大学 | 明治学院大学 |
|---|---|---|
| 大学群 | MARCH | 成成明学 |
| 偏差値の目安 | 62.0程度 | 52.5程度 |
| 学部数 | 10学部(文系・理系) | 6学部15学科(文系のみ) |
| 建学の理念 | 権利自由・独立自治 | キリスト教による人格形成 |
| キャンパス | 駿河台・和泉・生田・中野 | 白金・横浜 |
| 主な併願先の傾向 | 早慶上智 | 日東駒専 |
偏差値で比較
明治大学の偏差値は62.0、明治学院大学の偏差値は52.5をイメージしておくとよいでしょう。年度や学部によって差はありますが、約10.0近い差をつけて明治大学の方がハイレベルです。
明治大学は関東の「難関」私立大学群に属しており、明治学院大学以外の大学と比較しても高い偏差値を誇ります。さらに上位の私立大学群である「早慶上智(=早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学)」を目指す人が明治大学を併願校にすることも多く、偏差値だけでなく倍率も高くなる傾向にあります。なお慶應義塾大学は、慶應大学と略して表記されることもあります。
一方、明治学院大学を目指す人は「日東駒専(=日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)」を併願に据えることが多く、明治大学と明治学院大学を同時に受験する人は少なめです。偏差値帯が離れ、併願先として想定される大学群も異なるためです。
偏差値は学部単位で動きます。大学群内での位置づけを知りたい場合は、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事もあわせて確認すると、学部ごとの差のつき方がつかめます。
歴史で比較
どちらも明治時代から続く長い歴史を持つ大学です。
明治大学が「明治大学」として設立されたのは1920年ですが、その歴史は1881年の「明治法律学校」にまで遡ります。当時30歳足らずであった青年法律家の岸本辰雄・宮城浩蔵・矢代操の3名によって創立され、それ以降、明治・大正・昭和・平成・令和と時代の波を越えて今日に至ります。戦争の時代には校舎が軍に徴用されたり、体育館や予科講堂が空襲で焼け落ちたりする被害もありましたが、学部の新設など時代に合わせた工夫をしながら発展してきました。
一方明治学院大学の歴史は、1863年に横浜で創設されたジェームス・カーティス・ヘボン博士による英学塾「ヘボン塾」に遡ります。現在の明治学院大学は共学ですが、かつてヘボン塾から男子部として枝分かれしたのが明治学院大学、女子部として枝分かれしたのがフェリス女学院です。1949年に明治学院大学として正式に設立し、明治文化のなかに輝くキリスト教教育の代表的学園として発展してきました。学風にもキリスト教の教えが多く含まれ、ボランティアや海外フィールドワークなど奉仕活動が多いことで知られます。
雰囲気で比較
明治大学は実学を重視する堅実な雰囲気、明治学院大学は奉仕の心が根付いた温和な雰囲気という印象が根強いです。
明治大学は関東の私立大学でありながら難関校としても有名で、毎年全国各地から受験生が集まります。そのため地域独特の色は薄いのが特徴です。実際に明治大学のなかでも高い偏差値にあるのは、建学の基礎となった法学部や、時代のニーズに合わせて設立された情報コミュニケーション学部であり、実際のビジネスに役立つ場面が多い分野が人気を集めています。
明治学院大学はキリスト教大学であることも影響し、どの学部でも積極的にボランティア活動に参加する学生が多く見られます。キリスト教と日本文化について学びたい海外からの留学生も多く、多種多様な学生が集まる場だと言えるでしょう。
人気で比較
受験生の数が多いという意味で人気を集めているのは、明治大学です。文系学部も理系学部も有する都心型難関大学で、募集の規模が大きいためです。また、MARCHに所属する大学であるためブランド価値も高く、就職に活きるという意味で人気を集めることも多くなっています。
明治学院大学にも毎年多くの受験生が挑戦しますが、明治大学よりも志願の規模は小さめです。キリスト教大学に進学したい人にとっては人気の高い学校ですが、さらに偏差値の高いキリスト教系の大学である青山学院大学・国際基督教大学・上智大学・東京女子大学・立教大学と人気が分散されることもあります。
キャンパスで比較
明治大学は複数キャンパス、明治学院大学は2キャンパス制という違いがあります。
明治大学は、駿河台キャンパス・和泉キャンパス・生田キャンパスの3キャンパスに加え、2013年4月に国際化・先端研究・社会連携の拠点として中野キャンパスを開設しました。メインキャンパスは駿河台にあり、地上23階・地下3階のリバティタワーが目を惹きます。そのほか、生涯教育や高度専門職業人養成型大学院の拠点となる「アカデミーコモン」、新教育・研究棟「グローバルフロント」など、多種多様な設備を持っています。
明治学院大学は、白金キャンパスと横浜キャンパスを有しています。メインキャンパスは白金キャンパスですが、元々横浜で創設された学校であることも影響し、1〜2年次の間は横浜キャンパスで学びます。一人暮らしを予定している場合は、住む場所を早めに検討しておくと安心です。1〜2年次は横浜キャンパス、3年次以降は白金キャンパスで学ぶ2キャンパス制だからです。途中で引っ越すか、白金と横浜の間に住むかを考えておきましょう。
通学費や住居費も含めた費用感を比べたい場合は、学習院大学の4年間の学費と奨学金をまとめた記事が金額の見方の参考になります。
就職で比較
明治大学と明治学院大学はどちらも知名度のある大学であるため、就職の際に特段不利になることはありません。学んだ内容と目指す進路によって就職のしやすさは変わるので、希望する学部の進路情報をチェックするとよいでしょう。
ただし、就活時に語られる「学歴フィルター」(出身大学で書類選考を絞る運用を指す通称)という観点では、偏差値の高い明治大学の方が有利に働く場面があります。応募条件に大学の範囲を設けている企業もあるため、就職の選択肢をできるだけ広く確保したい場合は、より難易度の高い明治大学を目指す選択が有効です。
明治大学と明治学院大学の決定的な違い
決定的な違いは「偏差値」と「校風」です。
偏差値は明治大学の方が例年10.0近く高い傾向にあります。難関私立大学として長く地位を築いてきた明治大学はブランド価値が高く、受験でも就職の場面でも注目を集めやすくなっています。
校風にもそれぞれ特徴があります。明治大学は文系学部も理系学部も有する総合大学ですが、偏差値を見ると文系学部の方が高い傾向にあります。一方で明治学院大学には理系学部が一切なく、文系に特化している点が特徴です。明治大学が実学を重視すること、明治学院大学がキリストの教えに基づく奉仕精神を重視することも、大きな違いだと言えるでしょう。
明治大学と明治学院大学に関係性はある?
両大学に関係性は一切ない
結論として、明治大学と明治学院大学に関連性は一切ありません。「元々は同じ大学だった」「経営者や創立者に実は関係がある」といった事実もなく、まったく別の大学です。
なぜ混同されるのか
混同される理由は、単純に名称の類似性にあります。
- どちらも「明治」を冠している
- 略称が「明大(めいだい)」と「明学(めいがく)」で似ている
- 明治学院大学は「MGU」「MG」と英語で省略されることがあり、明治大学と見間違えやすい
- 表記の際に「明治大学院」のように書き誤られることもある
よくある間違い:志望校名の取り違え
よくある間違いは、模試の志望校コードや出願時の大学名を取り違えることです。名称が似ているため、記入欄を埋める段階で誤りに気づかないまま進んでしまいます。
回避策は、コードを書く前に募集要項や模試の大学コード一覧で正式名称と大学コードを照合することです。「明治大学」「明治学院大学」と最後まで正式名称で書き切る習慣をつけると、書き間違いに気づきやすくなります。過去問を買うときも、背表紙の大学名を必ず確認しましょう。
FAST-UPが見てきた、名前の似た大学でのつまずき
指導の現場で目立つのは、志望校名が曖昧なまま勉強を始めてしまうケースです。「明治」とだけ書かれた学習計画のまま進み、過去問を開く段階になって出題形式の違いに気づく受験生がいます。
両校は科目構成も設問の型も別物です。明治大学は学部によって漢文や記述の扱いが変わり、明治学院大学は文系科目に絞った対策が中心になります。志望を固める時期が遅れるほど、過去問演習に入るタイミングも後ろにずれます。
もう一つのつまずきは、偏差値だけで比較を終えてしまうことです。キャンパスの移動、理系学部の有無、奉仕活動の多さといった要素は、入学後の生活を左右します。オープンキャンパスや大学公式サイトで、学部の学びと通学環境を早めに確認しておくと、出願直前の迷いが減ります。学部別の出題傾向を知りたい場合は、明治大学の漢文の入試傾向と対策のように科目単位で調べる進め方が役立ちます。
まとめ
明治大学と明治学院大学は名前が似ているだけで、まったく別の大学です。共通点は「関東の私立大学であること」程度であり、偏差値・校風・学部構成・キャンパスに至るまで違いがあります。
- 明治大学:MARCHの一角、10学部の総合大学、実学重視
- 明治学院大学:成成明学の一角、6学部15学科の文系大学、キリスト教主義
どちらを目指すかを決めるために、学びたい分野と通学環境の両面から比べてみましょう。
よくある質問
Q. 明治大学と明治学院大学は系列校ですか?
A. 系列校ではありません。創立の経緯も運営法人も別で、統合や分離の関係もない、まったく別の大学です。
Q. 偏差値はどれくらい違いますか?
A. 目安として明治大学が62.0程度、明治学院大学が52.5程度です。学部や年度によって差はありますが、10.0近い開きがあると考えておくとよいでしょう。
Q. 明治学院大学を志望する人はどこを併願しますか?
A. 日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)を併願に据える受験生が多い傾向です。明治大学と同時に受験する人は少なめです。
Q. 明治学院大学は4年間同じキャンパスに通いますか?
A. 2キャンパス制のため、1〜2年次は横浜キャンパス、3年次以降は白金キャンパスで学びます。住まいを決める前に通学経路を確認しておきましょう。
Q. 理系に進みたい場合はどちらを選ぶべきですか?
A. 明治学院大学には理系学部がないため、理工系を学びたい場合は理工学部・農学部・総合数理学部を持つ明治大学が選択肢になります。


