立教大学の世界史 入試傾向と対策・勉強法
立教大学の世界史の入試基本情報
FAST-UP
立教大学の世界史は試験時間60分・大問2つ・設問約30問で、語句記述と正誤選択、1〜2行の論述が中心です。テーマ史と年代問題が頻出のため、通史と横のつながりを年号ごと覚え、8割を目標に仕上げます。
2026年9月時点の情報です。
立教大学の世界史の入試基本情報
立教大学の世界史は、範囲の偏りが少なく、形式も癖の少ない出題です。まず全体像を押さえてから対策を組み立てます。
出題範囲
古代から近現代まで偏りなく出題されます。2018年には、受験ではなかなか出題されることのない先史時代の問題も出題されました。
分野別に見ても、文化史・政治史・経済史など、1つの大問でいろいろな角度から問われています。
出題形式と解答形式
出題形式は大問2つ、設問は30問程度です。マーク式と記述式の併用で解答します。
設問の主な種類は次のとおりです。
- 語句の穴埋め
- 正誤問題
- 選択問題
- 1〜2行の記述問題
問題数は他の大学と比べると少なめで、基本的には癖のない問題と言えます。
配点情報
世界史の配点は学部によって異なります。
| 学部・学科 | 世界史の配点/満点 |
|---|---|
| 文学部(史学科) | 200点/600点 |
| 文学部(キリスト教学科、文学科、教育学科)、異文化コミュニケーション学部、観光学部 | 150点/550点 |
| 法学部、コミュニティ福祉学部 | 100点/500点 |
| 経済学部、現代心理学部 | 100点/400点 |
| 経営学部 | 100点/350点 |
| 社会学部 | 100点/300点 |
出願前に配点は最新の募集要項で確認します。立教大学は過去に入試制度を大きく変更しており、方式や配点は年度で変わることがあるためです。
試験時間と時間配分
試験時間は60分です。大問2つで設問数は約30問ですから、1問当たり約2分のペースで解答できます。
1問2分は他の大学と比べてかなり余裕のあるペースです。落ち着いて解き、最後に見直しの時間を取るようにしましょう。
| 区分 | 目安時間 |
|---|---|
| 大問1 | 25分 |
| 大問2 | 25分 |
| 見直し | 10分 |
立教大学の世界史の3つの特徴
特徴は「問題数が少ない」「年代問題が頻出」「論述問題が出る」の3点です。
問題数が少ない
試験時間が60分に対して問題数は約30問で、他の大学と比べても少なめです。焦らずに解けることは大きなメリットです。
ただし逆に言えば、1問当たりの配点が高いということでもあります。ケアレスミスを避けることはもちろん、当日に苦手分野が出て大きく失点しないよう、幅広く勉強する必要があります。
年代問題が頻出
幅広い時代から出題されますが、毎年、年代に関する問題が多く出ています。年号を直接問う問題から、年代の知識を使って類推させる問題まで様々です。
そのため出来事と一緒に、具体的な年代まで暗記するようにしましょう。
論述問題が出る
例年1〜2行程度の論述問題が出題されています。「時代背景」や「歴史的意義」が問われるため、歴史の流れを把握し、端的に解答する力が必要です。
問題数が少ない分、論述も確実に取りたいところです。なぜその出来事が起きたのかという背景まで理解しておきましょう。
何割とれば良いのか
8割を安定して取れれば、合格の可能性は高いといえます。
立教大学では合格最低点が公表されておらず、個人の成績開示から予想することしかできません。そのため「8割で絶対に大丈夫」とは言えませんが、かなり安心できる水準です。過去問で8割を安定させる状態を目標にします。
立教大学の世界史は難しい?難易度を分野ごとに解説
ほとんどが教科書レベルの問題です。教科書や参考書で「ここが重要」とされている部分を覚えていくことが、最も得点アップにつながります。
ただしテーマ史(時代を横断して一つのテーマで問う出題)が多く、まとまった時代・分野ごとではなく幅広い範囲から問われます。曖昧な知識ではなく、いつでも取り出せるレベルまで定着させる必要があります。
また一部ですが、明らかな難問も出題されます。ここは他の受験生も取れない可能性が高いため、気にする必要はありません。
立教大学の世界史の入試傾向を解説
傾向を押さえると、同じ参考書を使っても意識するポイントが変わり、勉強の質が上がります。
立教大学は2021年度から入試制度が大きく変わり、文学部以外の個別日程入試がなくなって全学部入試に統一されました。ここでは全学部入試(全学部共通の問題で複数学部に出願できる方式)と文学部入試に分けて解説します。
全学部入試
全学部入試では、正誤問題と資料を使った問題が目立ちます。
正誤問題が頻出
出題パターンはいくつかありますが、その中でも正誤問題がよく出ます。
正誤問題では消去法が有効です。年代・人物・出来事を正確に覚えていれば、誤りを含む選択肢をその場で外せるからです。
たとえば年号と出来事を結びつける練習で言えば、大宝律令は710年です。「715年、大宝律令が…」という記述があれば、その時点で誤りと判断できます。出来事と年号をセットで持っているからこそできる判断です。
地図や図表を使った問題が出る
地図や図表を使った問題は、受験生が苦手とするところです。文章を読み込む勉強だけでは得点しにくく、文章と地図・図表を結び付けて覚える必要があります。
地図や図表があるところでは、必ず内容を確認する癖をつけましょう。参考書や教科書の脚注やコラムまで読み込んでおくこともおすすめです。
文学部入試
文学部入試では、テーマ史と「縦・横」両方の視点が問われます。
様々なテーマで出題
他大学ではある時代について問う形も多いですが、立教大学ではテーマ史として幅広い範囲が問われます。過去には「コーヒーを巡る世界史」「伝達の歴史」などが出題されています。
これはコーヒーの歴史を専門的に勉強するという意味ではありません。コーヒーに関連して、幅広い時代・国の知識が問われるということです。形が変わっても、問われている知識自体は同じです。
過度に恐れる必要はありませんが、時代ごとに覚えた知識がテーマ史の形で出ると答えられないことは多々あります。基礎を固めた後は、後述の「実力をつける世界史100題」でテーマごとに知識をまとめ直しましょう。
縦の歴史と横の歴史が出る
テーマ史が頻出のため、1つの大問で特定の時代ではなく様々な時代が問われます。
通史で学ぶことはもちろん、イギリスが産業革命の時に他の国は何をしていたのか、といった横の歴史を押さえることが大切です。
GMARCH内で出題形式を比べておくと、対策の優先順位が決めやすくなります。記述や資料読解の比重が大きい入試の例としては、青山学院大学総合文化政策学部の総合問題の傾向も参考になります。
立教大学の世界史は難化している?今後の見通し
世界史そのものの難易度は大きく変わっていませんが、入試全体としては難化の流れがあります。
立教大学の世界史は近年難化しているのか
難化しているといえます。正確には世界史自体の難易度は変わっておらず、要因は次の2つです。
- 受験者数の増加
- 合格者数の減少
受験者数の増加は、入試制度の変更によるものです。文学部以外の個別日程をなくし全学部日程に統一したことで、受験機会が最大5回まで増えました。代々木ゼミナールの「志願者数増加上位20大学」では立教大学が第2位に入り、2021年度の志願者は前年度より4167人増加しています。
合格者数の減少は、文部科学省が進める定員厳格化によるものです。定員厳格化により、私立大学の合格者数は定員の1.1〜1.2倍までとされました。
今後難化する可能性は
受験生の「安全志向」が強まる年は、難化しやすい状況になります。
- 経済的事情から浪人を避けたい
- 倍率などの予想が立てづらい
こうした不安が強い年は、自分の学力帯より下の大学を受ける動きが出ます。つまり早慶レベルを狙っていた受験生がMARCHレベルを受験するということです。志望校の併願先を考える段階で、他大学の学部人気も確認しておくと計画が立てやすくなります。参考として中央大学の人気学部と学部序列も見ておくとよいでしょう。
立教大学の世界史の対策ポイント
対策の柱は「苦手分野をなくす」「書けるようにする」「論述を簡潔にまとめる」の3つです。
苦手分野をなくす
分野・時代ごとの出題もありますが、主に大きなテーマ史で出題されます。苦手分野があると失点は免れません。幅広く勉強し、穴を残さないことを心がけます。
記述できるようにする
解答はマーク式と記述式の併用です。記述式は次の2種類がほとんどです。
- 論述
- 一問一答のように単語を書く問題
「選択肢なら選べるが自分では書けない」状態では不十分です。自分で書けるレベルまで進めます。
論述問題は過不足なく簡潔に書く
1〜2行の論述が頻出です。難易度としては、語句の意味や教科書レベルの内容を理解していれば対応できる水準です。基本的な内容を簡潔にまとめて答える練習をしましょう。
論述対策に入るのは、通史を一通り終えた後が有効です。問われるのが「時代背景」や「歴史的意義」であり、流れの理解が前提になるためです。
よくある間違い
年号を「なんとなくこの辺の時代」で覚えてしまうのが、よくある間違いです。テーマ史や正誤問題では、年代の前後関係が判断材料になるため、曖昧な暗記では選択肢を絞り切れません。
回避策は、出来事と年号をセットで確認する手順を固定することです。一問一答で語句を答えたら、その出来事の年代と、同時期に他国で何が起きていたかを口に出して言い直します。年号だけを羅列して覚え直す必要はなく、通史の復習に組み込む形で足ります。
立教大学の世界史で高得点を取るための勉強法
順番は「基本語句 → 通史 → 横のつながり」です。この順で積むと、テーマ史にも対応しやすくなります。
一問一答で基本語句を覚える
歴史が苦手な人に多いのが、教科書を読んでも知らない語句が多すぎて理解できないというパターンです。
まずは基本語句を覚えます。有効なのは一問一答形式の参考書です。語句を覚えた後に教科書や参考書に取り組むと、内容が頭に入りやすくなります。
通史を徹底して覚える
基本語句を覚えた後は通史に進みます。人は単体の知識よりも、つながりのある知識の方を忘れにくいものです。単体だった語句の知識を、ストーリーの形でつなげていきます。
横のつながりを押さえる
通史で整理した知識を、横のつながりを意識してまとめ直します。「インドでこういうことが起こっていた時、イタリアはどうなっていたか」といった同時期の他国の状態を把握するということです。
この作業をすることで、テーマ史が頻出の立教大学の世界史に対応できる力が付きます。
立教大学の世界史対策におすすめの参考書3選
3冊を「暗記 → 通史 → テーマ史演習」の順で使います。
| 参考書 | 主な役割 | 使う段階 |
|---|---|---|
| 山川世界史一問一答 | 基本語句の暗記 | 最初 |
| 詳説世界史B | 通史と流れの理解 | 一問一答の後 |
| 実力をつける世界史100題 | テーマ史・記述の演習 | 仕上げ |
山川世界史一問一答
世界史は暗記量が多く、一問一答形式との相性が抜群です。一問一答の問題集は多く出版されており、難易度も様々です。
その中でも「山川世界史一問一答」は教科書の重要語句を中心に作られています。シンプルなレイアウトで、受験に必要な情報だけを学べます。立教大学で合格点を取るための土台づくりに向いています。
詳説世界史B
「詳説世界史B」は教科書としてもよく使われており、受験に必要な知識がほとんど詰め込まれています。この教科書をもとに問題を作っている大学もあり、受験では定番の一冊です。
一問一答で覚えた知識を、この教科書でつなげて一本の線にしていきます。なお教科書は課程によって書名表記が変わる場合があるため、購入時に確認します。
実力をつける世界史100題
テーマ史を扱った問題が多く載っているため、立教大学の対策に向いています。
解説と問題が別冊になっており、解説では図や表を使って詳しく説明されています。「詳説世界史B」に取り組んだ後にこの問題集を進めると、テーマ史への対応力が高まります。
FAST-UPが見てきた立教世界史のつまずきどころ
指導現場でよく見るのは、知識量ではなく「知識の並べ方」でつまずくケースです。一問一答は答えられるのに、テーマ史の大問になると手が止まる状態です。時代ごとの引き出しはできていても、テーマや地域をまたいで取り出す練習をしていないためです。
もう一つ多いのが、論述で書きすぎる形です。1〜2行という条件を無視して知っていることを詰め込み、聞かれた背景や意義に触れないまま行数を使ってしまいます。答案は、問いの言葉をそのまま使って一文目で答えを言い切る形に直すと安定します。
地図・図表の問題を「本番で出たら仕方ない」と後回しにする受験生も目立ちます。日々の復習で地図を開く習慣がないまま過去問に入ると、ここだけ得点が読めない状態が続きます。
科目選択に迷っている場合
世界史以外の選択肢も含めて考えたい場合は、他科目の出題傾向と比べてから決めます。立教大学では地理での受験可否や対策も気になるところです。詳しくは立教大学の地理受験と入試傾向・対策を確認してください。
よくある質問
Q. 立教大学の世界史は何割取れば安心ですか。 A. 8割を安定して取れれば可能性は高いといえます。ただし合格最低点は公表されていないため、成績開示からの推測にとどまります。目標は「8割を安定させる」ことに置くのが現実的です。
Q. 論述対策はいつから始めればよいですか。 A. 通史を一通り終えた後が有効です。問われるのは時代背景や歴史的意義であり、流れの理解が前提になります。語句と通史が固まる前に論述を始めると、内容の薄い答案になりやすくなります。
Q. 時間は足りますか。 A. 大問2つ・設問約30問で60分のため、1問約2分のペースになります。他大学と比べて余裕があるため、25分ずつで解き、10分を見直しに充てる配分が組めます。
Q. 難問が出たらどうすればよいですか。 A. 一部には明らかな難問が含まれますが、他の受験生も正解できない可能性が高い問題です。深追いせず、教科書レベルの設問と年代問題、論述で取りこぼさないことを優先します。
Q. テーマ史のために特定のテーマを調べる必要はありますか。 A. 必要ありません。「コーヒーを巡る世界史」のような出題でも、問われるのは幅広い時代・国の標準的な知識です。通史の知識を横に並べ直す練習で対応できます。
まとめ
立教大学の世界史は、教科書レベルの知識を正確に、そしてテーマ史の形でも取り出せるかを見る試験です。基本語句、通史、横のつながりの順に積み上げ、年号と論述を仕上げれば得点は安定します。


