【青山学院大学法学部の英語】傾向と対策を解説
2022年に新設されたヒューマンライツ学科など
FAST-UP
青山学院大学法学部で英語の独自問題が出るのは個別B方式です。大問6題のうち4題が英語で、長文2題・会話文1題・自由英作文1題という構成。語彙力と速読、英作文の演習量が対策の軸になります。
2026年9月時点の情報です。
2022年に新設されたヒューマンライツ学科を含め、法学部は入試形式の変更があった学部です。総合問題の導入により、英語の問われ方も変わりました。ここでは出題の全体像、配点、問題別の傾向と対策、参考書、過去問の探し方までを整理します。
青山学院大学法学部の英語の入試情報
法学部で独自問題として英語に取り組むのは、個別B方式です。法学部には国語に比重を置いたA方式と、英語に比重を置いたB方式があり、独自問題で英語が登場するのはB方式のみです。
総合問題では日本史や世界史、政治経済の題材も扱われ、それに関連した自由英作文(与えられたテーマについて自分の考えを英語で書く問題)や長文読解が出ます。2021年度から総合問題が導入され、サンプル問題が事前に示されました。
6つある大問のうち4つが英語です。内訳は長文読解2題、会話文問題1題、自由英作文1題。マーク式と記述式の併用で、B方式の受験者は英語に深く向き合うことになります。
配点情報
方式ごとに英語の比重が大きく変わります。A方式とB方式の差が特に大きい点は、出願前に必ず押さえておきたいところです。全学部日程は全学部共通の問題で複数学部に出願できる日程、共通テスト利用入試は大学入学共通テストの得点で合否を決める方式です。
| 学科・方式 | 満点 | 英語の配点 |
|---|---|---|
| 法学科・全学部日程 | 350点 | 150点 |
| 法学科・個別A方式 | 400点 | 65点 |
| 法学科・個別B方式 | 400点 | 300点(英語と英語を含む総合問題) |
| 法学科・共通テスト利用入試 | 350点 | 100点 |
| ヒューマンライツ学科・全学部日程 | 350点 | 150点 |
| ヒューマンライツ学科・個別A方式 | 400点 | 65点 |
| ヒューマンライツ学科・個別B方式 | 400点 | 300点(英語と総合問題) |
| ヒューマンライツ学科・共通テスト利用入試 | 350点 | 100点 |
個別A方式は英語の配点の割合が低めで、個別B方式は高めです。英語を武器にするならB方式、国語で勝負するならA方式という選び分けになります。
出題範囲
個別B方式の英語の出題範囲は、コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱで、全学部日程の英語と同じです。総合問題の中に英語が内包されていますが、配点はそれなりに高く、これまでの英語の出題傾向と近い可能性が高いと言えます。
問題量と時間配分
英語4題は60分以内で終える形が現実的です。残りの2題にデータの読み取り問題と300字程度の小論文があるためです。個別B方式の総合問題は90分で行われ、単純に割れば60分で4題が理想となります。
ただし自由英作文があることも考えると、英語4題を50分ほどで終える形を目指すか、データの読み取り問題を素早く処理して英語は60分厳守にするか、どちらかの組み立てが有効です。過去問演習の段階で、自分に合うパターンを決めておきます。
大問ごとの特徴
従来の英語と総合問題のサンプル問題を並べると、問われている力はほぼ共通しています。
| 大問 | 形式 | 押さえる力 |
|---|---|---|
| 大問1 | 長文読解(だいたい1000語以上) | 設問を踏まえた速読と内容一致の判断 |
| 大問2 | 語彙問題(従来は同意語選択、サンプルは空所補充) | 語彙力 |
| 大問3 | 会話文の空所補充(単語・熟語) | 会話の流れの把握と語彙・文法 |
| 大問4 | サンプルは自由英作文(従来は文法・熟語の知識問題) | 文法力と語彙力 |
| 大問5 | 自由英作文 | まとまった語数で意見を書く力 |
大問1は長文問題で、長文を読ませたうえで英文の質問から正しい記述を選ばせる点が、従来の問題とサンプル問題で共通しています。質問の内容を踏まえてスピーディーに読み進める力が求められます。
大問2は、従来は下線部の単語と同じ意味・似た意味のものを選ぶ問題でしたが、サンプル問題では単語の空所補充になっています。形式が違うだけで語彙力を問う点は同じで、語彙強化の重要性は変わりません。
大問3は会話文形式で、単語や熟語の空所補充を行います。形式的には従来のパターンと現在のパターンで違いは見られません。今後変化する可能性はあるため、最新の募集要項と直近の過去問で確認しておきます。
大問4はサンプル問題では自由英作文が出ています。従来の入試では文法・熟語などの知識を問う問題が登場しており、総合問題ではこの部分が省かれた形です。やるべきことは文法力と語彙力の強化なので、大問4のために特別な勉強を足す必要は薄いと言えます。
大問5は自由英作文です。2020年度入試ではLINEの危険について自分の意見を50語で書く出題でした。総合問題のサンプル問題では、20世紀の偉人で尊敬する人を100語から120語で書く問題が登場しています。英語の知識だけでなく日本史・世界史の要素が入り込むため、歴史に関する内容をまとまった語数で書く練習が必要です。
難易度・レベル
空所補充が多いため、英米文学科のようなレベルの高さではないでしょう。ただし語彙力・文法力が問われ、英文を素早く読んで意味を取る力も必要です。
加えて自由英作文が厄介で、演習量を重ねないと苦戦します。総合問題では英語以外の大問も控えているため、英語だけに時間を使えません。素早く正確に解き切ることが前提になります。
青山学院大学法学部の英語の傾向と対策
入試形式が変わっても、問題別の対策の方向性はこれまでと大きく変わりません。これまでの過去問演習がそのまま対策として使えます。総合問題で出る英語は、過去の個別学部日程で登場した英語と形式が似ているためです。
単語・熟語問題
空所補充では単語や熟語に関する問題が多く出ます。難関大学レベルの単語が中心で、専門的な単語も登場します。青山学院大学の英語で必要とされる語彙を確保していれば対応できる可能性が高く、英検準1級レベルの英単語・英熟語をマスターしておけば水準としては足ります。
文法問題
文法も空所補充で問われるため、一問一答形式の文法参考書で演習を重ねれば対応できます。細かな傾向としては動詞に関連した問題やイディオムが多めですが、標準レベルの内容です。自由英作文でも文法は欠かせないので、英作文対策を兼ねて進めます。
読解問題(長文)
1000語レベルの長文が出るため、素早く読み、内容を理解する力が要になります。まず語彙力を鍛え、次に英文解釈(英文の構造をとらえて正確に意味を取る作業)、その後に語数の少ない長文読解を積むと、正確さが出てきます。
題材は専門性のあるものが選ばれやすく、時事的な話題も登場しやすい傾向です。日々ニュースをチェックして背景知識を広げておきます。
会話問題
会話文は文量がそれなりにあり、問題数も少なくありません。長文読解に時間を使いすぎた場合、ここで挽回できないと時間切れになります。内容理解や文法の知識が問われやすいので、流れを素早くつかみ、文法知識を正確に当てはめる練習をします。
自由英作文問題
100語から120語で自分の考えをまとめる形式です。重要なのは内容よりも自然な英文になっているかどうかで、難しい単語を並べるよりも、シンプルで意味の通った英文のほうが点数を落としにくいです。使い慣れない語を無理に入れると、語法や文法の誤りが増えるためです。
英作文にはコツと経験が必要です。型を覚え、書いて添削を受け、書き直す。この循環を演習量として積み上げます。
よくある間違い
英語4題だけを時間無制限で解き、「解けた」と判断してしまうのがよくある間違いです。総合問題にはデータの読み取り問題と300字程度の小論文も含まれるため、本番では英語に使える時間が限られます。
回避策は、過去問やサンプル問題を解くときに必ず時間を区切ることです。英語4題を50〜60分で区切って解き、残り時間で他の大問に回る形を、演習の段階から固定しておきます。
FAST-UPが見てきた青学法学部志望のつまずき
指導現場で多いのは、長文の対策に偏り、自由英作文を最後まで後回しにしてしまうケースです。英作文は配点の読みづらさから優先度を下げられがちですが、書き慣れていないと一文目が出てこず、時間だけが溶けていきます。
もう一つは、語彙を「読める」段階で止めてしまうつまずきです。読解では意味が分かれば足りますが、空所補充と英作文では語の使い方まで要求されます。単語帳を周回しているのに空所補充で落とす場合、覚え方を使い方寄りに変える必要があります。
方式選びの迷いも目立ちます。英語が伸びている途中の生徒ほど、A方式とB方式のどちらに賭けるかを決めきれません。配点差を見て早めに主戦場を決めると、残り期間の勉強内容がはっきりします。青学の他学部と比べたい場合は青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策も参考になります。
青山学院大学法学部の英語対策におすすめの参考書
語彙から英作文まで、段階を踏んで積み上げる構成にします。
| 分野 | 参考書 | 特徴 |
|---|---|---|
| 単語・熟語 | 速読英単語 | 文章を読みながら単語を覚える形式。長文読解の練習にもつながる |
| 単語・熟語 | 話題別英単語リンガメタリカ | 専門性の高い単語がテーマ別に登場。特定ジャンルの語彙強化に向く |
| 文法 | スクランブル英文法・語法 4th Edition | 出やすい英文法・語法を網羅。基礎から難関大学レベルまで対応 |
| 文法 | Next Stage | 218のポイントで整理。問題の配列にこだわり、必要な知識を網羅できる |
| 読解 | 入門英文解釈の技術70 | 入門編と基礎編があり、段階的に英文解釈の力を上げられる |
| 読解 | ポレポレ英文読解プロセス50 | 英文読解で重視すべき点を整理。難関大学の英文にも対応しやすい |
| 英作文 | 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本 | 自然な英作文に必要な知識と頻出表現を網羅。解答・解説が詳しい |
| 英作文 | 大学入試英作文ハイパートレーニング | 英作文に必要な文法をまとめ、演習を積める。自由英作文編もある |
進め方は次の順序が無理がありません。
- 単語・熟語で土台を作る
- 文法を一問一答で固める
- 英文解釈で構造を取れるようにする
- 長文で語数と速度を上げる
- 英作文を書いて直す
併願校の記述対策まで含めて設計したい場合は、明治大学の漢文の入試傾向と対策のように科目別に傾向をつかんでおくと、時間の配り方を決めやすくなります。
青山学院大学法学部の英語の過去問情報
過去問は複数の入手先を組み合わせます。
- 2021年度の過去問は大学受験パスナビで確認できます。ただし法学部の総合問題の英語は掲載されていないため、サンプル問題を掲載している武田塾のブログなどを確認します。
- 2021年度以前の過去問も大学受験パスナビで確認できます。総合問題で出る英語は過去の個別学部日程の英語と形式が似ており、十分に参考になります。
- 東進でも過去問が公開されています。
総合問題は難しそうに見える一方、過去の英語の問題を組み込んだ形でもあります。まず語彙力を身につけ、英語の基礎体力をつけてから演習に入る順序が取りやすいでしょう。
よくある質問
Q. 青山学院大学法学部で英語の独自問題が出るのはどの方式ですか? A. 個別B方式です。法学部は国語に比重を置いたA方式と英語に比重を置いたB方式があり、独自問題で英語が登場するのはB方式のみです。英語を得点源にしたい場合はB方式が合います。
Q. 個別B方式の総合問題は英語だけ対策すればよいですか? A. 英語以外の対策も必要です。6つの大問のうち4つが英語ですが、残りにデータの読み取り問題と300字程度の小論文があります。自由英作文では日本史や世界史、政治経済の題材が絡むため、社会科の知識も生きます。
Q. 自由英作文はどのくらいの語数を書きますか? A. 総合問題のサンプル問題では100語から120語でした。2020年度入試では50語で意見を述べる出題でした。語数の幅があるため、短い語数と100語以上の両方で書く練習をしておくと安心です。
Q. 難易度はどのくらいですか? A. 空所補充が多く、英米文学科のようなレベルの高さではないでしょう。ただし語彙力・文法力と速読力が必要で、自由英作文もあります。英検準1級レベルの語彙を目安に積み上げるのが現実的です。


