青学経済学部の傾向と対策・難易度を解説
平成に入ってから学部学科の新設が目立つ青山学院大学。
FAST-UP
青山学院大学経済学部は経済学科と現代経済デザイン学科の2学科で、偏差値は62.5〜65.0です。共通テストと独自問題の併用型がなく、独自問題中心の2〜3教科型が主軸になります。英語の配点が最も高く、英語で得点できるかが合否を分けます。
2026年9月時点の情報です。
平成に入ってから学部学科の新設が目立つ青山学院大学の中で、1953年に設置され70年ほどの歴史を持つのが経済学部です。以下では入試情報、学部全体の傾向、科目別の対策、難易度をまとめます。
青山学院大学経済学部の入試情報
経済学部は、学科によって偏差値にわずかな差があるものの、入試方式の枠組みは2学科で共通しています。まず偏差値と方式ごとの配点を押さえます。
学科ごとの偏差値
| 学科 | 偏差値 |
|---|---|
| 経済学科 | 62.5〜65.0 |
| 現代経済デザイン学科 | 62.5 |
若干ながら経済学科の方が上に出ます。ただし経済学科が65.0をマークするのは全学部日程(全学部共通の問題で実施する日程)のみで、他の方式はいずれも62.5の水準です。
入試方式ごとの配点・試験時間
配点と試験時間は、経済学科と現代経済デザイン学科で共通です。科目名は過去の課程に基づく表記のため、出願前に募集要項で現在の科目名と範囲を確認してください。
共通テスト利用入試
共通テスト利用入試とは、大学独自の試験を課さず共通テストの得点で合否を決める方式です。
| 区分 | 科目 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 必須 | 英語(リスニングあり) | 200〔100〕点 | 80分 |
| 必須 | 国語(近代以降の文章) | 100点 | 80分 |
| 必須 | 数ⅠA または 数ⅡB | 100点 | 60分 |
| 選択 | 世界史B/日本史B/地理B | 100点 | 60分 |
| 選択 | 現社/倫理/政経/倫理政経 | 100点 | 60分 |
必須3教科+選択1教科の合計4教科で、合計500点満点です。
個別A方式
個別A方式・B方式は、学部ごとに独自問題で行う個別学部日程です。
| 区分 | 科目 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 必須 | 外国語 | 150点 | 90分 |
| 選択 | 世界史B または 日本史B | 100点 | 60分 |
| 選択 | 政治経済 | 100点 | 60分 |
必須1教科+選択1教科の合計2教科で、合計250点満点です。
個別B方式
| 科目 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 外国語 | 150点 | 90分 |
| 数学 | 100点 | 60分 |
2教科で合計250点満点です。
全学部日程
| 区分 | 科目 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 必須 | 外国語 | 150点 | 80分 |
| 必須 | 国語総合(古文・漢文を除く) | 100点 | 70分 |
| 選択 | 世界史B または 日本史B | 100点 | 60分 |
| 選択 | 政治経済 | 100点 | 60分 |
| 選択 | 数学 | 100点 | 60分 |
必須2教科+選択1教科の合計3教科で、合計350点満点です。
方式別の合格最低点
過去の入試で公表された合格最低点は次のとおりです。年度によって変動するため、目安として扱ってください。
| 入試方式(満点) | 経済学科 | 現代経済デザイン学科 |
|---|---|---|
| 共通テスト利用(500点) | 410点 | 410点 |
| 個別A方式(250点) | 総合185点かつ英語131点以上 | 185点 |
| 個別B方式(250点) | 174点 | 167点 |
| 全学部日程(350点) | 283点 | 272点 |
青山学院大学経済学部の傾向と対策
経済学部は、青山学院大学の中では例外的に独自問題だけで合否が決まる学部です。そのぶん1科目あたりの比重が重く、英語の出来が結果を左右します。
科目数が少ないからこそ英語が重要になる
青山学院大学は共通テストの開始に合わせて方針を変え、多くの学部学科で共通テストと独自問題の併用を行うようになりました。一方、経済学部はこれまで同様、独自問題のみの入試形式を維持しています。
個別学部日程は英語と、数学もしくは地歴公民のいずれか1教科という2教科勝負です。科目数が少ない分、1問の重みが大きくなります。経済学科の個別A方式では、総合点に加えて英語131点以上という基準が公表された年もあり、英語だけで足切りに近い役割を持つ場合があります。
経済学部志望者は、独自問題に合わせた対策を早めに組む必要があります。共通テストと独自問題の併用型がなく、独自問題だけで合否が決まるためです。
数学が使える方式の活用
数学で高得点が狙える場合、個別B方式は有力な選択肢になります。数学を使う個別B方式は、公表されている合格最低点が他方式より低い水準にとどまっているためです。
全学部日程、地歴公民を使う個別A方式、共通テスト利用入試では合格最低点が8割前後に達する一方、個別B方式では合格最低点の割合が7割を切った年もあります。英語で8割程度を確保できれば、数学が6割程度でも合格圏に届く計算になります。共通テスト利用入試でも数学が必須のため、数学を捨てない受験生ほど選べる方式が増えます。
取りこぼしに注意する
地歴公民は解く速度を意識した演習が必要です。問題数が多く、1問あたりに時間をかけすぎると時間切れになりやすいためです。
科目を問わず知識問題の比率が高く、標準レベルの設問を落とすと挽回が難しくなります。難問を追う前に、教科書レベルの知識を取りこぼさない状態を作ることが先決です。地歴の選択に迷う場合は、他大学の選択科目事情も踏まえると判断しやすくなります。社会科目の選び方は立教大学の地理受験に関する解説も参考になります。
よくある間違いと回避策
よくある間違いは、「英語が多少崩れても地歴や数学で挽回できる」と考えて英語の優先度を下げることです。経済学科の個別A方式では総合点とは別に英語の基準が示された例があり、英語が基準に届かないと他科目の出来が反映されません。
回避策は、学習計画の中心を英語に固定することです。選択科目は夏以降に演習量で伸ばす余地がありますが、英語は語彙・文法・解釈・長文と積み上げに時間がかかります。週単位の学習配分で、英語の時間が最も多い状態を維持してください。
科目別の傾向と対策
英語
「英語の青山」と称される通り、問題レベルは高めです。英米文学科ほどではないものの、長文読解は1000語を超え、扱われるテーマが広範囲に及び、専門性が問われます。
語彙力を問う設問も多く、基礎固めの徹底が前提になります。長文をスピーディーに読み、専門性のある文章を理解する力が必要です。語彙を徹底して鍛えたうえで、文法、英文解釈と段階的に積み上げ、最後に長文読解へ進む順番が有効です。
国語
個別学部日程では国語が除外された経緯があります。過去には評論文と古文がそれぞれ出題されていました。
評論は専門性を感じさせる文章で、初見では対応しにくい内容です。古文は一般的なレベルで、単語や文法の知識が問われやすい構成でした。今後出題される場合はこの流れが踏襲される可能性があるため、現代文と古文の双方で語彙力を高め、知識問題を落とさない演習を重ねておくと安全です。全学部日程では国語総合(古文・漢文を除く)が必須のため、現代文の対策は外せません。
数学
幅広い分野から問われるのが特徴です。証明問題、図形問題、ベクトルなどが出題され、難易度は高めになります。
得意分野が1つあっても高得点は難しく、苦手分野をどれだけ減らせるかが鍵です。基礎的な内容を理解して応用できる水準に達していれば、極端に苦戦することはありません。苦手分野の穴埋めから始め、基礎を固めてから演習に進み、短時間で解き切れる状態を目指します。
日本史
教科書レベルの標準的な問題が中心です。時代は満遍なく出題されますが、近現代史はそれなりに出やすい傾向があります。
教科書の記述を正しく理解し、用語や史料を読み込んでいれば得点できます。講義形式の参考書で通史理解を進めるところから始めてください。
世界史
ヨーロッパ史が出やすく、何かしらのテーマ史が必ず出題されます。テーマ史とは、政治や宗教など分野ごとに時代を縦断して問う出題形式です。
どのテーマが出るかは年によって異なるため、主要なテーマを一通り押さえておくと安心です。日本史と同様に近現代史が出やすく、時事的な話題が絡むこともあります。出題傾向がつかみやすいため、過去問演習が有効な対策になります。
政治経済
政治分野と経済分野が満遍なく出題され、どちらかに大きく偏ることは考えにくい構成です。科目の性質上、時事的な内容が出やすいため、日々のニュースを確認し、疑問に思った点を調べる習慣が役立ちます。
とはいえ教科書の内容を押さえれば得点は狙えるため、学習の軸は教科書で十分です。知識問題が多いので、一問一答形式の参考書でインプットとアウトプットを繰り返してください。
FAST-UPが見てきた青学経済志望者のつまずき方
指導現場で多いのは、方式選びを秋まで決めきれず、英語・数学・地歴のすべてを中途半端に進めてしまうケースです。経済学部は個別日程が2教科勝負のため、科目を絞った受験生ほど1科目あたりの完成度が上がります。
もう一つ目立つのが、英語の長文演習に早く入りすぎる例です。語彙と文法が固まらないまま1000語級の文章に挑むと、設問を解く前に内容把握で止まり、復習の時間も膨らみます。逆転した受験生は、語彙と構文の土台を短期間で仕上げ、その後に長文の量を増やす順番を守っている傾向があります。
地歴公民では、通史を一周した段階で満足し、史料や時事に触れないまま直前期を迎える例が見られます。青学の出題は知識の精度を問う設問が多いため、一問一答での反復と過去問の併走が有効です。学部ごとの出題形式の違いを知りたい場合は、青学総合文化政策学部の総合問題の解説も合わせて確認すると比較しやすくなります。
青山学院大学経済学部の難易度
偏差値だけでなく、倍率と合格最低点の両面から見ても難易度は高い部類に入ります。
経済学部そのものの難易度
独自問題のみの入試形式で、倍率は最低でも5倍、高いところでは7倍に迫ります。合格最低点の高さを踏まえても、難易度は十分に高いと言えます。
数学を用いる個別B方式では合格最低点の割合が7割を切っており、数学で高得点を狙える受験生にはチャンスがあります。一方で、英語で一定以上を取れないと他科目の出来が生きにくい構造です。総じて偏差値相応の難易度と考えてよいでしょう。
青山学院大学内での位置づけ
共通テストを併用しない分、独自の対策を組み立てる負担が大きい学部です。他学部では独自科目が1教科で、小論文や論述が用意されている場合もあります。対策の幅という点では、経済学部の負担は学内でも大きい方です。
英米文学科と比べればやや和らぐものの、英語を乗り越えなければならない点は変わりません。
MARCH内での位置づけ
青山学院大学経済学部の偏差値は上智大学経済学部とほぼ同水準で、慶應義塾大学経済学部ともわずかな差にとどまります。MARCHの中では上位を争い、明治大学の看板学部である政治経済学部とも僅差です。平均的な偏差値では青山学院大学経済学部が上回ります。MARCH内でトップクラスの難易度と考えてよいでしょう。学部間の人気差を知りたい場合は、中央大学の人気学部と学部序列の解説も参考になります。
まとめ
青山学院大学経済学部は学内でも難易度が高く、看板学部に匹敵する存在です。だからこそ共通テスト併用型を置かず、独自問題のみの入試を維持しています。
英語も数学もレベルは高いものの、求められているのは基礎の精度です。早めに基礎を仕上げ、参考書と過去問で演習量を確保する流れが現実的な近道になります。
よくある質問
Q. 青山学院大学経済学部は共通テストだけで受験できますか。 A. 共通テスト利用入試があり、必須3教科+選択1教科の計4教科で判定されます。共通テストと独自問題を組み合わせる併用型は設けられていません。
Q. 英語と数学、英語と地歴公民のどちらで受けるべきですか。 A. 数学で安定して得点できる場合は、合格最低点が相対的に低い個別B方式が有利に働きます。数学に不安がある場合は、個別A方式で地歴または政治経済を仕上げる方が現実的です。
Q. 国語の対策は必要ですか。 A. 全学部日程では国語総合(古文・漢文を除く)が必須のため、現代文の対策が必要です。共通テスト利用入試でも近代以降の文章が課されます。
Q. 英語はどのレベルまで仕上げれば届きますか。 A. 1000語を超える長文を時間内に処理できる水準が目安です。語彙と文法を固めたうえで英文解釈に進み、最後に長文で速度を上げる順番が効率的です。
Q. 地歴公民で高得点を取るコツはありますか。 A. 標準問題を落とさないことが最優先です。日本史は近現代史、世界史はヨーロッパ史とテーマ史の頻度が高いため、通史を終えた後に重点的に演習すると得点が安定します。


