早稲田大学の英検利用は有利?学部別に解説
早稲田大学の入試は、英検に合格していると有利なことをご存知でしょう…
FAST-UP
早稲田大学では、商学部・社会科学部・国際教養学部・文化構想学部・文学部で英検が加点や出願資格として使えます。理工系や政治経済学部などは優遇がなく、英検なしでも出願できます。
2026年9月時点の情報です。
早稲田大学の英検利用は有利に働く場面がある
早稲田大学は英語ができる学生を求めており、英検保有者への優遇措置を置く学部があります。保有級や出願学部によって内容は変わりますが、加点を受けられる方式では、ペーパー試験1本で臨む受験生より有利になりやすいのは事実です。
ただし恩恵は加点や出願資格にとどまります。ベースとなる試験で高い得点を出すことは欠かせません。1点を争う入試で数点の加点が効いてくる、という位置づけで捉えるのが現実的です。
英検と大学受験の出題範囲は重なる部分も多く、基礎的な英語力の向上を目的に高校時代から受験する人も少なくありません。入学後も英語を使う機会が多いため、対策しておいて損はありません。
英検とは
英検は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する試験です。正式名称は「実用英語技能検定」といい、小学生から社会人まで幅広い層を対象としています。毎年数万人が出願する大型試験として広がりました。
現在は基本的な英語力の確認だけでなく、中学受験・高校受験・大学受験や就職の目安として使われる場面も増えています。
7つの級がある
英検には次の7つの級があります。
- 5級(中学初級程度)
- 4級(中学中級程度)
- 3級(中学卒業程度)
- 準2級(高校中級程度)
- 2級(高校卒業程度)
- 準1級(大学中級程度)
- 1級(大学上級程度)
各級の目安から、大学受験の場では2級が必要とわかります。英語が得意な人は準1級や1級を受験することもあり、ライティング・スピーキングを含む4技能の総合力をアピールできます。
学部別の英検優遇制度一覧
優遇の形は「加点」と「出願資格」の2通りに分かれます。志望学部が決まっている人や英検の受験経験がある人は、下の表から必要な級・スコアを逆算してください。
| 学部・方式 | 英検の扱い |
|---|---|
| 商学部(英語4技能テスト利用型) | 1級合格で5点加点/準1級合格で出願可/2級以下・合格実績なしは出願不可 |
| 社会科学部(ソーシャルイノベーションプログラム) | 英検CSE2,300点以上が基準。それ以下は出願不可 |
| 国際教養学部(国際教養学科) | 1級で20点加点/準1級で14点加点/2級で7点加点 |
| 文化構想学部(文化構想学科) | 英検CSE2,200点以上。かつ4技能それぞれ500点を超える必要あり |
| 文化構想学部(多元文化論系〔国際日本文化論プログラム〕) | 英検CSE2,300点。TEAP309点・TEAP CBT600点・IELTS5.5も利用可 |
| 文化構想学部(国際日本文化論プログラム/JCulP) | 英検CSE2,300点 |
| 文学部 | 英検CSE2,200点。かつ4技能それぞれ500点を超える必要あり |
| 基幹理工学部(Mathematical Sciences Major、Computer Science and Communications Engineering Major) | 優遇措置なし |
| 創造理工学部(Mechanical Engineering Major、Civil and Environmental Engineering Major) | 優遇措置なし |
| 先進理工学部(先端理工学部とも表記。Physics Major、Chemistry Major) | 優遇措置なし |
| 人間科学部(人間環境科学科、健康福祉学科/FACT選抜) | 優遇措置なし |
| 政治経済学部(政治学科、経済学科、国際政治経済学科/グローバル選抜) | 優遇措置なし |
英検CSEスコアとは、4技能を共通の尺度で数値化した英検のスコアです。TEAPは大学入試向けに開発された4技能型の英語試験、IELTSは留学先の判定にも使われる4技能型の英語試験です。
商学部は出願の段階で線引きされる
商学部の英語4技能テスト利用型は、英語力の高い受験生を対象にした方式です。そのため、英語4技能テスト利用型では2級以下だと出願自体ができません。一般入試は英検の合格実績がなくても出願できますが、その分の加点もありません。
文化構想学部・文学部は技能別の基準に注意
文化構想学科と文学部は、英検CSE2,200点以上に加えて、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのそれぞれで500点を超える必要があります。リーディングだけ高くスピーキングが500点に届かない場合、合計を満たしていても出願できません。
多元文化論系の国際日本文化論プログラムとJCulPは、基準が英検CSE2,300点に上がります。技能別の内訳は指定されていませんが、2,300点に届かない場合は出願できません。
理工系・人間科学部・政治経済学部は英検なしで出願できる
基幹理工学部と創造理工学部、先進理工学部はいずれも英語学位プログラムを持ちますが、英検の優遇措置はなく、門戸を広く取っています。人間科学部のFACT選抜、政治経済学部のグローバル選抜も、英検の有無を問わず受験できます。
学部ごとの難易度や狙い目の考え方は、早慶上智の穴場学部ランキング5選も合わせて確認してください。
英検を持っていないと不利になる?
英検を持っていない場合、出願できる方式が限られる点で不利になることがあります。英検を出願条件に定めている学部・方式では、合格実績がないと受験の入口に立てません。加点のある方式では、保有者との差が点数として表れます。可能であれば取得しておくのが安全です。
早い段階からコツコツスコアアップに挑戦できる
早稲田大学は、受験から2年以内の英検スコアを合否判定に利用できるとしています。高校2年次、あるいはそれより早い時期から受け続け、最も高いスコアが出た回の結果を提出するのが理想です。基礎学力をつけるという受験本来の狙いにも通じます。
当日の体調や試験難易度の影響を受けにくい
試験当日に何が起きるかは読めません。大学入学共通テスト(1月に全国で一斉実施される共通試験)や一般入試の日に体調を崩したり、想定以上に難しい問題が続いて焦ったりすることもあります。試験はやり直しが利かず、悔しい結果になった先輩受験生も多くいます。
試験当日の一発勝負に不安がある場合は、英検利用の準備が有効です。英検は受験機会が複数あり、再挑戦してスコアを更新できるためです。本来の学力を評価してほしいときほど、英検利用の仕組みが生きてきます。
英検は何級が必要か
英検準1級の取得を目標にすると選択肢が広がります。準1級に合格していれば、多くの学部で出願資格と加点資格をともに満たせるためです。
高校3年生と同等とされる水準は準2級から2級とされるため、準1級は難しく感じるかもしれません。英語が得意科目なら挑戦する価値があります。
早稲田大学は英検なしでも合格できるか
英検が必須というわけではありません。優遇措置を設けておらず、英検の有無を問わず出願できる学部もあります。そうした学部なら当日のペーパー試験の得点だけで評価されます。
一方で、一部の学部・学科は英検を出願資格にしています。志望学部の情報と照らし合わせ、必要に応じて早めに受験しておきましょう。他大学との併願を考えるなら、慶應義塾大学の受かりやすい学部も参考になります。
よくある間違い:合計スコアだけを見て技能別の基準を見落とす
最も多い失敗は、英検CSEの合計点だけを確認して出願できると判断してしまうことです。文化構想学科と文学部は4技能それぞれ500点超という条件があり、合計が足りていても1技能でも下回れば出願できません。
回避策は2つです。出願要件を「合計」と「技能別」に分けてメモすること、そして苦手技能を基準として先に埋める計画を立てることです。スピーキングやライティングは短期間で伸ばしにくいため、受験回数に余裕のある時期から取りかかると安全です。
FAST-UPが見てきた英検利用でつまずく受験生の共通点
指導現場で目立つのは、英検の級だけを見て安心してしまうケースです。級の合格と、学部が求めるCSEスコア・技能別の基準は別の話です。級に合格していても基準に届かず、出願直前に方式を変えることになる受験生がいます。
もう一つの傾向は、英検対策と学部別の過去問対策を同じ時期に詰め込んでしまうことです。英検は受験機会が複数あるため、早い時期に先に片付けておくと、直前期を本番の出題形式に集中させられます。
逆に、英検を取ったことで油断し、ベースの得点力づくりが遅れる例もあります。加点は数点であり、それだけで合否が決まるものではありません。英検は「出願の幅を広げる手段」と位置づけ、主要科目の学習計画を崩さない設計が要点です。
出願前に確認すること
英検利用の扱いは学部・方式ごとに異なり、年度によって変更されることもあります。出願前に必ず募集要項で、必要な級・CSEスコア・技能別基準・有効期間を確認してください。
英検利用は早稲田大学に限った話ではありません。中央大学のように英検利用方式を設けている大学もあり、併願先の要件もまとめて調べておくと出願計画が立てやすくなります。早慶上智の位置づけを整理したい場合は、早慶上智ICUの偏差値ランキングと序列も確認しておくとよいでしょう。
出願直前に「英検がなくて出せなかった」とならないよう、志望学部の条件は早めにチェックしておきましょう。
よくある質問
Q. 早稲田大学は英検利用のほうが受かりやすいですか? A. 一概には言えません。英検利用では加点や出願資格の面で有利に働く場面がありますが、方式によって求められる力が違います。英検を使う方式でも、ベースとなる試験で得点することが前提です。
Q. 法学部で英検は使えますか? A. この記事で優遇措置を挙げている学部に法学部は含まれていません。学部・方式ごとの扱いは変更される場合があるため、最新の募集要項で英語外部検定の扱いを確認してください。
Q. 英検のスコアはいつ受けたものが使えますか? A. 早稲田大学は受験から2年以内の英検スコアを合否判定に利用できるとしています。高校2年次から受け始め、最も高いスコアが出た回の結果を提出する形が理想です。
Q. 英検なしでも出願できる学部はありますか? A. あります。基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部、人間科学部のFACT選抜、政治経済学部のグローバル選抜は英検の優遇措置がなく、英検の有無を問わず受験できます。


