慶應義塾大学の偏差値と難易度|入りやすい学部
政財界を始め、スポーツ、芸能と様々な分野で著名人を輩出する慶応義塾…
FAST-UP
慶應義塾大学の偏差値は文系学部が65〜67.5、SFCの総合政策学部・環境情報学部が72.5、理工学部65.0、看護医療学部60です。「慶応大学」は慶應義塾大学の略記で、別の大学ではありません。
2026年9月時点の情報です。
慶応大学と慶應義塾大学の違い
両者は同じ大学です。正式名称は慶應義塾大学で、「慶応大学」は新字体を使った略記・通称にあたります。検索や会話では「慶応」「慶應」「慶大」といった表記が混在しますが、指している大学は一つです。
政財界をはじめ、スポーツ、芸能と幅広い分野で著名人を輩出してきた大学で、「難しい」というイメージが定着しています。以下では、倍率・偏差値・合格最低点という3つの角度から、その難しさの中身を分解します。
慶應義塾大学は難しい?難易度を3つの角度から考察
結論として、学部ごとに難しさの質が異なります。倍率で見ると人気が集中する学部、偏差値で見ると数字が高い学部、合格最低点で見ると高得点勝負になる学部は、それぞれ一致しません。1つの指標だけで判断すると見誤ります。
倍率から考察
一般入試に限ると、志願者が3万7894人、受験者が3万4686人、合格者は9975人で、倍率にすると3.5倍です。前年度と比べると志願者・受験者・合格者がいずれも増加し、倍率はわずかに下がっています。受験者が増えていることを踏まえると、全体の人気は落ち着いているとみるのが妥当です。
学部別に見ると、環境情報学部や総合政策学部が5倍以上の人気を集め、法学部も根強い人気を保っています。経済学部や商学部は地歴公民を利用する入試形式で高い人気があり、おおむね文系が人気と言えます。
偏差値ランキングから考察
偏差値の最高帯はSFC(湘南藤沢キャンパスの略称で、2つの学部が置かれています)の2学部です。整理すると次のようになります。
| 学部・方式 | 偏差値の目安 |
|---|---|
| 総合政策学部・環境情報学部(SFC) | 72.5 |
| 医学部 | SFCに追随する水準 |
| 文系学部 | 65もしくは67.5 |
| 文学部・商学部A方式 | 65 |
| 理工学部 | 65.0(理系学部で最高) |
| 看護医療学部 | 60 |
看護医療学部の60は低く見えますが、同じ看護医療系で比較すれば明らかに高い水準です。慶應義塾大学病院での実習なども含めて考えると、偏差値だけで判断しづらい部分があります。学部ごとに数字が動く点は他大学でも同じで、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説も指標の読み方の参考になります。
入試の合格最低点から考察
合格最低点(その年に合格した受験生の最低得点)で見ると、総合政策学部では7割以上の成績が合格最低点になった年もあります。上振れ・下振れを考慮しても、総合政策学部は激戦になりやすい学部です。小論文と、数学もしくは情報、外国語の2科目で採点するため、自然と合格最低点が高くなります。
ここから分かるのは、合格最低点や受験者平均点は問題のレベルで大きく動くため、「この点数をとれば合格できる」とは言えないことです。中でも外国語は平均点が大きく動きやすく、他の科目は落ち着いているため、英語の得点力が合否に大きく影響します。
慶應義塾大学で比較的入りやすい学部は?
比較的入りやすいのは文学部です。倍率・偏差値・合格最低点のいずれでも、相対的に落ち着いた数字になりやすい学部です。
倍率からみた入りやすい学部
全体の倍率3.5倍を下回る学部を、比較的入りやすい学部と考えます。該当するのは次のとおりです。
- 文学部
- 経済学科A方式
- 商学科A方式
- 理工学部
- 薬学部薬科学科
経済学部・商学部のA方式はいずれも数学を利用する入試形式で、理系学部も同様の傾向にあります。
偏差値からみた入りやすい学部
偏差値が最も低いのは看護医療学部ですが、看護系の学部でこれだけの偏差値を持っているのは慶應か聖路加国際大学ぐらいで、看護学科がある上智大学も上回っているため、見た目は低くても入りやすいわけではありません。
その点では偏差値65の文学部が比較的入りやすいと言えます。商学科A方式も偏差値65で文系学部の中では低いため、数学がある程度できる人にはチャンスがあります。
入試の合格最低点からみた入りやすい学部
合格最低点で見ても、文学部は若干落ち着いた点数になりやすく、2022年度は6割前半で合格できています。英語を伸ばせばチャンスは十分あります。
ただし全体的に、受験者平均点よりも合格最低点が低い年が多く、合格最低点から入りやすい学部を見つけるのはやや難しいのが実情です。言い換えれば、受験者平均点をとれれば合格の可能性は高くなります。英語の点数を中心に見ていくと、やはり文学部が狙い目です。
よくある間違い:偏差値の数字だけで入りやすさを決める
看護医療学部の偏差値60を見て「ここなら入れる」と判断してしまうのが典型的な失敗です。同系統の学部群の中では高い水準にあるため、数字の印象と実際の難しさがずれます。
回避策は、偏差値を「同じ系統・同じ科目構成の学部同士」で比べることです。そのうえで、倍率・合格最低点・配点を重ね、自分の得意科目が高配点になっている方式を選びます。
慶應義塾大学の入試突破ポイントを学部別に整理
配点を先に確認すると、対策の優先順位がはっきりします。
| 学部・方式 | 科目と配点 | 満点 |
|---|---|---|
| 文学部 | 外国語150/地理歴史100/小論文100 | 350点 |
| 経済学部A方式 | 英語200/数学150/小論文70 | 420点 |
| 経済学部B方式 | 英語200/地理歴史150/小論文70 | 420点 |
| 法学部 | 外国語200/地理歴史100/論述力100 | 400点 |
| 商学部A方式 | 英語200/数学100/論文テスト100 | 400点 |
| 商学部B方式 | 英語200/地理歴史100/論文テスト100 | 400点 |
| 医学部(1次試験) | 理科2科目200/数学150/外国語150 | 500点 |
| 理工学部 | 英語150/数学150/物理100/化学100 | 500点 |
| SFC(総合政策・環境情報) | 小論文200/選択科目200 | 400点 |
| 看護医療学部 | 英語300/選択科目200 | 500点 |
| 薬学部 | 化学150/数学100/外国語100 | 350点 |
文学部
文学部は外国語、地理歴史、小論文の3科目です。例年、小論文は受験者平均点が安定し、歴史科目では世界史の平均点が高く出やすく、日本史と10点以上の差がついた年もあります。
問題は英語です。5割そこそこの点数にとどまる年もあれば、6割後半に跳ね上がる年もあり、難易度に揺らぎがあります。英語で安定して点数を確保することが合格への近道です。地歴の記述・読解対策は他大学とも重なるため、明治大学の漢文の入試傾向と対策のように併願先の個別科目を並行して詰めるのも有効です。
経済学部
経済学部はA方式が英語・数学・小論文、B方式が英語・地理歴史・小論文です(A方式・B方式は同じ学部内で科目構成が異なる入試方式)。合格最低点は基本的にB方式の方が高く出ることが多く、A方式は5割を切る年もあります。
英語が重要なのはもちろんですが、数学や地理歴史の比重も大きく、それぞれを得意とする受験生にはチャンスがあります。
法学部
法学部は外国語、地理歴史、論述力の3科目です。法律学科・政治学科のいずれも地理歴史と論述力で受験者平均点が5割を割ることが多く、苦戦する受験生が目立ちます。合格最低点は6割前後なので、英語でどれだけ稼げるかが勝負になります。
さらに、論述力の採点は外国語と地理歴史の合計点、地理歴史の点数をいずれもクリアしないと行われず、外国語の配点も200点あるため、法学部では外国語が最優先です。次に優先すべきは地理歴史です。
商学部
商学部も経済学部と同様にA方式とB方式に分かれます。A方式は英語・数学・論文テスト、B方式は英語・地理歴史・論文テストです。
他学部では安定していた論文テストが、商学部ではかなり乱高下します。受験者平均点が70点以上の年もあれば、40点台の年もあります。数学も同様で、平均点が30点だった年があります。この年の合格最低点は244点、論文テストの平均点が70点だったため、英語で7割の成績を出さないと合格できなかったことになります。数学と論文テストの難易度が読めない以上、英語で高得点を狙うのが現実的です。
医学部
医学部は数学、理科、英語で1次試験を行い、通過すると小論文と面接の2次試験が待っています。合格最低点はおおむね6割程度で、手堅く点数を確保していくことが1次試験通過の条件です。
理工学部
理工学部は英語、数学、物理、化学の4科目です。合格最低点は7割台の年も5割台の年もあり、年によって大きく異なります。2022年は本来なら合格ラインでもおかしくない296点が受験者平均点となり、合格最低点は340点まで上がりました。
配点の高い英語と数学が重要で、物理・化学で取りこぼさないことが求められます。
SFC(総合政策学部・環境情報学部)
SFCの2学部は小論文と、数学もしくは情報、外国語、数学および外国語という組み合わせで構成されます。2科目のうち1つが小論文で集中して勉強しやすいため、合格最低点は高めになります。
情報は受験勉強をしにくい科目で、得意とする受験生同士の勝負になります。英語と数学が苦手だから情報を選ぶ、という判断はすすめられません。理系志望は数学、文系志望は英語という選び方で進めるのが現実的です。
看護医療学部
看護医療学部は必須の英語と、選択の数学もしくは化学、生物で構成されます。合格最低点はおおむね6割ぐらいのラインなので、まず英語で点数を固め、得意な科目を選択科目にするのが理想的です。
薬学部
薬学部は化学、数学、外国語で構成されます。特徴は化学に点数が多く割り振られていることと、合格最低点がおおむね200点前後になることです。
重視すべきは化学ですが、外国語も軽視できません。他学部と同様に外国語の勉強を優先し、同じくらいの労力を化学にかけるのが理想的です。
慶應義塾大学と東京大学・早稲田大学との難易度比較
東京大学の方が総合的に難易度は高く、早稲田大学とは大きな差がありません。
東京大学の方が総合的に難易度が高い
東京大学では共通テスト(全国共通で行われる1次試験)で5教科を満遍なく勉強し、高得点を狙う必要があります。しかも1次を通過してもメインは2次試験で、ここがかなりの難関です。解答時間が長く与えられる分、求められるスキルは厳しく、一夜漬けで対応できるものではありません。
慶應は小論文がある代わりに、英語・数学・歴史に集中できます。この違いが難易度の差として表れます。
早稲田大学と難易度はあまり変わらない
早稲田大学と慶應は偏差値的に大きな差がないため、難易度もさほど変わりません。商学部や文学部など重複する学部同士で比べてもほとんど差がありません。ただし早稲田大学は入試改革の最中にあり、今後の変化は読みきれない部分があります。
併願先を広げる場合は、学費や納入期限の確認も必要です。学習院大学の4年間の学費を解説のように、入学金の締め切り日まで含めて見ておくと出願計画が立てやすくなります。
FAST-UPが見てきた慶應受験のつまずきどころ
指導現場でよく見えるのは、「慶應が難しい」ではなく「選んだ方式と自分の得意が噛み合っていない」というつまずきです。英語の配点が重い学部で英語を後回しにし、小論文や論述の対策から手をつけてしまうケースが多く見られます。
もう一つは、過去問の点数を見て一喜一憂してしまうパターンです。慶應は年度によって問題の難易度が動くため、得点そのものではなく、受験者平均点との距離で現在地を測る必要があります。この視点がないと、伸びているのに不安だけが積み上がります。
さらに、学部ごとに論述や小論文の性格が違うことを踏まえず、同じ書き方で押し通してしまう例も目立ちます。学部・方式単位で対策を切り分けられた受験生ほど、直前期の伸びが安定します。
学部・受験方式ごとの対策に不安がある場合は、FAST-UP逆転塾の無料カウンセリングを利用できます。
まとめ
慶應義塾大学は入るのに難しい大学ですが、傾向が比較的はっきりしている分、正しい勉強を積めば合格は十分に狙えます。配点の重い科目から崩し、学部ごとの採点ルールを押さえることが出発点です。
あとは10時間以上の勉強を休みなく続ける根性の部分も問われます。入学したら何をしたいかというプラスのモチベーションを持って取り組むことが、長期戦を支えます。
よくある質問
Q. 「慶応大学」と「慶應義塾大学」は違う大学ですか。 A. 同じ大学です。正式名称は慶應義塾大学で、「慶応大学」は新字体を使った略記です。公式な書類や出願では正式名称を使います。
Q. 慶應で比較的入りやすい学部はどこですか。 A. 倍率・偏差値・合格最低点のいずれでも落ち着きやすい文学部です。数学が使える場合は、倍率が全体平均を下回る経済学科A方式や商学科A方式も選択肢になります。
Q. 看護医療学部は偏差値が低いので狙い目ですか。 A. 数字の印象ほど易しくはありません。看護系の学部の中では高い水準にあり、同系統の大学と比べて判断する必要があります。
Q. 合格最低点を目標に勉強すれば足りますか。 A. 合格最低点と受験者平均点は問題の難易度で大きく動くため、固定の目標にはしにくいです。受験者平均点を上回る状態を作ることを目安にし、特に外国語の得点を安定させることが重要です。


