慶應義塾大学の学費は高い?免除と奨学金
慶應義塾大学には幼稚舎の頃から政治家や官僚、有名人の子供が入学し
FAST-UP
慶應義塾大学の学費は、文系学部なら初年度135万円台で、私大の中では高めですが突出はしません。理工・看護・薬・医の理系系統は大きく上がります。給付型の奨学金で負担を下げる道もあります。
2026年9月時点の情報です。
金額は学部・学科や年度の改定で変わります。出願前には大学が公表する最新の金額を確認してください。
慶應義塾大学の学費が高いと言われる理由
「慶應は学費が高い」というイメージは、学費そのものよりも学生の経済状況から来ている面があります。幼稚舎から大学までエスカレーター式で進む層が目立ち、保護者が費用をすべて負担しているケースが多く見られるためです。
奨学金を利用する慶應の学生は全体の12%程度で、早稲田大学と比べても少ない水準です。国立大学の東京大学でも15%程度とされ、慶應とほぼ同水準に並びます(参照:NEWSポストセブン)。
こうした背景が「高くてもやむを得ない大学」という印象につながっている可能性があります。実際の金額は、学部ごとに分けて見る必要があります。
慶應義塾大学の全学部の学費一覧
文系学部は初年度納付金(入学金と授業料などを合わせた1年目の合計額)が135万円台に収まり、理工・看護医療・薬・医の系統で大きく上がります。
| 学部・学科 | 初年度納付金 | 2年次以降の納付金 | 在学中の合計 |
|---|---|---|---|
| 文学部 | 1,353,350円 | 1,153,250~1,157,250円 | 4,813,100~4,825,100円(4年) |
| 経済学部 | 1,358,350円 | 1,158,250円 | 4,833,100円(4年) |
| 法学部 | 1,363,350円 | 1,163,250円 | 4,853,100円(4年) |
| 商学部 | 1,359,850円 | 1,159,750円 | 4,839,100円(4年) |
| 総合政策学部 | 1,601,350円 | 1,401,250円 | 5,805,100円(4年) |
| 環境情報学部 | 1,601,350円 | 1,401,250円 | 5,805,100円(4年) |
| 理工学部 | 1,873,350円 | 1,673,250円 | 6,893,100円(4年) |
| 看護医療学部 | 1,865,850円 | 1,665,750円 | 6,863,100円(4年) |
| 薬学部 薬科学科 | 2,193,350円 | 1,993,250円 | 8,173,100円(4年) |
| 薬学部 薬学科 | 2,473,350円 | 2,273,250円 | 13,839,600円(6年) |
| 医学部 | 3,843,350円 | 3,643,250円 | 22,059,600円(6年) |
文系4学部の学費
文学部・経済学部・法学部・商学部の差はわずかです。初年度納付金で文学部と経済学部の違いは5,000円ほどで、4年間合計では2万円分の差にとどまります。
法学部は初年度136万円台と文系では高めですが、4年間合計で文学部と4万円、経済学部と2万円の違いです。商学部は経済学部との差が4年間で6,000円ほどしかありません。
文学部はどの主要大学にも設置されているため、他大学と比べるときの基準になります。
総合政策学部・環境情報学部の学費
偏差値で学内トップに並ぶ総合政策学部と環境情報学部は、学費も同額です。初年度160万円台、2年次以降140万円台で、文系要素が強い学部としては高めです。環境情報学部は理系要素もあるため、理系学部と比べれば抑えられている見方もできます。
理工学部・看護医療学部の学費
理工学部は初年度だけで187万円台、2年次以降も167万円台で、4年間合計は700万円に迫ります。実験や実習の費用がかかるためです。
看護医療学部も初年度186万円台、2年次以降166万円台と理工学部並みです。3年次に信濃町キャンパスでの実習があり、費用がかかる構造になっています。
薬学部・医学部の学費
6年制の薬学科は初年度247万円台、2年次以降227万円台で、6年間合計1383万円台です。4年制の薬科学科は実習や研究が中心で、毎年200万円ほどかかります。
6年制の医学部は初年度384万円台、2年次以降364万円台で、6年間合計は2000万円を超えます。医学部ならではの負担です。
慶應義塾大学と都内・主要大学の初年度学費比較
他大学と並べると、慶應の文系学部は「私大の中で数万円高い」水準で、国立大学とは明確な差があります。
| 大学 | 初年度納付金 |
|---|---|
| 東京大学 | 817,800円 |
| 一橋大学 | 924,960円 |
| 早稲田大学 | 1,165,650円~1,749,000円 |
| 同志社大学 | 1,118,000円~1,704,000円 |
| 上智大学 | 1,272,650円~1,816,650円 |
| 中央大学 | 1,297,300円~1,838,000円 |
| 明治大学 | 1,311,000円~1,811,000円 |
| 法政大学 | 1,312,000円~2,223,000円 |
| 立教大学 | 1,326,000円~2,053,500円 |
| 青山学院大学 | 1,400,200円~1,906,000円 |
| 国際基督教大学 | 1,755,000円 |
国立大学との比較
東京大学は年間81万円ほどで、慶應との差は歴然です。以前ほど国公立と私大の差は大きくないと言われますが、文系学部でも開きが残ります。
一橋大学は本来なら東京大学と同じ納付金になる予定でした。ただし2020年度から教育研究拠点の構築を理由に、文部科学省が定める標準額の20%増しの授業料に引き上げています。同様の引き上げは東京工業大学や千葉大学なども行っています。それでも慶應と比べれば安い水準です。
私立大学との比較
- 早稲田大学:最も安い教育学部の複数学科から最も高い先進理工学部まで、およそ60万円近い差があります。慶應より全体的に10万から20万ほど安い水準です。
- 上智大学:文系学部で127万円ほど、看護学科で181万円ほどです。看護系では5万円ほど、文系でも10万円ほど上智大学の方が低くなります。
- 国際基督教大学:学部は1つですが学費は高めです。入学金が30万円ほどで翌年度はその分が減りますが、授業料が年度ごとに若干増え、費用負担は慶應以上と言えます。
- 明治大学:商学部から理工学部・農学部の大部分の学科まで、ちょうど50万円の差があります。慶應よりだいたい4万円から5万円程度安い水準です。
- 同志社大学:一番安い学部で111万円ほどと、初年度では慶應とかなり差が出ます。
- 青山学院大学:一番安い学費でも140万円を超え、慶應より5万円ほど高めです。最も高い理工学部との比較でも差は2万円ほどで、慶應を上回る数少ない大学です。
- 立教大学:一番安いケースで132万円と慶應より3万円ほど低いです。最も高いグローバル・リベラルアーツ・プログラムは慶應にない課程です。
- 中央大学:法学部と文学部でだいたい130万円と慶應より5万円ほど低く、理工学部は3万円ほど安いです。入学金が24万円と慶應より高いため、2年次以降に差が広がります。
- 法政大学:文学部で131万円と慶應の文学部より数万円安いです。最も高い理工学部機械工学科航空操縦学専攻は222万円、3年次には636万円とかなりかかります。パイロットの資格取得に費用が必要なためです。
学部選びと合わせて学費を見るなら、慶應義塾大学の受かりやすい学部や早慶上智の穴場学部ランキングも併せて確認すると、出願先の検討がしやすくなります。
よくある間違い:初年度の金額だけで比べてしまう
初年度の金額だけで比べると判断を誤ります。早稲田大学や同志社大学は入学金の分を2年次以降の授業料に上乗せしており、4年間の合計では差が縮まるためです。
回避策は、初年度納付金と2年次以降の納付金を並べ、在学期間全体の合計で比べることです。6年制の医学部や薬学科は、4年制の学部と同じ表で見ないようにします。実習費や施設費の扱いも大学ごとに違うため、募集要項の内訳まで確認すると差の正体がつかめます。
慶應義塾大学の成績優秀者向け奨学金・学費支援
慶應義塾大学には、一律の成績優秀者向け学費免除ではなく、給付型奨学金(返済の必要がない奨学金)による支援が用意されています。
慶應義塾大学給費奨学金
返済不要の給付型で、1年間単位で申請します。年間25万円または50万円が給付され、一定の条件を満たした学生が受け取れます。条件に当てはまる場合は、負担を直接下げられる制度です。
慶應義塾維持会奨学金
給費奨学金より給付額が大きい制度です。全国からやってくる学生を主な対象とし、文系学部は50万円、理系学部は80万円が給付されます。全都道府県から来た学生に行き届いており、およそ8000万円が奨学金として支給されました。
国立大学も以前ほど学費が安いとは言えず、貸与型奨学金(卒業後に返済が必要な奨学金)に頼って卒業後の返済に苦労するケースもあります。額面だけで判断せず、給付型の制度まで含めて比べることが大切です。
FAST-UPが見てきた学費でつまずく受験生の傾向
指導現場で多いのは、学費の数字を見て出願先を早く絞りすぎるケースです。学部の学費だけを見て志望を変え、結果として科目構成が合わない学部に出願してしまうことがあります。学費は学部内の差が小さい系統もあるため、まず受験科目と相性で絞り、金額は最後の比較材料に回した方が判断が安定します。
もう一つの傾向は、給付型の制度を調べる前に諦めてしまうことです。奨学金は出願時期や申請単位が決まっているため、合格後に動き出すと間に合わないこともあります。
併願の受験料と入学金の納入期限を把握していない例も目立ちます。学費の総額よりも、合否発表の順番と納入期限の組み合わせが家計に効くことがあるためです。早慶上智の位置づけを整理したい場合は、早慶上智ICUの偏差値ランキングと序列も参考になります。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学で学費が最も高い学部はどこですか? A. 6年制の医学部です。初年度納付金3,843,350円、2年次以降3,643,250円で、6年間合計は22,059,600円になります。次に高いのは6年制の薬学部薬学科で、6年間合計13,839,600円です。
Q. 文系学部は他の私立大学と比べてどのくらい違いますか? A. 初年度では数万円単位の差です。立教大学は3万円ほど、中央大学と明治大学は4万円から5万円ほど慶應より低い水準です。一方で青山学院大学は5万円ほど高く、慶應を上回る数少ない大学にあたります。
Q. 成績が優秀なら学費は免除されますか? A. 一律の免除ではなく、給付型奨学金で負担を下げる形です。給費奨学金は年間25万円または50万円、維持会奨学金は文系50万円・理系80万円が給付されます。いずれも条件と申請手続きがあるため、募集時期を事前に確認してください。
Q. 国立大学を選べば学費は大きく下がりますか? A. 東京大学の初年度納付金は817,800円、一橋大学は924,960円で、慶應より低い水準です。ただし一橋大学のように標準額を上回る授業料を設定する大学もあり、以前ほど国公立と私大の差は大きくないと言われています。


