慶應義塾大学に特待生制度はある?学費免除と奨学金
「慶應義塾大学に特待生制度はある?」
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慶應義塾大学に特待生制度はありません。代わりに約110種類、総額11.8億円の奨学金制度があり、返済不要の給付型も含まれます。学費免除は国の高等教育の修学支援新制度で受けられる可能性があります。
2026年9月時点の情報です。
慶應義塾大学には特待生制度がない
慶應義塾大学には特待生制度がありません。あるのは奨学金制度です。多くの大学では特待生になれば学費が一部、または全額免除になるなど多くのメリットがあり、受験するなら狙いたいところですが、慶應義塾大学ではこの形の制度が用意されていません。
奨学金制度の種類は約110種類あり、総額は11.8億円にのぼります。卒業生で構成される三田会が支援するなど、縦のつながりが強い慶應義塾大学だからこそ実現できる規模です。
なかには返済の必要がない給付型奨学金(受け取った額を返さなくてよい奨学金)もありますので、できるだけ利用したいところです。学部ごとの難易度と併せて検討したい場合は、慶應義塾大学の受かりやすい・入りやすい学部も参考になります。
慶應義塾大学で特待生制度以外で学費免除はある?
学費免除の制度はあります。ただし慶應義塾大学の独自制度に学費免除はなく、国の制度を利用する形になります。
国の「高等教育の修学支援新制度」
慶應義塾大学は国が実施している「高等教育の修学支援新制度」の対象校であり、学費免除の可能性があります。この制度は学生が安心して学べるように、次の2つを行う制度です。
- 授業料・入学金の免除または減額(授業料等減免)
- 給付型奨学金の支給
支援の対象者は、次の両方の要件を満たす学生です。
- 世帯収入や資産の要件を満たしていること
- 学ぶ意欲がある学生であること
世帯収入や資産の要件を満たしているかどうかは「進学資金シミュレーター」を使うことで簡単に確認できます。
支援の金額は、以下の項目によって異なります。
- 世帯の収入がどのくらいか
- 進学先の学校の種類(大学か、短期大学か、高等専門学校か、専門学校か)
- 自宅から通うか、一人暮らしか
入学後も成績や出席の状況には注意が必要です。成績が悪かったり、授業に出席しなかったりする場合には、支援を打ち切られることや、返還が必要になることがあるからです。
慶應義塾大学の成績優秀者を対象とした奨学金
「高等教育の修学支援新制度」は、慶應義塾大学独自の奨学金制度と合わせて利用できます。ここからは成績優秀者を対象とした慶應義塾大学の奨学金を見ていきます。
学問のすゝめ奨学金
学問のすゝめ奨学金は入学前に申請が必要な制度です。対象は次のとおりです。
- 首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)以外の高等学校等出身者
- 学業成績が優秀であるにもかかわらず、経済的理由により慶應義塾大学への入学が難しい人
奨学金の利用は学費と決まっていますが、返済義務がありません。奨学生候補者としての採否結果は一般選抜(大学が独自に実施する学力試験中心の入試)の出願前に決定し、入学試験に合格することで手続きができます。申し込みは10〜11月です。
奨学金額は次のとおりです。
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 年額(一般) | 60万円 |
| 年額(医学部) | 90万円 |
| 年額(薬学部) | 80万円 |
| 入学初年度の加算 | 入学金相当額20万円 |
つまり学問のすゝめ奨学金を利用すれば、約半分の学費で慶應義塾大学に通えるということです。さらに毎年の審査・申請で2年目以降も継続して受給することが可能です。審査時に前年度までの学業成績が優秀と認められた場合、翌年度の奨学金額が増額されます。入学後における学業のモチベーションにもなるでしょう。
慶應義塾大学給費奨学金
慶應義塾大学給費奨学金は入学後に申請できる制度です。2〜4年次が対象で、成績優秀者に給付されます。学問のすゝめ奨学金と同じく返済不要です。
給付期間は1年単位と短い代わりに、採用人数が310名程度と多く、多くの学生にチャンスがあります。給付額は年額50万円もしくは25万円です。
1年生の時期は入学直後で学業に身が入らない人も多くいます。そのなかで学業に励めば、十分にチャンスのある制度といえるでしょう。
よくある間違い:申請時期の確認が合格後になる
よくある間違いは、奨学金を調べ始める時期が合格後になり、入学前申請の制度を逃すことです。学問のすゝめ奨学金のように、受験勉強の最中に手続きが必要な制度があります。
回避策として、出願前の時期に募集要項を確認し、申込時期を予定に入れておく対応が有効です。学問のすゝめ奨学金の申し込みは10〜11月で、一般選抜の出願前に奨学生候補者の採否が決まるためです。志望校を固める段階で、家族と手続きの担当を決めておくと抜けが減ります。
慶應義塾大学のその他の奨学金
全学部生などを対象とした、その他の奨学金は下記のとおりです。
| 奨学金名 | 対象 | 支給予定金額(年額) | 採用予定人数 |
|---|---|---|---|
| 慶應義塾大学給費奨学金 | 学部(私費外国人留学生可) | 50万円もしくは25万円 | 310名程度 |
| 慶應義塾大学大学院奨学金 | 大学院(私費外国人留学生可) | 50・60万円(研究科による) | 220名程度 |
| 慶應義塾大学修学支援奨学金 | 学部・大学院(私費外国人留学生可) | 学費の範囲内(支給額平均は約30万円/年) | 100名程度 |
| 慶應義塾維持会奨学金 | 学部 | 50・80万円(学部による) | 130名程度 |
| 創立150年記念奨学金 海外学習支援(年3回) | 学部 | 10・20・30万円(期間により、10万円を限度に加算することがある) | 70名程度 |
| 東日本大震災被災学生復興支援奨学金 | 学部・大学院 | 学費の範囲内 | - |
指定寄付奨学金は35種類
指定寄付奨学金(卒業生や企業などの寄付を財源とする奨学金)は35種類あります。
| 指定寄付奨学金 | 対象 | 支給予定額(年額) | 採用予定人数 |
|---|---|---|---|
| 110年三田会記念大学奨学基金 | 学部 | 50万円 | 3 |
| 111年三田会記念大学奨学基金 | 学部 | 50万円 | 5 |
| 118年三田会記念大学奨学金(海外留学支援を含む) | 学部(留学生可) | 30万円(海外10万円) | 5 |
| 121年三田会記念大学奨学基金 | 学部(留学生可) | 30万円 | 5 |
| 1996年三田会記念大学奨学金 | 学部(留学生可) | 50万円 | 若干名 |
| 1997年三田会記念大学奨学金 | 学部(留学生可) | 50万円 | 若干名 |
| 八千代三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 2 |
| 名古屋三田会奨学基金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 10 |
| 浜松三田会奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 2 |
| 新宿三田会奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 3 |
| 広島慶應倶楽部奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 3 |
| 讃岐三田会奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 2 |
| 仙台三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 2 |
| 大阪慶應倶楽部奨学金 | 学部 | 10万円 | 5 |
| 和歌山三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 2 |
| 奈良三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 1 |
| 岐阜県連合三田会奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 1 |
| 京都慶應倶楽部奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 1 |
| 関西婦人三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 1 |
| 川越三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 1 |
| 藤沢三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 2 |
| 神戸慶應倶楽部奨学金 | 学部 | 10万円 | 1 |
| 杉並三田会創立25周年記念奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 20万円 | 1 |
| 城北三田会奨学金 | 学部(留学生可)・大学院(留学生可) | 10万円 | 1 |
| 佐倉三田会奨学金 | 学部(留学生可) | 20万円 | 2 |
| 横須賀三田会奨学金 | 学部(留学生可) | 10万円 | 1 |
| 木下雄三奨学基金 | 学部 | 50万円 | 7 |
| 不動産三田会奨学金 | 学部・大学院 | 10万円 | 4 |
| 三田法曹会奨学金 | 法科大学院(留学生可) | 50万円 | 4名以上 |
| ゴールドマン・サックス・スカラーズ・ファンド | 学部(留学生可) | 50万円 | 20 |
| 2000年記念教育基金(年2回) | 学部 | 年間授業料の範囲内(2021年度実績:平均約30万円/年) | 25名程度 |
| 田中實記念奨学基金 | 大学院(留学生可) | 30万円 | 2 |
| 森敬・L.R.クライン奨学金 | 大学院(留学生可) | 学校納付金相当分 | 2 |
| 理工学部同窓会奨学金 | 学部 | 60万円 | 12名程度 |
| ゴールドマン・サックス博士課程進学支援奨学金 | 学部・大学院 | 募集要項参照 | 募集要項参照 |
慶應義塾大学の学部独自の奨学金
慶應義塾大学には、全学部生が対象の奨学金とは別に、学部独自の奨学金制度もあります。
医学部の「慶應義塾大学医学部人材育成特別事業奨学金」
学部独自の奨学金が、医学部の「慶應義塾大学医学部人材育成特別事業奨学金」です。一般入学試験成績上位者10名程度に、1人あたり年間200万円(総額800万円)を給付します。
給付型の奨学金なので、返済の義務がありません。給付のハードルは高いですが、他の奨学金と比べて給付額が大きいことが特徴です。
この奨学金は医学界のリーダーを育成するために、全国から集まった学生を手厚く支援する目的で創設されました。そのため申請に際して家計支持者の年収制限はありません。成績のみで判断される奨学金制度です。
慶應義塾大学の奨学金以外の経済支援制度
慶應義塾大学には奨学金制度以外にも経済支援制度があります。代表的なものは教育ローンと貸付制度です。
慶應義塾大学教育ローン制度
慶應義塾大学教育ローン制度は、下記の金融機関と提携した制度です。授業料等の学費やその他の経費を借り入れできます。
- スルガ銀行
- みずほ銀行
- オリエントコーポレーション
- 楽天銀行
- SMBCファイナンスサービス
就職活動では大学名でまず大まかに選別し、その後の面接などで詳しく見ていく流れがあると言われます。学費の手当てがつかない場合は、ローンを組んで進学する判断も選択肢になります。
金利や返済期間は金融機関ごとに異なります。一度シミュレーションして返済額を確認しておくと、判断しやすくなります。
国の教育ローン制度
国の教育ローン制度の特徴は、幅広く対応していることです。他の金融機関では対象とならない人もローンを組めることが多くあります。
国の教育ローン制度では、扶養する子どもの人数に応じて世帯年収(所得)の上限額が変わります。たとえば世帯年収900万円(子ども3人)であっても、国の教育ローン制度ではローンを組めます。
また家庭の状況に応じた金利・保証料の優遇も行っています。優遇対象の家庭は下記のとおりです。
- ひとり親家庭(母子/父子家庭)、交通遺児家庭
- 子ども3人以上の一部世帯
- 世帯年収200万円以内
用途についても幅広く対応しています。入学金、授業料、受験費用だけでなく、定期券代、在学のためのアパート代、パソコン購入費などにも使えます。他の金融機関では借りられなかったという人でも、国の教育ローン制度であればチャンスがあるでしょう。
生活福祉資金 教育支援資金
生活福祉資金 教育支援資金は、低所得世帯に対して、大学に就学するにあたり必要な経費の貸付を行う制度です。
ポイントは相談支援を行っていることです。本来はさまざまな支援を受けられる人々が、知識がないばかりに苦しんでいることが多くあります。経費を貸し付けて終わりではなく継続的に相談支援を行い、低所得世帯の自立までサポートします。
FAST-UPが見てきた、経済支援の取りこぼしが起きる場面
指導現場で多いのは、学費の話を家族と詰め切らないまま、志望校を下げる相談に来るケースです。制度を調べる前に結論を出してしまうと、入学前申請の給付型奨学金という選択肢が消えます。
つまずきどころは3つに分かれます。
- 出願校を決める時期と、入学前申請の締切が重なることに気づいていない
- 国の修学支援新制度と大学独自の奨学金が合わせて使えることを知らない
- 入学後の成績で受給や増額の可能性が動くと理解しておらず、1年生の学習が緩む
併願の組み方と学費の見通しは同時に考えると整理しやすくなります。学部選びの視点は早慶上智の穴場学部ランキングや早慶上智ICUの偏差値ランキングや序列も合わせて確認すると、検討の幅が広がります。
まとめ
内容をまとめると、次のとおりです。
- 慶應義塾大学に特待生制度はない
- 約110種類の奨学金制度がある
- 奨学金以外の経済支援制度もある
なかには入学前に申し込みが必要なものもあります。自分が対象となる制度について確認し、はやめの準備を進めていきましょう。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学に特待生制度はありますか? A. ありません。代わりに約110種類、総額11.8億円の奨学金制度があり、返済が不要な給付型も含まれます。
Q. 入学前に申し込める成績優秀者向けの奨学金はどれですか? A. 学問のすゝめ奨学金です。首都圏以外の高等学校等出身者が対象で、申し込みは10〜11月。年額60万円(医学部は90万円、薬学部は80万円)に、入学初年度は入学金相当額20万円が加わります。
Q. 学費免除は受けられますか? A. 慶應義塾大学の独自制度に学費免除はありませんが、国の「高等教育の修学支援新制度」の対象校です。世帯収入や資産の要件は進学資金シミュレーターで確認できます。
Q. 医学部で学費負担を大きく下げられる制度はありますか? A. 慶應義塾大学医学部人材育成特別事業奨学金があります。一般入学試験成績上位者10名程度に年間200万円(総額800万円)が給付され、家計支持者の年収制限はありません。
Q. 国の制度と慶應義塾大学の奨学金は併用できますか? A. 「高等教育の修学支援新制度」は慶應義塾大学独自の奨学金制度と合わせて利用できます。詳細な条件は各制度の募集要項で確認してください。


