大学の浪人割合は何%?男女別・大学別に解説
今回は大学における浪人割合について見ていきたいと思います。
FAST-UP
大学入学者全体の浪人割合は約21%で、おおよそ5人に1人が浪人経験者です。男女別では男性が26.1%、女性が18.0%。東京大学や京都大学など難関大や理系学部では、これより高い水準になります。
2026年9月時点の情報です。
大学全体の浪人割合はどれくらいか
大学入学者全体の浪人割合は21%です。文部科学省の「学校基本調査」(全国の学校を対象にした文部科学省の基幹統計調査)の2018年度データによるもので、全国の大学生の5人に1人は浪人を経験していることになります。
浪人は少数派ではありますが、珍しい選択でもありません。入学後に同級生となる学年のなかに、一定数の浪人経験者がいる前提で考えておくと現実に近くなります。
男女別の浪人割合
男女で比べると、男性の方が浪人割合が高くなっています。以下は「学校基本調査」の2019年度データです。
| 区分 | 浪人割合 |
|---|---|
| 男性 | 26.1% |
| 女性 | 18.0% |
差はおよそ10ポイントで、男性の方が高い水準です。
大学別の浪人割合
大学別に見ると、難関国立大学と理系学部で浪人割合が高くなります。以下は基本的に2019年度入学者全体の割合で、データがない場合は括弧内の年度、または学部別の数値を示しています。
難関国立大学
| 大学 | 浪人割合 |
|---|---|
| 東京大学 | 29.7% |
| 京都大学 | 39.7%(2018年度) |
| 大阪大学 | 33.4% |
| 北海道大学 | 38%(2018年度) |
| 東北大学 | 34%(2018年度) |
| 名古屋大学 | 23%(2018年度) |
| 九州大学 | 30%(2018年度) |
その他の国立大学(全体)
| 大学 | 浪人割合 |
|---|---|
| 一橋大学 | 約30.0% |
| 金沢大学 | 約20.0% |
横浜国立大学(2020年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 教育学部 | 14.0% |
| 経済学部 | 27.7% |
| 経営学部 | 31% |
| 理工学部 | 30.6% |
| 都市科学部 | 38.3% |
筑波大学(2016年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 人文・文化学部 | 21.3% |
| 社会・国際学部 | 27.6% |
| 人間学部 | 23.7% |
| 情報学部 | 29.6% |
| 理工学部 | 27.5% |
| 医学部 | 46.1% |
東京工業大学(2016年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 理学部 | 30.8% |
| 工学部 | 37.8% |
| 生命理工学部 | 38.2% |
千葉大学(2017年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 文学部 | 14.6% |
| 教育学部 | 15.4% |
| 法政経学部 | 27.0% |
| 園芸学部 | 30.7% |
| 理学部 | 29.5% |
| 工学部 | 34.5% |
| 医学部 | 49.1% |
お茶の水女子大学(2017年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 文教育学部 | 18.2% |
| 理学部 | 20.7% |
| 生活科学部 | 30.4% |
岡山大学(2016年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 法学部 | 14.9% |
| 経済学部 | 11.5% |
| 文学部 | 4.8% |
| 教育学部 | 9.7% |
| 理学部 | 30.1% |
| 医学部医学科 | 58.3% |
| 工学部 | 19.1% |
| 農学部 | 28.3% |
難関私立大学
| 大学 | 浪人割合 |
|---|---|
| 早稲田大学 | 22.4% |
| 慶應義塾大学 | 約30.0% |
| 上智大学 | 20.3% |
| 東京理科大学 | 37.7% |
| 明治大学 | 26.7% |
| 青山学院大学 | 19.6% |
| 中央大学 | 22.9% |
| 法政大学 | 20.9% |
立教大学(2015年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 文学部 | 17.1% |
| 異文化コミュニケーション学部 | 7.3% |
| 経済学部 | 29.5% |
| 経営学部 | 16.8% |
| 理学部 | 37.4% |
| 社会学部 | 14.3% |
| 法学部 | 17.2% |
| 観光学部 | 6.8% |
| コミュニティ福祉学部 | 26.3% |
| 現代心理学部 | 21.2% |
その他の私立大学
| 大学 | 浪人割合 |
|---|---|
| 日本大学 | 16.6% |
| 東洋大学 | 27.6% |
| 駒澤大学 | 18.6% |
| 専修大学 | 14.9% |
| 関西学院大学 | 15.4% |
| 同志社大学 | 23.1% |
| 立命館大学 | 26.6% |
| 愛知学院大学 | 5.1% |
| 明治学院大学 | 11.5% |
関西大学(2018年度・学部別)
| 学部 | 浪人割合 |
|---|---|
| 法学部 | 23.9% |
| 文学部 | 16.2% |
| 経済学部 | 24.4% |
| 商学部 | 16.4% |
| 社会学部 | 14.2% |
| 政策創造学部 | 21.1% |
| 外国語学部 | 14.0% |
| 人間健康学部 | 23.7% |
| 総合情報学部 | 26.5% |
| 社会安全学部 | 31.4% |
| システム理工学部 | 33.9% |
| 環境都市工学部 | 38.3% |
| 化学生命学部 | 35.8% |
多浪生の割合
浪人生の大半は1浪で、多浪生は多くありません。多浪生の正式な統計はないため、ここでは年齢別の大学入学者数をもとに、19歳以上の入学者の内訳(2019年度)を見ます。
| 区分 | 割合 |
|---|---|
| 1浪 | 76.1% |
| 2浪 | 13.4% |
| 3浪 | 4.3% |
| 4浪 | 2.1% |
| 5浪 | 1.1% |
1浪が圧倒的に多く、2浪から極端に割合が減ります。浪人生のほぼ8割は1浪です。
浪人率は減少している
浪人率は長期的に減少しています。少子化で倍率が下がったことや、金銭的事情で浪人を選びにくいことが理由として挙げられます。
文部科学省「学校基本調査」によると、2019年度の大学入学者数は631,273人で、そのうち19歳以上の入学者数は141,289人でした。ここから浪人生の割合を求めると22.4%となり、2割強が浪人を経て大学に入学したことになります。
一方で、1960年代は浪人率が30%〜40%近くになることが当たり前でした。現在は当時より浪人を選ぶ人が少ない環境だと言えます。
浪人が多い大学の特徴
浪人割合が高い大学には、入試方式・男女比・難易度・学部構成・立地という共通点が見られます。
一般入試での入学者数が多い
一般入試での入学者が多い大学ほど、浪人割合は高くなります。総合型選抜や学校推薦型選抜(旧AO入試・推薦入試にあたる、学力試験以外の要素も見る入試)を利用するのはほとんど現役生で、浪人生の多くは一般入試で受験するためです。
男性が多い
男女別の浪人割合では男性の方が高いため、男性が多い大学は浪人割合が高く、女性が多い大学は低くなる傾向があります。
大学の難易度が高い
浪人したからには難易度の高い上位校に行きたいと考えるのは自然です。その結果、上位校に浪人生が集まり、浪人割合が高くなります。
理系学部が多い
学部別のデータを見ると、理系学部の浪人割合が高くなっています。特に医学部を置く大学で浪人割合が高い傾向が見られます。
大都市にある
東京・大阪・京都などの大都市にある大学は、浪人割合が高くなりやすいです。知名度やアクセスの利便性から志願者が集まり、それに比例して浪人生も増えると考えられます。
浪人生の合格率
浪人生の多くは大学に合格しますが、第一志望に届く割合は限られます。
大学への合格率
約65.7%の浪人生が大学に合格しています。浪人生全体の6割強です。裏を返せば、約3〜4割は大学に合格できなかったことになります。例年およそ7割〜8割の受験生が現役で合格しているため、現役合格と比べると合格率は低めです。
第一志望校への合格率
第一志望校に合格できる割合は約1割〜2割です。志望校の難易度にもよりますが、第一志望に届く確率は高くありません。現役時と同じ勉強量では足りないという前提で計画を立てる必要があります。
関連して、学年をまたいでの再挑戦を考えている場合は仮面浪人は就職で不利なのか?不利にならないためにできることも確認しておくと判断材料が増えます。
FAST-UPが見てきた浪人生のつまずきどころ
指導の現場で目立つのは、浪人率や合格率といった全体の数字を自分の状況の代わりに使ってしまうケースです。「浪人生の合格率は低い」と知って焦る一方で、自分が落ちた科目・分野の分析が後回しになります。
もう一つ多いのは、現役時の勉強法をそのまま延長してしまうことです。現役時に穴が残った単元は、同じ順番・同じ教材で進めると同じ場所で止まります。浪人期の初期にやることは、志望校の出題と自分の失点の突き合わせです。
浪人割合の高い大学ほど、同じ土俵で戦う相手に浪人経験者が増えます。だからこそ、他人の平均ではなく自分の失点に手を入れた人が伸びていきます。
よくある間違い:浪人率の低さで志望校を選ぶ
浪人割合の数字を志望校選びの基準にしてしまうのは、よくある間違いです。浪人割合は入試方式や男女比、学部構成といった大学側の事情で動く数字で、自分の合格可能性とは別の話です。
回避策は、浪人割合を「どんな入試で人が集まる大学か」を知る材料に限定し、志望校の判断は過去問の相性と現在の得点状況で行うことです。もう一つの注意点は、大学全体の割合と学部別の割合を並べて比べてしまうことです。上の表のように年度も単位も異なるため、比較は同じ条件のデータ同士で行います。
浪人の割合は気にしすぎない
志望校を決めるときに浪人割合を基準にする必要はありません。入学後は浪人生も現役生も扱いは変わらないためです。浪人割合が低いからといって志望校を下げる判断は、材料として弱いと言えます。
志望校のレベル感をつかみたい場合は、浪人率ではなく難易度の情報を見る方が実用的です。私立難関大を狙うなら早慶上智の偏差値ランキングや浪人してマーチ(MARCH)合格ってどうなの?合格するための方法が参考になります。
よくある質問
Q. 大学入学者のうち浪人生はどれくらいいますか。 A. 文部科学省「学校基本調査」の2018年度データでは、大学入学者全体の浪人割合は21%です。2019年度のデータから19歳以上の入学者の割合を求めると22.4%で、いずれも2割前後の水準です。
Q. 浪人率が高い大学はどこですか。 A. 難関国立大学と理系学部で高くなります。記事中の数値では京都大学が39.7%(2018年度)、北海道大学が38%(2018年度)で、学部別では千葉大学医学部49.1%(2017年度)、岡山大学医学部医学科58.3%(2016年度)が高い水準です。
Q. 浪人の成功率はどのくらいですか。 A. 大学への合格は約65.7%、第一志望校への合格は約1割〜2割です。大学に入ること自体は多くの浪人生が実現していますが、第一志望に届く割合は限られます。
Q. 多浪は不利になりますか。 A. 割合で見ると1浪が76.1%で、2浪以降は大きく減ります。多浪が少数であることは事実ですが、入学後の扱いは浪人年数で変わるわけではありません。回数よりも、前年の失点にどう手を入れるかが結果を左右します。


