中央大学の特色とカリキュラム・学部の魅力
中央大学は、文系学部も理系学部も有する総合大学です。
FAST-UP
中央大学の特色は、法学部の一貫教育プログラムや全学生向けのAI・データサイエンスプログラム、学部横断型のFLPといった独自カリキュラムと、士業系の資格試験に強い実学重視の校風にあります。
2026年9月時点の情報です。
中央大学は文系学部も理系学部も置く総合大学で、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政の5大学をまとめた呼び方)に含まれる関東の難関私立大学です。以下では、カリキュラムの特色、学部ごとの学び、学外からの評価の順に整理します。
中央大学の魅力は独自カリキュラムと就職・資格のサポートにある
中央大学の強みは、他大学にはない教育プログラムと、就職・資格取得の支援体制が組み合わさっている点にあります。学部の枠を越えた学びと、実務につながる資格対策の両方を受けられる環境です。
法学部は「一貫教育プログラム」で法曹・公務員養成を徹底
中央大学法学部は、法学部3年間と法科大学院(法曹養成を目的とする専門職大学院)2年間を前提とする「一貫教育プログラム」を導入しています。
法学部を3年で早期卒業することをめざす「法曹コース」を選ぶと、最短6年で法曹資格を取得できます。法学部を3年で早期卒業し、法科大学院の2年と合わせる設計だからです。プログラムが始まる前は最短8年かかっていたため、大幅な短縮といえます。
一定の条件を満たした希望者は、法科大学院在学中に司法試験を受験することもできます。法曹をめざす人の早期キャリア形成を支える取り組みで、他大学の法学部には見られない仕組みです。
全学生対象の「AI・データサイエンス」プログラム
中央大学は、全学生を対象とした「AI・データサイエンスプログラム」を設けています。リテラシーから応用基礎レベルまで系統的に学修でき、所属学部の学びと並行して、希望とスキルに合った科目を履修できます。
すべての科目は遠隔授業で実施されます。一部に、オンデマンドやオンラインの遠隔授業と面接授業を混合した科目があります。キャンパスを越えて学生が集まる科目もあり、所属学部とは異なる刺激を受けながら、自分のスタイルに合わせて学べます。
実践的な学びができる「FLP」
FLP(Faculty-Linkage Program/ファカルティ・リンケージ・プログラム)は、2003年にスタートした学部横断型の教育プログラムです。
各学部に設置されている授業科目を有機的にリンクさせ、新たな知的関心の領域に対応する教育の「場」として生まれました。学部の枠を越えた知的領域を系統的・体系的に学修でき、特定の研究テーマに複数の学部生が参加します。文理横断の学際的な視点から、専門知識の修得と問題解決能力を高めやすい形です。
FLPのプログラムは、次の領域に分かれています。
- 環境・社会・ガバナンス
- ジャーナリズム
- 国際協力
- スポーツ・健康科学
- 地域・公共マネジメント
手厚いキャリアと資格取得のサポート
中央大学では、キャリア支援と資格取得支援の両方を受けられます。キャリアセンターには多数の求人が寄せられ、在学生のなかには就職サイトを使わずに就職活動を終える人もいます。
完全マンツーマンのキャリアコンサルティングや自己分析も行われ、理想の将来像に向けて希望を可視化できます。インターンシップの紹介やOB・OG訪問も可能です。
取得をめざせる資格は次のとおりです。
- 教員免許
- 社会教育主事
- 司書・司書教諭
- 学芸員
- 電気主任技術者
- 第1級陸上特殊無線技士
- 第2級海上特殊無線技士
- 測量士補・測量士
- 第1級陸上無線技術士
- 電気通信主任技術者
- 土地家屋調査士
- 臨床心理士
- 公認会計士
- 弁護士
- 不動産鑑定士
- ファイナンシャルプランナー
- 証券アナリスト
- 税理士
- 宅地建物取引士
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士
- 司法書士
- 行政書士
- 情報処理技術者
ほかに、大卒資格のいらない各種検定試験に挑戦することもできます。
中央大学の学部一覧と設置学科
中央大学は8学部26学科13専攻を有する総合大学です。学部と設置学科の対応は次のとおりです。
| 学部 | 設置学科 |
|---|---|
| 法学部 | 法律学科/国際企業関係法学科/政治学科 |
| 経済学部 | 経済学科/経済情報システム学科/国際経済学科/公共・環境経済学科 |
| 商学部 | 経営学科/会計学科/国際マーケティング学科/金融学科 |
| 文学部 | 人文系の学びが中心(学科構成は大学の学部案内で確認) |
| 理工学部 | 数学/物理/都市環境(都市人間環境専攻)/精密機械工学(精密工学専攻)/電気電子情報通信工学/応用化学/ビジネスデータサイエンス/情報工学/生命科学/人間総合理工(各学科・専攻) |
| 総合政策学部 | 政策科学科/国際政策文化学科 |
| 国際経営学部 | 学部単位で学ぶ(詳細は学部案内で確認) |
| 国際情報学部 | 学部単位で学ぶ(詳細は学部案内で確認) |
学部ごとの魅力と特色
法学部
中央大学は「英吉利法律学校」として設立された歴史を持ち、法学部は130年の歴史を持つ看板学部です。法曹界をはじめ、官界・政界・実業界に多くの人材を輩出してきました。
伝統を重視しつつ、社会の変化と大学教育へのニーズに応じてカリキュラムを定期的に見直しており、時代に合った学びも可能です。
すべての学科で、外国語の習熟度別クラス編成、海外留学の支援、国際的視野を養う科目が用意されています。少人数の演習では、論文作成、問題の発見・解決、ディスカッションのトレーニングも行われます。コミュニケーション能力を伸ばしたい場合にも向いています。
商学部
商学部は、ビジネスを幅広く深く学べる日本でも数少ない学部です。「経営」「会計」「国際マーケティング」「金融」の4学科制を取っているためです。
各学科で授業科目を体系的に配置し、段階を踏んで学修を進める環境が整っています。実学重視の中央大学らしい設計です。
キャリア科目やプログラム科目では、学んだことを実践しながらコミュニケーション能力やリーダーシップを高められます。企業を永続的に成長・発展させるための専門知識と、グローバル人材に欠かせない視点や教養を同時に育める点も特徴です。
文学部
文学部は、人文系の学びを担う学部です。学科と専攻の構成は幅が広いため、志望する分野が決まっている場合は、大学の学部案内で学科名と専攻名を確認してから出願学部を決めると判断しやすくなります。
国際経営学部
国際経営学部は、2019年に開設された学部です。経営学・経済学の理論とその関連領域の教育研究を通じて、企業経営やグローバル経済の専門知識と高い語学運用能力を持ち、国際社会で活躍できるグローバルビジネスリーダーの育成を目的としています。
企業経営やグローバル経済、国際地域研究といった専門科目群と、情報統計や教養科目といった総合教育科目群が用意されています。ゼミ活動を通じてこれらを融合させ、戦略的思考や国際コミュニケーション能力といった「実践知」を修得できます。
経済学部
経済学部は、経済活動の発展・多様化に伴って研究・教育領域を広げ、4学科を設置しています。「専門的技量をもった高度な職業人の育成」「国際社会で活躍できる人材の教育」を掲げ、「教員と学生の密着した少人数教育」を教育の柱としています。
少人数教育を重視する方針のため、総合型選抜(学力以外の活動や意欲も含めて多面的に評価する入試方式。旧AO入試)を考えている場合は、この教育方針を志望理由と結びつけておくと説明しやすくなります。
1年次から導入演習を約60講座、2〜4年次には3年間続く専門演習を各学年約50講座開講しており、ゼミでの学びが活発です。自治体・企業へのインターンシップ、パソコンを使った授業や各種講習会も取り入れられています。
理工学部
理工学部は、中央大学の学部のなかで唯一後楽園キャンパスを使用する学部です。「中央大学=郊外」のイメージとは離れた立地で、企業へのアクセスがよく、就職活動で動きやすい環境といえます。産学連携を背景とした求人も寄せられています。
中央大学大学院理工学研究科との連携も強く、研究という実学的な教育方法を通じて、積極的な学びができるよう工夫されています。
総合政策学部
総合政策学部は、「外国語と情報処理の実践能力」「その実践能力と異文化理解にもとづくコミュニケーション能力」「政策的な思考にもとづく問題発見・解決能力」の3つを身につけ、「よりよい社会づくり」に貢献できる人材の育成をめざす学部です。
「政策」「文化」「外国語」「情報」を4つの柱とし、段階的に教養・スキル・専門領域の知識を身につける発展型のカリキュラムが採用されています。少人数教育の徹底、多彩な教員によるゼミ、フィールドワーク、プロジェクト学習、リサーチフェスタなどの取り組みがあります。
国際情報学部
国際情報学部は、学生に対する教員の数が多い学部です(入学定員150名、専任教員21名)。相互のコミュニケーションを図りながら、サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムによる人間中心の社会(Society5.0)での課題解決を図ります。
情報技術によるアプローチと、情報をとりまく法律・ルールによるアプローチの両方を学べるため、総合力を身につけたい場合に向いています。都心キャンパスの利点を活かし、社会の第一線で活躍する実務家教員を多数招いている点も特徴です。
世間から見た中央大学の魅力
中央大学は学内の評価だけでなく、学外からの評価も高い大学です。就職や留学の場面で歴史と実績が働きやすい点が挙げられます。
あらゆる分野に人材を輩出している
中央大学は幅広い分野に人材を輩出しています。経済界・実業界・司法界・政治界はもちろん、スポーツ界・芸術界・音楽界・報道界・芸能界にも卒業生が多数います。
文化祭である「白門祭」には卒業生が訪れることも多く、歴史の長い中央大学ならではのつながりを実感できます。
司法試験や資格試験に強い
中央大学は、司法試験・公認会計士試験・税理士試験・社会保険労務士試験など士業系の資格試験に強いことで知られています。実学を重視する校風のもとで、受験サポートやノウハウの提供が整えられているためです。
国家公務員試験や理系の専門資格に合格する学生も多く、「資格に強い大学」といえます。ゼミ生の司法試験合格に実績がある教授もいるため、入学後に調べてみる価値があります。
FAST-UPが見てきた中央大学志望者のつまずき
指導現場で多いのは、「中央大学に行きたい」で止まったまま学部と方式を決めきれないケースです。中央大学は8学部あり、学部ごとに科目構成や出題の傾向が異なります。学部を決めないまま総合的な学習を続けると、過去問に取りかかる時期が遅れがちになります。
もうひとつ目立つのは、法学部や商学部の知名度だけで志望を決め、入学後に学びたい内容とずれる例です。FLPやAI・データサイエンスプログラムのように学部をまたぐ仕組みがあるため、「学部で何を学ぶか」と「学部外で何を足せるか」を分けて考えると志望理由が固まりやすくなります。
MARCHの他大学と併願する場合は、大学ごとの出題形式の違いを早めに把握しておくと負担が偏りません。たとえば明治大学の漢文の入試傾向と対策のように、大学・学部単位で求められる力が変わります。偏差値帯の動きを見ておきたい場合は立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
よくある間違いと回避策
よくある間違いは、学部ごとの出題傾向を確認せず、「中央大学対策」とまとめて勉強を進めてしまうことです。学部によって科目構成や設問の形式が違うため、共通部分の学習だけでは詰めが足りなくなります。
回避策は、志望学部と受験方式を先に絞り、その学部の過去問を早い段階で1年分解くことです。解いた結果から必要な科目と形式を洗い出し、そこへ学習時間を寄せていきます。併願先の選抜方式を広く見ておきたい場合は、立教大学の自由選抜入試の面接対策のような方式別の情報も確認しておくと選択肢が増えます。
よくある質問
Q. 中央大学の看板学部はどこですか。 A. 法学部です。「英吉利法律学校」として設立された歴史を背景に、法学部は130年の歴史を持ち、法曹界・官界・政界・実業界に人材を輩出してきました。
Q. 法曹をめざす場合、中央大学にはどんな仕組みがありますか。 A. 法学部3年間と法科大学院2年間を前提とする「一貫教育プログラム」があります。法曹コースを選ぶと最短6年で法曹資格の取得をめざせ、条件を満たした希望者は法科大学院在学中に司法試験を受験できます。
Q. 理系で中央大学を考えています。キャンパスはどこですか。 A. 理工学部は中央大学で唯一、後楽園キャンパスを使用します。都心に位置するため、就職活動や企業との連携の面で動きやすい環境です。
Q. 所属学部以外の分野も学べますか。 A. 学べます。学部横断型のFLPでは、環境・社会・ガバナンス、ジャーナリズム、国際協力、スポーツ・健康科学、地域・公共マネジメントの領域を系統的に学修できます。全学生対象のAI・データサイエンスプログラムも並行して履修できます。


