MARCH理系の序列と偏差値|難易度と就職も比較
知名度的に安定し、毎年多くの受験生が合格を目指すMARCH。
FAST-UP
MARCH理系の序列は、偏差値とW合格進学率では明治大学が最上位です。就職率も明治大学が高く、平均年収では中央大学が上回ります。指標によって順位は入れ替わるため、学科と入試方式で見るのが実用的です。
2026年9月時点の情報です。
MARCHは経済学部や経営学部、法学部といった主要文系学部だけでなく、理系にも注目が集まっています。最先端技術をそろえた研究設備も魅力の1つです。以下では偏差値・難易度・就職・穴場学部・キャンパス・学費・四工大との比較を順にまとめます。
MARCH理系の序列は指標ごとに変わる
結論として、単一の序列は存在しません。偏差値では明治大学が抜けていますが、平均年収では中央大学が首位になり、W合格進学率では立教大学が明治大学に次ぐ位置に入ります。指標ごとの上位をまとめると次のとおりです。
| 指標 | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 偏差値帯の上限 | 明治大学 | 青山学院大学・中央大学・法政大学 | 立教大学 |
| 就職率 | 明治大学 | 青山学院大学 | 法政大学 |
| 平均年収 | 中央大学 | 明治大学 | 青山学院大学 |
| W合格進学率 | 明治理工学部 | 立教理学部 | 中央理工学部 |
偏差値面の比較
偏差値の上限が最も高いのは明治大学です。数値は河合塾の入試難易予想ランキング表(2022年度版)をもとにした、合格可能性50%のライン、つまり合格者と不合格者が半々になる想定の水準です。模試でA評価を狙うなら、これより上の偏差値が必要になります。
| 大学 | 理系学部 | 偏差値帯 |
|---|---|---|
| 明治大学 | 理工学部・農学部・総合数理学部 | 57.5〜62.5 |
| 青山学院大学 | 理工学部 | 55.0〜60.0(物理科学科は52.5) |
| 立教大学 | 理学部 | 55.0〜57.5 |
| 中央大学 | 理工学部 | 52.5〜60.0 |
| 法政大学 | デザイン工学部・理工学部・生命科学部・情報科学部 | 52.5〜60.0 |
学部ごとの特徴は次のように整理できます。
- 明治大学:3学部がそろって57.5〜62.5に収まり、平均的な水準は60前後
- 青山学院大学:理工学部のみで、55.0と57.5の学科が多い
- 立教大学:数学科が55.0、他学科は57.5なので57.5を基準に考えると安全
- 中央大学:55.0と57.5の学科が多く、共通テスト併用方式で高く出やすい
- 法政大学:60.0に達するのは生命科学部と情報科学部で、デザイン工学部と理工学部は57.5が上限
同じ学部でも学科や受験科目で数値が動きます。複数の学科に興味がある場合は、必ず最新のランキング表で学科単位の数値を確認してください。
どの大学が難しい?難易度面の比較
倍率で見ると、中央大学と法政大学の一部学部が高めです。以下は2021年度入試の倍率をもとにした整理です。
| 大学 | 学部 | 倍率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 明治大学 | 理工学部 | 約3倍 | 学科別に倍率低下、情報科学科は人気を維持 |
| 明治大学 | 総合数理学部 | 5倍以上 | 理系学部の中では狭き門になりつつある |
| 青山学院大学 | 理工学部 | 約3倍 | 全学部日程は高倍率を保つ。2021年度に学部改編 |
| 立教大学 | 理学部 | 3倍台 | 数学科の一般入試は2倍台 |
| 中央大学 | 理工学部 | 4倍台 | 共通テスト併用方式で高く、一般方式は低め |
| 法政大学 | 理工学部・生命科学部 | 3倍台 | 他のMARCHと同水準 |
| 法政大学 | デザイン工学部・情報科学部 | 4倍台 | デザイン工学部は5倍近く |
明治大学は農学部と総合数理学部も倍率を下げましたが、総合数理学部は5倍以上を保っています。3学部の偏差値ボーダーがほぼ同じであることを踏まえると、総合数理学部の難易度はやや高いと見られます。
立教大学は前年も3倍台で、倍率が大きく落ちたわけではありません。偏差値57.5の学科が多い点を合わせると、MARCH理系の中では難易度が低めと考えられます。
中央大学理工学部は、共通テスト併用方式(共通テストと大学独自の試験の点を合算する方式)で倍率が高くなりやすく、一般方式は低めという傾向があるため、一般方式で狙うのが現実的です。共通テストに自信がある場合に併用方式を選ぶのが順序です。
法政大学は情報科学部が偏差値60で4倍台と、学部内でも難しい部類に入ります。
就職には強い?弱い?就職力の比較
就職率では明治大学と青山学院大学が高く、大学院進学率の高い立教大学と中央大学は就職率の数字が低く出ます。比較項目は就職率と平均年収の2つです。
MARCH理系の就職率を比較
| 就職率の平均 | 備考 | |
|---|---|---|
| 明治大学 | 96.28% | 電気電子生命学科/機械工学科/機械情報工学科/建築学科/応用化学科/情報科学科/数学科/物理学科の8学科の平均値 |
| 青山学院大学 | 96.11% | 物理・数理学科/化学・生命科学科/電気電子工学科/機械創造工学科/経営システム工学科/情報テクノロジー学科の6学科の平均値 |
| 立教大学 | 61.8%(進学30.8%) | 理学部 |
| 中央大学 | 53.6%(進学41.8%) | 理学部 |
| 法政大学 | 95% | 理工学部/デザイン工学部/生命科学部の3学部の平均値 |
就職率から見た序列は次のとおりです。
- 明治大学
- 青山学院大学
- 法政大学
- 中央大学
- 立教大学
立教大学と中央大学は進学者の割合が高く、就職率だけで評価すると実態を見誤ります。研究職志望なら大学院進学率の高さは不利ではありません。
MARCH理系の平均年収を比較
| 大学名 | 平均年収 |
|---|---|
| 明治大学 | 782.2万円 |
| 青山学院大学 | 768.8万円 |
| 立教大学 | 725.0万円 |
| 中央大学 | 829.8万円 |
| 法政大学 | 720.7万円 |
平均年収から見た序列は次のとおりです。
- 中央大学
- 明治大学
- 青山学院大学
- 立教大学
- 法政大学
ただし、この平均年収は理系と文系を合わせた数値です。理系単独の比較ではない点に注意してください。
W合格進学率の比較
W合格進学率では明治理工学部が圧倒的です。W合格進学率とは、両方の大学に合格した受験生がどちらに進学したかを示す数値です。
| 比較 | 進学率 |
|---|---|
| 明治理工学部 vs 中央理工学部 | 明治90%/中央10% |
| 立教理学部 vs 中央理工学部 | 立教65%/中央35% |
| 青学理工学部 vs 中央理工学部 | 青学50%/中央50% |
| 中央理工学部 vs 法政理工学部 | 中央96%/法政4% |
| 青学理工学部 vs 法政理工学部 | 青学94%/法政6% |
この結果から見た序列は次のとおりです。
- 明治理工学部
- 立教理学部
- 中央理工学部
- 青学理工学部
- 法政理工学部
MARCHの理系と文系の違いとは?
理系は文系より偏差値が低く出やすく、数字をそのまま難易度として受け取るのは適切ではありません。理由は、理工系の単科大学が選択肢に入り、有力な受験生が分散するためです。早慶上智やMARCHではなくても、その分野では高く評価される大学があります。
そのため、偏差値60を割る学科でも、実際の受験では偏差値以上の難しさを感じることがあります。文系とは別の難しさがあると考えておくと、志望校選びでぶれません。文系側の水準と比べたい場合は早慶上智の偏差値ランキングも合わせて確認すると、私大全体の位置関係がつかみやすくなります。
FAST-UPが見てきたMARCH理系志望のつまずき
指導現場で多いのは、科目数の配分を誤るつまずきです。英語に時間を取られ、数学と理科の演習量が後ろにずれるパターンが目立ちます。理系の入試は数学と理科の配点が大きい方式が多く、ここで差が開くと挽回しづらくなります。
もう1つは、学部名だけで志望を決めてしまうことです。MARCH理系は学部数が少なく学科数が多い構造で、学科ごとに偏差値も配点も違います。同じ理工学部の中で、狙いやすい学科と厳しい学科が同居しています。
学習計画の面では、数学IIIの範囲を終える時期が遅れ、過去問演習の期間を確保できないケースが繰り返し見られます。年内に全範囲を一周し、学科別の過去問に入れる状態を作っておくと、方式選びの選択肢が残ります。
よくある間違い:偏差値表の数字だけで併願を決める
よくある間違いは、学部単位の偏差値だけで併願校を決めてしまうことです。同じ学部でも学科と入試方式で数値も倍率も動くため、表の上限や下限だけを見ると実際の難易度とずれます。
回避策は、志望を「学部」ではなく「学科×入試方式」の単位で並べることです。学科別の偏差値、方式別の倍率、科目の配点の3つを1枚の表にまとめ、受験する方式を決めてから過去問に入ります。これだけで、倍率の高い方式に集中して出願する事故を避けられます。
MARCH理系のおすすめ穴場学部ランキング5選
狙いやすさで上位に来るのは立教大学理学部です。MARCHの理系は学部数が少なく学科数が多いため、学科単位で見ると入りやすい入口が見つかります。
第5位:明治大学理工学部
明治大学の理系学部の中で倍率が安定しているのが理工学部です。複数の学科が偏差値57.5で、共通テスト利用入試(大学入学共通テストの成績だけで合否が決まる方式)では理科で生物や地学を使えます。数学・理科・外国語が均等配点のため、生物で点を稼ぐ戦い方も可能です。
第4位:法政大学理工学部
法政大学理工学部は、同大学の理系の中でも穴場になりやすい学部です。共通テスト利用入試では7割台の得点率で合格が狙えます。数学に重きが置かれた配点のため、英語が少し苦手でも数学で挽回できます。
第3位:青山学院大学理工学部
青山学院大学理工学部の偏差値はMARCHの中で中位で、52.5の学科もあります。新設学科があり動きが読みづらく、思わぬ低倍率になることも考えられます。キャンパスが東京ではなく相模原にあり、都心志向の受験生が流れにくいため、倍率は落ち着きやすい傾向です。
第2位:中央大学理工学部
中央大学理工学部は偏差値52.5の人間総合理工学科があるなど、学科間の幅が大きい学部です。共通テスト併用方式では倍率が上がりやすく、一般方式ではやや下がるため、一般方式で狙うのが有効です。
第1位:立教大学理学部
立教大学理学部は倍率が3倍台で安定し、偏差値も落ち着きやすい状況です。特に数学科は偏差値55、倍率も3倍台で安定しており、入りやすさがあります。数学的な考え方が社会で評価される場面が増えており、今後注目度が上がる可能性もあります。
MARCH理系のキャンパス一覧
理系学部は郊外キャンパスが多い一方、立教大学と中央大学は都心に理系のキャンパスがあります。文系を都心に集中させる大学が増える中で、理系の立地は大学ごとに分かれます。
| 大学 | キャンパス | 所在地 | 対象学部 |
|---|---|---|---|
| 明治大学 | 生田 | 神奈川県川崎市 | 理工学部・農学部 |
| 明治大学 | 中野 | 東京都中野区 | 総合数理学部 |
| 青山学院大学 | 相模原 | 神奈川県相模原市 | 理工学部など |
| 立教大学 | 池袋 | 東京都豊島区 | 理学部 |
| 中央大学 | 後楽園 | 東京都文京区 | 理工学部 |
| 法政大学 | 市ケ谷 | 東京都千代田区 | デザイン工学部 |
| 法政大学 | 小金井 | 東京都小金井市 | 情報科学部・理工学部・生命科学部 |
明治大学理系のキャンパス
生田キャンパスは小田急線生田駅から徒歩10分、新宿から電車で30分ほどです。自然の地形を活かした造りで、農学部の農場もあり落ち着いた環境です。総合数理学部が使う中野キャンパスは、中央線・総武線・東京メトロ東西線の中野駅から徒歩8分。2013年開設で、生田キャンパスとは異なる趣があります。
青山学院大学理系のキャンパス
相模原キャンパスは横浜線淵野辺駅から徒歩7分で、青山キャンパスまでは1時間ほどかかります。その代わり学内設備は充実しており、相模原グラウンドには陸上競技場があり、箱根駅伝で活躍する駅伝部が練習しています。
立教大学理系のキャンパス
池袋キャンパスは池袋駅から徒歩7分の好立地です。赤レンガ造りの建物が歴史を感じさせます。池袋図書館は毎日1万人以上が利用する国内最大級の滞在型図書館で、学習環境が整っています。屋上が芝生の庭園もあり、都心にいながら緑に恵まれています。
中央大学理系のキャンパス
後楽園キャンパスは東京ドームの近くにあり、東京メトロ丸ノ内線・南北線の後楽園駅から徒歩5分、水道橋駅から12分です。文系学部が多摩キャンパスに集まる中、理系が都心にある点はMARCHでは珍しい配置です。
法政大学理系のキャンパス
市ケ谷キャンパスは市ヶ谷駅・飯田橋駅から徒歩7分ほどで、法政大学の本部があります。法学部や文学部と同じ敷地にデザイン工学部が置かれ、1962年築の62年館をリノベーションした校舎を中心に授業が行われます。小金井キャンパスは新宿駅から21分、中央線東小金井駅から徒歩15分。周辺は住宅街で、最先端の研究が行える設備が整っています。
MARCH理系の学費はどれくらい?
理系は文系より学費が高くなります。文系学部が4年間で400万円台後半から500万円ほどに収まるのに対し、理系は600万円を超えることが多く、100万円から200万円ほど多くかかります。
| 区分 | 4年間の学費の目安 |
|---|---|
| MARCHの文系学部 | 400万円台後半〜500万円ほど |
| MARCHの理系学部 | 600万円超が多い |
| 法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修 | 1000万円を大幅に超えるケースあり |
国内で操縦士の資格が取れる法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修のような特殊な専修を除けば、おおよそ700万円近くが上限です。理系の学費だけで見ると、MARCH5大学の間に大きな差はありません。
MARCH理系と四工大はどっちがおすすめ?
一般企業への就職も視野に入れるならMARCH理系、専門分野に直結する就職と研究設備を重視するなら四工大が向きます。四工大とは芝浦工業大学、東京電機大学、東京都市大学、工学院大学の4つの理工系大学を指します。
| 比較項目 | MARCH理系 | 四工大 |
|---|---|---|
| 知名度 | 高く、理系以外の就職でも働きやすい | 理工系の業界内での評価が高い |
| 偏差値の幅 | 50を割る学部学科が見られない | 幅が広く、50を下回る学科もある |
| 就職 | 企業連携のノウハウが蓄積 | 専門分野の企業に強いネットワーク |
| 研究設備 | 近年力を入れ始めた段階 | 以前から注力し、分野ごとに充実 |
| 大学間連携 | 大学ごとに独立 | 4大学間で履修の相互開放など連携が密 |
MARCH理系のメリット
- 大学の知名度が高い:理系学部から研究職以外に進む場合も多く、理系と関係のない企業への就職ではMARCHの名前がプラスに働きやすい
- 偏差値が安定している:2022年度版の河合塾のボーダーラインでは偏差値50を割る学部学科が見られず、切磋琢磨できる環境になりやすい
- 就職に強い可能性がある:企業と連携した教育が多く、就職活動で存在感を出しやすい
四工大でも学部学科によってはMARCHと互角の水準があり、学力面で大差がない組み合わせもあります。
四工大のメリット
- 専門的な企業に強い:理工系に関連する業種では、四工大出身者のネットワークが働きやすい
- 研究設備が充実している:各大学に得意分野があり、その分野の設備が整えられている
- 四工大間のネットワークが密:得意分野を相互に開放し、自由に履修できる仕組みがある
四工大が発足したのは1990年代後半で、理工系が苦戦していた情勢への危機感が背景にあります。MARCHにはできない大学間連携を実現している点が、四工大最大のメリットです。進学後に方針を変えたくなった場合の選択肢については仮面浪人は就職で不利なのかも参考になります。
まとめ
MARCHの理系は1大学1学部の構成も珍しくなく、学部数だけ見ると少なく映ります。ただし内部に複数の学科を抱えており、独立すれば一気に増える余地があります。偏差値は安定し、四工大に対抗する動きも見えます。志望校を決めるときは、序列の順位よりも学科と入試方式の組み合わせを優先してください。
よくある質問
Q. MARCH理系で最も入りやすいのはどこですか? A. 倍率が3倍台で安定し、偏差値も落ち着きやすい立教大学理学部が狙いやすい部類です。特に数学科は偏差値55、倍率も3倍台で安定しています。ただし学科と入試方式で難易度は動くため、最新の募集要項と倍率を確認してから出願先を決めてください。
Q. MARCH理系の偏差値は文系より低いので、合格しやすいのですか? A. 数字の差がそのまま難易度の差にはなりません。理工系の単科大学に受験生が分散する影響で、理系の偏差値は低く出やすい構造があります。偏差値60を割る学科でも、科目数と理数の負荷を考えると実際の負担は小さくありません。
Q. 共通テスト利用入試と一般方式はどちらを使うべきですか? A. 共通テストの得点に見通しが立っている場合は併用・利用方式が有効です。中央大学理工学部のように共通テスト併用方式で倍率が高くなりやすい大学では、一般方式のほうが現実的な選択になります。無理に共通テストの対策を増やすより、志望学科の配点に合わせて科目を絞るほうが効率的です。
Q. MARCH理系の4年間の学費はどのくらい見込めばよいですか? A. 600万円を超えるケースが多く、文系より100万円から200万円ほど多めに見ておくと安心です。法政大学理工学部機械工学科航空操縦学専修のような特殊な専修を除けば、700万円近くが上限の目安になります。


