早慶の理系の難易度は?学部比較と穴場も解説
早慶には様々な学部があり、そのほとんどは看板学部として知られていま…
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早慶の理系は、英語が最難関級で数学・理科は標準〜やや難という構成が共通します。早稲田は理工系3学部、慶應は理工・医・薬・看護医療・環境情報の5学部で、理工学部同士の難易度はほぼ互角です。
2026年9月時点の情報です。
早慶は看板学部として知られる学部の多くが文系で、理系学部がどのようなポジションにあるかは、文系ほど知られていません。この記事では早慶の理系学部全体にスポットを当て、難易度、早慶の比較、受かりやすい学部までをまとめます。
早慶の理系学部の難易度は?
早慶の理系学部は、科目ごとに難易度の差がはっきりしています。英語で差がつき、数学や理科で取り返す構成が基本です。入試科目の難易度を中心に解説します。
早慶の理系の入試科目
早稲田の理系学部は理工系学部の3学部、慶應の理系学部は理工学部と医学部、薬学部、看護医療学部、慶應SFC(湘南藤沢キャンパスの通称。総合政策学部と環境情報学部が置かれます)の環境情報学部の5学部で、計8学部です。
科目は英語と数学、物理、化学、生物、小論文、情報、実技試験に分けられます。共通する科目もあれば、特定の学部学科にしかない科目もあります。
| 科目 | 主な出題 | 難易度の傾向 |
|---|---|---|
| 英語 | ほぼすべての学部学科 | 早稲田の理工系は早慶全学部でもトップレベル。慶應理工も高難度 |
| 数学 | 理系学部全般 | 早稲田は得点しやすい設計。慶應理工は標準だが問題量が多い |
| 小論文 | 慶應環境情報学部 | SFCの研究領域に沿ったテーマで学部理念の理解が問われる |
| 物理 | 早稲田理工系、慶應理工・医 | 早稲田はやや難で問題数が多い。慶應医はハイレベル |
| 化学 | 早慶の理系学部 | 標準〜やや難。問題量と計算量が多い |
| 生物 | 慶應医・看護医療ほか | 慶應医は少問だが掘り下げが必要。看護医療は分野が偏る |
| 情報 | 慶應SFC | 総合政策学部と共通の問題やアルゴリズムの問題が出る |
| 実技 | 早稲田創造理工学部建築学科 | 空間表現とデッサン。配点は全体の1割程度 |
英語
早稲田の理系学部で出される英語は、早慶全学部で見てもトップレベルに難しい科目とされ、ほぼすべての学生が苦戦しています。
慶應の場合も理工学部で英語の難易度が高いほか、それぞれの学部で専門性の強い単語が登場するなど、語彙力が問われやすいです。ただし偏差値に応じた難易度になっており、看護医療学部のように基礎レベルの問題が出てくるケースもあります。
数学
早慶の理系学部に共通するのは、英語が非常に難しい分、数学で帳尻を合わせる傾向です。早稲田の理工系学部は数学の点数を取りやすくさせるなど、傾向がはっきりしています。
慶應の理工学部も標準レベルですが、その分、問題量は多めでスピーディに解くことが求められます。これまでの演習量がそのまま問われることになります。
小論文
小論文は慶應の環境情報学部のみで課されます。慶應SFCにおける研究領域にちなんだテーマが出され、2021年は「世の中の不条理に対する問題発見、問題解決」、2020年は「社会システムの変容が人間性に与える影響」と、一筋縄ではいかないテーマが並びます。環境情報学部の理念を正しく理解しているかが問われやすく、しっかりとした対策が必要です。
物理
物理は早稲田の理工系学部と慶應の医学部、理工学部で出されます。早稲田の場合は物理がやや難しく、問題数も多いため、テンポよく正確に解くことが求められます。
慶應の理工学部では標準的な問題が出される一方、医学部は最難関学部とあって物理もハイレベルです。問題集でも出てこないような性質の問題が出るなど、医学部独自の対策が必要です。
化学
化学は多くの学生が選択します。早慶いずれの大学も極端に難しいレベルには設定されず、スタンダードな問題と多少難しめな問題が多く登場します。
ただし問題も計算も多いため、ミスせず正確に解いていくことが求められます。数学と同様に入試までの演習量が問われ、数多くこなしていけるかが大事なポイントになります。
生物
物理と化学のセットで挑むケースが多く、生物を選ぶ人は少なめです。慶應医学部の生物は問題数こそ少ないものの、1つ1つを掘り下げて解く必要があり、相応の難易度です。
看護医療学部は出題分野が多少偏るため、その分野を中心に勉強を重ねることになります。時事的な問題が出やすいのも特徴です。共通テスト(1月に実施される全国共通の大学入学共通テスト)の生物は暗記を徹底すれば点数が取れる傾向にありますが、私大入試はそこまで単純ではありません。
情報
高校の科目である「情報」を本格的に入試科目として利用しているのが慶應SFCです。文系にあたる総合政策学部と共通した問題やアルゴリズムを問う問題もあり、それなりの難易度があります。数学か情報かを選んで受験できるため、情報の対策が間に合わない場合は、数学で受験する選択が有効です。
実技試験
早稲田大学創造理工学部建築学科のみで課される実技試験は、空間表現とデッサンの試験です。筆記試験の翌日にあり、配点自体は全体の1割程度です。
ただし創造理工学部には「得意科目選考」という独自のシステムがあり、合格最低点に達しなくても特定の科目で好成績を残せば合格できます。空間表現で好成績を残せば、その点数で合格が可能になります。
早慶理系の難易度はどっちが上?
理工学部同士で比べる限り、難易度の差はほとんどありません。どちらも英語が難しく、その他が標準レベルという構成で、偏差値もほぼ同じ水準だからです。
一方で慶應医学部のように中身までハイレベルな学部や、小論文や情報で独自路線を歩む環境情報学部もあり、大学全体としてどちらが上かは一概に言えません。主要学部である理工学部同士がほぼ互角であることを踏まえれば、ほぼ同じと考えるのが妥当です。学部間の位置づけを広く見たい場合は、早慶上智ICUの偏差値ランキングと序列も合わせて確認すると整理しやすくなります。
早慶理系の大学の立ち位置とは?
早稲田の理工系は難易度の高さに比べて、世間の認知が追いついていない状態です。インターネット上のビッグデータを参考にしたブランド力調査では、2007年に3つの学部に分けられた早稲田の理工系学部が、軒並み認知の割合を下げていることが明らかになっています。
難易度的にも偏差値的にも最難関クラスとされながら、ビッグデータ上は認知が低く、底上げが求められます。あえて3つに分けたことを早稲田側が改革の1つとして捉えているのは確かですが、大学を引っ張る状況にはなっていません。
その点、慶應は医学部と理工学部が中核の学部として評価され、理系学部を引っ張っています。途中から加わった薬学部などはまだ認知度が低めです。慶應SFCの環境情報学部のブランド力も、知名度の低さを要因として高くはありません。大学側が力を入れている学部であることは確かで、ブランド力が伴えば評価は変わっていくと考えられます。(参照:マネー現代)
早慶の理系はどっちに行くべき?両者を徹底比較
理系学部で悩んだ場合に備えて、早慶を様々な面から比較します。
早慶理系の立地面比較
キャンパス数と都心部へのアクセスでは慶應が優位です。早稲田の理工系学部はいずれも西早稲田キャンパスで、高田馬場駅から徒歩15分のところにあります。
| 大学・学部 | キャンパス |
|---|---|
| 早稲田大学 理工系3学部 | 西早稲田(高田馬場駅から徒歩15分) |
| 慶應義塾大学 理工学部 | 1〜2年は日吉、3〜4年は矢上 |
| 慶應義塾大学 環境情報学部 | 湘南藤沢 |
| 慶應義塾大学 医学部 | 信濃町 |
| 慶應義塾大学 看護医療学部 | 湘南藤沢・信濃町 |
| 慶應義塾大学 薬学部 | 芝共立・浦和共立 |
早稲田側のキャンパスと最寄り駅を詳しく知りたい場合は、早稲田大学の全キャンパスの最寄り駅と所属学部が参考になります。
早慶理系の世間イメージ比較
知名度では慶應の理工学部と医学部が一歩前に出ています。早稲田の理工系学部は偏差値こそ高い状態をキープしていますが、一般的な知名度はさほど高くなく、ここからの巻き返しが期待される状況です。
慶應の理工学部と医学部は看板学部として世間からの知名度が高い一方、環境情報学部は何をする学部なのかが知られていません。そこが伝われば、一気に看板学部になる可能性を秘めています。
早慶理系のキャンパス比較
西早稲田キャンパスは外観こそ工場のような姿ですが、内部はきれいで利用しやすく、おしゃれさを感じさせます。
慶應の日吉キャンパスや矢上キャンパスは広さが特徴的で、良くも悪くも一般的な大学のキャンパスという印象です。湘南藤沢キャンパスは開放的で広く、きれいに整備されています。信濃町キャンパスは慶應義塾大学病院と一体化しており、医療を学ぶ環境としては申し分ありません。芝共立キャンパスはすぐ近くに東京タワーがあり、ライトアップした姿が美しいと評判です。
早慶理系の人数や男女比比較
理工系は男性が多く、それ以外の理系学部では女性比率が上がります。
| 学部 | 男性 | 女性 | 合計 | 女性率 |
|---|---|---|---|---|
| 早稲田大学 理工系3学部 | 5553人 | 1594人 | 7147人 | 22.3% |
| 慶應義塾大学 理工学部 | 3152人 | 839人 | 3991人 | 21% |
| 慶應義塾大学 環境情報学部 | 1243人 | 745人 | 1988人 | 37.5% |
| 慶應義塾大学 医学部 | 499人 | 177人 | 676人 | 26.1% |
| 慶應義塾大学 看護医療学部 | 25人 | 422人 | 447人 | 94% |
| 慶應義塾大学 薬学部 | 524人 | 631人 | 1155人 | 54.6% |
早稲田の理工系3学部の女性率は、東大や東工大の女性率が10%前半であることを考えればやや高めの数字です。
早慶理系の就職面比較
早稲田と慶應はいずれも有名企業への実就職率(卒業者のうち進学者などを除いて算出する就職の指標)が高い大学です。
理工学部では有名企業への就職が大学院修了後になるケースが目立ちます。学部卒業後に進学を選ぶ学生が多いためです。
看護医療学部は大多数の卒業生がそのまま慶應義塾大学病院で働くほか、東大病院や国立がん研究センターで働くケースもあります。薬学部は製薬会社、病院、薬局の3パターンに分かれます。医学部は全国の病院で研修医としてキャリアを始め、環境情報学部は情報通信業や学術研究などの企業に進む傾向があり、名だたる有名企業が並びます。
早慶理系の学費比較
理工系の学費は早慶で大きな差がなく、全国の理工系学部の中でも平均的です。
| 学部 | 4年間の学費の目安 |
|---|---|
| 早稲田大学 理工系学部 | およそ670万円 |
| 慶應義塾大学 理工学部 | 685万円ほど |
| 慶應義塾大学 看護医療学部 | 680万円ほど |
| 慶應義塾大学 環境情報学部 | 576万円 |
| 慶應義塾大学 薬学部 薬化学科 | 813万円 |
| 慶應義塾大学 薬学部 薬学科 | 921万円 |
| 慶應義塾大学 医学部 | 1477万円 |
環境情報学部は理系学部ながら文系学部並みの水準です。医学部は金額こそ大きいものの、全国の医学部の中では安めで、下から数えた方が早いほどです。
結論:早慶の理工はどっちに行くべき?
一方に決め切れるものではありません。それぞれに強い要素と弱い要素があるためです。
できる限り都心で勉強したい、学費を抑えたい、女性が多いところで学びたいなど、重視する点は人によって異なります。優先順位を決めたうえで選び、あとは合格に向けて努力を重ねることになります。
早慶理系の受かりやすい穴場学部3選
早慶の理系学部の中で受かりやすさを感じさせる3学部を紹介します。学部単位の狙い目を広く比べたい場合は、早慶上智の穴場学部ランキングも合わせて確認できます。
慶應義塾大学看護医療学部
看護医療学部は偏差値的に落ち着いており、入試科目も少なく、問題のレベルもスタンダードなため、受かりやすさは十分にあります。
ただし看護師を目指す人が進む学部です。どんな学部でもよいから早慶に入りたいという理由で選ぶのは向きません。2次選考で面接があり、志望の本気度が問われるためです。
慶應義塾大学薬学部
慶應薬学部は、元々別の大学を慶應義塾大学が吸収する形で組み込まれた学部で、慶應の偏差値ランキングで見れば下の方から数えた方が早い位置にあります。
英語の難しさは早慶共通ですが、数学は演習量を積めば高得点が狙え、化学で得点を重ねれば合格は十分に射程に入ります。地方都市を中心に薬剤師不足が叫ばれており、住む場所にこだわらなければ働き口が多い点も進路の見通しにつながります。
早稲田大学創造理工学部
創造理工学部は、1科目で大きく失敗しても挽回の余地があります。得意科目選考では、合計点が合格最低点に届かなくても、特定の科目で好成績を残せば合格できるためです。
例えば数学で致命的なミスを重ねて合計点が届かなくても、英語などで満点クラスの結果を出せば合格の可能性が残ります。対象は学科によって異なりますが、真面目に勉強を積み上げてきた受験生にとって受かりやすさを感じさせる仕組みです。
よくある間違い:偏差値だけで早慶理系を比べる
よくある間違いは、偏差値の数字だけを並べて受けやすさを判断することです。早慶の理系は東大や東工大を受験する学生が併願するため、同じ偏差値帯の他大学と同じ感覚では測れません。
回避策は、科目ごとの難易度と配点の形で比べることです。英語の負担、数学の処理量、実技や得意科目選考の有無まで見れば、自分の得意科目が効く学部が見えてきます。慶應側の学部比較は慶應義塾大学の受かりやすい学部でも整理しています。
FAST-UPが見てきた早慶理系志望のつまずき
指導の現場で目立つのは、理科と数学に時間を取られて英語が後回しになるパターンです。早慶の理系は英語が最も重い科目であるにもかかわらず、演習の手応えが出やすい数学や化学に時間が流れていきます。
もう1つは、過去問を解く時期が遅れることです。早稲田の物理や慶應理工の数学は問題量が多く、時間配分の練習が得点を左右します。解ける解けないの前に、時間内に終わらないという壁で止まる受験生が少なくありません。
志望学部を決め切らないまま勉強を進めるのも、よく見かけるつまずきです。小論文や情報、実技のように学部固有の科目は、直前期から始めると負担が跳ね上がります。学部ごとの科目構成を早い段階で確認しておくと、学習の順番が整理しやすくなります。
早慶の理系と文系はどう違うの?
早慶における理系と文系の違いを、入試・イメージ・就職の3点で見ていきます。
入試難易度の違い
科目数では理系の負担が大きくなります。理工学部であれば数学と英語、理科2科目の4科目で入試が行われますが、文系は国語と英語に地歴公民1科目という形が基本です。慶應に至っては国語ではなく小論文が出されます。
勉強量という点では理系学部を志望する学生の方が大変です。ただし文系は1科目あたりの重要度が高く、理系とは違う難しさが出てきます。なお慶應は国語ではなく小論文を課すため、理系志望者が文系学部を併願先として検討しやすい面もあります。学べる内容から併願先を探す場合は、早稲田大学で心理学を学べる学部のように学問分野から調べる方法もあります。
世間イメージの違い
ブランド力の面では文系学部が優位です。ビッグデータで学部ごとのブランド力を調査すると、全国の大学によくある文系学部が早慶では軒並み看板学部になる一方、理系学部はやや弱い結果になります。
慶應は医学部と理工学部が高く評価されていますが、これは昔から存在する学部だからでもあります。早稲田のように分割すると知名度は急落しており、そこが文系学部と理系学部の差につながっていると考えられます。
就職力の違い
就職力は文系理系で互角、もしくは理系が上回る可能性があります。有名企業への実就職率ランキングには理系に特化した大学や工業大学が数多くランクインしており、研究内容がしっかりしている分、就職につながりやすいためです。
ゼミ・研究室からの推薦(大学や研究室の推薦枠で企業に応募する仕組み)もあり、研究内容を仕事にしたい場合に働き口を見つけやすいのが理系の特徴です。
まとめ
早慶の理系の難易度は、偏差値だけで判断できるものではありません。東大や東工大などを受験する学生が併願するケースもあり、その層の上に立たなければ合格できません。
慶應SFCのようにユニークさのある学部もあります。まずはそれぞれの理系学部でどのような授業、研究が行われているのかを調べるところから始めると、志望理由も対策も具体的になります。
よくある質問
Q. 早稲田と慶應の理工学部はどちらが難しいですか? A. ほぼ互角です。どちらも英語が難しく、その他の科目は標準レベルという構成で、偏差値もほぼ同じ水準です。慶應理工は問題量が多くスピードが要求され、早稲田は数学で得点しやすい設計という違いがあります。
Q. 早稲田の理系は弱いと言われるのはなぜですか? A. 難易度ではなく認知の問題です。ビッグデータを使ったブランド力調査では、2007年に3つの学部へ分かれた早稲田の理工系学部の認知の割合が軒並み下がっています。難易度的にも偏差値的にも最難関クラスである点は変わりません。
Q. 早慶理系で受かりやすい学部はどこですか? A. 慶應義塾大学看護医療学部、慶應義塾大学薬学部、早稲田大学創造理工学部が挙がります。看護医療学部は科目数が少なく問題も標準的、薬学部は数学と化学で得点を積みやすく、創造理工学部は得意科目選考で1科目の失敗を挽回できます。
Q. 慶應義塾大学の環境情報学部は理系ですか? A. 慶應SFCに置かれる学部で、入試では小論文と、数学または情報を選んで受験します。学費は理系学部ながら文系学部並みの水準で、卒業後は情報通信業や学術研究の企業に進む傾向があります。
Q. 理系で早慶の文系学部を併願できますか? A. 慶應は国語ではなく小論文を課すため、国語の負担が小さい点で併願を検討しやすい面があります。ただし小論文は独自の対策が必要なので、主要科目の仕上がりと相談して決めるのが現実的です。


