青学に受かりたい人の効率的な勉強法
箱根駅伝でもおなじみの青山学院大学ですが、なんといっても
FAST-UP
青山学院大学にどうしても受かりたいなら、英語以外の科目を基本から固め、志望学部の独自問題の形式に合わせて演習することが軸になります。多くの学部で共通テストと独自問題を併用するため、配点の確認も欠かせません。
2026年9月時点の情報です。
箱根駅伝でもおなじみの青山学院大学は、テレビで取り上げられる機会も多く、高校生からの人気を集めています。その人気の中で合格をつかむために必要なのは、入試を突破する学力です。そして学力を効率よく積み上げるには、出題に合った勉強法が必要になります。
青山学院大学の入試の基本構造
青山学院大学では、大学入学共通テスト(国公私立を通じて利用される全国共通の入試試験)と独自問題を併用した入試方式が、多くの学部で主流になっています。この方式は2021年度の入試から導入されました。
独自問題で扱う教科は学科ごとに異なります。文学部を例にすると、次のような違いがあります。
| 学科 | 独自問題の内容 |
|---|---|
| 英米文学科 | 外国語・国語 |
| フランス文学科 | 総合問題 |
| 日本文学科 | 国語 |
全学部が同じ日程で受ける方式(全学部が同じ日に同じ問題で受験する方式)はすべて独自問題で行われます。一方で、共通テストと独自問題を併用するパターンの対策が重要になります。全学部日程は募集人員が非常に少ないためです。
青山学院大学を狙う受験生は、共通テストで似た得点帯に集まりやすい層です。結局勝負になるのは独自問題の出来です。この前提を踏まえて勉強の順番を決めます。
青学合格に欠かせない3つのポイント
外してはいけないポイントは3つです。この3つを押さえると、勉強の方向がぶれにくくなります。
英語は大事だが他の教科も大事
合否を分けるのは英語以外の科目です。「英語の青山」と言われるだけあって、英語の入試問題は早慶上智レベルといってもいいほど難易度が高く設定されています。それなら英語で勝負すればよいと考えがちです。しかし、その難易度で安定して結果を出せる人は、早慶上智を狙う層と重なります。
つまり、青山学院大学に受かりたいと願う層の中では、英語で大差がつきにくいということです。優劣がつくのは英語以外の科目です。文系なら国語や地歴公民、理系なら数学や物理・化学です。
英語以外の科目でつまずくことは、青山学院大学の合格から遠のくことを意味します。青山学院大学の入試では、英語以外に関しては基本的な知識を問われることが目立つためです。
大学入学共通テストの配点を確かめる
個別学部日程(学部ごとに日程と科目を設定する一般入試)は、学部ごとに配点が違います。得意科目によって、受けるべき日程が変わります。
| 学部・学科 | 配点の特徴 |
|---|---|
| 法学部法学科 | 共通テスト3教科と独自問題の組み合わせで2つの日程。地歴公民などは50点、国語もしくは外国語を150点とし、どちらかを選択できる |
| 経営学部経営学科 | 共通テストの外国語の配点が50点。その代わり独自問題に外国語があり、英語の力がより問われる。数学の配点が150点に設定される日程もある |
このように、英語が得意な人と国語が得意な人で有利な日程が分かれます。配点や科目は年度ごとに見直されるため、出願前に最新の募集要項で必ず確認してください。
独自問題の傾向をつかむ
独自問題では記述式の設問が目立ちます。マークシート形式の問題が多い大学という印象だけで対策を組むと、形式のずれが生まれます。
経営学部全体で行われる独自問題のサンプル問題では、長文読解と表の問題が登場します。文章を読むだけでなく、表から情報を正確につかむ力が問われます。さらに、長文を読んだうえで日本語で150字以内にまとめる問題もあります。読む作業と書く作業の切り替えは、慣れがなければ時間を取られます。
大学側が公表するサンプル問題と出題意図を踏まえ、予備校などは模擬問題を作ります。経営学部であれば、企業社会や企業を取り巻く環境が出題意図に含まれます。学部によって出題意図が変わるため、志望学部の傾向から外れない形で演習を積むことが効率につながります。
試験科目ごとの勉強法
ここからは個別学部日程で出題される試験科目を中心に、勉強法を整理します。共通しているのは、現時点の自分に合う参考書と一段階上の参考書を併走させる形です。
英語
英語は差がつきにくい科目ですが、捨てる科目ではありません。普段以上に対策を立てる必要があります。
青山学院大学を受験する人の多くが使っているのが、英単語ターゲット1900です。大学受験生が多く利用するアプリ「スタディプラス」でも、最も使われている教材として登場します。英単語ターゲット1900はシリーズの最上級にあたり、難難関私大レベルを扱います。少なくともこの範囲を網羅する勉強が必要です。
手順は、まずこのレベルの単語を完全に覚え、そこから読解問題に入る流れです。単語はスキマ時間で覚え、読解はとにかく量をこなします。読解用の参考書は2冊用意します。1冊は現時点の力量に見合ったもの、もう1冊は多少難しめなものです。基礎を固めてから難しめの問題に挑む循環を続けると、解き方のコツと処理力、そして自信が積み上がります。
学部ごとの英語の出題は、青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策も合わせて確認すると、必要な読解量の見通しが立ちます。
数学
数学の独自問題は理工学部のA方式やB方式で出題され、数学ⅠA、数学ⅡB、数学Ⅲが範囲です。高校卒業相当の知識を問うと説明されています。出題方針は従来通りとされてきたため、過去問演習が有効です。
記述式が多く、数学ⅠAなどはマーク式で出題されやすく、数学Ⅲが絡むと記述式になる傾向があります。ここから読み取れるのは、マーク式の問題を取りこぼせないということです。100分の試験時間のうち、マーク式に使える時間は限られます。数学ⅠAの問題を素早く処理する訓練が必要です。記述式では計算式を書き残し、部分点を取りにいく泥臭さも大切です。
英語と同様に、現時点のレベルの参考書と一段階上の参考書を用意し、そのうえで過去問を徹底的に解きます。
国語
国語の独自問題は、文学部日本文学科で登場します。従来の出題形式を継承しつつ、記述式の設問を増やすと示されており、書く練習が必要です。
難問珍問が出てくることは少なく、特別な対策を積み増す必要はありません。記述式の設問に気をつけて解く姿勢で足ります。ただし、漢字などの語彙力で点を落とせません。入試漢字マスター1800+のような参考書を、スキマ時間に回すとよいでしょう。
古文も同じで、単語と文法を覚え、さまざまな問題と過去問を解くことで力がつきます。基礎を固めてから応用に進む流れは、国語でも変わりません。漢文を含む古典分野の進め方は、明治大学の漢文の入試傾向と対策の勉強法も参考になります。
地歴
地歴は、経済学部や文学部史学科で世界史Bもしくは日本史Bのどちらかを選択する独自問題が出題されます。科目名や範囲は課程の変更で変わるため、受験年度の募集要項で確認してください。
経済学部の独自問題の傾向は従来通りとされていますが、文学部史学科では350字で説明する論述問題などがサンプルに登場します。目安は教科書レベルの知識を満遍なく持っていることで、そのうえで論述で結果を出せるかにかかります。
文学部史学科のサンプル問題では、8世紀あたりの土地政策が問われ、内容説明と土地制度の変遷を350字にまとめる形でした。単語として覚えるだけでは対応が難しく、1つのカテゴリーの中で流れを押さえる学習が求められます。
公民
公民は、経済学部が政治経済の独自問題を出題します。ただしカテゴリーは地歴公民なので、世界史や日本史に自信がある場合は無理に選ぶ必要はありません。
基本は地歴と同じで、教科書レベルの知識があるかどうかです。初めて接する形式や内容の問題でも、その知識で正解に至れることを大学側は想定しています。
勉強法も地歴と重なります。用語を正確に押さえ、歴史の流れを覚えます。たとえば冷戦の歴史なら、時系列と当時の国々の考えをセットで覚えるやり方が有効です。地歴公民はこの中から1つを選べばよいことがほとんどなので、どの科目に興味を持てるかで選ぶのも一つの基準です。
理科
理工学部では、物理のみ、もしくは物理と化学のいずれかを選ぶパターンがあります。方針は従来通りで、高校卒業レベルの知識が必要です。
物理はマーク式と記述式の併用で、力学や電磁気が出やすく、この2分野はやや難しめに設定されています。物理を選ぶなら、この2分野の知識は固めておきます。図を描く問題も出るため、作図の練習を事前にしておくと本番で慌てません。「良問の風」という青山学院大学や明治大学レベルの難易度に設定された参考書を繰り返し解き、演習量を確保するとよいでしょう。難しさを強く感じる場合は、基礎が抜けている可能性があります。
化学もやるべきことは変わらず、基本的な知識とその応用までこなせるかが問われます。「化学基礎問題精講」などの参考書を1冊解き切る水準が必要です。構造式を記述する問題も出るため、ここは暗記するレベルまで詰めます。
小論文・論述・総合問題
小論文や論述、総合問題(教科の枠を超え、文章や資料を読んで答える問題)は、さまざまな学部学科で登場します。社会情報学部の説明を例にすると、文章やデータから情報を読み取り、論理的な考察と表現が行えるかが問われます。
AからCまでの3つの記述が示され、それが正しいかを8つの選択肢から選ぶ問題もあります。知識を正確に覚えていないと答えを出せない設計です。特にデータの読み取りは出やすいため、正確に読み取る練習が必要です。この練習はデータ分析型小論文の練習にも通じるので、セットで進められます。
論述では、正確な知識と、限られた文字数でまとめる表現力が問われます。頭ではわかっていても短くまとめられない人は少なくありません。小論文や論述は、添削を受けられる環境を用意したいところです。1人では書いた答案の良し悪しを判断しにくいためです。普段から時事的な問題について考え、短い言葉で説明する練習を重ねる方法も有効です。
よくある間違い
「英語の青山だから英語に全力を注ぐ」という時間配分が、最も多い間違いです。英語の難度が高いことは事実ですが、同じ志望層は同じ単語帳・同じ読解教材で仕上げてくるため、英語だけでは差が開きにくくなります。
回避策は、週単位の学習時間を記録し、英語以外の科目に割いた時間を目で確認することです。そのうえで、志望学部の配点が高い科目から順に時間を配り直します。配点表を机に貼って、科目ごとの優先順位を固定してしまうと迷いが減ります。
FAST-UPが見てきた青学志望者のつまずきどころ
指導現場で多いのは、「青学に行きたい」という気持ちが強いほど、英語の難しい教材に手を伸ばしすぎるケースです。難度の高い長文を解いては答え合わせをするだけの時間が増え、地歴や国語の基礎が後ろにずれていきます。
もう一つのつまずきは、志望学部を決める前に勉強を始めてしまうことです。青山学院大学は学部・方式ごとに独自問題の中身と配点が違うため、学部が定まらないと記述対策の量も決まりません。早い段階で受験方式まで絞り込むと、同じ勉強時間でも仕上がりが変わってきます。
加えて、記述式の答案を書いたまま放置する人が目立ちます。書いた答案は人に読んでもらって初めて改善点が見えます。書く量よりも、直して書き直した回数が伸びにつながりやすい分野です。
まとめ
英語は、英単語ターゲット1900を網羅する語彙力と長文読解の練習量を確保すれば、一定の水準に届きます。そのうえで差がつくのは、英語以外の科目と独自問題への適応です。
現状、個別学部日程のほうが募集人員の枠が大きく、全学部日程は狭き門です。個別学部日程を受ける場合、ほとんどの学部で共通テストを利用するため、そこもクリアする必要があります。勉強量は大事ですが、的外れな努力は効率が悪く、合格から遠のきます。独自問題の傾向をつかみ、それに合わせた勉強法に切り替えることが近道です。
併願校の難度を見比べる段階では、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も合わせて確認すると、受験校の組み方が整理しやすくなります。
よくある質問
Q. 英語だけを徹底的に鍛えれば青学に受かりますか。 A. 英語は重要ですが、それだけでは差がつきにくいのが実情です。青山学院大学の英語は難度が高く、安定して高得点を取れる層は早慶上智を狙う層と重なります。英語以外の科目は基本的な知識が問われやすいため、そこを取りこぼさないことが優先です。
Q. 全学部日程と個別学部日程は、どちらを中心に考えるべきですか。 A. 募集人員の枠が大きいのは個別学部日程で、全学部日程は狭き門です。まずは個別学部日程を軸に据え、共通テストと独自問題の組み合わせに合わせて勉強計画を立てる形が現実的です。
Q. 共通テストの配点はどこを見れば分かりますか。 A. 学部・学科・日程ごとに設定されるため、志望学部の募集要項で確認します。同じ学科でも日程によって国語や外国語、数学の配点が変わる場合があり、得意科目によって有利な日程が分かれます。
Q. 記述・論述の対策はいつから始めればよいですか。 A. 教科書レベルの知識が一通りそろった段階からが目安です。知識が不足したままでは、字数内に筋道を立てて書く練習になりません。知識の確認と並行して、短い字数で説明する練習を少量ずつ重ねる形が進めやすいです。


