慶應義塾大学はなぜ人気?早稲田との比較と入りやすい学部
「慶応義塾大学は人気」
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慶應義塾大学が人気な理由は、世界大学ランキングで私大トップの評価を得ている点と、専攻を2年次から決める文学部や履修タイプを選べる経済学部のように、学びたいことを実現できるカリキュラムが整っている点にあります。
2026年9月時点の情報です。
以下では人気の理由、偏差値と倍率から見た難易度、比較的入りやすい学部、早稲田大学との比較までを順に整理します。2027年度入試に向けて志望校を決める材料として使えます。
慶應義塾大学はなぜ人気なのか
人気の背景は、研究者からの評価の高さと、教育内容への満足度の高さです。「リクルート進学総研」の2022年の調査では、高校所在地が関東エリアの高校生の「志願したい大学」第5位に慶應義塾大学が入っています。
世界大学ランキングで私大トップだから
1つ目の理由は、世界大学ランキングで私大トップに立っていることです。2021年にTimes Higher Education社が発表したTHE世界大学レピュテーション(評判)ランキングで、慶應義塾大学は国内私大1位になりました。
このランキングの評価は、確かな評価といえます。世界各地の研究者に対し、研究と教育に関する大学の評判を尋ねた調査であり、実際に研究に携わっている人たちの回答にもとづくためです。
教育内容が良いから
2つ目の理由は、教育内容への評価です。「テレメール全国一斉進学調査」で慶應生から寄せられた入学を決めた理由を見ると、「教育内容が良いから」が4分の1以上を占めています。
寄せられた意見には、次のようなものがあります。
- 「研究したいことのメインの学問は社会学であるものの、研究過程で歴史学や文学の内容を組み込みたいと思った。しかし、他の大学では中々一つの学部でこれら全部をやるのはカリキュラム面ではもちろん、個人的にも単位だったり、時間的な問題で厳しいと思っていた。しかし慶應では一年次では専攻を指定せずに多様な学問を履修できることを知り、ここならば!と考えたから。」
- 「慶応の経済学部は入試時の選択科目によって履修方法が2通りあり、私は数学を利用しながら経済の勉強をしたかったため 理数方面から経済学を学ぶ選択の出来る慶應義塾大学を第一志望校としていました。」
学びたいことを実現できる仕組みが整っている環境に、魅力を感じている人が多いことがうかがえます。
偏差値と倍率から見た人気度
数値の面でも、人気と難易度の高さが表れています。学部ごとの偏差値は次のとおりです。
| 学部 | 偏差値 |
|---|---|
| 文学部 | 65.0 |
| 経済学部 | 67.5 |
| 商学部 | 65.0-67.5 |
| 法学部 | 67.5 |
| 医学部 | 72.5 |
| 理工学部 | 65.0 |
| 総合政策学部 | 72.5 |
| 環境情報学部 | 72.5 |
| 看護医療学部 | 60.0 |
| 薬学部 | 62.5 |
2021年度における学部ごとの倍率は次のとおりです。
| 学部 | 倍率 |
|---|---|
| 文学部 | 3.2 |
| 経済学部 | 3.3 |
| 商学部 | 3.1 |
| 法学部 | 3.2 |
| 医学部 | 6.1 |
| 理工学部 | 3.0 |
| 総合政策学部 | 7.1 |
| 環境情報学部 | 7.7 |
| 看護医療学部 | 2.9 |
| 薬学部 | 3.5 |
学部によって偏差値帯も倍率も幅があります。志望校を比べるときは、学部単位で推移を追うと動きが見えます。学部ごとの見方は立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も参考になります。
慶應義塾大学の入りやすい学部
倍率の面で狙いやすいのは、経済学部・文学部・商学部、そして倍率は高いものの方式が独特なSFCです。SFCとは、湘南藤沢キャンパスに置かれた総合政策学部と環境情報学部の通称です。
経済学部
経済学部は倍率が慶應義塾大学の中でもかなり低い水準です。
| 年度 | 倍率 |
|---|---|
| 2021年度 | 3.3 |
| 2020年度 | 4.0 |
| 2019年度 | 4.2 |
経済学部の特徴は、履修がAタイプとBタイプに分かれていることです。Aタイプは「経済理論・数学先習型」で、数学的な手法を重点的に学びます。1年次から次の科目が必修です。
- 線形代数
- 微分積分
そのため、数学が苦手な場合は覚悟が必要です。一方のBタイプは「経済実態・歴史先習型」で、過去の歴史から法則性を導き出す手法を学びます。同じ経済学部でも、どちらを選ぶかで学習内容が大きく変わります。タイプが分かれている分、専門的に学べます。
文学部
文学部は入学難易度が比較的低いといえます。倍率が低いことに加え、学科が多く、学科によっては志望者が集まりにくいところもあるためです。
| 年度 | 倍率 |
|---|---|
| 2021年度 | 3.2 |
| 2020年度 | 3.9 |
| 2019年度 | 4.2 |
文学部の特徴は、「文」に関するすべての領域を対象にしていることです。カバーする領域は「文学」のイメージをはるかに超えており、「知」そのものといえます。
また、専攻を決めるのは2年生からという特殊なカリキュラムを採用しています。1年生のうちから勉強したい分野が決まっている人は多くありません。このカリキュラムなら、1年生で興味のある分野を見つけ、2年生以降で深められます。学問の自由を大切にしている学部です。
商学部
商学部はどの年も倍率が3倍台と低くなっています。
| 年度 | 倍率 |
|---|---|
| 2021年度 | 3.1 |
| 2020年度 | 3.5 |
| 2019年度 | 3.7 |
商学部は経営学、会計学、商業学、経済・産業学の4つのフィールドを網羅した学部です。大きな特徴は資格サポートが充実していることで、公認会計士試験合格者は47年間連続して大学別でトップの実績を誇っています。全合格者数の10%以上が慶應義塾大学の学生です。
商学部出身の公認会計士・会計士補も多数輩出しており、卒業後の進路としても実績が積み上がっています。社会に出てから役に立つ知識を身につけやすい環境です。
SFC(総合政策学部・環境情報学部)
SFCは倍率が高い一方で、学部の境目がない学び方ができる点が特徴です。
| 年度 | 総合政策学部 | 環境情報学部 |
|---|---|---|
| 2021年度 | 7.1 | 7.7 |
| 2020年度 | 8.4 | 9.4 |
| 2019年度 | 8.5 | 10.1 |
環境情報学部と総合政策学部の学生は、互いの授業を受けることができます。違いを強いていうなら、総合政策学部は「理に融合した文系」、環境情報学部は「文に融合した理系」です。
よくある間違い:倍率の低さだけで学部を選ぶ
倍率が低い学部を「入りやすい学部」とそのまま受け取るのは避けたほうがよい判断です。経済学部のように入学後に数学の必修がある学部もあり、入試科目や学習内容が合わないと入学後に苦しくなります。
回避策は、倍率に加えて次の3点を必ず確認することです。
- 入試科目の構成(数学や小論文が必要かどうか)
- 学部・学科ごとの偏差値帯の幅
- 入学後のカリキュラムと必修科目
この3点を並べて比べると、倍率の数字だけでは見えない相性が判断できます。
慶應義塾大学と早稲田大学を比較
慶應義塾大学と並んで語られることが多いのは早稲田大学です。人気面・偏差値・倍率・入試の難易度・キャンパスの立地から比較します。
人気面を比較
人気の面では慶應義塾大学のほうが上位です。高校生19万6,961人が答えた「大学人気ランキング」の私立大学部門は次のとおりです。
| 順位 | 大学 |
|---|---|
| 1位 | 青山学院大学 |
| 2位 | 近畿大学 |
| 3位 | 慶應義塾大学 |
| 4位 | 明治大学 |
| 5位 | 関西大学 |
| 6位 | 早稲田大学 |
| 7位 | 上智大学 |
| 8位 | 中央大学 |
| 9位 | 同志社大学 |
| 10位 | 駒澤大学 |
慶應義塾大学は3位、早稲田大学は6位にランクインしています。
偏差値を比較
偏差値は慶應義塾大学のほうが少し上の数字になります。早稲田大学の学部ごとの偏差値は次のとおりです。
| 学部 | 偏差値 |
|---|---|
| 政治経済学部 | 67.5〜70.0 |
| 法学部 | 67.5 |
| 教育学部 | 60.0〜67.5 |
| 商学部 | 67.5〜70.0 |
| 社会科学部 | 67.5 |
| 国際教養学部 | 70.0 |
| 文化構想学部 | 67.5〜70.0 |
| 文学部 | 67.5〜70.0 |
| 基幹理工学部 | 65.0 |
| 創造理工学部 | 62.5〜65.0 |
| 先進理工学部 | 62.5〜67.5 |
| 人間科学部 | 62.5〜65.0 |
| スポーツ科学部 | ー |
どちらも高い水準ですが、慶應義塾大学には偏差値72.5の学部が3つあり、早稲田大学にはありません。
倍率を比較
倍率の面では早稲田大学のほうが高くなっています。2021年度の早稲田大学の倍率は次のとおりです。
| 学部 | 倍率 |
|---|---|
| 政治経済学部 | 4.2 |
| 法学部 | 5.1 |
| 教育学部 | 6.3 |
| 商学部 | 8.9 |
| 社会科学部 | 8.8 |
| 国際教養学部 | 3.4 |
| 文化構想学部 | 7.8 |
| 文学部 | 7.7 |
| 基幹理工学部 | 4.0 |
| 創造理工学部 | 3.7 |
| 先進理工学部 | 3.6 |
| 人間科学部 | 6.1 |
| スポーツ科学部 | 3.5 |
入試の難易度を比較
両校は並んで語られますが、入試の傾向はかなり違います。早稲田大学の特徴は学部間の難易度の差が大きいこと、慶應義塾大学の特徴は小論文の対策が必要なことです。小論文とは、与えられた課題に対して自分の意見を文章で論じる試験科目です。
慶應義塾大学を受けるなら、小論文の対策は欠かせません。小論文では型にそって自分の意見を書く必要があり、他の大学を見ても珍しい科目のためです。
つまり入試難易度の感じ方は、小論文が得意かどうか、受ける学部の難易度が高いかどうかで分かれます。併願校の科目別対策を進める際は、明治大学の漢文の入試傾向と対策や青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策のように、大学・学部単位で傾向を押さえる進め方が有効です。
キャンパスの立地を比較
慶應義塾大学は都心と神奈川に分散し、早稲田大学は新宿区周辺に集まっています。慶應義塾大学のキャンパスは次のとおりです。
| キャンパス | 住所 | 交通アクセス |
|---|---|---|
| 三田 | 〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 | JR山手線/JR京浜東北線田町駅(徒歩8分)、都営地下鉄浅草線/都営地下鉄三田線三田駅(徒歩7分)、都営地下鉄大江戸線赤羽橋駅(徒歩8分) |
| 日吉 | 〒223-8521 神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1 | 東急東横線/東急目黒線/横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅(徒歩1分) |
| 矢上 | 〒223-8522 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1 | 東急東横線/東急目黒線/横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅(徒歩15分) |
| 信濃町 | 〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 | JR総武線信濃町駅(徒歩1分)、都営地下鉄大江戸線国立競技場駅(徒歩5分) |
| 湘南藤沢 | 〒252-0882 神奈川県藤沢市遠藤5322 | 小田急江ノ島線/相鉄いずみ野線/横浜市営地下鉄ブルーライン湘南台駅(西口よりバス 約15分)、JR東海道線辻堂駅(北口よりバス 約25分) |
| 芝共立 | 〒105-8512 東京都港区芝公園1-5-30 | JR山手線/JR京浜東北線/東京モノレール浜松町駅(徒歩10分)、都営地下鉄三田線御成門駅(徒歩2分)、都営地下鉄浅草線/都営地下鉄大江戸線大門駅(徒歩6分) |
早稲田大学のキャンパスは次のとおりです。
| キャンパス | 住所 | 交通アクセス |
|---|---|---|
| 早稲田 | 〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 | JR山手線 高田馬場駅(徒歩20分)、西武新宿線 高田馬場駅(徒歩20分)、東京メトロ東西線 早稲田駅(徒歩5分)、都電荒川線 早稲田駅(徒歩5分) |
| 戸山 | 〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1 | JR山手線 高田馬場駅(徒歩20分)、西武新宿線 高田馬場駅(徒歩20分)、東京メトロ東西線 早稲田駅(徒歩3分)、東京メトロ副都心線 西早稲田駅(徒歩12分) |
| 西早稲田 | 〒169-8555 東京都新宿区大久保3-4-1 | JR山手線 高田馬場駅(徒歩15分)、西武新宿線 高田馬場駅(徒歩15分)、東京メトロ東西線 高田馬場駅(徒歩15分)、東京メトロ副都心線 西早稲田駅出口3より直結 |
| 所沢 | 〒359-1192 埼玉県所沢市三ケ島2-579-15 | 西武池袋線 小手指駅よりバス(約20分) |
通学時間と学費は、進学先を決めるうえで無視できない要素です。学費は学部によって幅があるため、必ず募集要項で確認します。私大の学費の見方は学習院大学の4年間の学費と学費免除制度の記事が参考になります。
ダブル合格の場合の進学先
早稲田大学と慶應義塾大学のダブル合格では、近年は早稲田大学を選ぶ人が増えています。ダブル合格とは、複数の大学に同時に合格した状態のことです。
早稲田大学を進学先に選ぶケースが多い
これまでダブル受験の場合の進学先は慶應義塾大学が優勢でした。しかし2021年度には逆転し、早稲田大学を選ぶ人が多くなっています。理由としては、早稲田大学が積極的に改革を行っていることがあるようです。
司法試験合格率は慶應義塾大学が高い
早稲田大学を進学先に選ぶ人が増えている一方で、司法試験合格率は慶應義塾大学のほうが高くなっています。司法試験合格を目指している場合は、慶應義塾大学が有力な選択肢になります。
FAST-UPが見てきた慶應志望者のつまずきどころ
指導現場で最も多いのは、英語と社会の仕上がりを待ってから小論文に手をつけ、間に合わなくなるケースです。小論文は書き方の型と、課題文を正確に読む力の両方が必要で、短期間で形になりにくい科目です。
もう一つ多いのが、学部選びの軸が「倍率が低いところ」だけになっている状態です。経済学部のAタイプとBタイプの違いや、文学部が2年次から専攻を決める仕組みを知らずに出願し、入学後の学びと希望がずれてしまうことがあります。学部ごとのカリキュラムを先に読むと、志望理由も書きやすくなります。
SFCを志望する場合も、総合政策学部と環境情報学部の両方を視野に入れて準備を進める受験生が、結果的に選択肢を広げています。互いの授業を受けられる環境のため、入学後の学びの方向性を早めに言語化しておくと準備が進みます。
よくある質問
Q. 慶應義塾大学はなぜ人気なのですか。 A. 世界大学ランキングで国内私大1位の評価を得ていること、そして教育内容への評価が高いことが大きな理由です。「テレメール全国一斉進学調査」でも、入学を決めた理由として「教育内容が良いから」が4分の1以上を占めています。
Q. 慶應義塾大学で入りやすい学部はどこですか。 A. 倍率の面では経済学部・文学部・商学部が低めです。ただし経済学部は入学後に線形代数や微分積分が必修となるため、倍率だけでなく入試科目と入学後のカリキュラムも合わせて確認します。
Q. 慶應義塾大学と早稲田大学はどちらを選ぶべきですか。 A. 判断軸は小論文の得意不得意と志望学部の難易度です。慶應義塾大学は小論文対策が必要で、早稲田大学は学部間の難易度の差が大きい点が特徴です。司法試験合格を目指す場合は、合格率の高い慶應義塾大学が選択肢になります。
Q. 慶應義塾大学の小論文はいつから対策すればよいですか。 A. 英語や社会の完成を待たず、早い段階から書く練習を始める進め方が有効です。小論文は型にそって自分の意見を書く必要があり、短期間で仕上げにくい科目です。


