MARCHは低学歴?学歴フィルターも解説
少子化が進むことでより学歴社会になるのではないかと言われており
FAST-UP
MARCHは低学歴ではありません。偏差値帯は上位15%に相当し、上場企業の役員輩出数でも上位に並びます。就活で学歴フィルターにかかる例はあるものの一部にとどまり、大手企業への就職実績も十分です。
2026年9月時点の情報です。
MARCHは低学歴ではない
MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政の大学群の総称)を低学歴と判定するのは無理があります。昭和の時代は高卒や中卒も多く、大卒そのものが高学歴と言われていました。大学全入時代へ向かう中で、高学歴とされる範囲が段々と狭まってきた経緯があります。
また、偏差値だけで高学歴かどうかが決まるわけではなく、知名度で判断されることも多々あります。MARCHはすべての大学が知名度を持っており、低学歴判定をするのは少々厳しいと言えるでしょう。
低学歴ではないと言える根拠
根拠は大きく3点あります。偏差値分布上の位置、上場企業の役員輩出状況、そして早慶上智との入試難易度の近さです。
偏差値帯が上位15%に入る
MARCHの偏差値はだいたい60付近に位置します。この偏差値60は、分布で見た時に上位15%のところに位置します。
| 偏差値 | 該当する人数の目安 |
|---|---|
| 50 | 2人に1人 |
| 55 | 3人に1人程度 |
| 60 | 6人に1人(上位15%) |
偏差値60を低学歴としてしまうと、全体の85%が低学歴ということになり、あまり適切とは言えません。偏差値60近辺のMARCHを低学歴と断言するのは乱暴で、現実的ではないでしょう。偏差値の比較軸を確かめたい場合は、早慶上智の偏差値ランキングも合わせて見ておくと位置関係がつかめます。
上場企業の役員を多く輩出している
上場企業に役員を輩出する大学のランキングが存在します。早慶や東京大学、京都大学の次に中央大学、明治大学が続きます。やや離れて法政大学や青山学院大学、立教大学と続き、上位20位までにMARCHすべての大学が出てきます。
その間には国公立大学が多くランクインしており、北海道大学や横浜国立大学はMARCHの下に位置しています。そもそも上場企業で勤める事自体が大変なので、こうしたランキングを見ても低学歴とするのは乱暴でしょう。(参照:東洋経済オンライン)
早慶上智に合格してMARCHに落ちる学生もいる
MARCHの偏差値は平均60ぐらいですが、学部によって70に迫る偏差値を持つ学部もあります。立教大学の経営学部や青山学院大学の総合文化政策学部は早慶上智レベルの人気を誇り、早慶上智で合格したのにMARCHで落ちるケースが出てきます。
偏差値的にはそこまで差が開いておらず、しっかりとポテンシャルを出せば合格できるのに、ちょっとしたことで簡単に落ちてしまうことも考えられます。ほんの少しのことで合否が変わるとなると、MARCHを低学歴扱いするのは苦しいでしょう。
なぜ「MARCHは低学歴」と言われるのか
言説の出どころは、入試の実態ではなくマスコミとネット、そして一部卒業生の心理に求められます。
マスコミの影響
マスコミの中にはMARCHでも学歴フィルターにかけられるケースを紹介したり、MARCHを卒業した女性が就活でも婚活でもうまくいかないという記事を掲載したりしており、MARCHは高学歴ではないことを盛んにアピールします。
東大王に代表されるように東大生を過度にフィーチャーする風潮も影響しています。雑誌などの読者は何も疑わずに信じ込んでしまうでしょう。この積み重ねが「MARCHは低学歴」と言われる要因になると考えられます。
ネットの影響
MARCHが低学歴であることを盛んにネタにしているのがネット掲示板です。検索してみるとスレッドが多数存在し、その多くはMARCHが低学歴であることを煽るものばかりです。
真剣に低学歴と思っている人もいますが、いわゆるネタとして低学歴といじる人の方が多く、真剣に議論されているとは言い難いです。面白おかしく扱われ、根拠として品がなく、正しい情報を突き付けても「マジレス」として嘲笑する傾向にあります。こうした言説が長年展開され、ネタとして定着したのも1つの要因です。
一部のMARCH卒業生の学歴コンプレックス
青山学院大学や明治大学など憧れをもって入学する学生がほとんどですが、一部の学生は、早慶上智や国公立大学を志望して落ちてしまったからか、コンプレックスを抱いているケースがあります。
そのため、事あるごとに「自分はMARCH出身だからうまくいかない」と投げやりになりがちです。そのことが自己評価を下げ、過度にMARCHの評価を下げ、異常に早慶上智などを持ち上げる考えになってしまいます。決して低学歴ではないのに、夢破れて入学した経緯がコンプレックスを抱かせるのかもしれません。再受験という選択を考える人もいますが、その場合は仮面浪人は就職で不利なのかも確認しておくと判断材料が増えます。
MARCH生の就活と学歴フィルター
MARCHが学歴フィルターで外されるケースはあるものの、大多数ではなくほんの一部です。
学歴フィルターに引っかかるのか
学歴フィルターとは、会社説明会などに参加する際、特定の大学には席を確保し、それ以外の大学は門前払いにすることを指します。会社説明会から選考が始まるため、予約をとるために必死な学生がほとんどです。しかし、東大生や早慶上智の学生たちは簡単に予約できるのに、それ以外の学生は常に満席なんてことも多々あります。学歴フィルターの存在を感じた学生は全体の半数程度に及び、決してネットにおける都市伝説のような話ではありません。
その上で、MARCHの学生をまとめて門前払いにする企業は一部にとどまります。上場企業の役員を輩出する大学のランキングで、MARCHはすべて上位20位までに入っているためです。中には採用校の一覧にMARCHがなく、私立は早慶上智レベルまでにしているケースもありますが、それ自体も一部に限られます。
MARCH生の就職実績
2019年の段階で、就活の現場において早慶上智をMARCHが猛追し、大手企業でMARCHの学生の採用率が高まっていることが明らかになっています。これはベンチャー企業が早慶の学生たちを確保し、大手企業に回らなくなったため、MARCHが急浮上した形です。特に外資系コンサルタントなど、これまで苦戦していた分野で内定が増え始めているのがポイントです。
| 大学 | 1位 | 2位 | 3位 | 以下 |
|---|---|---|---|---|
| 明治大学 | 教員 | 東京都特別区 | 国家公務員 | 日本郵政グループ、みずほフィナンシャルグループ |
| 青山学院大学 | 教員 | 日本航空 | 全日空 | 三菱UFJ銀行、楽天 |
| 立教大学 | 東京都特別区 | 三菱UFJ銀行 | 全日空 | 日本航空、りそなグループ |
| 中央大学 | 教員 | 国税庁 | 東京都庁 | 大和証券グループ本社、JR東日本 |
| 法政大学 | 東京都特別区 | 公立教員 | りそなグループ | オリックスグループ、JTBグループ |
中央大学は国税庁や東京都庁が並び、他の大学とは毛色が異なります。法政大学も方向性が異なります。しかし、どの大学も誰もが知る企業、もしくは信頼に値する官公庁ばかりです。(参照:東洋経済オンライン)
結論:早慶には劣るものの十分勝負できる
早慶の学生たちはベンチャー企業へ就職、もしくは学生の段階で起業するケースもあるため、大手企業に就職する割合は下がっています。そこをMARCHの学生が埋めた形です。
では、MARCHは早慶の穴埋め要員かという問いにははっきりとNoと言わざるを得ません。明治大学では就活にかなり力を入れており、企業側からも高い評価を集めます。早慶をMARCHが猛追しているのは事実と考えてよさそうです。それを抜かせるかどうかは個人の取り組み方にかかっています。
低学歴のラインはどこからか
低学歴の線引きは、現状の偏差値による分類にすぎません。難化している日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修の大学群の呼称)は高学歴でも低学歴でもない「中学歴」と称され始めており、大東亜帝国(大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘の呼称)の大学群も中学歴に入りつつあります。
大東亜帝国は偏差値的に50のところにいるため、これよりも下の大学が低学歴という扱いになります。とはいえ分類は固定ではなく、今後の大学の努力次第では低学歴の大学から脱する可能性もあります。
FAST-UPが見てきた学歴コンプレックスのつまずき方
指導現場で目立つのは、学歴の序列を調べる時間が長い受験生ほど、手が止まっている点です。大学群の格付けを比較している間は勉強した気分になりますが、過去問の得点は動きません。
もう一つのつまずきは、志望校を「MARCH」という塊で考えてしまうことです。同じ大学でも学部ごとに科目・配点・出題傾向が違うため、塊で考えると対策が散ります。逆転していく受験生は、学部名まで絞ってから勉強計画を組み直す傾向があります。
浪人や再受験を迷う相談も多い分野です。選択肢の全体像を知りたい場合は、大学生の浪人割合のような実態データから確認すると、感情ではなく条件で判断しやすくなります。
よくある間違い:大学名だけで難易度を判断する
よくある間違いは、「MARCHは偏差値60くらい」という一括のイメージだけで志望先を決めてしまうことです。実際には早慶上智レベルの人気を持つ学部も含まれており、大学名だけで難易度を判断すると、対策を外しやすくなります。入試は学部ごとに実施され、科目や配点も学部単位で決まるためです。
回避策は、志望を学部単位まで落として比較することです。2027年度入試に向けて、次の順で確認すると精度が上がります。
- 受験する学部の募集要項で科目と配点を確認する
- 過去問を1年分解き、配点の重い科目を特定する
- 学部別の偏差値帯と併願先を並べて比較する
学歴コンプレックスに悩んだときの考え方
学歴で判断される期間は限られています。学歴で見られるのは20代まで、というのが現実的な見方です。30歳を過ぎても学歴にこだわりを持つ人物が社会的に評価されにくいのは、社会人になってからの実績や経歴で語れるようになるからです。いつまでたっても学歴を持ちだす人は、実績も経歴も語れないと受け取られます。
学歴コンプレックスをなくすには、仕事で実績を作ること、資格をとること、必要に応じて起業をすることなどを心がけましょう。そうすれば学歴はどうでもよくなり、相手も実績や経歴で判断するようになります。だからこそ、若いうちは人一倍頑張る必要があります。
まとめ
調べれば調べるほど、MARCHが低学歴ではないことは明らかになります。一方で、学歴コンプレックスは立場を問わず誰でも抱きやすいものです。「東大生や早慶の人には負けない」という形で学歴コンプレックスを成長の燃料に変えられるのが理想的でしょう。受験生であれば、序列を調べる時間を学部別の対策に振り替えるのが近道です。
よくある質問
Q. MARCHは高学歴に入りますか? A. 低学歴ではありません。偏差値60付近は分布上の上位15%にあたり、上場企業の役員輩出ランキングでも上位20位までにMARCH全校が入っています。高学歴の線引きは人によって揺れますが、低学歴という評価は実態と合いません。
Q. MARCHでも学歴フィルターに引っかかりますか? A. 引っかかるケースはありますが、一部に限られます。採用校の一覧を早慶上智までにしている企業も存在します。一方で上場企業の役員にMARCH出身者が多く、まとめて門前払いにする扱いは一般的ではありません。
Q. 低学歴と呼ばれるのはどこからですか? A. 現状の偏差値による分類では、偏差値50付近の大東亜帝国より下の大学帯が低学歴という扱いになります。日東駒専や大東亜帝国は「中学歴」と呼ばれ始めており、区分は固定ではありません。
Q. MARCHに入ってから学歴コンプレックスが消えません。どうすればよいですか? A. 比較の軸を学歴から実績に移すのが有効です。仕事での成果、資格、必要に応じた起業といった形で語れるものを増やすと、周囲も学歴ではなく経歴で判断します。受験中であれば、大学群の序列を調べる時間を志望学部の過去問に回すほうが結果につながります。


