MARCH卒の平均年収と中央値|1000万円は可能か
偏差値60をベースとして上位15%の人たちが入るとされるMARCH。
FAST-UP
MARCH卒の想定年収は25歳で400万円前後、30歳で560万円前後、45歳で800万円超が目安です。校ごとの差は小さく、中央値もほぼ同水準に収まります。大企業で出世を重ねれば1000万円も射程に入ります。
2026年9月時点の情報です。
MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政の5大学の総称)は、偏差値60をベースとして上位15%の人たちが入るとされるグループです。以下では年収に絞り、平均・中央値・1000万円の可能性・理系文系差・早慶との比較を順に整理します。
MARCH卒業者の年収はどれくらいか
結論として、MARCH卒の想定年収は校間の差が小さく、どの大学でもほぼ同じ水準に並びます。年齢が上がっても、この傾向は大きく変わりません。
新卒・20代の平均年収
2021年度に発表された出身大学別年収ランキングでは、上位30校に入ったMARCHは3校でした。立教大学と法政大学はランク外です。ただし上位30校に私立大学は10校しか入っておらず、私立だけで見れば順位はぐっと上がります。
| 大学 | 全体の順位 | 私立内の順位 |
|---|---|---|
| 中央大学 | 25位 | 7位 |
| 明治大学 | 28位 | 9位 |
| 青山学院大学 | 30位 | 10位 |
| 立教大学 | ランク外 | - |
| 法政大学 | ランク外 | - |
25歳時の平均年収を見ると、この3校はあまり差がなく400万円ほどです。ランキングの対象は30歳時の想定年収のため、25歳時でランキングをとった場合は法政大学や立教大学が加わる可能性も考えられます。(参照:働きがい研究所)
30歳での平均年収
30歳での平均年収も大きな差はなく、560万円前後に収まっています。25歳から30歳までの伸び幅は、MARCHの中ではほとんど変化がありません。
他の大学と比較しても上昇幅に大きな違いはありません。ベースとなる25歳時の年収の差がそのまま30歳まで引き継がれるか、わずかに離されるケースが多くなっています。(参照:働きがい研究所)
年収の中央値はどれくらいか
中央値(データを順に並べた真ん中の値)は、ランクインした3校で見れば2番目の明治大学が対象です。明治大学の25歳での想定年収は402.8万円、30歳での想定年収は560.4万円です。
ランク外の立教大学と法政大学を含めると、3番目の青山学院大学が対象になります。青山学院大学の25歳での想定年収は400.1万円、30歳での想定年収は554.8万円です。いずれの中央値も大差がないため、この2校の数値あたりを中央値と考えて差し支えありません。
MARCH卒業生で年収1000万円は可能か
可能です。45歳時の想定年収を見ると、ランクインした3校はいずれも800万円を超えていました。平均が800万円を超えているため、卒業生の上位層が1000万円を超えている可能性は高いと言えます。(参照:働きがい研究所)
以下では、どんな場合に1000万円が狙えるのかを分解します。
年収1000万円以上の割合と企業規模
国税庁が発表した「令和2年分 民間給与実態統計調査」によれば、年収1000万円超1500万円以下の人は175万人です。給与所得者は全国で5244万人いるため、全体の3%程度がこの層にあたります。その上には、およそ1%の人が1500万円を超える年収をマークしています。(参照:国税庁)
事業所規模別に見ると、傾向はさらに明確です。
| 区分 | 年収1000万円以上の割合 |
|---|---|
| 事業所規模5000人以上 | 15% |
| 事業所規模1000人〜5000人未満 | 12% |
| 事業所規模500人〜1000人未満 | 7% |
| 資本金10億円以上 | 15% |
年収1000万円に近づく現実的なルートは、大企業への就職です。事業所の規模が大きくなるほど、年収1000万円を超える人の割合が高くなっているためです。多くの従業員が働き、資本金が10億円を超える企業に入れれば、1000万円は十分に狙えます。
平均年収1000万円以上の企業への就職率
平均年収1000万円以上の優良企業への就職率のデータもあります。
| 大学 | 就職率 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | 9% |
| 早稲田大学 | 4.8% |
| 立教大学 | 2.7% |
| 青山学院大学 | 2.2% |
| 明治大学 | 2.0% |
先ほどの中央値の考え方を採れば、明治大学の2.0%が中央値になります。仮に卒業生を1000人とした場合、平均年収1000万円オーバーの企業に入れるのは20人ほどです。その20人に前出の15%を当てはめると3人となり、卒業生の0.3%が年収1000万円以上を稼げる可能性が高いという見方ができます。(参照:EDIT STUDY)
年収1000万円を超えやすい業種
国税庁の業種別データは最大800万円超までの区分です。年収800万円超の割合が大きい業種は次のとおりです。(参照:国税庁)
| 業種 | 年収800万円超の割合 |
|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 33% |
| 金融業、保険業 | 25% |
| 情報通信業 | 20% |
電気・ガス・熱供給・水道業はエネルギー事業を展開する会社が多くを占めます。求人広告を見ても、エネルギー関係の営業やマネジメントにはモデル年収が1000万円を超えるケースがあります。
もっとも分かりやすいのは、総合職(将来の幹部候補として幅広い業務を担う採用区分)としての新卒採用です。東京電力や中部電力などの電力系の会社に総合職で入社できるのが理想ですが、国公立大学や早慶上智出身者との就活を勝ち切る必要があります。志望層の学力水準を知るには、早慶上智の偏差値ランキングも参考になります。
理系と文系ではどちらが年収が高いか
平均年収は理系の方が高く出ます。理系出身者には大学院まで進学した人が多く、大卒だけの場合より平均年収が高くなりやすいためです。
理系の平均年収
MARCHの理系出身者だけを抜き出したデータはありませんが、理系出身者と文系出身者の平均年収に関する調査があります。それによると、理系出身者は平均46歳の時におよそ600万円を稼いでいます。600万円が理系全体の平均年収です。(参照:独立行政法人経済産業研究所)
前出の大学別年収ランキングでは、理系が多く在籍する東京理科大学が17位で、45歳時の想定年収は877万円でした。MARCHの理系も、これに準ずる年収である可能性が想定されます。
文系の平均年収
文系出身者は平均46歳で559万円となり、理系より下がります。理系より50万円ほど低いことを考えると、大学別年収ランキングの数字を多少下回る可能性も考えられます。
MARCH全体では45歳の想定年収が800万円ほどですが、文系に限ると700万円台まで下がることが想定されます。薬科大学など理系の単科大学はかなり高く出ており、45歳時で1000万円に迫るところもあります。理系は年齢を重ねてからの賃金カーブが急上昇しやすく、文系は緩やかに増える傾向です。
MARCHと早慶・東京大学の年収比較
同じ私立でも、早慶との差は年齢とともに広がります。出身大学別年収ランキングで全体の3位、私立大学で1位だったのは慶應義塾大学です。
| 大学 | 25歳 | 30歳 | 45歳 |
|---|---|---|---|
| 東京大学(全体1位) | 500万円オーバー | 763万円 | 1155万円 |
| 慶應義塾大学(全体3位・私立1位) | 478.3万円 | 687万円 | 1000万円超 |
| 早稲田大学(全体6位・私立2位) | 437.8万円 | 625.1万円 | 949.6万円 |
| 東京理科大学(全体17位) | - | - | 877万円 |
| 明治大学 | 402.8万円 | 560.4万円 | - |
| 青山学院大学 | 400.1万円 | 554.8万円 | - |
慶應義塾大学とMARCHの差は、25歳で80万円近く、30歳で120万円ほど、45歳で200万円近くに広がります。慶應と早稲田の間にもおよそ50万円の差がありますが、MARCHと比べればはっきりとした差があります。
MARCHと比べれば相当な差がついています。ただしこれはあくまでも平均値です。大企業に入って出世を重ねていけば東京大学出身者の想定年収を超える可能性もあるため、気落ちするより発奮材料として受け取る方が建設的です。
よくある間違い:ランキングをそのまま自分の年収と考える
よくある間違いは、大学別年収ランキングの数字をそのまま「自分が将来もらえる額」として読んでしまうことです。ランキングは出身者の平均であり、同じ大学の中でも業種・企業規模・職種で開きが出ます。
回避策は、大学名の平均と、志望する業種や企業規模の水準を必ず分けて見ることです。前出の業種別・事業所規模別のデータと重ねれば、どの進路を選ぶと年収帯が変わるのかが具体的に見えてきます。
FAST-UPが見てきた、年収から志望校を考える受験生のつまずき
指導の現場で目立つのは、年収データを見て志望校を決めたのに、学部や学科の選び方が年収の話とつながっていないケースです。大学名の平均だけを比べて、理系か文系か、どの業界に進みたいのかが後回しになると、入学後に進路を組み替える手間が増えます。
もう一つのつまずきは、年収の差を見て上位校に志望を切り替え、対策の中身を変えないまま突き進む形です。大学ごとに出題の型は違うため、志望変更は科目配分と過去問の進め方の見直しとセットになります。
進路に不安があり浪人や仮面浪人を検討する受験生も毎年います。就職への影響は条件次第で変わるため、仮面浪人は就職で不利なのかや大学生の浪人割合のような情報を先に確認してから判断する方が、迷いが短く済みます。
まとめ
MARCHを卒業した学生には相当な年収が期待され、高学歴グループの一角を担っていると言えます。ただしここまでの数字はサラリーマンとしての年収です。
起業したり夢の実現に向けて努力する過程では、意識しすぎなくてよい数字かもしれません。苦労を重ねた先で成功した瞬間に、MARCHはおろか東京大学や早慶出身者の年収を大きく超えることもあります。あくまで目安であり、これ以上の数字を残せるかは自分次第です。
よくある質問
Q. MARCH卒の年収の中央値はどれくらいですか? A. ランクインした3校で見れば明治大学が中央値にあたり、25歳で402.8万円、30歳で560.4万円です。立教大学と法政大学を含めると青山学院大学が中央値となり、25歳で400.1万円、30歳で554.8万円です。両者に大差はありません。
Q. MARCH卒で年収1000万円は可能ですか? A. 可能です。45歳時の想定年収でランクインした3校はいずれも800万円を超えており、上位層が1000万円を超えている可能性は高いと言えます。事業所規模5000人以上の企業では年収1000万円以上の割合が15%となっており、大企業への就職が有力なルートになります。
Q. 年収が高いのは理系と文系のどちらですか? A. 平均で見ると理系です。理系出身者は平均46歳でおよそ600万円、文系出身者は559万円です。MARCH全体では45歳の想定年収が800万円ほどですが、文系に限ると700万円台まで下がることが想定されます。
Q. 早慶とはどれくらい差がありますか? A. 慶應義塾大学とMARCHの差は25歳で80万円近く、30歳で120万円ほど、45歳で200万円近くになります。早稲田大学は25歳437.8万円、30歳625.1万円、45歳949.6万円で、慶應との間にもおよそ50万円の差があります。


