志望校は高望みしてよい?上げ幅の目安と判断軸
「志望校って高望みしてもいいの?」
FAST-UP
志望校はある程度高望みして構いません。目安は大学受験で偏差値プラス7、高校受験でプラス5、中学受験でプラス3です。途中で間に合わないと判断したら下げられるため、最初から低く設定しない方が伸びます。
2026年9月時点の情報です。
志望校は高望みしてよいのか
結論として、志望校はある程度高望みした方が良いです。受験のモチベーションが出るからです。
合格しても自分がすごいと思っていない大学だと、喜びはそこまで大きくならないかもしれません。一方、自分から見てレベルが高そうだと思っている大学に合格できれば、素直にうれしく感じられます。
また、多くの人ができる単純作業はIT化によって代替されると言われています。なるべく高い学歴を持つことで、ITに代替されにくい仕事につきやすくなるという見方もあります。
高望みしても合格できるのか
高望みしても問題ありません。間に合わないと思えば、途中で下げられるからです。
例えば東京大学を目指していて、途中で難しいと判断したら九州大学を受ければよいのです。しかし最初から九州大学を目標にしていた場合、その九州大学にも届かない可能性が出てきます。
志望校は一度決めたら変えてはいけない、というルールはありません。だからこそ、スタート時点では高めに置いてよいのです。
志望校はどこまで高望みしてよいのか
高望みの上限は、受験の種類によって変わります。目安は次の通りです。
| 受験の種類 | 上げ幅の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 大学受験 | 偏差値+7 | 精神的に自立しており、高い目標でもバランスを保ちやすい |
| 高校受験 | 偏差値+5 | 初めての受験で、受験のやり方が身についていないことがある |
| 中学受験 | 偏差値+3 | 自己肯定感への影響が大きい時期である |
大学受験の場合
大学受験では、最大で偏差値+7までにしましょう。
大学受験生は思春期も終わり、学校生活や部活を通して精神的に強くなっています。高い目標に向かっていても、心のバランスを保てる人が多いのです。
もちろん個人差はあります。自分を分析することが大切だという点は忘れないようにしましょう。
偏差値の注意点:高校偏差値と大学偏差値
高校偏差値と大学偏差値は単純には比べられません。模試を受ける母集団が異なるためです。高校受験は中学生全体に近い集団、大学受験は大学進学を目指す集団が母集団になります。
実際、高校偏差値のほうが5〜10ほど高く出ます。偏差値70の高校にいるからといって、大学も偏差値70のところに入れるわけではない点に気をつけましょう。
大学ごとの水準を見るときは、大学受験用の指標で確認することが前提になります。難関私大の水準は早慶上智の偏差値ランキングでも整理しています。
偏差値の注意点:私立大学と国立大学
私立大学と国立大学の偏差値も、そのまま並べて比べられません。受験回数と受験科目の多さが違うからです。
| 項目 | 私立大学 | 国立大学 |
|---|---|---|
| 受験チャンス | 学部を選ばなければ5回程度、共通テスト利用を使えばさらに増える | 基本的に共通テスト+二次試験のみ |
| 必要科目 | 3教科 | 共通テストがあるため5教科7科目 |
共通テスト利用とは、共通テストの得点で私立大学の合否を判定する方式です。二次試験は、各大学が独自に課す個別の学力試験を指します。
このように、偏差値のみでは難易度は比べられません。受験方式も含めて見る必要があります。
高校受験の場合
高校受験では、偏差値+5以内で高望みするようにしましょう。高校受験が初めての受験という人も多いはずです。
受験のやり方がわかっていなかったり、受験への姿勢が身についていなかったりして、順調に成績を伸ばせないこともあります。そこで高望みをしすぎると、理想とのギャップが大きくなり、気持ちが耐えきれません。
中学受験の場合
中学受験では、偏差値+3が妥当です。この時期に高望みしすぎると、自己肯定感が低い状態になる可能性があるからです。
高望みをすると、自分の足りていないところに目が行きがちです。そのため「自分はダメな人間だ」という意識が強くなってしまいます。
またこの時期の体験は、その後の人生に大きく関わってきます。自己肯定感が低い状態が続くと、その後も自信を持ちにくくなるかもしれません。あまり高望みしすぎないことが大切です。
よくある間違い:偏差値の数字だけで比べる
よくある間違いは、高校の偏差値や国立と私立の偏差値を同じ尺度で並べ、「この数字なら届く」と判断してしまうことです。母集団も受験科目も異なるため、数字の大小だけでは難易度が測れません。
回避策は次の3点です。
- 大学の志望校判定は、大学受験用の模試の結果で見る
- 国立と私立は、必要科目数と受験回数を並べて比べる
- 最終的な距離感は、志望校の過去問を解いて確かめる
志望校を高望みするメリット
高望みの最大のメリットは、同じ努力でも到達点が上がることです。
良い大学にいける
100m走で考えてみましょう。100mをゴールにしている人は、ゴール直前でスピードを落としてしまいます。120mのつもりで走っている人は、100mを全力で走り抜けます。結果的に早くゴールできます。
受験でも同じことが言えます。高い目標を立てることで、全力でやり抜けるのです。
自信がつく
厳しいと思っていた学校に一年後合格していたらどうでしょうか。自分はやればできるのだという感覚になります。この成功体験は自信に大きくつながります。
もし失敗したとしても、後悔は少ないでしょう。やらなかった後悔よりも、やった後悔の方がマシだからです。挑戦しなかった場合、「あの時、頑張っていれば」といつまでも後悔することになります。
同級生のレベルが高い
人は周りの環境に影響されます。周りの生徒が「今日くらいはゆっくりカラオケいこう」と誘ってくる人ばかりなら、気が引きしまることはありません。
一方、周りの同級生のレベルが高いと反対のことが起こります。周りが自分よりも勉強時間が長かったり、本気度が高かったりするのです。すると自分も追いつこうとして、自然とレベルが上がっていきます。切磋琢磨してレベルアップしていく経験は貴重なものです。
志望校を高望みするデメリット
デメリットは主に心理面に出ます。先に知っておけば、対処しやすくなります。
落ちた時のショックが大きい
高望みする場合、「合格したい」という気持ちが大きくなります。期待が大きい分、落ちた時のショックも大きくなります。
大きなショックを受けた心は、もう2度とこんな思いをしたくないと考えます。その結果、何をするにもやる前から諦めてしまうなど、今後の行動に影響が出ることがあります。
焦って勉強が身につかない可能性がある
受験勉強は基礎が大切です。基礎ができていないと、標準・発展問題を解いてもやった気になるだけで、力にならないからです。
しかし高望みすると「はやく先に進まないと」という心理になりやすくなります。そうすると次のようなことが起こります。
- 単語帳を一周しかせず、過去問に時間を割く
- 参考書を次々解いていくが、どれもやりっぱなし
基礎を固めることが結果的に効率的な伸び方につながると理解できていれば問題ありません。焦って勉強が身につかなくなる場合があることは、忘れないようにしましょう。
精神的にきつい
受験はただでさえプレッシャーのかかる時期です。加えて高望みすると、プレッシャーはさらに大きくなります。
- 「もし合格できなかったらどうしよう」
- 「この勉強で間に合うかな」
こうした気持ちと戦わなくてはなりません。受験鬱という症状もあります。ストレスを受け流すのが苦手な人、精神的な強さに自信がない人は、高望みしない方が合う場合もあります。
志望校を高望みした際の成功例と失敗例
高望みの結果は、合否だけでなく入学後まで含めて分かれます。
成功例
成功例として、諦めない人になることがあげられます。
最初は偏差値を見ても大きな差があり、周りの人からも難しいと言われる。そんな状況から一生懸命努力して、成績を伸ばして合格した体験は大きな自信になります。
自信があれば他のことにも意欲的に挑戦していけます。難しいと思われることがあっても、諦めずに全力を尽くす姿勢でいられるでしょう。これは社会に出てからも重要とされる力です。
失敗例
失敗例として、ギリギリ合格したはいいものの入学後に苦労することがあげられます。
チャレンジ校だった高校に合格したとしましょう。合格を知った時の喜びは大きく、自信になるかもしれません。ですが入学してみるといきなり赤点。周りのレベルが高く、3年間で「自分は勉強ができないのだ」という意識が植え付けられるのです。
また大学では高校よりも留年が現実的になってきます。ギリギリ入れたものの、授業のレベルについていけず卒業できなかったということもあり得ます。
FAST-UPが見てきた高望みが伸びる人の共通点
指導現場で見ていると、高望みが機能する受験生は、目標の高さと手元の課題を切り離して扱っています。志望校は高いままにしつつ、今日やるのは単語と基本問題、という割り切りができるのです。
逆につまずくのは、目標の高さを教材の難しさで埋めようとするケースです。難しい参考書に次々手を伸ばし、どれも途中で止まる。模試のたびに志望校を上げ下げして、勉強の中身が定まらない、という形もよく見られます。
もう一つの傾向は、出願の組み方で結果が変わることです。学力が同じでも、受ける学部や方式の組み合わせで届く範囲は変わります。出願校を自分だけで決めきれない場合は、FAST-UP逆転塾の無料カウンセリングで相談できます。
子どもが志望校を高望みしているとき保護者はどうするか
保護者に求められるのは、まず冷静な見極めです。対応を間違えると、子どもからの信頼を失うこともあります。
合格できるかを冷静に考える
自分のことは客観的に見にくいものです。特に受験はその先の人生を左右するので、子どもは冷静に見られなくなります。
本当に厳しいのか、それとも努力次第で合格の可能性があるのか、保護者はしっかり検討しましょう。
合格可能性が低いと判断できる場合
合格可能性が低いと判断できる場合は、志望校の見直しを促すことが有効です。
受験は大きな出来事です。不合格になった場合、高望みの反動で大きなショックを受けます。その傷は簡単に癒やされるものではありません。他のことに挑戦するのが怖くなったり、自分を信じるのが怖くなったりします。
子どもに気付かせることが大事
志望校を変える場面では、その志望校が厳しいことを子ども自身に気づかせることが大事です。
逆にやってはいけないのは、志望校を無理矢理変えさせることです。「絶対落ちるから志望校落としなさい」と言っても、子どもは聞かないでしょう。むしろ反発して、より受かってやるとやる気を出すかもしれません。
気づかせたい場合は「お母さんの気持ちを聞いてくれる?」と前置きし、考えを伝えましょう。子どもが意見を参考に自分で決める形になるので、スムーズにいきます。
まとめ
- 志望校はある程度高望みしたほうが良い
- 上げ幅の目安は、大学受験で偏差値+7、高校受験で+5、中学受験で+3
- 高校偏差値と大学偏差値、国立と私立の偏差値は、そのまま比べられない
- 間に合わないと判断したら、途中で下げてよい
志望校選びは受験でとても大切です。ここで解説した基準をもとに、自分に合った志望校を決めましょう。浪人という選択肢を含めて考えたい場合は、大学生の浪人割合も参考になります。
よくある質問
Q. 大学受験で志望校はどこまで高望みしてよいですか。 A. 最大で偏差値+7が目安です。大学受験生は精神的に自立しており、高い目標でも心のバランスを保てる人が多いためです。ただし個人差があるので、自分の性格やストレス耐性も合わせて判断しましょう。
Q. 途中で志望校を下げても大丈夫ですか。 A. 問題ありません。志望校は一度決めたら変えてはいけないというルールはないからです。むしろ最初から低く設定すると、そこにも届かない可能性が出てきます。高めに置いて、間に合わないと判断した時点で下げる形が現実的です。
Q. 高校の偏差値と大学の偏差値は同じ基準ですか。 A. 違います。高校偏差値のほうが5〜10ほど高く出ます。模試を受ける母集団が異なるためです。偏差値70の高校に在籍していても、大学で同じ数字の水準に入れるとは限りません。
Q. 高望みして不合格になったときはどうすればよいですか。 A. 挑戦した経験自体は残ります。やらなかった後悔よりもやった後悔の方がマシという見方もできます。進路を立て直す段階では、再受験や仮面浪人を含めた選択肢を比べましょう。判断材料として仮面浪人は就職で不利なのかも確認できます。


