勉強中のスマホをやめたい|原因と対処法10選
学生であれば誰しもが所有しているスマホ。
FAST-UP
勉強中のスマホをやめるには、意志より仕組みを変えるのが近道です。通知を切り、スクリーンタイムで休止時間を設定し、手の届かない場所に置く。それでも触るなら親に預けるか、箱に入れて物理的に遮断します。
2026年9月時点の情報です。
スマホは調べ物や動画授業にも使え、うまく活用すれば成績アップにつながる道具です。一方で、勉強中についついいじって時間を浪費させるケースも起こります。原因と対処法を順に整理します。
勉強中のスマホをやめられない原因
やめられない原因は、連絡・ゲーム・ストレス発散の三つに整理できます。どれが自分に当てはまるかで、効く対策が変わります。
友だちからの連絡が入る
最も起点になりやすいのが通知です。LINEなどのツールができ、電話代を気にせずに電話やメッセージを送れる時代になりました。通知が来るとついついスマホを覗いてしまい、その流れでスマホをいじってしまうケースがあります。
LINEでのやり取りを巡って学生間でトラブルになることもあり、すぐに連絡しないとあらぬ誤解を与える可能性もあります。そのため、友だちからの連絡にはすぐレスポンスを返す状態になりやすいのです。
ゲームがやめられない
ゲームアプリは、勉強の手を止める回数を増やします。課金をしなくてもそれなりに楽しめるゲームが多いほか、ある程度放置して時間が経過したらアイテムを回収するようなゲームもあります。
すると、定期的にアプリを起動してアイテムを回収する作業が発生します。時間が来れば勉強の手を止めてアプリを起動する、という繰り返しが続くと、スマホに束縛された毎日を過ごすことになります。
ストレスのはけ口になっている
スマホが発散の手段になっている場合、やめること自体が難しくなります。人間はストレスを感じると、何かしらの方法で発散しようとします。これをすればスカッとするという経験は快感であり、これをしなければ気が済まないという状態になり、依存につながります。
大人であればお酒やタバコが該当しますが、受験生の場合はスマホです。スマホを見ればたくさんの情報を入手できる分、それが快感になりやすいのです。これが過ぎると脳が疲れやすくなり、悪影響が出やすくなります。
勉強中のスマホをやめたい人におすすめの対処法10選
対処法は、今日から効く短期的なものと、習慣を変える長期的なものに分けて考えます。全体像は次の通りです。
| 区分 | 対処法 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 短期 | 休止時間を設定する | 決まった時間帯だけ集中したいとき |
| 短期 | 時間が来るまで開けられない箱に入れる | 自宅で長時間机に向かうとき |
| 短期 | 通知を切っておく | 連絡が原因で手が止まるとき |
| 短期 | アプリを必要最低限にする | ゲームやSNSに流れるとき |
| 短期 | 親に預ける | 自力の管理が難しいとき |
| 長期 | ファミリーリンクを活用する | 保護者と一緒に管理したいとき |
| 長期 | 使用時間を把握してから減らす | 現状が分からないとき |
| 長期 | スマホを遠ざけるエリアを作る | 就寝前や勉強スペースでの使用を防ぎたいとき |
| 長期 | スマホ依存症の治療を受ける | 生活全体に支障が出ているとき |
| 長期 | あえてガラケーにする | 他の対策が効かなかったとき |
短期的な対処法
休止時間を設定する
iPhoneの場合、スクリーンタイム(iPhoneでアプリ使用時間を記録・制限できる標準機能)があります。本来はどれだけアプリを使ったかを記録する機能ですが、この中に画面を見ない時間帯を設定できる「休止時間」があります。
始まりと終わりの時間を設定すると、事前に許可されたアプリ以外は使えなくなります。通知もされないので、LINEの通知をシャットアウトするのにも向いています。
時間が来るまで開けられない箱に入れる
手元にあるとついつい触ってしまう場合は、時間が来るまで開けられない箱に入れる方法があります。物理的に触れられないようにし、親にチェックをしてもらうことで勉強に集中できます。
この方法は自宅など緊急連絡の可能性が低いときに使うのが前提です。外出先では緊急の連絡に出られなくなるためです。スマホがなくても差し障りがない時間帯に限って使うのがよいでしょう。
通知を切っておく
通知はスマホの設定で最初からオフにしておくのが有効です。通知が来ると画面を確認する動作が入り、その流れで別のアプリまで開いてしまうためです。
通知はスマホゲームなど様々なアプリが発信するため、定期的に入り続けます。これでは常にスマホをチェックし続けることになります。設定はボタン1つで簡単に行えます。友だちからの連絡については、事前に伝えておくことでトラブルが発生しにくくなります。
アプリを必要最低限にする
入れるアプリを絞ると、触る理由そのものが減ります。スマホアプリは容量が許すまでいくらでも入れられますが、ゲームなどをたくさん入れればゲームばかりをやる端末になり、流されていきます。勉強に必要なアプリなど、必要なものだけを残しましょう。
親に預ける
物理的に触れなくなるのは、スマホを親に預ける方法です。近年はLINEを巡るトラブルの影響で、一定の時間になったら親がスマホを預かり、LINEのやり取りをさせないことをしつけとする家庭が増えてきました。この流れで勉強中は親に預けることを徹底しておけば、否が応でも集中するようになります。
長期的な対処法
ファミリーリンクを活用する
自分でスマホ管理をするのが理想ですが、親に管理してもらう方が崩れにくくなります。このときに使えるのがファミリーリンク(Androidで保護者が子の利用状況を管理する仕組み)です。
アプリの利用状況が親に筒抜けになるほか、利用時間の上限を設定でき、端末ロックも行えます。Androidはファミリーリンク、iPhoneはペアレンタルコントロールという機能で、保護者が子供のスマホを管理できます。
1日スマホを使っている時間を知ってから減らしにかかる
減らす前に、現状の把握から始めます。実際どれくらいスマホを使っているのか、ほとんどの人は把握できていません。スクリーンタイムで1日あたりの使用時間を確認し、その上で1日の上限を決め、できるだけ減らしていくと使い過ぎを防げます。
スマホを遠ざけるエリアを作る
場所で線を引くと、習慣として続けやすくなります。近年はデジタルデトックス(一定期間スマホなどから意識的に離れる取り組み)という言葉も登場しています。一定期間スマホを遠ざけることで、脳への情報がシャットアウトされ、身体への影響が抑えられます。
寝室にスマホを持ち込まないようにすれば、寝る直前までいじることを避けられます。勉強スペースに近づけないようにすれば、集中して勉強に取り組めます。メリハリをつけて対峙するのが現実的です。
スマホ依存症の治療を受ける
生活に支障が出ている場合は、医療機関に相談する選択肢があります。スマホに依存すると、前頭前野(思考や判断に関わる脳の前方の領域)の働きの低下など、脳にまで悪影響を及ぼす可能性が出てきます。
軽症であれば認知行動療法(考え方や行動のくせを見直す心理療法)やデイケア、重症であれば入院を必要とするケースも出てきます。受験で結果を出すうえでも、早い段階で脱却に動くことが大切です。(参照:東邦大学)
あえてガラケーにする
ガラケーへの変更は、他の対策が効かなかった場合の最終手段です。高校生がガラケーを持つケースは非常に少なく、今更持つことへの抵抗は必至です。
それでも、スマホを手にする以上ついつい触ってしまって勉強にならないのであれば、高校生まではガラケーにし、大学以降は自分で買うように保護者が決める形も考えられます。最初からそうするのではなく、対策をやっても効果がない場合に検討しましょう。
よくある間違い:勉強アプリを口実にスマホを開く
よくある間違いは、「勉強アプリを使うから」とスマホを手に取り、そのままSNSやゲームに流れてしまうことです。入口が勉強であっても、同じ端末に娯楽アプリが入っていれば手が伸びます。
回避策は、端末か設定のどちらかで線を引くことです。勉強専用のタブレットを別に用意するか、スクリーンタイムの休止時間で許可アプリを勉強系だけに絞ります。開ける対象が限られていれば、脱線そのものが起きにくくなります。
勉強中のスマホをやめられない人に共通する特徴
やめられない人には、SNS好き・手放せない・連絡が多いという共通点が見られます。自分に当てはまる項目があれば、先に挙げた対処法のうち該当するものから着手しましょう。
SNSが大好き
以前であればTwitterやインスタグラム、現在はTikTokと、高校生がいつもチェックするSNSは時代によって変化します。SNSに興味を持っている人ほど、ついついスマホをいじってタイムラインをチェックしてしまいます。特に夜はタイムラインが活発になるため、一息ついたらすぐチェックという人もいます。
どこでもスマホを手放せない
スマホ依存かどうかのチェックシートでは、お風呂にもスマホを持ち込むかどうかを尋ねる項目があります。トイレに持ち込む人も少なくありません。肌身離さず持ち歩く人は、当然勉強中も手放せません。お風呂やトイレにまで持ち込んでいる場合は、勉強中のスマホいじりも止まらなくなりやすいので、何かしらの対策が必要です。
人間関係が幅広い
LINEで友だちとやり取りするケースが多ければ通知も増え、自然とスマホをいじらざるを得なくなります。人間関係が幅広いと、その分いじる回数は増えます。
かといって通知を無視すれば、悪影響が出る可能性もあります。「勉強をしているから通知に気づかないことがある」と相手に伝えられればよいのですが、それができない人は友だちを気遣ってすぐに連絡を返そうとする傾向にあります。
勉強中のスマホをやめたい場合、勉強アプリは使っていいのか
勉強に役立つ使い方であれば、積極的に使ってよいと考えられます。スタディサプリなど勉強に役立つアプリは数多くあります。
おすすめなのは、勉強専用のタブレット端末を別に用意することです。LINEやSNSを入れなければ、勉強以外の通知が届かないためです。純粋に勉強のアプリだけを入れておけば問題ありません。
スクリーンタイムで休止時間を設ける際に、特定のアプリだけを使えるようにすることも可能です。TwitterやLINEなどは使えないようにし、勉強アプリだけを使用できる形にしておけば対応できます。勉強中のスマホは無駄なことに使ってしまう可能性が高いので警戒した方がよい、というのが本質です。
暗記科目は手を動かす時間の確保が成果に直結します。教材の使い方そのものを見直したい場合は、世界史の教科書を用いた勉強法も参考になります。
受験生は1日に何時間以内ならスマホを触って良いのか
早い段階で3時間以内に抑え、夏から冬にかけて徐々に減らしていくのが現実的な目安です。大学受験パスナビの調査では、次の傾向が示されています。
| 調査項目 | 結果 |
|---|---|
| 高校3年6月のスマホ利用時間で最も多かった層 | 1時間台 |
| 3時間以上と答えた人 | 4分の1程度 |
| 受験期が近づいて利用時間が減ったと答えた学生 | 7割以上 |
(参照:大学受験パスナビ)
意識的に使わない人もいれば、自然に使っている人もいることが分かります。一方で、受験の時期が近づけば近づくほど利用時間は減っていきます。高3の6月時点で1時間程度しか使っていない層がいることを踏まえると、意識が高い人は自然とスマホで遊ばなくなる、と読めます。
2027年度入試に向けて学習時間を確保したい場合も、まずは触る回数を減らす仕組みづくりから始めるのが現実的です。スマホに流れて時間が足りないまま浪人を選ぶ受験生もいます。進路の実態を知っておきたい場合は、大学生の浪人割合も確認しておくとよいでしょう。
FAST-UPが見てきた、スマホをやめられない受験生のつまずき方
指導現場で多いのは、「スマホを見ない」という決意だけで乗り切ろうとして崩れるパターンです。決意は疲れた日に真っ先に失われます。崩れた経験が自己否定につながり、さらに手が伸びるという流れも起こりがちです。
もう一つ目立つのが、置き場所を決めていないことです。机の上にあるか、別室にあるかで、手が伸びる回数は大きく変わります。うまく切り替えられている受験生は、意志の強さではなく、置き場所と時間帯のルールを先に決めています。
また、通知を切っただけで満足し、自分からアプリを開く癖に手を付けていない例も見られます。入ってくる通知と、自分から開く行動は別物です。両方に対策を当てる必要があります。
勉強したくてもできないという問題は、やる気や根性だけでは解決できないことが多いです。環境や考え方を変える方向で取り組むと、勉強時間を増やしやすくなります。自分だけで対策できるか不安な場合は、毎日の学習管理や自習サポートの仕組みを用意している「FAST-UP逆転塾」の無料カウンセリングも利用できます。
まとめ
勉強中のスマホは、使い方次第でプラスにもマイナスにもなります。自分で抑制できる人はアプリの活用やスクリーンタイムの利用でスマホいじりを防ぎ、抑制できない人は親に預けたり、物理的に利用できなくしたりしていきましょう。
大人になってからもスマホいじりをやめられない人は多く、自分だけが異常なのではありません。使う時と使わない時ではっきり線引きをしておくと、受験勉強だけでなく様々な場面でプラスに働きます。
よくある質問
Q. 通知を切ったのに、自分からスマホを開いてしまいます。どうすればいいですか。 A. 開く対象を減らす方向に切り替えます。ゲームやSNSのアプリを削って必要最低限にし、スクリーンタイムの休止時間で使えるアプリを限定します。それでも手が伸びる場合は、時間が来るまで開けられない箱に入れるか、親に預けて物理的に触れない状態を作ります。
Q. 受験生は1日何時間までスマホを使ってよいですか。 A. 早い段階で3時間以内に抑え、夏から冬にかけて徐々に減らすのが目安です。大学受験パスナビの調査では、高校3年6月で最も多かったのは1時間台、3時間以上と答えた人は4分の1程度で、受験期が近づくと7割以上が利用時間が減ったと答えています。
Q. 勉強アプリはスマホで使ってもよいですか。 A. 勉強に役立つ使い方であれば使ってよいと考えられます。ただし同じ端末に娯楽アプリが入っていると脱線しやすいため、勉強専用のタブレットを別に用意するか、スクリーンタイムで勉強アプリだけを使える設定にしておくと安心です。
Q. ガラケーに変えるのは効果がありますか。 A. 他の対策を試しても効果がない場合の最終手段として検討する方法です。高校生がガラケーを持つケースは少なく抵抗もありますが、スマホを持つ限り勉強にならないのであれば、高校生まではガラケー、大学以降は自分で購入するという区切りを保護者が決める形も考えられます。
Q. お風呂やトイレにもスマホを持ち込んでしまいます。問題がありますか。 A. 勉強中も手放せなくなりやすい傾向があります。スマホ依存のチェックシートにも、お風呂に持ち込むかを尋ねる項目があります。まずは寝室や勉強スペースにスマホを置かないエリアを作り、持ち込まない場所を一つずつ増やしていくのが現実的です。


