英語ノートの取り方・作り方|勉強法も解説
英語を勉強する際に様々なノートの使い方をする人がいます。
FAST-UP
英語のノートは、授業用・演習用・暗記用に分けて作り、わからなかった部分だけを残すのが基本です。見開きの左に英文、右に和訳を置き、色ペンの役割を固定すると復習が速くなります。
2026年9月時点の情報です。
ノートの使い方は人によって大きく違います。その1冊が参考書のように使えるものもあれば、答えだけを書き込んだ乱雑なものもあります。英語の成績につながるノートには、取り方と作り方に共通点があります。2027年度入試に向けて今から作り直す場合も、考え方は同じです。
英語ノートの取り方・作り方のポイント
ポイントは「授業中に書くこと」と「自分で解くときに書くこと」を分けて考えることです。同じノートに混ぜると役割があいまいになり、見返す手が止まります。ここでは授業編と独学編に分けて整理します。
授業編
予習を行い、板書や解説に集中できる状態にする
授業前に予習を済ませておきます。予習でわからない点を洗い出しておくと、授業中は板書や解説に集中できるからです。
リーディングの授業なら、教科書の英語長文を先にコピーしてノートに貼り付け、自分で和訳をしてから授業に臨みます。英文法でも同じで、先に自力で解いてわからないことを明確にします。授業中は先生の板書や解説を書き留めます。定期テストでは先生の解説がそのまま出題されることも多いため、繰り返し説明があった部分は色ペンで強調するのも1つのやり方です。
左側に英文、右側に和訳と分ける
ノートは見開き2ページを1セットとして使います。左側に英文、右側に和訳を書くと対応関係が見やすくなります。
このとき、どちらのページにも書き込める余白を残しておきます。解説を聞いてわからないことが出たら、その余白に書き込みます。復習のときにすぐ振り返り、わからないことを調べ直す流れを作れると、英語力の底上げにつながります。
授業を再現できるようにする
ノートの良し悪しは「後で見たときに授業を再現できるか」で判断できます。東大生のノートの取り方を調べた調査では、再現できるかどうかをポイントにする人が多いというアンケート結果が出ています。
ここでの再現性とは、後から見てどんな内容だったかを思い出しやすい状態を指します。先生の雑談まですべて書き込み、授業そのものを再現できるようにしたというケースもあります。繰り返し言われたことをまとめるだけでなく、細かい補足まで色ペンで残し、それを読めば人に説明して理解してもらえる状態なら、再現性のあるノートです。
独学編
分からない動詞は構文と一緒にまとめる
動詞は意味だけでなく、どんな形で使われるかをセットで書き残します。
例えば「believe」には「信じる」という意味がありますが、「believe O C」で「OがCだと信じる」という構文もあります。単語単体で覚えるより、文型(SVOCなど英文の骨組みを分類した型)や構文を意識して覚えたほうがよい語があります。ノートにまとめておけば、その時点で理解しきれなくても、後で学習が進んだときに読解対策と英文法対策の両方に効きます。
フォーマットとルールを定める
見出しの位置や書き出しの場所は統一し、フォーマットとして固定します。すべてがバラバラだと見にくく、情報を整理しにくくなります。
もう1つ、ルールを決めて途中で変えないことも大切です。色ペンを気分で変えてしまうと、色分けの意味がなくなります。「初めて見た単語で間違えた」「何度も同じ文法でミスをした」など、場面ごとに色の役割を決めて使うと、自分がどんなミスをしたのかが一目で分かります。そこを糸口に学習を進めます。
なぜ間違えたのか、検証してまとめる
間違いは記録するだけで終わらせず、原因まで書きます。
トヨタ自動車が生み出した言葉に「カイゼン」があります。現場レベルで作業効率を高めるための考え方で、なぜミスが起きたのか、なぜ防げなかったのか、と「なぜ」を繰り返します。英語ノートでも同じことができます。単語力の不足なら単語用のノートに間違えたものを書き込み、何度も間違えるものはさらに別にまとめます。そのうえで、なぜ繰り返すのかを検証し、具体的な対策を立てます。「間違えた、もう1回やればいい」で止めず、原因まで突き詰める作業が効きます。カイゼンノートとしてまとめると、間違えやすい傾向が見えてきます。
英語ノートを使用した勉強法
分野ごとに書くものを変えます。単語・文法・演習で、残すべき情報が違うからです。
単語編
単語はノートに何度も書くのではなく、覚えられないものだけを集めます。
まず単語帳でわからない単語に印をつけます。何周かすると、明らかに解けないもの、何度聞いても定着しないものが浮かび上がります。その段階で、できない単語だけをピックアップしてノートに落とし込みます。できない単語だけが集まるので、集中的に取り組めて苦手克服につながります。暗記そのものの進め方に悩む場合は、世界史の教科書を用いた暗記のやり方の考え方も転用できます。
文法編
英文法では、つまずいた箇所と「何を知っていれば解けたか」を書きます。
参考書を進める中でつまずきやすいところがあれば、ノートに記してすぐ見返せるようにします。間違えた問題を書き、どんな知識があれば正解できたのかを色ペンで添えます。同じような問題で何度も止まっているなら、そこが早急に改善すべきポイントです。何ができて何ができないのかを可視化することが重要で、苦手が生まれやすい英文法は根気強く進める必要があります。
演習編
問題演習は問題集に書き込まず、ノートで解きます。
問題文をコピーして貼り付け、自力で解く形がおすすめです。参考書は何周もすることが重要で、繰り返すほど読解力が高まります。そのため演習専用のノートを用意し、そこで解き進めます。途中で文法や単語にわからない点が出たら、別のノートにまとめます。志望校の水準から逆算して演習量を決めたい場合は、早慶上智の偏差値ランキングで目標ラインを確認しておくと計画が立てやすくなります。
よくある間違いと回避策
最も多い間違いは、1冊のノートに板書も演習も暗記も詰め込んでしまうことです。回避策は、用途別にノートを分け、それぞれに書くものを決めてしまうことです。
東大生へのアンケートでは、英語ノートを1冊にまとめている人は少なく、板書用・演習用・暗記用など複数に分けている人が多く見られました。(参考:RareJob English Lab)
ノートは用途別に分けます。板書用と演習用と暗記用を1冊で兼ねると、整理するだけで手間がかかるからです。何を学び、どんな力を伸ばすのかを冊ごとに決めると、役割が明確になります。
| ノートの種類 | 主に書くもの | 使うタイミング |
|---|---|---|
| 板書用 | 板書、先生の解説、繰り返された説明 | 授業中・定期テスト前 |
| 演習用 | 貼り付けた問題文、自分の解答、解き直し | 問題演習のたび |
| 暗記用 | 覚えられない単語、構文、間違えた文法事項 | すきま時間・直前期 |
ノートいっぱいに書き込む
びっしり書き込むのも避けたい形です。情報量が多く見えても、その単元で何ができて何ができないのかが一目で分からないと、勉強し直すときに混乱します。授業ノートも、先生が何を説明したのかが見て取れない状態では、定期テストの成績につながりません。ほとんど書き込まないのも問題ですが、熱心なほど詰め込みすぎに注意が必要です。
単語を何回も書き続ける
単語の意味をノートに何度も書き写す覚え方は、優先度が低い作業です。スペルの暗記には向いていても、その単語がどんな場面で使われるかは身につかないからです。
書いて覚えた経験がある人は多いはずですが、その単語がどんな意味合いで使われ、どんな場面で登場するのかを意識した使い方ではありません。単語帳を軸にしつつ、ノートには複数の意味や例文を載せ、単語帳に近い形で残すほうが実戦的です。
FAST-UPが見てきたノート作りのつまずき
指導現場で目立つのは、ノート作りが「作業」に変わってしまうケースです。色を増やし、定規で線を引き、きれいに仕上げることに時間が流れていきます。手は動いていますが、解けない問題は減りません。
もう1つ多いのが、ノートを作ったまま見返さないパターンです。書いた時点で理解したつもりになり、同じ問題で再びつまずきます。ノートを開く場面をあらかじめ決めておく生徒は、同じミスの再発が早く止まります。
逆に伸びていく生徒のノートは、たいてい見た目が地味です。わからなかった箇所と、その原因、次にどうするかだけが書かれています。情報を足すより、要らない情報を入れない意識のほうが先に立っています。
そもそも英語ノートを作る目的とは?
目的は3つに整理できます。書き込む場所を確保すること、わからない部分をはっきりさせること、自分専用の参考書を作ることです。
教科書や参考書に書き込まないようにするため
教科書や参考書の余白は、授業内容を書き込めるほど広くありません。小さな余白に詰め込むと、読み返したときに解読できないこともあります。授業内容をまとめたり参考書の理解を深めたりするときは、ノートを用意して書き込みます。教科書の英文部分だけをコピーして貼る方法が時短になります。英文そのものを覚えるわけではないので、手書きにこだわる必要はありません。
分からない部分をはっきりさせるため
ノートは、今わからない部分をあぶり出して後で復習しやすくするためにあります。何度も間違えたところ、わからないところを書き出し、後で調べて理解を深めます。理想は、自分の苦手がすべて1冊に載っていて、受験直前に一気におさらいできる状態です。そのために、わからない部分を集約しておきます。
自分だけの参考書を作ることができる
ノートは内容を自分で決められます。英語の勉強法は人によって合うものと合わないものがはっきり出ます。理解が深まるやり方は人それぞれなので、自分に合う形を探しながら作り上げていきます。時間をかけて英文をすべて写してから演習に取り組む形でも構いません。大事なのは、自分が読んだときに理解できるかどうかです。他人に読みやすくする必要はありません。自分の勉強にプラスになるかどうかが基準です。
まとめ
色ペンは見栄えのために使うものではありません。印象づけ、復習しやすくするためにあります。きれいなノートを作る必要はなく、勉強しやすく復習の助けになるかどうかが判断基準です。授業用・演習用・暗記用に分け、わからなかったところを残す形から始めます。
よくある質問
Q. 英語ノートは何冊に分ければよいですか。 A. 板書用・演習用・暗記用の3種類を基本にすると管理しやすくなります。1冊で兼ねると整理の手間が増え、見返す頻度が落ちます。科目や授業数に応じて、演習用だけ分野別に増やす形でも問題ありません。
Q. 英文は手書きで写すべきですか。 A. 英文そのものを覚える目的でなければ、コピーを貼る方法で時間を節約できます。一方で、構文を体に入れたい場合や、写しながら文構造を確認したい場合は手書きが有効です。目的に合わせて使い分けます。
Q. 単語はノートに書いて覚えないほうがよいのでしょうか。 A. スペルを覚える目的なら書く練習が役立ちます。ただし意味や用法を定着させたいなら、単語帳を軸にして、何度も間違える語だけをノートに集める形が効率的です。複数の意味や例文も一緒に残します。
Q. ノートを作る時間がもったいなく感じます。 A. 手段が目的になっているサインです。清書や色分けに時間がかかっているなら、わからなかった箇所と原因、次の対策だけに絞ります。ノートを見返す場面を決めておくと、作る作業自体が短くなります。


