短期間で日本史を伸ばす勉強法|定期テスト・共通テスト対策
暗記科目である日本史は、できるだけ時間をかけず
FAST-UP
日本史を短期間で伸ばす最短ルートは、講義形式の参考書で流れをつかみ、範囲ごとに一問一答で暗記し、過去問でアウトプットを繰り返す三段階です。単語の丸暗記よりも歴史の流れの理解を先に置きます。
2026年9月時点の情報です。
暗記科目である日本史は、できるだけ時間をかけず、英語や国語に勉強時間を割いた上で高得点を狙った方がいいとされています。そのため、いかに短期間で日本史の学力を伸ばすかが焦点になりやすい科目です。ここでは短期間で伸ばす手順、定期テストと共通テストそれぞれの対策、おすすめの参考書をまとめます。
日本史の学力を短期間で伸ばすための3ステップ
短期間で伸ばす流れは、インプットとアウトプットを小刻みに往復させる3ステップに整理できます。
| ステップ | やること | ねらい |
|---|---|---|
| STEP① | 講義形式の参考書を読み込む | 歴史の流れと重要キーワードをつかむ |
| STEP② | 範囲ごとに一問一答で暗記する | 読んだ直後に知識を定着させる |
| STEP③ | 参考書や過去問で演習する | 抜けを見つけて埋める |
STEP①:講義形式の参考書を読み込む
まずは日本史の基礎をつかみます。日本史は歴史の流れで覚え、そこに付属する重要キーワードを覚えていくことで学力を伸ばせます。講義形式の参考書(講師の授業を文章にした、流れを説明するタイプの本)は、流れを分かりやすくし、重要キーワードの説明もしっかりしているため、短期間で伸ばしたい場合に用意しておきたい1冊です。
STEP②:一定の範囲が終わったらその都度一問一答で暗記する
読み終えた範囲は、すぐに一問一答(用語を一問ずつ問われる形式の問題集)で覚えます。例えば縄文時代と弥生時代が終わったとしたら、その2つの時代に関する重要キーワードの暗記を行います。参考書を読み込む、一問一答で暗記する、最初はこの2つを繰り返して知識の定着を図ります。
STEP③:参考書や過去問などでひたすらアウトプットをする
インプットが終われば、あとは問題演習を繰り返します。時間があればまとめノートの作成もよいですが、時間がないときはインプットとアウトプットの往復に絞ります。抜け落ちている部分があれば、適宜インプットに戻ります。大まかに、この3ステップで一定の日本史の学力はつけられます。
短期間でゼロから日本史の学力を伸ばす勉強法
知識がほぼゼロの状態では、教科書より前に「流れを楽しめる教材」から入ると立ち上がりが速くなります。
マンガで流れをつかむ
最初の一歩はマンガで構いません。小説や映画が大ヒットしたビリギャルは日本史もゼロからのスタートでしたが、指導した坪田信貴さんはマンガで歴史を学ぶようにアドバイスを送っています。図書館などにはマンガで日本の歴史を振り返れる本が置いてあり、分かりやすく流れをつかめます。講義形式の参考書はある程度の知識が最初にないといけないので、マンガは基礎の基礎を固める位置づけです。ここから講義形式の参考書につなげていくのが理想的です。
授業動画を見まくる
知識がない段階では、動画で「面白い」と思えるかが分かれ目になります。知識が全くない中で教科書や普通の授業を見聞きしても、分からない話が続くだけで面白くありません。スタディサプリで代表される授業動画はもちろん、YouTubeにも日本史の講義動画がたくさんあります。もちろん動画の内容は授業としてとても有益ですが、強いやる気を生み出すことこそ重要です。
一問一答や問題演習などを繰り返す
流れと興味がそろったら、問題演習に移ります。マンガで基礎の基礎を固め、授業動画で日本史の楽しさに気づいたら、あとは一問一答形式の問題集、参考書の問題演習などを解いていきます。解ける喜びを感じられれば、よいスパイラルに入っていきます。面白いと思えたときの吸収速度は速く、普通に勉強している学生より早く習得できることもあります。
日本史の定期テストで短期間で高得点を取る勉強法
定期テストは出題範囲が限られるため、教科書の読み込みと配布物の演習で十分に戦えます。
テスト範囲の教科書をできる限り読み込む
教科書に出てきた言葉や出来事がそのまま問われます。教科書を読み込み、流れをつかみつつ言葉を覚えていく方が間違いなくプラスに働きます。テスト範囲はそこまでページ数が多くないため、毎日すべてを読み込むことも可能です。スキマ時間はすべて教科書を読むのに使うくらい読み込めば、必要な知識は頭に入ります。
プリントや副教材で問題演習に挑む
授業中に配られたプリント、小テスト、副教材のワークの演習はかなり有効です。内申点(通知表の評定)の評価のために小テストなどを活用するケースがあり、すべてを教科書から出すとは限りません。まじめに授業を受けているかを確かめるために、これらから出題される可能性も十分あります。事前にコピーをとって何度でも解ける状態にし、答え合わせを教科書で行えば、アウトプットとインプットを同時に進められます。
日ごろからまとめノートを作っておく
ノートは「先生がどこを強調したか」を残す場所として使います。出題範囲は基本的に教科書からですが、先生によっては普段の会話でどこが出るかを匂わせているケースがあります。力説していた内容を書き込んでおくと、テスト期間に振り返るときに分かりやすくなります。現時点で作っていない場合は、テストが終わってから始めても構いません。
定期テスト向けのおすすめ参考書
| 参考書 | 形式・特徴 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 山川一問一答日本史 | 山川出版社の一問一答形式。日本史の教科書のシェアの大多数を握る出版社のため、教科書内容の暗記に適する | テスト前の総仕上げ |
| 詳説日本史 改訂版 ノート | 山川出版社の書き込みタイプ。空欄を埋める形式で、教科書の順番通りにコンパクトにまとまる | 教科書内容の整理 |
| 日本史総合テスト 改訂版 | 山川出版社の問題演習メインの問題集。テスト形式でコピーすれば繰り返し解ける。テーマごとに解説つき | 答え合わせを通じた内容把握 |
日本史の共通テストで短期間で高得点を取る勉強法
共通テスト(大学入学共通テストの略で、多くの大学が利用する全国共通の試験)は、教材を絞り、流れと史料の読み取りを鍛えるのが近道です。
使用する参考書や問題集の種類を絞って完璧に解き切る
参考書や問題集は1つか2つに絞ります。いくつもやると分散されてしまい、内容を深いところまで把握することができなくなるためです。1か月、2か月の勉強で共通テストの点数を9割以上とった人もいるなど、短期間で高得点が狙えるのが日本史のよいところです。実際に行われている勉強法として、同じ教材を何度もやって解き切るやり方があります。時間がない以上、評判のいい教材を徹底的にやり切ることが大切です。
単語を覚えるよりも歴史の流れの理解を優先する
単語の暗記よりも歴史の流れの理解を優先します。共通テストでは重要語句の細かな説明があまり問われず、流れを理解しているかを確認する傾向が強いとされるためです。流れを理解する中で、重要語句の意味も自然と分かるようになります。定期テストでは一問一答で言葉を覚えれば点数になりましたが、歴史背景まで知らないと共通テストでは点数になりません。そこが共通テストと定期テストの違いです。
共通テストならではの問題形式に慣れる
グラフや史料の読み取り問題への慣れが得点を左右します。センター試験と共通テストで問われる知識量に大差はありませんが、決定的に違うのは読み取り問題の比重です。多くの問題が読み取り形式になっており、いかに多くの史料を見ているか、読み取れるかが点数を大きく左右します。参考書の中には史料の読み取り問題を扱っているものも少なくないので、流れをつかむのと並行して取り組みましょう。
共通テスト向けのおすすめ参考書
| 参考書 | 形式・特徴 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 日本史 図版・史料読みとり問題集 | 山川出版社。教科書で登場する史料・図版から出題され、160点もの史料や図版を収録 | 読み取り問題の対策 |
| 実力をつける日本史100題 | テスト形式でアウトプットできる。空欄補充など形式が多様で、点数をつけられる。解説が細かい | 目標点を決めた演習とインプット |
| 大学入学共通テスト 日本史Bの点数が面白いほどとれる本 | 知識ゼロから取り組める。流れが時系列ごとに整理され、ボリュームもある | 苦手克服・理系の対策 |
私立難関レベルまで視野に入れる場合は、早慶の日本史の難易度と傾向・対策もあわせて確認すると、到達点の違いが整理できます。世界史と併用している場合は、世界史の教科書を用いた勉強法の進め方が参考になります。
日本史はゼロから最短どのくらいで共通テスト高得点を狙えるか
集中して取り組める場合は、最短で1か月の勉強でも高得点を狙えるとされています。教科書や参考書を読み込むのに時間はかかりますが、その都度アウトプットを心がければ、インプットとアウトプットの両立は可能です。最後の1週間は演習問題を解きまくり、できなかった部分をインプットしていく形が有効です。
ただし、これはかなり条件の厳しいやり方です。ゼロから始めて1か月で仕上げようとすると、日本史に大きく時間を割く必要が出てきます。
日本史が間に合わないと感じている受験生がすぐにやるべきこと
間に合わないと感じたときは、新しい教材を増やすのではなく、流れの把握と演習に一本化します。
時間がないからこそ歴史の流れをつかむ
時間がないときほど歴史の流れをつかむことを優先します。無理やり知識を詰め込んでも抜けやすく、勉強した分が残らないためです。歴史科目における流れは、冒険における地図のようなものです。地図がなければ自分がどこにいるのかも分かりません。地図さえあれば、道具がなくても太陽の位置や地形から居場所を類推できます。教科書や講義形式の参考書をとにかく読んで流れをつかみましょう。
スピードマスター日本史問題集を活用する
演習で押し切るなら「スピードマスター日本史問題集」が候補になります。「30日完成」と書かれているように短期で解き切れる構成で、要点がまとまっています。1日で数日分を進め、何周もしながらできないものをインプットしていけば、点数の上積みが狙えます。
過去問を解いて足りない部分を少しでもカバーする
流れをつかんだらすぐに過去問に入ります。分からない問題に出会ったら、その場で重要語句や出来事をインプットします。これを繰り返すと、入試に出てくるものの目星がつきやすくなります。共通テストやセンター試験の過去問、志望校や志望校と同レベルの大学の過去問を解いて、インプットとアウトプットを回していきましょう。
よくある間違い:教材を増やして流れを後回しにする
最も多いのが、焦って参考書や問題集を買い足し、一問一答の暗記だけで押し切ろうとするパターンです。知識が断片のまま増えるため、史料や流れを問う形式で崩れます。
回避策は2つです。
- 教材は講義形式の参考書と演習用を1つか2つに絞り、同じものを周回する
- 一問一答で覚えた語句を、必ず講義形式の参考書か教科書の該当ページに戻して流れの中に置き直す
FAST-UPが指導現場で見ている日本史のつまずき
指導していて多いのは、「覚えた量」ではなく「覚え方の順番」でつまずくケースです。一問一答を最初から回し始めた生徒は、語句は言えるのに「なぜその出来事が起きたのか」を説明できず、読み取り問題や論述で止まります。逆に講義形式の参考書を読むだけで満足し、アウトプットに入らない生徒も伸び悩みます。
もう一つの傾向は、日本史に時間を使いすぎて英語や国語が崩れることです。日本史は短期間で伸ばせる余地が大きい科目だからこそ、どの時期にどれだけ割くかを先に決めている生徒の方が、最終的な合計点で安定しています。
まとめノートを作り込むこと自体が目的化する例もよく見ます。手が止まっていると感じたら、ノートではなく問題を解く時間に振り替えると、抜けが見えやすくなります。
まとめ
短期間で伸ばすとしても、下地は作っておきたいところです。ゼロから始めて1か月で仕上げるのは厳しく、日本史に時間を割く必要が出てきます。しかし英語などの教科もやらなければならず、日本史だけに時間を使うのは効率的とは言えません。数か月かけて伸ばしていくのが理想ですが、集中して取り組めば短期で仕上げることも不可能ではありません。過度に焦らず、流れの理解から1つずつ進めましょう。
よくある質問
Q. 日本史はいつから手をつけるのが理想ですか。 A. 数か月の時間をとって伸ばすのが理想です。英語や国語にも時間が必要なため、日本史だけに時間を使うのは効率的とは言えません。先に流れをつかむ期間を確保し、演習期間を後ろに置く形が組みやすくなります。
Q. 一問一答だけで共通テストは乗り切れますか。 A. 厳しいです。共通テストは重要語句の細かな説明よりも流れの理解を問う傾向が強く、グラフや史料の読み取り問題も多く出ます。一問一答は読んだ範囲の定着確認に使い、流れの理解と史料演習を並行させてください。
Q. 知識ゼロからマンガで始めるのは遠回りではないですか。 A. 遠回りにはなりません。講義形式の参考書はある程度の知識が前提になるため、マンガで基礎の基礎を固めてから読む方がつながります。授業動画で興味を持てれば、知識の吸収も速くなります。
Q. 定期テスト対策で教科書以外に何をすべきですか。 A. 授業で配られたプリント、小テスト、副教材のワークを優先します。すべてが教科書から出るとは限らず、授業への取り組みを確認する目的でこれらから出題されることがあります。コピーをとって繰り返し解き、答え合わせを教科書で行うと効果的です。


