立教大学の数学 入試傾向と対策・勉強法
「立教大学を受験したいけど数学の勉強法がわからない」
FAST-UP
立教大学の数学は大問3つ構成が基本で、大問1は小問集合、大問2以降は記述式の融合問題です。試験時間に対して問題数が多く、誘導を読み取る力が求められます。目標は7割から8割です。
2026年9月時点の情報です。
立教大学の数学の入試基本情報
出題範囲・形式・配点・試験時間は、文系学部と理学部で分かれます。まずは自分の受験学部がどの枠に入るかを確認します。
出題範囲
出題範囲は文系と理系で次のように分かれます。
- 文系学部:数Ⅰ数Ⅱ、数A数B(数列・ベクトル)
- 理系学部(理学部):数Ⅰ数Ⅱ、数Ⅲ、数A数B(数列・ベクトル)
理学部では数Ⅲも出題されます。
出題形式と解答形式
理学部数学科以外の問題数は大問3つです。
- 大問1は問題数8つの小問集合(短い問題をまとめて解く形式)
- 大問2、大問3は記述式
さらに、小問集合は穴埋め、記述式は5つほどの小問から構成されることが多いです。
理学部数学科はこれに大問が1つ追加され、合計4つの構成になります。大問4も大問2、大問3と同じく小問からなる記述式で、数Ⅲの問題が出題されます。
配点情報
数学の配点は学部・学科で大きく変わります。
| 学部・学科 | 数学の配点/満点 |
|---|---|
| 文学部(史学科) | 200点/600点 |
| 文学部(キリスト教学科・文学科・教育学科)、異文化コミュニケーション学部、観光学部 | 150点/550点 |
| 法学部、コミュニティ福祉学部 | 100点/500点 |
| 経済学部、現代心理学部 | 100点/400点 |
| 理学部(物理学科) | 150点/400点 |
| 理学部(数学科) | 200点/400点 |
| 理学部(化学科・生命理学科)、経営学部 | 100点/350点 |
| 社会学部 | 100点/300点 |
試験時間と時間配分
試験時間に対して問題数が多いのが立教大学の数学の特徴です。
| 区分 | 試験時間 | 大問数 |
|---|---|---|
| 理学部数学科以外 | 75分 | 3 |
| 理学部数学科 | 90分 | 4 |
的確かつスピーディーに解いていくことが大切です。具体的には大問1の小問集合を15分、遅くても20分以内には終わらせます。その後、大問を見て解けそうな分野から解いていく形がおすすめです。
立教大学の数学の3つの特徴
記述力、融合問題、丁寧な誘導の3つが立教大学の数学を特徴づけています。
記述力がいる
1つ目の特徴は記述力がいることです。大問2から大問4では記述式の問題が出ます。
記述式の問題で大切なのは、採点者に伝わるように書くことです。答えさえ合っていれば点数がもらえる形式とは違い、記述式では次の作業で思考のプロセスを示す必要があります。
- 解き方の方向性を示す
- 途中式を残す
答えが合えば正解となる問題とは、求められる力が異なります。
融合問題がでる
2つ目の特徴は融合問題が出ることです。大問2以降で、2つの分野が融合した問題が出ます。近年では次のような出題があります。
- 「数列と複素数」
- 「図形と微積分」
融合問題を解けるようになるには、まずそれぞれの分野単体で解けなくてはなりません。「それぞれの分野の定型パターンを学ぶ」→「融合問題を解き慣れる」のプロセスをたどりましょう。
誘導が丁寧
3つ目の特徴は誘導が丁寧なことです。ここでいう誘導とは、記述式問題における小問のことです。
大問が問題文だけの場合、受験生は自分一人でゴールまで考えなければなりません。一方、小問があると、小問1で求めた答えが小問2を解く際の要素になっていることが多いです。つまり小問が問題を解くための方向性を示してくれます。
大問2以降は小問5つほどから構成されることがほとんどです。この誘導を読みとれるかどうかが、解答できるかのカギとなります。
何割とれば良いのか
立教大学の数学では7割から8割を目指しましょう。
数学の難易度は標準で、知名度のある大学のため受験者も多くなります。合格を狙うなら最低7割は確保したいところです。
立教大学の数学は難しい?難易度を解説
立教大学の数学はMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政の5大学の総称)の中でも標準レベルです。
問題数が多いため、誘導を正確に読み取り、回り道をせず解いていく必要はあります。記述形式で融合問題が出題されますが、丁寧に誘導してくれるため、極端に難しいわけではありません。
学部ごとの難易度の差を把握したい場合は、立教大学の偏差値推移を学部ごとに解説した記事も合わせて確認すると、受験学部の選び方が整理できます。
立教大学の数学の入試傾向を解説
志望校の入試傾向を把握してから勉強を組むことが、効率を上げるコツです。文系と理系で傾向が変わります。
文系学部
文系学部の入試傾向は「広範囲で問題数が多い」ことです。特に大問1ではその傾向が顕著で、数Ⅰ数Ⅱ、数A数Bすべての範囲から出題されます。
大問1の小問集合は取りこぼしたくない部分です。公式を書くだけの問題など基本的な問題が出題されることもあるためです。
一方、大問2以降は主に数Ⅱ、数Bからの出題です。頻出分野は次のとおりです。
- 「極限」
- 「微分」
- 「積分」
- 「複素数」
- 「図形と計量」
- 「整数」
- 「確率」
融合問題では問題設定はシンプルなものの、定型の解法パターンを応用したものが多いです。完答を目指すには、定型の解法パターンを学んだうえで応用する練習が必要です。
文系学部でも範囲を絞った勉強は避けたいところです。大問1の小問集合が数Ⅰ数Ⅱ、数A数Bのすべての範囲から出題されるためです。
理系学部(理学部)
理系学部の入試傾向は、文系学部の問題に加え数Ⅲの問題が出題されることです。
数Ⅲは数Ⅱまでの学習が進んでいないと理解できないため、手が回らなかったということがよく起こります。そのため文系学部の受験生よりも速いペースで数Ⅱまでを終わらせる学習計画を立てることが大切です。
また数Ⅲが出題される場合、計算量がかなり多くなります。計算ミスをしないことと、時間配分を行うことが求められます。
立教大学の数学の対策ポイント
対策の軸は、文系が「苦手をなくす・融合・記述」、理系が「数Ⅲ・計算精度・誘導」です。
文系学部
苦手を作らない
1つ目の対策ポイントは苦手を作らないことです。問題自体の難易度は高くありませんが、すべての分野から出題されます。
そのため苦手分野があると、大問1つをまるまる落とす可能性があります。高得点が必要な試験では大きな痛手です。大失点を避けるため、苦手を作らないことを意識して勉強しましょう。
融合問題を練習する
2つ目の対策ポイントは融合問題を練習することです。立教大学では大問2以降に融合問題が出題されます。
それぞれの分野で定型の解法パターンがあるように、融合問題にもパターンやコツがあります。事前に過去問や問題集を用いて融合問題に慣れておくことがポイントです。
記述を練習する
3つ目の対策ポイントは記述を練習することです。大問2以降は記述で解答します。
答えが合っていても、そこまでの過程が自分にしかわからない書き方では減点されます。次の点を意識し、採点者に伝わる記述を練習していきましょう。
- 最初に方針を示す
- 必要な時はグラフや図を描く
- 計算はポイントのみ書く
理系学部
数Ⅲを早めに対策する
1つ目のポイントは数Ⅲを早めに対策することです。理系学部の数学では数Ⅲが出題されます。
数Ⅲには、定型の解法パターンを覚えるだけで解ける問題や、計算を大幅に短縮できる方法があります。そのため数Ⅲをしっかり学んでおくことが合格への大きな一歩となります。
具体的には8月あたりから数Ⅲの勉強を開始したいところです。数Ⅲの対策は早めに始めたいところです。11月や12月は共通テスト(大学入学共通テスト。1月に全国一斉で行われる試験)の対策に追われる人も多いためです。
計算の精度を上げる
2つ目の対策ポイントは計算の精度を上げることです。理系学部では数Ⅲが入り、数学科では大問が4つになるため、計算の量が増えます。
計算の量が増えるにつれ、ケアレスミスの可能性は上がります。大問の最初で計算ミスをすれば、その後の計算もすべて崩れてしまいます。次の練習で精度を上げていきましょう。
- 途中式を省かない
- 丁寧に書く
- 自分の計算ミスパターンを記録する
誘導に気づく練習をする
3つ目のポイントは誘導に気づく練習をすることです。誘導はいわば問題作成者からのヒントで、これをキャッチすれば最短距離で解答できます。
問題数が多く時間不足になりがちな試験では、回り道をせず解答することが大切です。逆に誘導を考える視点がなければ、問題の難易度は一気に上がります。過去問を使い、誘導に気付く練習をしましょう。
よくある間違い
最も多いのは、答えが合っていれば良いと考え、途中の記述を省いたまま演習を続けてしまうことです。本番では大問2以降が記述式のため、同じ書き方では過程を評価してもらえません。
回避策は、演習のうち記述式の問題を毎回「方針を1行書く→途中式を残す→必要なら図を描く」の形で解き、自分の答案を見直すことです。他人が読んで筋を追えるかを基準にすると、減点の原因が見えてきます。
FAST-UPが見てきた立教数学のつまずきどころ
指導現場で多いのは、解法を知っているのに点が伸びないタイプのつまずきです。原因は大きく3つに分かれます。
1つ目は大問1で時間を使い切ってしまうことです。小問集合は基本問題が中心ですが、1問に粘ると記述の大問に回す時間が消えます。先に解ける問題から処理する癖がついていない受験生が目立ちます。
2つ目は融合問題を「見たことのない問題」として扱ってしまうことです。実際は分野ごとの定型パターンの組み合わせで、どの分野の道具を使うかを言語化できると手が動き出します。
3つ目は誘導を無視して自力の解法に走ることです。小問の並びは解答の設計図に近く、前の小問の結果を次で使う形が多いため、読み方を練習するだけで所要時間が変わります。英語など他科目でも傾向の読み取りは効きます。青山学院大学国際政治経済学部の英語の傾向と対策のように、学部単位で形式を確認する姿勢が併願校でも役立ちます。
立教大学の数学で高得点を取るための勉強法
高得点の土台は、教科書レベルの反復とアウトプット、そして過去問の3段構えです。
教科書レベルの教材を反復する
勉強法の1つ目は教科書レベルの教材を反復することです。応用問題を多く練習することより、教科書レベルの問題に穴がないことが大切です。
教科書レベルの教材で定型の解法パターンを理解したうえで覚えます。定型の解法パターンがそのまま出ることもあれば、融合問題を解くうえで役に立つこともあります。難しい教材より、教科書レベルの教材を何度も反復し穴をなくしていきましょう。
アウトプット系の教材で知識を固める
勉強法の2つ目はアウトプット系の教材で知識を固めることです。教科書レベルの問題を反復したら、次は演習してアウトプットをしていきましょう。
インプットした知識は、アウトプットする過程でより強固に記憶に定着します。問題を解いてみて、わからないところを見つけられるのもポイントです。不安な分野はもう一度インプットして、まんべんなく仕上げていきましょう。
過去問で実践練習をする
勉強法の3つ目は過去問で実践練習をすることです。参考書で力はつきますが、形式への適応は過去問が最短です。
解いた過去問は、なぜ間違えたのかを分析し、参考書に戻って知識を入れ直したり、ケアレスミスのパターンを把握したりしていきます。数年分を解けば、問題の作りや時間配分もつかめてきます。
立教大学の数学対策におすすめの参考書3選
基礎の立て直し、計算処理、頻出分野の強化という役割で3冊を使い分けます。
| 参考書 | 主な用途 |
|---|---|
| 「初めから始める数学Ⅰ」「初めから始める数学A」 | 基礎の学び直し |
| 「合格る計算数学ⅠA・ⅡB」 | 計算の速さと正確さ |
| 「坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本」 | 微分積分の強化 |
「初めから始める数学Ⅰ」「初めから始める数学A」
1冊目は「初めから始める数学Ⅰ」「初めから始める数学A」です。はじめから始めるシリーズの特徴は解説の丁寧さにあります。
話し口調で、高校数学の初心者にもわかりやすい解説がついています。受験必須の問題に絞られているため、反復もしやすいです。数学が苦手な人や、基礎をしっかり学び直したい人に向いています。
「合格る計算数学ⅠA・ⅡB」
2冊目は「合格る計算数学ⅠA・ⅡB」です。計算問題に特化しているのが特徴です。
高校数学には複雑な計算や計算量の多い問題がたくさんあります。スピードを求められる試験では、それだけで時間が無くなってしまうこともあります。
計算量をこなして処理能力を上げる以外にも、計算の順番や進め方を工夫するだけで一気に計算が楽になることがあります。数学が得意な人が無意識でやっている工夫を解説した1冊です。次のような人に向いています。
- いつも時間内に解き終わらない
- スピードに自信がない
- 立教大学の数学で高得点を取りたい
「坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本」
3冊目は「坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本」です。次のような人に向いています。
- 微分積分が苦手な人
- 微分積分を得点源にしたい人
講義・例題・問題の構成で、話し口調のわかりやすい解説がついています。微分積分は立教大学でも頻繁に出題される分野です。どの出題形式でも対応できる状態を目指しましょう。
まとめ
立教大学の数学は、範囲が広く問題数が多い一方、誘導が丁寧で難易度は標準です。教科書レベルの穴をなくし、融合問題と記述に慣れ、過去問で時間配分を固める順番が基本線になります。
他大学の科目別対策も並行して進めると、併願全体の計画が立てやすくなります。科目単位の傾向把握の例として、明治大学の漢文の入試傾向と対策も参考になります。
よくある質問
Q. 立教大学の数学は何割取れば良いですか。
A. 7割から8割を目標にします。難易度が標準で受験者も多いため、最低7割は確保したいところです。
Q. 試験時間と問題数はどのような構成ですか。
A. 理学部数学科以外は75分で大問3つ、理学部数学科は90分で大問4つです。大問1の小問集合は15分、遅くても20分以内に終えて記述の大問に時間を残します。
Q. 理学部志望の数Ⅲはいつから始めれば良いですか。
A. 8月あたりから開始したいところです。11月や12月は共通テスト対策に時間を取られる人が多く、数Ⅲは数Ⅱまでの学習が前提になるためです。
Q. 文系学部で、出題分野を絞って対策しても良いですか。
A. 絞らない方が安全です。大問1は数Ⅰ数Ⅱ、数A数Bのすべての範囲から出題され、苦手分野があると大問1つを落とす可能性があります。
Q. 一般入試以外の方式も検討した方が良いですか。
A. 学部の募集方式が自分の強みと合う場合は有効です。面接を含む方式に関心がある場合は、立教大学の自由選抜入試と面接で聞かれやすい質問を確認してから準備を始めると流れがつかめます。


