理系高2の受験勉強とおすすめ参考書
理系高2生の受験勉強でやるべきこととは
FAST-UP
理系の高2生がやるべきことは、英語と数学の基礎を固め切ることです。どちらも積み上げ型で範囲が広く、配点も高い科目です。地歴公民・理科・国語は高3からでも間に合うため、高2の時間は英数に集中させます。
2026年9月時点の情報です。
高2理系が優先すべきは英語と数学
高校2年生の時期に最優先で取り組む科目は英語と数学です。この2つが高2のうちに固まっていれば、受験はかなり有利に進みます。理由は次の3点です。
- 積み上げが効く科目であること。基本を理解していないと、後の内容が分からなくなります。数学は毎日の問題演習を重ねなければ入試問題をすらすら解けません。英語も英単語・英文法の基礎がなければ長文を読めず、入試では長文を「速く」読む必要があります。
- 受験範囲が大きいこと。スタートで遅れると、範囲の学習そのものが終わらない可能性があります。
- 配点が高い場合が多いこと。ここで得点できないと、他科目で高い成績を取っても合格に届かないことがあります。
高2のうちに基礎を100%理解し、高3からは応用力を鍛える学習に時間を割く形が理想です。
地歴公民・理科・国語は高3からでも取り返せる
英語・数学と違い、地歴公民や理科は暗記の比重が大きく、分野ごとのつながりがそれほど強くありません。そのため高3からでも取り返せる科目だと言えます。受験での配点比率を見ても、英語・数学より重要度は下がることが多くなります。
国語に苦手意識を持つ学生は多いものの、高2時点で大きく心配する必要はありません。現代文は取り組んだ分だけ素直に伸びるとは限らず、これまでの読書経験が影響する部分もあるためです。古文や漢文は覚えることが少なく、高3から始めても遅くはありません。難易度や配点から考えても周りと差がつきにくいため、高2の段階では英数を優先する判断で問題ありません。
| 科目 | 高2での位置づけ |
|---|---|
| 英語 | 最優先。単語・文法を一冊仕上げる |
| 数学 | 最優先。教科書傍用問題集を完成させる |
| 理科・地歴公民 | 授業の理解にとどめ、高3から本格化 |
| 国語(現代文・古文・漢文) | 高3開始でも間に合う |
レベル別に見た高2での到達目標
志望校のレベルによって、高2で到達しておきたい地点は変わります。全体像は次の通りです。
| 志望レベル | 英語 | 数学 |
|---|---|---|
| MARCH | 単語帳1冊と英文法の復習を完了 | 教科書傍用問題集の発展問題以外をマスター |
| 早慶 | 単語・文法を完成、長文読解にも着手 | 教科書傍用問題集を発展問題まで完成 |
| 東大・医学部 | 単語・文法を完璧にし、MARCHレベルの長文で6,7割以上 | 青チャートを完成 |
教科書傍用問題集とは、学校で教科書と一緒に配られる練習用の問題集のことです。
MARCHレベルを目指す場合
英語
英単語を高2のうちに1冊仕上げます。単語は長期記憶にする必要があるため、何度も繰り返すことが前提です。そのために1日50個を目標にすると進めやすくなります。ターゲット1900なら38日で一周できる計算です。最初はきついかもしれませんが、高3になって焦りながら覚えるより負担は軽くなります。
文法は高1で一通り学んでいるはずですが、高2になって忘れている人が多い部分です。きちんと復習して自分のものにします。
英語のおすすめ参考書
- 英単語:システム英単語、英単語ターゲット1900。どちらでもよいので一冊を仕上げることに力を入れます
- 文法の理解:安河内の新英語はじめからていねいに。内容が非常に分かりやすい構成です
- 文法の演習:東進英文法レベル別問題集のレベル1、2あたり
- 知識の抜けを埋める:スクランブル、ネクストステージ、英文法・語法ベスト400などの網羅系(問題数が多く知識を一通り確認できる参考書)
数学
数学はまず分野ごとの概要を理解します。その後、教科書レベルの簡単な問題から始め、教科書傍用問題集レベル、チャート、入試問題と難易度を上げていきます。高2生の目標は、教科書傍用問題集の発展問題以外をマスターすることです。4STEPや4PROCESSなど、学校で配られているもので構いません。
定期テスト前にだけ使うのはもったいない使い方です。この問題集を完璧にするだけで地方中堅レベルは解けるようになります。高2のうちにここまで終わらせておけば、高3でより発展したレベルの問題にすっと入れます。
数学のおすすめ参考書
高2生は、学校で配られる教科書傍用問題集で足ります。このレベルを網羅できたら、チャート(網羅性が高い定番の数学参考書シリーズ)を購入することをおすすめします。
早慶レベルを目指す場合
英語
早慶(早稲田大学・慶應義塾大学)を目指す場合も、英文法と英単語を完成させる点は同じです。ただし「完成させる」の重みが増します。ここができていないと合格はかなり厳しくなると考えたほうがよいでしょう。加えて、長文読解の学習を進めておくとアドバンテージになります。志望校の位置づけを確認したい場合は早慶上智の偏差値ランキングも参考になります。
英語のおすすめ参考書
- 英単語:システム英単語、英単語ターゲット1900のいずれか一冊
- 文法の理解:安河内の新英語はじめからていねいに
- 文法の演習:東進英文法レベル別問題集のレベル1、2あたり
- 知識の抜けを埋める:スクランブル、ネクストステージ、英文法・語法ベスト400
数学
MARCH志望には教科書傍用問題集の発展問題以外を網羅するよう勧めましたが、早慶レベルでは発展問題まで完璧にします。早慶以上の難易度になると、教科書傍用問題集レベルの力だけでは入試問題は解けません。早い段階でステップアップし、チャートや入試レベルの問題、さらに過去問対策へ進む必要があります。そのため高2のうちに教科書傍用問題集はすべて解けるようにしておきます。
数学のおすすめ参考書
学校で配られる教科書傍用問題集を軸にし、網羅できたらチャートへ進みます。
東大・医学部レベルを目指す場合
英語
英単語はシステム英単語レベルの単語帳を、抜かりなく完璧にします。文法も内容をさらうだけで終わらせず、問題を解いて参考書を完成させます。長文読解では、MARCHレベルの長文で6,7割以上を取れる状態を目指します。
東京大学や京都大学、医学部の英語はそれだけ要求が高く、過去問演習にも時間をかける必要があります。特に東京大学志望者は、高2のうちから長文以外の対策にも手を付けます。リスニング・英作文・英文和訳・小説読解と出題の種類が多く、過去問演習にも時間が必要だからです。
英語のおすすめ参考書
- 英単語:鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁
- 文法:スクランブル、ネクストステージ、英文法・語法ベスト400などの網羅系
- 長文:関正生の英語長文ポラリス(2 応用レベル)。良質な長文に詳しい解説と構文が付いています
数学
東大レベルを狙うなら、高2のうちに青チャートを完成させます。このレベルの入試問題は、青チャートで扱われる問題の解法を組み合わせて解くものがほとんどです。解法が瞬時に思い浮かばなければ対応できません。高3からは入試問題レベルへ引き上げる問題集に取り組むことになるため、青チャートは高2までに終わらせておきます。
数学のおすすめ参考書
学校で配られる教科書傍用問題集に加えて、青チャートを購入することをおすすめします。
よくある間違い:教科書傍用問題集を定期テスト前だけで使う
最も多い失敗は、4STEPや4PROCESSを定期テスト前の課題としてしか使わないことです。範囲ごとに解いて提出するだけでは、解法が定着しないまま次の単元に進んでしまいます。
回避策は、学校の進度とは別に「一冊を通して仕上げる」計画を持つことです。テスト前は範囲の確認に使い、それとは別に既習範囲を通しで回す時間を確保します。MARCH志望なら発展問題以外、早慶以上なら発展問題まで、高2のうちに解き切る状態を目標にします。
理系の高2生が学力を上げるためのポイント
適切な計画を立てる
やるべき量を並べると、時間が足りないと感じたはずです。部活や行事もあるため、効率よく進める必要があります。そこで道に迷わないよう、計画を先に作ります。
適切な計画とは、自分の現状と志望校とのギャップを知り、その差を埋める学習をスケジュール化したものです。「いつまでに」というレベルではなく、1日単位でやることが決まっている状態が理想です。
疑問をすぐ解決できる環境を作る
分からない問題は抱え込まず、すぐに質問して次へ進みます。難関大の合格者でも考えて解けない問題はあり、悩み続ける時間は演習量を削ってしまうからです。
そのためには、すぐ質問できる環境が要ります。環境は塾や予備校によって差があります。質問対応の担当者、対応できる時間帯、授業時間外に講師がいるかどうかを確認し、しっかり吟味してください。
決めた学習時間をやりきる
高2で最も大切なのは実行力です。高3になれば全員が焦って勉強を始めます。高2のうちはやる気が出ない日もあるでしょう。それでも決めた時間に決めた計画通り進められれば、学力は大きく伸びます。
学校の勉強と受験勉強は分けない
高2の段階では、学校の勉強と受験勉強を別物と捉えないほうが得策です。受験まで時間がない人にとっては授業を丁寧に受けることが非効率になる場合もありますが、高2はまだ時間があり、授業を理解できるなら理解しておくほうが有利です。
定期テスト対策も受験勉強の一部として扱います。学校の教科書で学ぶ内容が入試の基礎にあたるからです。授業中は教科書や内容の疑問点を自分なりに解決し、分からなければ先生にその場で聞きます。理解できれば問題集での演習に進めます。この演習量が受験のカギになります。
FAST-UPが見てきた高2からの伸び方の違い
指導現場で見ていると、高2から伸びる生徒は「決めた一冊を終える習慣」を持っています。逆につまずくのは、参考書を次々に買い替えるタイプです。単語帳も問題集も、途中までの状態が増えるだけで、知識が定着しません。
もう一つのつまずきどころが、英語と数学の進度の偏りです。数学の課題に追われて英単語が止まる、あるいは英語に集中して数学の演習が週末だけになる、という形で片方が止まります。高2のうちは、量よりも「毎日どちらにも触れる形で止めないこと」のほうが効きます。
理科や地歴公民を早く始めたがる相談も多く寄せられます。ただ、英数が仕上がらないまま科目数を増やすと、どれも中途半端になりやすい傾向があります。高2は科目を広げる時期ではなく、英数を深める時期と捉えてください。
まとめ
高2の段階でも、志望校によってはかなりハードなタスクをこなす必要があります。高2は受験勉強を始める人とそうでない人に大きく分かれる時期です。ただし、早く始めたほうが合格に近づくという点は共通しています。行きたい大学があるなら、この段階から基礎を固め、発展へ進んでください。
現役で決め切れなかった場合の進路を知っておきたい人は大学生の浪人割合も確認しておくと、残された時間の重みが分かります。文系志望の場合は文系の高2生が受験勉強でやるべきことや参考書を参考にしてください。
よくある質問
Q. 高2のうちに理科はまったくやらなくてよいですか? A. 授業の内容は理解しておき、本格的な演習は高3からで間に合います。理科は暗記の比重が大きく、分野ごとのつながりが強くないためです。ただし英数が仕上がっている場合は、既習単元の演習を先に進めても問題ありません。
Q. 部活が忙しく、まとまった時間が取れません。何から手を付ければよいですか? A. 英単語から始めてください。1日50個を目標にすれば、ターゲット1900なら38日で一周できます。短時間でも毎日触れられる教材を軸にし、残り時間を数学の演習に回す形が現実的です。
Q. 数学はいきなりチャートから始めてもよいですか? A. まず教科書傍用問題集を優先します。分野の概要を理解したうえで教科書レベル、教科書傍用問題集レベルと段階を踏む流れが基本です。これを網羅してからチャートに進むと、解法が定着しやすくなります。
Q. 英文法は一度やったので飛ばしてよいですか? A. 高1で学んだ内容は高2で抜けていることが多く、復習が必要です。理解に不安があれば講義系の参考書で確認し、演習はレベル別問題集から始めます。知識の抜けが残る場合は網羅系の問題集で埋めます。


