MARCHとSMARTはどっちが上?徹底比較
大学の進学実績を紹介する雑誌では様々な大学群が登場します。
FAST-UP
偏差値・入試難易度・就職実績で見ると、上智大学と東京理科大学を含むSMARTのほうがMARCHより上に位置します。ただし認知度と歴史はMARCHが圧倒的で、呼称として広く使われているのは現状MARCHです。
2026年9月時点の情報です。
MARCHとSMARTの構成と成り立ち
MARCHとSMARTは、5校のうち3校(明治大学・青山学院大学・立教大学)が共通する大学群です。違いは残り2校で、MARCHは中央大学と法政大学、SMARTは上智大学と東京理科大学が入ります。
| 大学群 | 構成校 |
|---|---|
| MARCH | 明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学 |
| SMART | 上智大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・東京理科大学 |
MARCHとは
MARCHとは明治、青山学院、立教、中央、法政の5校で構成された大学群です。偏差値が近く、ブランドや知名度も同じように高いことから、ひとまとまりで括られるようになりました。
MARCHができた背景
大学受験に関して講演を行っていた雑誌編集者が、キャッチーなフレーズで関心を引こうとしたことが関係しています。当初はKWAMARCH、つまりMARCHに慶應義塾大学のK、早稲田大学のWAがくっついたものが最初とされ、それがMARCHになっていったとされます。(参照:cakes)
SMARTとは
SMARTは上智、明治、青山学院、立教、東京理科の5校で構成されている大学群です。上智大学の頭文字はJですが、英語表記ではソフィアとなっており、頭文字のSが使われています。早慶上理(早稲田・慶應義塾・上智・東京理科の4校を指す呼称)の「上理」とMARCHの3校がくっついた形です。
SMARTができた背景
2019年1月のAERAにおいて、受験専門誌の編集長がSMARTを考案したと紹介されています。早慶上理では早慶が飛びぬけており比較にならず、青山学院大学や明治大学、立教大学とセットにした方がしっくりくるというのがその理由です。上智大学と東京理科大学は早慶と組ませるよりも、MARCHの大学と組んだ方がよいという判断によるものでした。(参照:AERA)
MARCHとSMARTを4つの観点で比較
MARCHとSMARTの比較は、実質的に法政大学・中央大学と上智大学・東京理科大の比較になります。5校中3校が共通しているため、差が出るのは残りの2校だけだからです。
平均偏差値
河合塾の偏差値を参考にすると、平均偏差値ではSMARTがやや優勢です。MARCHの場合、グループ1位の平均偏差値が明治大学で61、2位立教大学が60.5、以下青山学院大学60、中央59.5、法政57.5と続きます。SMARTで入れ替わる2校は、東京理科大学が59、上智大学が64です。
| 大学 | 平均偏差値 | 所属する大学群 |
|---|---|---|
| 上智大学 | 64 | SMART |
| 明治大学 | 61 | MARCH・SMART |
| 立教大学 | 60.5 | MARCH・SMART |
| 青山学院大学 | 60 | MARCH・SMART |
| 中央大学 | 59.5 | MARCH |
| 東京理科大学 | 59 | SMART |
| 法政大学 | 57.5 | MARCH |
入れ替わる2校同士を比べると、上智大学の高さがそのまま差になります。私大最難関帯との距離感は早慶上智の偏差値ランキング!偏差値推移や偏差値の高い学部も解説でも整理しています。
入試難易度
共通する明治、立教、青山学院を除いて見ると、この観点でもSMARTがリードします。法政大学や中央大学は最近こそ偏差値が上がり人気も出始めていますが、現状はMARCHの中でも下の方です。
上智大学は英検やTOEICなどの試験結果を代用する入試方式が採用されており、一筋縄ではいかない要素があります。外部試験のスコアは出願より前に取得しておく必要があり、対策の開始時期が早まるためです。東京理科大は理系大学としての難しさもあります。
世間イメージ・認知度
認知度では、MARCHが明確に上です。昭和期からの呼称とされ、雑誌でも度々登場するため、幅広い年代に浸透しているからです。一方、SMARTはここ数年に登場したもので、認知度もイメージもMARCHほどではありません。今後逆転する可能性はありますが、長い時間がかかっても不思議ではないでしょう。
就職
有名企業400社を対象にした実就職率ランキング(卒業者のうち有名企業に就職した人の割合を示す指標)では、SMARTに入る2校が上位に来ています。
| 私大内の順位 | 大学 |
|---|---|
| 3位 | 東京理科大学 |
| 5位 | 上智大学 |
| 8位 | 明治大学 |
| 10位 | 青山学院大学 |
| 11位 | 立教大学 |
| 14位 | 中央大学 |
| 19位 | 法政大学 |
MARCHとSMARTの差は法政中央と上智東京理科大の差なので、就職面ではSMARTの方が優勢です。(参照:大学通信オンライン)
結論:MARCHとSMARTはどっちが上か
偏差値・入試難易度・就職という指標で見る限り、SMARTの方が上位に位置します。法政大学・中央大学ではなく上智大学・東京理科大学を入れることで、数値上は洗練された大学群になっているためです。
ただし、呼称としての力はMARCHが持っています。MARCHで呼ばれてきた時期があまりにも長く、SMARTはまだ日が浅いため、MARCHがそのアドバンテージに助けられているという見方もできます。
MARCHとSMARTの3つの違い
偏差値以外にも、歴史・ターゲット層・スポーツという3点で性格が分かれます。
重ねてきた歴史の違い
MARCHは一説では昭和30年代からあったとされ、文献が残る中ではバブル期から段々と出始めてきたという話も聞かれます。一方、SMARTの歴史はかなり浅く、2019年にAERAが記事にし、その後ネット上で取りざたされるようになりました。認知度に大きな差があるのは自然なことです。
ターゲット層の違い
MARCHより一段階ターゲット層を上げたのがSMARTです。上智大学は早慶と肉薄しており、東京理科大学は就職面で私大トップクラスと、いずれも早慶を脅かす存在になっています。
私大併願を行う国公立志望の受験生の場合、MARCHを併願先にしている層とSMARTを併願先にしている層では、狙っている国公立が異なる可能性が高いです。SMARTを併願先にしている場合、旧帝大に準じたところを狙っている可能性が見えます。
スポーツ面での違い
学生スポーツへの力の入れ方も大きく異なります。MARCH側の中央大学と法政大学は野球や駅伝などに力を入れており、多くの有名アスリートを輩出しています。明治大学、青山学院大学、立教大学も同様です。
対して上智大学と東京理科大学は、活躍する選手がわずかにいるものの、中央大学・法政大学と比べれば桁違いに少ないのが実情です。「MARCH=学生スポーツでよく登場する大学」というイメージが、認知度の違いにつながっている面もあります。
よくある間違い:大学群の名前だけで志望校を決める
よくある間違いは、「SMARTの方が上らしい」という理由だけで志望校を差し替えることです。大学群は5校をまとめた呼び名にすぎず、学部や入試方式ごとの難易度差までは表していません。同じ大学でも学部によって偏差値帯は動きます。
回避策は、志望候補を学部・入試方式の単位まで下ろして確認することです。募集人員、科目、配点、外部試験の利用可否を並べて比べると、自分にとっての難易度は大学群の順位と一致しないことが分かります。科目ごとの負荷は早慶の日本史の難易度はどれくらい?傾向と対策やおすすめ参考書も解説のような教科別の情報と合わせて見ると判断しやすくなります。
FAST-UPが見てきた、大学群で迷う受験生のつまずき
難関私大を目指す受験生を指導していて目立つのは、大学群の序列を調べる時間が長くなり、過去問に触れる時期が後ろにずれるケースです。序列は数か月で変わるものではないため、調べ直しても行動は変わりません。
もう一つのつまずきは、「MARCHとSMARTの共通3校を受けるから対策は同じ」と考えてしまうことです。明治大学・青山学院大学・立教大学は括りが同じでも、出題形式や英語の比重は揃っていません。逆に、括りが違う法政大学と東京理科大学で、必要な理科の仕上げ方がまったく別物になることもあります。
伸びる受験生に共通しているのは、大学群ではなく「受ける学部の問題」を基準に計画を立て直している点です。呼称は情報を探すときの入口として使い、対策は学部単位に落とし込む。この切り替えが早いほど、秋以降の演習量が確保できます。
MARCHとSMARTは今後どちらが使われるか
現状ではMARCHが優勢で、SMARTはまだ浸透しきっていません。MARCHが使われ始めたのは早く、一般的になったのは21世紀に入ってからです。少なくとも30年ほど使われてきており、その間に受験生や保護者は明治大学や青山学院大学をMARCHとして覚えています。わざわざSMARTに置き換えて覚え直す必要は薄いでしょう。
SMARTが主流になるとすれば、受験の現場でSMARTが積極的に用いられ、10年以上それが続いた場合です。そこまで進むかは受験業界の力の入れ方次第と言えます。
MARCH・SMART以外の大学群
SMARTを軸にした派生も既に生まれています。SMARTに法政大学と中央大学を加えたSMART+CH、国際基督教大学を加えたISMARTなどです。MARCH側にも、学習院大学を含めたGMARCHがあります。
ここ数年でユニークな大学群が誕生しているほか、偏差値以外の切り口で括ろうとする動きも出ています。MARCHやSMART以外の呼称が広まる可能性もあり、今後の動向は変わり得ます。進路の選び方を長い目で考える際は、大学生の浪人割合はどれくらい?男女別・大学別で解説も参考になります。
よくある質問
Q. 東京理科大学とMARCHは、どちらが上ですか。
A. 平均偏差値では東京理科大学が59で、明治大学・立教大学・青山学院大学・中央大学より下、法政大学より上に位置します。一方、有名企業400社の実就職率では東京理科大学が私大3位で、MARCHの5校より上です。指標によって順位が入れ替わるため、一方的に上下を決められる関係ではありません。
Q. SMARTとMARCH、どちらの呼び方を使えばよいですか。
A. 情報を集める場面ではMARCHの方が実用的です。歴史が長く、雑誌や進学情報でも使われ続けているため、検索しても資料が多く見つかります。SMARTは新しい括りで、同じ話題でも情報量が限られます。
Q. 上智大学は早慶上理とSMARTのどちらに入りますか。
A. 両方に入ります。早慶上理は早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学の括りで、SMARTはその「上理」にMARCHの3校を合わせた括りです。どの大学と並べるかという視点の違いだけで、上智大学の位置づけが変わるわけではありません。
Q. SMART+CHやISMARTとは何ですか。
A. SMARTから派生した大学群です。SMART+CHはSMARTに中央大学と法政大学を加えたもの、ISMARTは国際基督教大学を加えたものを指します。いずれも比較的新しい呼称です。
Q. 大学群を志望校選びにどう使えばよいですか。
A. 併願先の候補を洗い出す入口として使い、最終判断は学部単位で行うのが現実的です。同じ大学群でも学部ごとに偏差値帯や科目の比重が異なり、括り名だけでは自分にとっての難易度が判断できないためです。


